【FFTCG】たるほ的デッキ名鑑 ~土属性編~

『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は「たるほ的デッキ名鑑」の第4回、土属性のデッキを紹介していきます。

◆はじめに
こんにちは!『FFTCG』プレイヤーのたるほです。

来年の2月に発売される新しい対戦デッキの情報が公開されましたね!
その名も「FINAL FANTASY XIV SHADOWBRINGERS」

『FFXIV』の拡張パッケージ「漆黒のヴィランズ」を題材にしたデッキということで、【暁の血盟】のメンバーが再び登場するほか、エメトセルクや水晶公など「漆黒のヴィランズ」の人気キャラクターたちがカード化されます。

発売は2021年2月19日(金)。今から首を長くして待ちたいと思います。

また、9月30日には「カードゲーマー vol.54」が発売されました!
今号の『FFTCG』記事では「Opus XII ~クリスタルの目覚め~」の収録カードから、

【12-008R】《ゴブリンプリンセス》
【12-020R】《ウルミア》
【12-078L】《ギルガメッシュ》
【12-106R】《リルム》
【12-117R】《イリス》
【12-123R】《ウリエンジェ》

の6枚を先行公開しています!
【12-008R】《ゴブリンプリンセス》と【12-106R】《リルム》は泉沢康久さんの描き下ろし、【12-020R】《ウルミア》は伊藤龍馬さんの描き下ろしカードとなっているのでアートにも要注目!
さらに本作のデザイナー、八十岡翔太さんのインタビューも掲載しているのでぜひチェックしてみてくださいね!

さて、今回の「たるほ的デッキ名鑑」は土属性編。

個人的に土属性はお気に入りの属性なので、いつも以上に気合を入れて紹介していきたいと思います、

本シリーズの記事一覧はこちら!

たるほ的デッキ名鑑~火属性編~
たるほ的デッキ名鑑~氷属性編~
たるほ的デッキ名鑑~風属性編~

それではさっそく始めていきましょう!

◆土属性ってこんな属性
『FFTCG』には8つの属性があり、それぞれによって得意不得意があります。

土属性は重厚な攻めと守りに長けた属性で、長期戦を得意としています。
土属性のフォワードは全体的にコストが高いかわりに他の属性に比べてパワーが高かったり、攻防一体の能力であるブレイブを持つものが豊富に存在するほか、相手の効果によってダル状態にならなかったり、ブレイクされない、あるいはブレイクされてもフィールドに戻るといったアビリティを持つものもあります。

また、召喚獣にもフォワードのパワーを上げたりキャラクターをブレイクされなくする効果を与えてくれるものが多く、パワーの強化とブレイクへの耐性は土属性の持つテーマの1つだと言えます。

 

土属性で相手のフォワードをブレイクする手段には、こちら側の高いパワーを活かすものが多く、例えば代表的な召喚獣の1つ【4-093R】《ヘカトンケイル》imageは、自分のフォワードと対戦相手のフォワードを選んでお互いにパワーぶんのダメージを与えあうという効果を持っています。

相手にダメージを与えるためにはこちらもフォワードをコントロールしている必要がありますが、【8-068L】《アーデン》imageのようにパワーが高くフィールドを離れにくいカードと組み合わせることで、対戦相手のフォワードだけを一方的にブレイクすることも可能です。

【4-093R】《ヘカトンケイル》imageをはじめ【2-093H】《ラウバーン》imageや【6-075R】《タイタン》imageなどは与えるダメージの発生源がフォワードになるため、【5-068L】《ヤ・シュトラ》imageや【8-049L】《エアリス》imageといった、アビリティや召喚獣からのダメージに耐性があるフォワードにも有効なのも土属性独自の強みです。

また、土属性はコンボを使うことも得意な属性です。
その理由の1つが、ブレイクゾーンからカードを回収する手段が豊富にあるという点にあります。

【5-082C】《採掘師》imageや【8-080C】《プーマ夜光》image、【10-068C】《クーシー》imageなどのように各カードタイプに優秀な回収手段があるだけでなく、【9-076H】《ラーケイクス》imageや【6-064H】《アジドマルジド》imageのように回収手段を回収するカードもあるので、強力なカードをゲーム中に何度も使うことができます。

