多彩なデッキが活躍できる環境と大会の豊富さ――『FF-TCG』の魅力について語る!

『FINAL FANTASY Trading Card Game』の公式記事連載。今回は『FF-TCG』の魅力、オススメするポイントとはいったい何なのか、開発課スタッフの愛澤が語ります。

◆はじめに

『FF-TCG』公式記事連載をご覧の皆さん、こんにちは。
ホビージャパンゲーム開発課の愛澤です。

今回は「これから『FF-TCG』を始めてみようかな?」「カードゲームは遊んでいるけど『FF-TCG』ってどうなの?」のように、まだプレイはしていないけれど興味は持っていただいているという方に向けて『FF-TCG』の魅力を紹介しつつ、今後のイベントの開催情報などについてお伝えしていきたいと思います。
この記事が新たな『FF-TCG』プレイヤーを生み出すきっかけになってくれればうれしいです。

 

◆ブラウザ版チュートリアルでモーグリが丁寧に教えてくれる!

まず『FF-TCG』がどのようなカードゲームなのか知りたい方は、カードイラストと合わせてわかりやすくまとめている以下の記事をご覧ください。

『FF-TCG』を遊んでみよう! 入門編I~『FF-TCG』ってどんなゲーム?~

そして『FF-TCG』の実際のルールについては、最近リリースされた「ブラウザ版チュートリアル」で体験できるのでぜひ触ってみてください!

『FF-TCG』初心者の館

▲ブラウザ版チュートリアルはパソコンでのみ閲覧できますが、低環境用対応のチュートリアルはスマートフォンの機種によっては動作します。

ブラウザ版チュートリアルではモーグリが基本的なルールをていねいに教えてくれるだけでなく、応用編として「詰め将棋」のような「詰め『FF-TCG』」もプレイできます。
家にいながらにして『FF-TCG』を試遊できるので、ブラウザ版チュートリアルは入門に最適のツールと言えるでしょう。


◆『FF-TCG』を遊ぶ理由とは?

『FF-TCG』の魅力とは何かと考えたとき、もちろん『ファイナルファンタジー』シリーズのキャラクターや召喚獣で遊べるカードゲームであるという点は大きいでしょう。しかし『FF-TCG』の魅力はそれだけにとどまりません。デッキ構築の多様さとそれを試せる大会の開催頻度『FF-TCG』が持つ大きな魅力といえます。

まずは「デッキ構築の多様さ」について。
今週末、スクウェア・エニックス本社で「名人位決定戦」という大型大会が開催されます。名人位決定戦の参加資格は、2017年12月からの2018年2月までの3か月間にわたり全国10か所で開催された「名人戦予選」の突破者に与えられます。名人戦予選で優勝した10デッキは、開催期間中にカードが追加されなかったにもかかわらず8つものアーキタイプに分かれており、実に多様なデッキが活躍する環境だったと言えるでしょう。

優勝したものだけでなく上位入賞したものまで視野を広げるとさらに多岐にわたるデッキが選択されていて、大会でのデッキ選択の自由度はとても高いのです。
また同じアーキタイプとされるデッキであっても使用者それぞれの調整がデッキリストに鋭く表れており、明確な採用カードの違いが見て取れます。

たとえばこの2つのデッキリストを見てみましょう。

1つ目は近畿予選大会で優勝したデッキです。

カードNo. カード名 枚数
フォワード(22枚)
【3-139C】 《ナイト》 3
【4-144H】 《リルム》 3
【4-137L】 《ミラ》 2
【3-130R】 《カイナッツォ》 3
【4-130H】 《ストラゴス》 2
【2-147L】 《皇帝》 2
【4-129L】 《スタイナー》 2
【3-144L】 《レナ》 3
【4-123H】 《ガウ》 2
バックアップ(17枚)
【1-157C】 《学者》 3
【4-126R】 《剣術士》 3
【4-138R】 《メルウィブ》 1
【3-122C】 《アルテミシオン》 2
【1-156C】 《オヴェリア》 1
【2-130C】 《占星術師》 1
【1-180R】 《ワッカ》 3
【1-171H】 《ミンウ》 1
【4-131R】 《トンガリ》 1
【4-134C】 《ブラネ》 1
モンスター(9枚)
【4-121C】 《アダマンタイマイ》 3
【4-132R】 《トンベリーズ》 3
【4-124C】 《グリーンドラゴン》 3
召喚獣(2枚)
【1-178R】 《リヴァイアサン》 2

