6月13日(水)にTYPE-MOONが手掛ける大人気スマートフォン向けゲーム『Fate/Grand Order(以下、FGO)』の新規ゲームプロジェクトの1つである英霊召喚ボードゲーム『Fate/Grand Order Duel -collection figure-(以下、FGO Duel)』のメディア向けルール発表&プレイ体験会が開催されたので、参加してきました。
本誌の主戦場はもちろんカードゲームではありますが、大人気の『FGO』とアナログゲームの融合とあっては無視することはできません。早速そのレポートをお届けします!
また、メインビジュアルもこのイベントで初公開! おなじみの『FGO』の主人公たちが、カードを手に勇ましい表情で立っている姿が描かれています。
ご存知の人も多いかもしれませんが、『FGO』とは、神話や伝説、歴史上に名を刻んだ英霊たちを召喚・使役するマスターとなって、世界の危機に立ち向かっていくRPG作品。200騎以上の個性的なサーヴァント(キャラクター)や、読み手の心をつかむ壮大な物語が魅力となっています。
今回体験してきた『FGO Duel』は、『FGO』に登場するサーヴァントたちをミニフィギュアとして立体化し、チェスの駒のように盤面を進めて勝敗を決する、2人対戦型のボードゲームです。体験会は第1部と第2部に分かれており、第1部は制作陣による鼎談や実演プレイ、質疑応答などが行なわれ、第2部では『FGO Duel』の体験プレイができましたので、その両方をレポートしていきたいと思います!
■目指したのは原作のエッセンスを感じさせつつも、アナログゲームファンにも“響く”作品
登壇したのは、『FGO』のゲーム企画・開発を担当する、ディライトワークスのFGO PROJECTクリエイティブプロデューサーの塩川洋介氏と、『FGO Duel』にゲームルール開発協力として携わったワンドローの木皿儀隼一氏&小宮山佳太氏。このお三方の鼎談形式で、『FGO Duel』が制作に至った理由や、こだわり抜いたポイントなどが語られました。
まず話題に上ったのは、『FGO Duel』が生まれた経緯について。もともと『FGO』を作る際に参考にした要素として、カードゲームやゲームブックがあったそうです。そのこともあり、『FGO』のバトルとアナログゲームとの親和性の高さには着目していたとのこと。「FGO PROJECT」ではVRドラマやリアル脱出ゲームをはじめ「現実世界でももっとさまざまな側面からマスターの立場を体感してほしい」という企画もあり、『FGO Duel』もその一環から生まれたようです。ちなみに、ミニフィギュアを採用したことについては「お気に入りのサーヴァントが立体物として手元にあるとうれしいよね」という、ファンの気持ちを汲み取ったとのこと。
続いて聞けたのは、実際のゲーム制作部分を担ったワンドローの関係についてです。「ミニフィギュアが欲しい方、『FGO』をプレイしてくださっている方かつ、アナログゲームにも興味を持った方、『FGO』を知らないけどボードゲームが好きな方、すべての方々に満足いただける物を作りたかった」と語る塩川氏。
そして『文絵のために』など、ワンドローが発売しているアナログゲームの独自性の魅力に惹かれた塩川氏がアプローチし、制作に至ったとのことのようです。『FGO』らしさを持ちつつ、ボードゲームとしてのオリジナリティが高い作品を作りたいという意気込みが感じられました。
続いて話題はゲームルールへのこだわりの話へ。『FGO』の各サーヴァントについて、ゲーム中での役割やスキルの再現方法などを綿密にすり合わせ、どのように“『FGO』らしさ”を感じられるゲームにするかという点に気を使ったとのこと。それに加え、場の情報から相手の手札を推理したり、ブラフや駒の動かし方など、アナログゲームの魅力である部分との両立を目指し制作したと語りました。
その後、実際のルールを解説しつつ、デモプレイへ。詳しいルールは公式サイトでも閲覧可能ですし、記事後半のプレイレポートでも触れるので、そちらも参考にして頂ければと思います。
デモプレイのあとには、ゲームの流れを踏まえての質疑応答タイムへ。いち『FGO』ユーザーとして気になった点もあったので、その点も聞き、それぞれの担当に回答をいただきました。
Q.サーヴァントの宝具に関するシステムはないのでしょうか? 現状ではありませんが、『FGO Duel』も発売したら終わりではなく、継続的な運営・サポートを続けていきます。そのなかでアップデートとして入れることも検討しています。ローンチ時にどうするかは非常に悩んだところですが、まずはわかりやすさを優先するということで、現状のルールでは外すという決定に至りました。
Q.サーヴァントのレアリティによって、ボックスから出る確率も変わりますか? ゲーム内でのレアリティが、ミニフィギュアの“手に入れやすさ”に関連しているということはありません。ゲーム内のレアリティは『FGO』の中のレアリティを踏襲していますが、あくまで『FGO Duel』のゲーム時の編成コストやコマンドカードの能力に紐づけられているものであり、基本的にはボックスに封入される確率は均等になっています。
Q.ミニフィギュアは、再臨段階違いなどは存在しますか? 『FGO』には、サーヴァントが魅力的に見える、お客様にお見せする際に基本としている再臨段階があり、基本的にはミニフィギュアの造形もそれに則っていますが、一部変更になっているものもあります。今後の展開次第では、同じサーヴァントの別の再臨段階のミニフィギュアも、検討する機会があるかもしれません。
Q.プレイシートは商品に付属しているものでしょうか? また、今回使用した「冬木」をモチーフとした以外のマップはありますか? プレイシートは商品には封入されません。こちらは公式サイトで無料でダウンロードできるようにいたしますので、お客様ご自身でプリントしてお使い頂けるようになります。別のマップに関しては、サーヴァントの移動経路が異なるものを、いずれ追加でリリースすることも検討しています。
Q.『FGO』や『FGO Arcade』などとの連動や、『FGO Duel』に『FGO』のコードが付いたりということはありますか? 『FGO Duel』をやらないと『FGO』の楽しみが減ってしまうというのはやりたくないと考えています。FGO PROJECT全体がそういったポリシーで運営しているので、それを踏襲する形です。両方プレイしているとより楽しめる、というものを目指しています。
Q.今後の展望は? まだ第1弾、第2弾の発売と、さまざまなお客様に手にとっていただけるよう全力を注いでいる状況ではありますが、フィギュア化されていないサーヴァントなども登場させたいと思っています。ゆくゆくは大会なども開けたらなと思っています。
次ページはお待ちかねの体験プレイレポートです!