そして、土属性がコンボ向けの属性だと言えるもう1つのポイントが、ほかの属性のカードを使う手段が豊富にあるということです。

コンボを活かしたデッキは前回紹介した「水風」のように少ない属性の組み合わせで完結しているものももちろんありますが、なかには3属性以上のカードを組み合わせて力を発揮するコンボもあります。
そういったデッキを使うときには、いかに安定して各属性のCPを供給できるかということが課題になってきます。

土属性には【1-107L】《シャントット》imageや【11-072R】《デシ》imageのように好きな属性を生み出すことができるバックアップが存在します。

さらに【1-107L】《シャントット》imageは好きな属性のCPを生み出せるだけでなく、フィールドに出たときすべてのフォワードを除外できるアビリティを持ち、コンボデッキが苦手とする序盤から攻め込んでくる攻撃的なデッキに対して対抗する力を備えています。

【11-072R】《デシ》imageは好きなフォワードをサーチすることができるのでコンボに必要なカードを集められるだけでなく、EXバーストも持っているので逆転要素も強く、こちらもコンボデッキと相性がいいカードです。

ほかにも【1-111C】《タマ》imageや【5-091H】《星の神子》imageのように、属性に関係なく手札のカードをフィールドに出せるカードも存在します。

これらのカードは、本来なら出せないタイミングでフォワードを出せることもあり、意表をついたプレイができるのも特徴です。

さらに「Opus XI ~ソルジャーの帰還~」では【11-073H】《テテオ》imageが登場しました。

自身をダルにすることで、そのターン中、キャラクターをキャストするためのコストを1減らすことができます。複数のカードを組み合わせて使うコンボデッキと相性抜群な、ロマンを感じるカードです。

デッキを組み上げるのは難しいですが、無限の可能性を秘めている1枚なので、【7-075R】テテオからどんなコンボを見つけられるかというのをテーマにデッキを組んでみるのも楽しいでしょう。

圧倒的なパワーで相手を押しつぶすデッキを使いたいプレイヤー、カードを組み合わせて必殺のコンボを狙いたいプレイヤー、どちらにもオススメできる属性です。

◆「火土:侍&モンク」
今回最初に紹介するのはこちらのデッキです。

●サンプルデッキ:「火土:侍&モンク」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(26枚)
【11-064L】 《アーシュラ》 3
【9-075R】 《ヤン》 3
【8-019C】 《マッシュ》 2
【11-003R】 《カイエン》 3
【8-138S】 《ヒエン》 3
【8-004R】 《イロハ》 3
【11-015L】 《ブラスカの究極召喚獣》 3
【9-014L】 《ネール》 2
【5-011H】 《朱雀のルシ シュユ》 1
【8-006L】 《クラウド》 1
【10-127H】 《シトラ》 2
バックアップ(17枚)
【2-089C】 《モンク》 3
【8-087C】 《モンク》 3
【11-079C】 《モンク》 3
【3-096R】 《リディア》 1
【8-137S】 《ゴウセツ》 3
【7-009C】 《侍》 3
【7-017H】 《ミース》 1
召喚獣(6枚)
【2-087R】 《統制者ハシュマリム》 3
【9-068H】 《ドラゴン》 1
【2-019R】 《魔人ベリアス》 2
モンスター(1枚)
【8-080C】 《プーマ夜光》 1

●デッキのキーカード
この「侍&モンク」は、前回紹介した「忍者」デッキと同じく【ジョブ】のシナジーに注目したデッキです。
そのうえで今回は、一度に複数の【ジョブ】に注目したデッキとなっています。

当然キーカードになるのも【ジョブ(モンク)】と【ジョブ(侍)】に関わるカードということで、このデッキのキーカードは【11-064L】《アーシュラ》imageと【11-003R】《カイエン》imageです。

まず【11-064L】《アーシュラ》imageですが、彼女はフィールドに出たときブレイクゾーンにあるコスト2以下の【ジョブ(モンク)】か【カード名(モンク)】を1枚フィールドに出すことができます。

