【FF-TCG】「MASTERS」の上位入賞デッキから「Opus III」環境の強力デッキを紹介!

スクウェア・エニックスが展開する『FINAL FANTASY Trading Card Game』の公式記事連載。今回は「Opus III」発売以降の「MASTERS」で活躍したデッキをピックアップして紹介し、現在の対戦環境を分析していきます。

そのまえに『FFTCG』ってどんなゲーム? という方はこちらをチェックしてみてください!

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それでは、さっそくデッキを見ていきましょう!

◆「水単」デッキ

最初に紹介するのは「水単」デッキです。
スターターセット「ファイナルファンタジーIX」の登場以降【3-137R】《スタイナー》と《3-127R》【エーコ】による安定感と、ここからもたらされる【3-154S】《ジタン》を軸にしたデッキは「水風」「火水」などのかたちで活躍していました。
ここに「Opus III」から【3-144L】《レナ》や【1-139C】《ナイト》、【3-130R】《カイナッツォ》、召喚獣では【3-135H】《シルドラ》、【3-123R】《暗黒の雲ファムフリート》といったカードが加わったことで、水属性だけでも強力なデッキが構築できるようになりました。

カードNo. カード名 枚数
フォワード(24枚)
【2-139C】 ラーサー 1
【3-139C】 ナイト 3
【3-142H】 ものまねしゴゴ 2
【3-129L】 ガーネット 2
【3-130R】 カイナッツォ 3
【2-121H】 アーシェ 2
【3-138H】 セオドア 2
【3-144L】 レナ 3
【3-137R】 スタイナー 3
【3-154S】 ジタン 2
【3-146H】 ミネルヴァ 1
バックアップ(16枚)
【1-159C】 幻術師 3
【1-177R】 ユウナ 3
【1-157C】 学者 2
【3-122C】 アルテミシオン 1
【3-127R】 エーコ 2
【3-141C】 モグ[IX] 1
【1-180R】 ワッカ 3
【1-171H】 ミンウ 1
召喚獣(10枚)
【3-135H】 シルドラ 2
【3-123R】 暗黒の雲ファムフリート 3
【1-178R】 リヴァイアサン 3
【2-133R】 不浄王キュクレイン 2

サーチができる【3-137R】《スタイナー》や、ブレイクゾーンからフォワードを復活させられる【3-144L】《レナ》を使ってフィールドにフォワードを並べていき【1-180R】《ワッカ》や【3-129L】《ガーネット》によるパワー強化効果を背景に攻勢をかけていきます。

特に【3-139C】《ナイト》は2コストと軽いフォワードにもかかわらず、ゲーム中盤以降はパワー8000以上になることも可能で、これに【3-135H】《セオドア》でブレイブを与えれば攻防一体のカードとなります。

「水単」は採用されているフォワードの多くがフィールドに出たときのオートアビリティを持っていたり、ブレイクされても【3-144L】《レナ》で復活させられたりするので単体除去に強く、かといって相手が除去をしないでフォワードを並べると【3-130R】《カイナッツォ》と【1-157C】《学者》のコンボで大きな被害を与えられます。

また、召喚獣のラインナップも強力で【1-178R】《リヴァイアサン》や【3-135H】《シルドラ》、【3-123R】《暗黒の雲ファムフリート》は、相手のパワーやコストに影響されない除去手段です。手札に戻したカードの再展開こそされてしまいますが「水単」は基本的に時間をかけるほど有利になっていくデッキなので、相手の展開が遅れてくれれば問題にならないことがほとんどです。

「水単」デッキのポイント!
ブレイクされてもあまり損をしないフォワードを高い展開力で並べることで、まず相手を物量で圧倒し、それに対して相手が除去で対抗してくるようならカード枚数の差によるアドバンテージで攻め、相手が展開力で勝負してくるようなら【3-130R】《カイナッツォ》コンボを決めるといったように、相手に応じて戦い方を変えられる柔軟性が強みのデッキです。
「水単」ワンポイント対策
「水単」は1枚で戦線を突破するカードはなく、フォワードを並べたあとでアビリティや召喚獣のサポートを受けて攻めてきます。そのため、複数のフォワードをまとめてブレイクされると攻めに転じにくくなります。【2-094H】《リディア》や【2-077L】《ヴィンセント》、【3-017L】《ビビ》のスペシャルアビリティなどで一掃するといいでしょう。【3-037H】《死の天使ザルエラ》も有効な1枚です。