もう1つは東北地区予選で優勝したデッキです。

カードNo. カード名 枚数
フォワード(20枚)
【3-130R】 《カイナッツォ》 3
【4-137L】 《ミラ》 2
【3-139C】 《ナイト》 3
【4-123H】 《ガウ》 3
【3-144L】 《レナ》 3
【3-138H】 《セオドア》 2
【4-133C】 《バイキング》 1
【4-130H】 《ストラゴス》 1
【4-144H】 《リルム》 2
バックアップ(17枚)
【1-157C】 《学者》 3
【1-180R】 《ワッカ》 3
【4-134C】 《ブラネ》 2
【1-177R】 《ユウナ》 2
【4-138R】 《メルウィブ》 1
【4-126R】 《剣術士》 3
【4-131R】 《トンガリ》 1
【3-122C】 《アルテミシオン》 2
モンスター(9枚)
【4-132R】 《トンベリーズ》 3
【4-121C】 《アダマンタイマイ》 3
【4-124C】 《グリーンドラゴン》 3
召喚獣(4枚)
【1-178R】 《リヴァイアサン》 1
【2-133R】 《不浄王キュクレイン》 3

この2つのデッキはどちらもアーキタイプとしては「水単モンスター」と呼ばれる長期戦において高いパフォーマンスを発揮するデッキで、名人戦予選大会の少し前にリリースされた「Opus IV」からメタゲームの中心として最も注目を浴びていたデッキタイプでした。

デッキで採用されているカードのなかで特にわかりやすいキーカードの違いはこの2枚です。

近畿地区1位のデッキに採用されている【2-147L】《皇帝》は、「Opus IV」環境で追加されたモンスターを筆頭に、さまざまなカードに対策できる人気のフォワードです。
もちろん「水単モンスター」であるこのデッキ自身への解答としても効果的で、同型デッキとの対戦を見越しても採用したいカードであると言えます。
近畿地区の上位入賞デッキを見ると、新カードの追加後ということでさまざまなデッキタイプが存在していたので、幅広い対策能力を持つこのカードは有効だったのではないでしょうか。

反対に東北地区1位のデッキには【2-147L】《皇帝》が採用されておらず、代わりの枠に【3-138H】《セオドア》が投入されています。
このフォワードは相手の行動を妨害することはできませんが、自身を含めた味方のパワーを上げられるためパワーの比べ合いになる同型デッキとの対戦では非常に有利に立ち回れるようになります。
彼は「Opus IV」が発売される前の環境で「水単」デッキをけん引していた優秀なフォワードでしたが「Opus IV」後は環境の変化もあって採用が見送られがちになり、大会ではあまり見なくなっていました。
しかし、結果的には、この大会のレポートにも記載されていますが水系のデッキが最も選択された大会を制して1位となっています。

この結果から見て取れる採用の方向性の違いを簡単に分析すると

・【2-147L】《皇帝》を入れたデッキでは対戦相手のデッキのパフォーマンスをおさえて勝つことを目指す
・【3-138H】《セオドア》を入れたデッキでは自身のデッキのパフォーマンスの上限を上げて勝つことを目指す

ということになります。

こういった構築の違いはどのカードゲームでも分かれるポイントであると思いますが、同じアーキタイプのなかで方向性の違うカードが採用され、そのうえでどちらも結果を残しているというのは大変印象的です。

もちろん選択されているデッキやカードが多岐であればゲーム環境がおもしろい、とそれだけで一概に言えるわけではありません。

しかし、デッキの準備段階で自分好みのさまざまな調整ができるというのはカードゲームプレイヤーにとって腕が鳴るポイントなのではないでしょうか。
実際に大会のデッキリストを見てみると、同じアーキタイプに出会うことはあっても50枚の採用カードがまったく一緒ということはめったにありません(チームを組んでデッキを作成したという方はいます)。この自由度の高さが『FF-TCG』の持つ大きな魅力だと私は思います。

公式サイトのコラムでは各地の「名人戦予選」ごとにレポートと一緒に上位入賞者のデッキリストも公開されています。
「ルールは一通りおぼえたので、次は使われているデッキを知りたい!」という方はぜひご覧ください。

公式サイトのコラムページはこちらです。

また、具体的なデッキの組み方といった実践的な情報については以下の記事がオススメです。

「From One Card ~1枚のカードから~」はこちらです。

『FF-TCG』にはどのタイトルから、どんなキャラクターがカードとして収録されているかは公式サイトのカードリストからカード検索ができます。思い入れのあるタイトルがある方はそのキャラクター名を検索してみると運命の出会いがあるかも知れませんよ!