フォワードだけでなくバックアップも出せるので、ゲーム序盤から少ないコストでフォワードとバックアップを同時に展開するというアグレッシブなプレイをすることができます。
冒頭で土属性は防御に長けた属性だと話しましたが、【11-064L】《アーシュラ》imageは攻撃の面でも優れた性能を持つカードです。

もちろん、防御面でも【11-064L】《アーシュラ》imageはポテンシャルを発揮します。
もう1つのアビリティは他の【ジョブ(モンク)】か【カード名(モンク)】1枚をブレイクゾーンに置くことで、【11-064L】《アーシュラ》imageのパワーを+4000しブレイブを与えるか、【11-064L】《アーシュラ》imageのパワーに等しいダメージをフォワードに与えるというもの。

ブレイブを付与することでアタックしつつ次のターンブロックに回れるだけでなく、相手がダメージを与えようとしてもパワーを上げて回避することができます。

また、他の【モンク】が狙われたとき、そのカードをコストに【11-064L】《アーシュラ》imageのアビリティを使うことで、疑似的に相手のアクションをいなすこともできます。

そしてもう1つのキーカードが【11-003R】《カイエン》image
こちらはフィールドに出たときにデッキから【ジョブ(侍)】か【カード名(侍)】のカードをサーチできるアビリティを持っています。
【11-003R】《カイエン》imageもバックアップをサーチできるので【11-064L】《アーシュラ》image同様、序盤の展開を支えるにはもってこいです。

さらに【11-003R】《カイエン》imageは【ジョブ(侍)】か【カード名(侍)】がアタックしたとき、自分のコントロールしている【ジョブ(侍)】か【カード名(侍)】1体につき1000ダメージを相手のフォワード全員に与えるアビリティを持っています。

【ジョブ(侍)】か【カード名(侍)】がパーティーアタックしたときは、このアビリティが同時に発動するため、簡単に相手のフォワードを除去することができます。

この2枚を使って序盤の展開を安定させつつ、相手のフォワードをブレイクしていくのがこのデッキの狙いになります。

●プレイのコツ
さて【ジョブ】シナジーに注目したこの「侍&モンク」ですが、キーカードの方向性こそ同じもののどちらも単独で十分に強いカードで、あえて2つの【ジョブ】を同居させる理由はあまりないように見えます。

ですがこのデッキにはもう1枚、2つの【ジョブ】を繋ぐキーカードがあります。

それが【2-087R】《統制者ハシュマリム》imageです。

このカードはジョブか属性を1つ指定して、ターン終了時まで自分のコントロールするフォワードに指定したジョブか属性を与えるという効果を持ちます。
このカードを使って、状況に応じて好きな【ジョブ】シナジーの恩恵を受けようというのがこのデッキの真のコンセプトなのです。

たとえば、相手のアクションに対応してフォワードを【ジョブ(モンク)】にすることで【11-064L】《アーシュラ》imageのアビリティで相手の行動をいなしたり、【11-003R】《カイエン》imageのアタック時のアビリティに対応して味方全員を【ジョブ(侍)】にすることで簡単にダメージを底上げすることができます。

さらにこのデッキには必殺技として【5-011H】《朱雀のルシ シュユ》imageが採用されています。

【2-087R】《統制者ハシュマリム》image【ジョブ(モンク)】を与えた【5-011H】《朱雀のルシ シュユ》imageを【9-075R】《ヤン》のアビリティで選ぶと、【5-011H】《朱雀のルシ シュユ》imageはアタックしたときに自身のパワーぶんのダメージを与えられるようになります。

付与されたアビリティで【5-011H】《朱雀のルシ シュユ》がフォワードをブレイクすると、もう1度アタックできるようになります。

再度アタックすると【5-011H】《朱雀のルシ シュユ》はまたフォワードにダメージを与えられるので、アビリティでブレイクできる相手のフォワードの数だけ【5-011H】《朱雀のルシ シュユ》がアタックできるというコンボが成立します。