 

◆「火雷」デッキ

続いては、中長期戦にめっぽう強い「水単」に対して、除去能力と展開力で戦う「火雷」デッキを紹介します。

カードNo. カード名 枚数
フォワード(28枚)
【1-016C】 ティファ 2
【3-008C】 クラウド 2
【3-017L】 ビビ 3
【1-189S】 ティファ 3
【1-132C】 ケットシー 1
【1-211S】 リグディ 2
【1-136C】 ザルバッグ 2
【1-125R】 オニオンナイト 3
【2-097H】 アルシド 3
【3-103H】 ギルガメッシュ 3
【2-098L】 異才のアモン 1
【3-154S】 ジタン 3
バックアップ(17枚)
【1-003C】 赤魔道師 3
【2-009R】 セルフィ 2
【1-188S】 ザンガン 2
【1-011C】 幻術師 2
【3-107C】 黒魔道士 2
【1-121C】 赤魔道師 3
【2-106R】 グラミス 1
【1-137R】 シーモア 2
召喚獣(5枚)
【1-023R】 ブリュンヒルデ 3
【2-107C】 クリュプス 2

「火雷」デッキは【3-017L】《ビビ》や【3-103H】《ギルガメッシュ》といった除去能力を持つフォワードを多く採用し、フォワードの展開と相手フォワードへの対処を同時に進めて相手にプレッシャーをかけていきます。

このデッキも多くのカードがフィールドに出たときのオートアビリティを持っており、前のめりに攻めるデッキでありながら単純な除去をあまり苦にしないのが強みです。

またバックアップに【1-188S】《ザンガン》と【2-106R】《グラミス》を採用し、もともと28枚と多めに投入されているフォワードと合わせて、実質的に30枚以上フォワードが入った構成になっており、最序盤から確実に脅威となるフォワードを展開できるようになっています。

ほかのバックアップも、戦闘をサポートする【2-009R】《セルフィ》や相手の守りのプランに干渉する【1-003C】《赤魔道師》、【1-121C】《赤魔道師》といった、フィールドに出すためのコストが軽く、序盤の展開を邪魔せず、かつCPに余裕が出るゲーム中~後半に役立つアビリティを持っているものが多く採用されています。これによって序盤からテンポよく攻めつつ、相手の体勢が整ってきたらバックアップのアビリティを駆使して戦うというスタイルを取れるようになっています。

フォワードの選択肢については、まだまだ最適解が探されている段階にありますが、このデッキでは【1-136C】《ザルバッグ》が採用されています。このカードは、小さいダメージを積み重ねて除去をする戦法への天敵となる【2-139C】《ラーサー》をブレイクできるのが魅力で、もちろん【3-139C】《ナイト》を標的にしてもいいでしょう。ほかにも「火単」デッキの【3-011C】《剣闘士》や【1-009C】《クラウド》、「土単」デッキの【3-073C】《アーシュラ》といったカードにも対処できます。

「火雷」デッキのポイント
カードを引けるがパワーは高くないフォワードによる物量戦術が流行している状態なら【1-211S】《リグディ》のようなオートアビリティによるダメージに【3-103H】《ギルガメッシュ》のアクションアビリティで追撃すれば、軽いコストで相手のフォワードをブレイクしつつフォワードを並べられます。このデッキ自身もフォワードのパワーは高くありませんが、高性能の除去能力で相手のフィールドを焼け野原にすることで、悠々と攻めることができるのが魅力です。
「火雷」ワンポイント対策
無条件にフォワードをブレイクするカードが少なく、除去の中心はダメージの積み重ねなので【1-171H】《ミンウ》や【2-129L】《セシル》などで対抗するといいでしょう。なお【2-129L】《セシル》を使うときは【2-009R】《セルフィ》を絡めた戦闘でブレイクされないように注意しましょう。