公式サイトのカード検索ページはこちらです。

▲『FF-TCG』オリジナルの描き下ろしカードも収録されています。こちらは板鼻利幸氏の手による【4-064L】《デブチョコボ》です。

次に「大会の開催頻度」についてお話しします。
『FF-TCG』の「Opus I」が発売されてから今まで約1年と2か月が経過していますが、その間に国内で開催された公式大会の数は全国でなんと49回!
カードショップなどで開催されている大会を抜きにして、各種大型大会の予選などだけでこれだけの回数の公式大会が開かれています。今週末の名人位決定戦で記念すべき50回ですね!

公式大会では地域ごとに大会を開催されますが参加に制限はないので、たとえば大阪に住んでいる人が東京の大会に出たりすることも可能です。
また、大会に参加することでスリーブなどのサプライが参加賞としてゲットできるのも魅力ですね!

▲大会の参加賞としてもらえるスリーブです。『ファイナルファンタジー』関連のアイテムとしてもファンにはうれしいですね。

何か所も参加するプレイヤーのなかにも、いろいろなデッキを試してから全国大会に参加する選手や一つのアーキタイプを使い続けてプレイングやデッキを研ぎ澄ませていく選手など実力の発揮の仕方はさまざまです。
そしてご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、『FF-TCG』の大会は日本国内にとどまらず現在は世界中で開催されています。

また、日本国内の大会でも外国のプレイヤーの方が参加される姿も徐々に見かけるようになりました。
逆にいえば、日本のプレイヤーの方が外国の大型大会に参加してもいいのです(※外国の大会に参加する際はレギュレーションをよくお調べください)。

もちろん、日本と外国でバラバラに大会が開かれているわけではありません。今年も世界各地域の『FF-TCG』プレイヤー代表がしのぎを削る「世界選手権」の開催が決定しています。

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去年の世界選手権はヨーロッパ、アメリカ、オセアニア、日本から16名の代表が選出されましたが、今年はもう少し参加地域の規模が大きくなるようです。
日本代表を決める大会の詳細などはまだ発表されていませんが、3月23日(金)に新ブースターパック「Opus V」が発売され、その1週間後の4月1日(日)から公式大会「MASTERS」がスタートします。世界を目指す方の腕試しにはぴったりの大会なので、ここから世界への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

◆始めるのに最適なスターターを手に入れよう!

いま3月23日(金)に新ブースターパック「Opus V」が発売されると書きましたが、その1週間前の3月16日(金)に、スターターセット『FINAL FANTASY XII』、『FINAL FANTASY XIII』、『FINAL FANTASY XIV』も発売されます

スターターセットはその名のとおりこれから『FF-TCG』を始める方にぴったりのアイテムです。
構築されたデッキが入っているので、ブラウザ版のチュートリアルでルールを覚えておけばすぐにプレイ可能です。
さらにスターター専用カード(6種)が3枚ずつ入っている仕様なので、既存プレイヤーの方も新カードによる環境の変化を楽しめます

そして、これはまだ詳細は発表前ですが、このスターターセットを使った公式イベントや3月から全国のカードショップを訪問するキャラバンも開催される予定です。
公式スタッフから直接ルールティーチングを受けられるので、『FF-TCG』を遊んでみようと考えている方はぜひ足を運んでいただけたらと思います。

これらのイベント、国内の大会情報などの詳細は公式ホームページ公式ツイッターにて後日お伝えする予定ですので、続報をお待ちください。

というわけで、今回は『FF-TCG』の魅力とイベントの前情報をお届けしました。
この記事で『FF-TCG』に少しでも興味を持っていただけたら幸いです!
特にブラウザ版チュートリアルはぜひアクセスしてみてください。

それではまた、次回の記事でお会いしましょう!