コストこそかかるものの、決めればほぼ勝ちと言える必殺コンボなので狙ってみるといいでしょう。

そして実はもう1つ、このデッキには【ジョブ】シナジーが採用されています。

それが【11-015L】《ブラスカの究極召喚獣》imageを使った【ジョブ(召喚士)】シナジーです。

フォワードが2体いる状態で【2-087R】《統制者ハシュマリム》imageで【ジョブ(召喚士)】を宣言するだけで簡単に10000ダメージを与えられるうえ、【8-080C】《プーマ夜光》imageで【11-015L】《ブラスカの究極召喚獣》imageを回収すれば、そのターン中であれば複数回アビリティを使えます。

メインギミックではない、いわゆる小テクですが、覚えておくとさらにデッキを楽しめるギミックと言えるでしょう。

●カスタマイズ案
今回のデッキは攻めることを意識したビルドでありながら、細かなテクニックを忍ばせたコンボ性の強い構築でした。

どちらも単独で完結するギミックなので、デッキを切り分けてそれぞれの長所を伸ばしてみたり、さらに別の【ジョブ】を参照するギミックを採用してみるのもおもしろいかもしれません。

「Opus XII ~クリスタルの目覚め~」では以前紹介した【12-012L】《テンゼン》や、ユーザープレビューで紹介された【12-070C】《モンク》など、【ジョブ(侍)】と【ジョブ(モンク)】にまつわるカードも収録されるようなので、さらにビルドの幅は広がるでしょう。

 

◆「ドロタボーコントロール」
次に紹介するのは『FFTCG』におけるコントロールデッキの一つの局地とも言える「ドロタボーコントロール」です。

●サンプルデッキ:「ドロタボーコントロール」(「土風」ベース)

カード番号 カード名 枚数
フォワード(12枚)
【5-163S】 《ウリエンジェ》 3
【9-076H】 《ラーケイクス》 2
【11-124H】 《リルム》 2
【9-115R】 《ポロム》 2
【5-148H】 《カムラナート》 1
【11-140S】 《カダージュ》 2
バックアップ(17枚)
【8-058R】 《ノルシュターレン》 3
【5-059R】 《セミ・ラフィーナ》 3
【5-091H】 《星の神子》 3
【11-072R】 《デシ》 2
【6-067R】 《エピタフ》 1
【1-107L】 《シャントット》 3
【9-074C】 《モーグリ-10組-》 1
【1-184H】 《カオス》 1
召喚獣(7枚)
【3-112H】 《審判の霊樹エクスデス》 3
【1-062L】 《ヴァルファーレ》 3
【9-068H】 《ドラゴン》 1
モンスター(14枚)
【5-088C】 《ドロタボー》 3
【5-071R】 《レヤック》 3
【4-057R】 《コボルト甲型》 2
【4-124R】 《グリーンドラゴン》 3
【11-114R】 《サハギンチーフ》 1
【8-080C】 《プーマ夜光》 2

●デッキのキーカード
「ドロタボーコントロール」はその名のとおり【5-088C】《ドロタボー》imageを主軸にしたデッキです。

モンスターを主軸にしたデッキは数ある『FFTCG』のデッキのなかでも珍しいタイプですが、「ドロタボーコントロール」はさらに特徴的な動きをするデッキです。

【5-088C】《ドロタボー》imageは自身をダルにするとフォワードを1体選び相手に1CP支払うか支払わないか選ばせ、1CPを支払わないかぎり、このターンそのフォワードにアタックもブロックもできなくさせるというアビリティを持っているモンスターです。

1CPと聞くとそれほど負担にならないように聞こえますが【5-088C】《ドロタボー》imageは毎ターンこのアビリティを使えて、さらに《一般》アイコンを持つカードなのでフィールドに複数出すことができ、出した枚数ぶんCPを要求することができます。

そして、相手がCPを支払ってきたら【1-062L】《ヴァルファーレ》imageなどでそのフォワードを手札に戻せば、相手はCPを支払ったのに結果1体もアタックができず、再展開も難しいという状況に追い込まれます。