 

◆「火氷」デッキ

「火雷」と同じアグレッシブなデッキですが、また違ったアプローチで攻める「火氷」デッキも要注目のデッキタイプです。

カードNo. カード名 枚数
フォワード(28枚)
【3-154S】 ジタン 3
【3-008C】 クラウド 3
【3-012L】 ザックス 2
【3-017L】 ビビ 3
【1-195S】 セラ 2
【1-042R】 スコール 3
【3-033L】 ジェネシス 2
【1-059R】 ラグナ 3
【2-047L】 リノア 2
【2-026L】 ヴェイン 2
【3-036H】 シド・オールスタイン 3
バックアップ(17枚)
【1-011C】 幻術師 2
【3-007C】 吟遊詩人 1
【1-003C】 赤魔道師 3
【2-009R】 セルフィ 2
【1-193S】 ジル・ナバート 2
【3-026C】 カヅサ 2
【1-196S】 モーグリ [XIII-2] 2
【1-048C】 導師 3
召喚獣(5枚)
【2-019R】 魔人ベリアス 3
【3-037H】 死の天使ザルエラ 2

「火雷」デッキが、除去能力の組み合わせで高いパフォーマンスを出すのに対して「火氷」デッキは【1-195S】《セラ》や【3-154S】《ジタン》の手札破壊能力を軸に戦います。

追加の手札破壊要員には【2-035H】《シェルク》や【1-042R】《スコール》などが採用されます。より展開力・速度を求めるならば【2-035H】《シェルク》ですが、パワーで押したいならば【1-042R】《スコール》を選ぶといいでしょう。

これらのカードを使った手札破壊によって、相手にたくさんのCPを使う大きなアクションを取らせにくくし、ゲームの序盤から終盤まで小さな戦力で戦うよう迫ります。相手が無理して大きなアクションを取れば、そこを【3-033L】《ジェネシス》や【3-036H】《シド・オールスタイン》などで突き、アドバンテージに変えていきます。

召喚獣では【2-019R】《魔人ベリアス》が多くの場面で活躍します。パワー上昇と先制攻撃の組み合わせは、一方的に負けるはずだった戦闘を一方的な勝利に変えてくれる効果で、さらにカードまで補充できます。また、ヘイスト付与は相手の守りをかいくぐって最後の1ダメージを与えるときにも役立ちます。

「火氷」デッキのポイント
フィールドに出たときのオートアビリティでアドバンテージを取りながら、相手のフォワードはブレイクはせずにダルなどで一時的に無力化して、その間にダメージを稼いで勝利を目指します。【3-017L】《ビビ》などの除去カードは、相手の主力にぶつけるようにしましょう。
「火氷」ワンポイント対策
フォワードを展開しながら手札も攻めてきますが、あせって対応しようとすると【2-109R】《魔人べリアス》などでさらに後手に回らされてしまいます。「火氷」側はゲーム終盤になっても1枚で戦線を支えるような大型フォワードはほとんどおらず、追加でカードを引いて戦力を補充することもできないことが弱点なので、相手のペースに付き合わないことが重要です。ヘイスト持ちフォワードによる奇襲には注意しつつ、ダメージをリソースとして対応していきましょう。また【1-097H】《ガイ》や【2-121H】《アーシェ》のようなダルに耐性のあるフォワードを使うのも有効です。

 

◆「風雷クラスゼロ」デッキ

最後に、これまであまり注目されていませんでしたが、先週開催された「MASTERS」名古屋大会で予選ラウンド全勝という見事な成績をおさめた「風雷クラスゼロ」デッキを紹介します。