勝利までの過程は独特なものですが、じわじわと相手の行動を押さえつけ、盤面を制圧していくという点では王道とも言えるコントロールデッキです。

●プレイのコツ
盤面が完成すれば相手を完封することもたやすいデッキですが、その前に攻め切られてしまっては元も子もありません。【5-088C】《ドロタボー》imageで確実に相手の攻勢をしのぎつつ【1-107L】《シャントット》imageなどでリセットし、相手をコントロールしていきましょう。

なかでも【5-071R】《レヤック》imageは【5-088C】《ドロタボー》imageと並んで重要なカードです。

相手のアタックで誘発するアビリティでこちらのキャラクターをすべてアクティブにできるので、これが出ていれば自分のターンと相手のターンの両方で行動できます。1ドローがついているのでリソースの面でも損をしません

【1-062L】《ヴァルファーレ》imageや【3-112H】《審判の霊樹エクスデス》imageを相手ターンに召喚するためにも重要なカードになるので、積極的に使いつつ逆転の機会をうかがいましょう。
もちろん【5-088C】《ドロタボー》imageをアクティブにすることで、さらに相手にCPを要求できるのもお忘れなく。

なお「ドロタボーコントロール」のプレイングに関しては「ドロタボー」の第一人者である“第2期名人“ぱっつぁんさんがこちらで徹底解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

●カスタマイズ案
「ドロタボーコントロール」は土属性と風属性のバックアップを基盤にビルドした「土風」デッキの派生とも言えるデッキです。

「土風」は【5-091H】《星の神子》imageや【8-058R】《ノルシュターレン》imageのような、バックアップをサーチできるバックアップを複数採用できる土台のしっかりしたデッキで、自分好みにカスタマイズすることができます。

例えば、召喚獣が多く採用されていることに注目して【10-078H】《ドーガ》imageを採用したビルドにするのもおもしろいかもしれません。

【10-078H】《ドーガ》imageがいると召喚獣を打つたび対戦相手のコスト3以上のバックアップをブレイクできるため、毎ターン1CPを要求する【5-088C】《ドロタボー》imageとも相性がよく、さらに相手のリソースを攻めることができるでしょう。
その場合は召喚獣を何度も使えるよう【10-127H】《シトラ》imageを採用するのがオススメです。

【5-088C】《ドロタボー》imageにこだわらず、フォワード中心のコントロールデッキにするのもいいでしょう。
【5-091H】《星の神子》imageはアクションアビリティで6CP以下のフォワードをなんでも手札から出すことができるので、属性に縛られない土属性の強みをさらに後押ししてくれます。

フォワード、モンスター、召喚獣のどれでも主役にして活躍させられるバックアップの強さが「土風」デッキの魅力の1つです。

また、モンスター軸のデッキであることに注目するならば、水属性のカードと組ませた「水土」ベースの「ドロタボーコントロール」を組んでみるのもいいかもしれません。
【1-062L】《ヴァルファーレ》imageのような相手全体を対処できるカードは減りますが、【4-138R】《メルウィブ》imageで【11-124H】《リルム》imageをサーチできたり、同じく水属性でモンスターと相性がいい【4-123H】《ガウ》imageを採用できるようになるなど、構築の幅が広がりそうです。

【3-123R】《暗黒の雲ファムフリート》imageはお互いのフォワードをブレイクゾーンに置かせる召喚獣ですが、モンスターばかりが並ぶ「ドロタボーコントロール」では相手だけフォワードをブレイクゾーンに置かせることもできます。

◆「土単」
今回最後に紹介するのは「土単」です。

●サンプルデッキ:「土単」(「Opus XI」ver.)

カード番号 カード名 枚数
フォワード(20枚)
【8-068L】 《アーデン》 1
【7-080H】 《プリッシュ》 3
【3-092L】 《プリッシュ》 3
【4-092H】 《プリッシュ》 2
【10-081R】 《プリッシュ》 1
【10-135S】 《ケフカ》 2
【9-063L】 《ガブラス》 2
【8-071H】 《アンデッドセレブ》 1
【9-076H】 《ラーケイクス》 1
【11-076C】 《不死王》 1
【10-136S】 《シャントット》 1
【11-130L】 《セフィロス》 2
バックアップ(17枚)
【2-093H】 《ラウバーン》 1
【6-064H】 《アジドマルジド》 1
【11-068R】 《クレイラス》 3
【9-067C】 《シド・ガーロンド》 2
【5-082C】 《採掘師》 2
【7-069C】 《コルカ》 2
【6-067R】 《エピタフ》 1
【3-096R】 《リディア》 1
【9-071C】 《バンガ族》 3
【1-184H】 《カオス》 1
召喚獣(11枚)
【6-075R】 《タイタン》 3
【4-093R】 《ヘカトンケイル》 3
【7-084C】 《ようじんぼう》 3
【9-068H】 《ドラゴン》 1
【8-35H】 《アーク》 1
モンスター(2枚)
【8-080C】 《プーマ夜光》 2

●デッキのキーカード
今回紹介する「土単」は、これまで僕がこちらの記事で紹介した「土単」を「Opus XI」環境に合わせてアップデートしたものとなります。
「土単」が「Opus XI」環境で何か結果を残したというわけではないのですが、「“たるほ的”デッキ名鑑」ということで“僕の好きなデッキ枠”として紹介したいと思います。

さて、そんな「土単」ですが、キーカードはなんといっても4種類の《プリッシュ》でしょう。

《プリッシュ》はブレイクゾーンにまつわるアビリティを持つカードが多く、特に【7-080H】《プリッシュ》imageはブレイクゾーンにある《プリッシュ》の枚数分だけコストが軽減されていくので、ゲームの中盤からは低コストでキャストすることができます。

コストが大きくビッグアクションになりがちな「土単」の弱点を補うという点では、低コストでキャストできるカードというだけで採用する理由がありますが、さらに彼女はフィールドに出たとき自身のパワーに等しいダメージを対戦相手のフォワードに与えることができ、1枚で戦況を切り返してくれるパワーを持つカードです。
カードをキャストするときには積極的に《プリッシュ》をコストにしつつ、【7-080H】《プリッシュ》imageをなるべく低コストでキャストできるようチャンスを狙っていきましょう。

また【3-092L】《プリッシュ》imageと【4-092H】《プリッシュ》imageはブレイクゾーンに置かれたとき、手札から《プリッシュ》をフィールドに出すアビリティを持ち、相手のフォワードとの戦闘や、ブレイクに対して耐性があるカードです。

【3-092L】《プリッシュ》imageか【4-092H】《プリッシュ》imageを出し続けて戦線を維持してもよし、【7-080H】《プリッシュ》imageを出して相手のフォワードをブレイクしフォワード数の差をつけてよしというカードで、こちらもデッキを支えてくれる1枚です。

そして【10-081R】《プリッシュ》imageは「Opus XI」で化けた1枚となります。

これまで紹介した《プリッシュ》と違いブレイクゾーンにまつわるアビリティは持ちませんが、フィールドに出たときに自分と対戦相手はお互いパワー9000以上のフォワードをサーチしてくることができます。

今までも【7-080H】《プリッシュ》imageや【8-068L】《アーデン》image、【10-136S】《シャントット》imageなどをサーチしていましたが、「Opus XI」ではバックアップをサーチできる【11-076C】《不死王》image、そして新たな切り札である【11-130L】《セフィロス》imageをサーチできるようになり、活躍の場を広げました。

特に【11-130L】《セフィロス》imageはキャストするためにどちらかが4点以上のダメージを受けていなければならないため、お互いに強大なフォワードを手に入れることでゲームを早めるテキストは相性抜群です。

これらの《プリッシュ》を土属性お得意のブレイクゾーン回収でフォローしながら活躍させるのが今回の「土単」のコンセプトです。

●プレイのコツ
デッキのキーカードである《プリッシュ》はほとんどがブレイクゾーンに依存するアビリティを持つため【11-140S】《カダージュ》imageや【9-068H】《ドラゴン》imageなどのブレイクゾーンを除外してくるカードを苦手としています。