カードNo. カード名 枚数
フォワード(27枚)
【3-113R】 ナイン 3
【3-153S】 エース 3
【3-057R】 セブン 3
【3-109C】 サイス 3
【3-151S】 クイーン 3
【3-051R】 エイト 3
【3-104C】 クイーン 2
【3-111H】 ジャック 2
【3-064H】 トレイ 2
バックアップ(18枚)
【3-150S】 モーグリ-0組- 3
【3-072R】 レム 3
【1-121C】 赤魔道師 1
【3-107C】 黒魔道士 2
【3-097R】 アレシア・アルラシア 3
【3-062C】 デュース 3
【2-115C】 忍者 2
【1-209S】 マーキー 1
召喚獣(5枚)
【3-102R】 オーディン 3
【3-061R】 ディアボロス 3
【1-124R】 オーディン 2

水単デッキや、それに対抗するためスピードを重視したデッキが増えており、除去を多く採用した、いわゆるコントロールデッキがあまり多くないという現環境では、仲間がそろえばそろうほど強くなる「クラスゼロ」デッキはその真価を発揮しやすくなっています。
「クラスゼロ」デッキは2属性デッキでありながらフォワードを強化するバックアップ【3-150S】《モーグリ-0組-》が採用できるため高いパワーを確保しつつ、風属性のアクティブにする能力と雷属性の除去能力の両方を活かすことができます。

【3-153S】《エース》や【3-051R】《エイト》などによって、フォワードを展開する速度も決して遅くありませんし、主力のフォワードは【3-153S】《エース》や【3-064H】《トレイ》のように4コスト、6コストなので【3-037H】《死の天使ザルエラ》に耐性がある点も強みとなるでしょう。

相手の攻勢に対しても【3-102R】《オーディン》をはじめ、実質0コストで召喚できる【3-061R】《ディアボロス》や、軽いコストで使えるスペシャルアビリティが強力な【3-062C】《デュース》など、さまざまな手段で対抗できます。これらの除去能力を持ったキャラクターだけでなく召喚獣も【3-072R】《レム》でブレイクゾーンから回収できる点も見逃せません。

また、相手の守りを突破する手段も豊富で【3-151S】《クイーン》はダルやブレイクで仲間のアタックをサポートし、【3-104C】《クイーン》は自らブロックされなくなってダメージを稼ぎます。膠着状態になったら【3-113R】《ナイン》がゲームを決めてくれるでしょう。ブレイクゾーンからの回収手段が多いので、状況によってスペシャルアビリティをつかいわけられるのもこのデッキの長所と言えるでしょう。

「風雷クラスゼロ」のポイント
フォワードを並べて相手のフォワードは召喚獣やアビリティでブレイクして攻撃するという非常にオーソドックスな戦略のデッキですが、コストをかけずフォワードを複数展開する、ブレイクゾーンからカードを回収するなどアドバンテージを取れる手段がしっかり用意されています。速度では「火氷」などに負ける部分もありますが、真っ向勝負となればどんなデッキとも戦える骨太なデッキです。スペシャルアビリティがキーとなるデッキなので、どのカードを手札に残すか、どのカードをブレイクゾーンから回収するかをよく考えてプレイするといいでしょう。
ワンポイント「風雷クラスゼロ」対策
「クラスゼロ」のフォワードは、仲間がいてはじめて本領を発揮するので頭数をそろえさせなくすることが有効です。【3-022H】《マキナ》のスペシャルアビリティなどが特に有効でしょう。ただし、相手が【3-057R】《セブン》をコントロールしているときは、アビリティを無効にされることがあるので、まず彼女を除去してから行動するようにしましょう。

 

◆「MASTERS」もいよいよ終盤戦、環境がどう変化するか注目!

というわけで、ここまで「Opus III」環境で活躍しているデッキをいくつか紹介してきました。今週末はまた多くのプレイヤーが集まる「MASTERS」大阪大会があるため、また新しいデッキ、新しいテクニックが生まれるかもしれません。とても楽しみですね。おもしろいデッキがあれば、またここで紹介したいと思います。

それではまた、次回の更新でお会いしましょう!