そのため相手も土属性を使っていたり、【11-140S】《カダージュ》imageが見えたときは《プリッシュ》をブレイクゾーンに置かず、【3-092L】《プリッシュ》imageと【4-092H】《プリッシュ》imageのアビリティで【7-080H】《プリッシュ》imageの着地を狙っていくプレイも重要です。

またこの「土単」は基本的にフォワードのコストが重く、デッキが動き出すのは中盤以降になりがちです。
そのため序盤は相手の攻撃をしのぐ必要がありますが、最初にお話ししたように土属性には自分のフォワードのパワー分のダメージを相手のフォワードに与えるカードが多く、こちらもフォワードを展開していなければ相手のフォワードをうまく対処することができません。

相手が攻撃的な展開でこちらも応戦が必要な場合は、適切なカードを見極めてブロッカーとして展開していきましょう。

【8-068L】《アーデン》imageのような場持ちのいいカードも、相手によっては簡単に対処されてしまう可能性があるので、対戦相手が持っていそうなフォワードの対処ルートを予想し、どのフォワードを通せば時間が稼げるかを見抜いていくのも、「土単」を使ううえでのポイントであり楽しさでもあります。

●カスタマイズ案
今回は「Opus XI」環境にあわせて光属性・闇属性の枠に【11-130L】《セフィロス》imageを採用していますが、ここは「Opus X」環境までは【10-127H】《シトラ》imageを採用していたスロットでした。

どちらにもメリットがあり、【11-130L】《セフィロス》imageは土属性のブレイクゾーン回収を活かして強力なオートアビリティとスペシャルアビリティを連発でき、【10-127H】《シトラ》imageはデッキが苦手とする序盤から仕事を果たせることと【8-080C】《プーマ夜光》imageと合わせて手札を整えつつ【6-064H】《アジドマルジド》image+【8-35H】《アーク》のような大技を何度も狙えるのがメリットです。

長所を伸ばすか短所を埋めるか、はたまた新たな選択肢を見つけるのか。ビルドしていくなかで探してみると楽しそうです。

また土属性は【カテゴリ(XV)】のカードに強力なものが多いです。
【8-074H】《グラディオラス》imageは土属性のCPでしかコストを支払えないという縛りはあるものの4CPでパワーが9000あり、スペシャルアビリティでさらにパワ-7000以下の相手のフォワードをまとめて対処することができます。

《ノクティス》がいることでさらに2CPコストを軽減できるので、【カテゴリ(XV)】に注目した「土単」を考えてみるのもいいでしょう。

◆おわりに
今回は土属性編ということで「侍&モンク」「ドロタボーコントロール」「土単」の3つのデッキを紹介しました。

どれもコンボ色が強く、クセの強いデッキなので使うほど理解が深まるデッキです。
高いパワーを活かしたシンプルなやりとりだけでなく、コントロールデッキでゲームの応酬が楽しみたいなという方はぜひビルドして楽しんでもらえればと思います。

「Opus XII」では【12-061L】《クルル》が登場します。
フィールドに出たときのオートアビリティとアクションアビリティで召喚獣をブレイクゾーンからキャストできるというアビリティを持ち、土属性待望の低コストでアドバンテージを稼げるカードとしても注目が集まっています。

【12-056H】《ガラフ》と一緒に活躍させたり、同じく「Opus XII」で登場する【12-068H】《フェンリル》とあわせることで相手のターン中にもアビリティを使えるので、新たなコンボの予感がビンビンする組み合わせですね。

また、多属性のカードとしては【12-122L】《レギス》、【12-121R】《ノクティス》、【12-120C】《シャントット》の3種類が登場するようです。

【12-121R】《ノクティス》は先ほどの【8-074H】《グラディオラス》imageや「Opus XI」で収録された【ジョブ(王の剣)】のカードとも相性がよく、【カテゴリ(XV)】のギミックをさらに強化してくれること間違いなしです。

父である【12-122L】《レギス》もそのターンにブレイクされたカードを復活させるという今までにないテキストを持っているので、一体どんな活躍をするのか今から楽しみな1枚ですね。

それでは今回はここまで。
次回の「たるほ的デッキ名鑑」は雷属性編をお届けしたいと思います。

また次回の記事でお会いしましょう!