『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は「たるほ的デッキ名鑑」の第5回として雷属性のデッキを紹介します。
◆はじめに
こんにちは! 『FFTCG』プレイヤーのたるほです。
先日「Opus XI ~ソルジャーの帰還~」環境の最後となる「自宅名人戦Opus XI season final」が開催されました。
僕も参加したのですが、ある意味で世紀の大発明と言えるデッキを作ってしまい、なんと不戦勝以外は全敗という快挙を成しとげてしました。
このデッキは黒歴史として「たるほの隙あらば自分語り」でも「たるほ的デッキ名鑑」でも絶対に公開しないので、逆に気になるよって方は直接聞いてくださいね……!
残念な最後に終わってしまった現環境の「自宅名人戦」でしたが、大会後のファンミーティングで発表されたシーズン通算の「勝利数ランキング」では7位、「勝率ランキング」では2位にランクインすることができたので、結構がんばってこれたんじゃないかなと感じました。
また、その後の抽選会では海外限定サプライもゲットすることができたので、非常に楽しい1日でした。
そんな「自宅名人戦」は「Opus XII ~クリスタルの目覚め~」の発売以降も「MASTERS 2021」が開催されるまでの期間は続いていくそうなので、まだ参加したことがない人もぜひ参加して、これから始まる新環境で『FFTCG』を一緒に楽しみましょう!
では、今回も「たるほ的デッキ名鑑」を始めていきたいと思います。
本シリーズも残すところあと2回、今回は雷属性編をお送りします。
本シリーズの記事一覧はこちら!
たるほ的デッキ名鑑〜火属性編〜
たるほ的デッキ名鑑〜氷属性編〜
たるほ的デッキ名鑑〜風属性編〜
たるほ的デッキ名鑑〜土属性編〜
それでは、さっそく始めていきましょう!
◆雷属性ってこんな属性
『FFTCG』には8つの属性があり、それぞれによって得意不得意があります。
雷属性は強力な除去と「ヘイスト」を活かした速攻戦略を得意とする属性です。
これまでの記事でも紹介してきたように、属性によってフォワードを対処する方法はさまざまですが、雷属性は全属性のなかでもトップクラスにフォワードの除去を得意としており、多彩な方法で相手のフォワードに対処できます。
もっとも特徴的なのは直接フォワードをブレイクするものです。
『FINAL FANTASY』シリーズを代表する召喚獣【1-124R】《オーディン》は「フォワードを1体選ぶ。それをブレイクする。」という非常にシンプルな効果を持つカードです。
相応にコストはかかりますが、パワーやコスト、ダル状態かアクティブ状態かといったさまざまな条件を無視してブレイクできる効果は非常に強力です。
「Opus XI ~ソルジャーの帰還~」では【11-097H】《ニックス》や【11-090L】《クジャ》のようにフィールドに出たときにフォワードをブレイクするアビリティを内蔵したフォワードも登場し、雷属性のブレイク性能はさらに高いレベルに上がっています。
直接ブレイクするだけでなく、ダメージによるブレイクも強力です。
『FFTCG』プレイヤーなら誰でも一度は受けたことがあるであろう【2-097H】《アルシド》+【1-125R】《オニオンナイト》コンビのように、フォワードにダメージを与えるカードは雷属性にも数多く存在します。
【2-097H】《アルシド》もそうですが、雷属性はアクティブ状態のフォワードに向かってダメージを与えるのが得意で、まんべんなくダメージを与えられる火属性に比べて対象が限定されるぶん、コストに対して高いダメージを与えられるようになっています。
雷属性は相手を防戦に回させる攻撃的な属性なので、相手のブロッカーを狙うという用法であれば、アクティブ状態であることはあまりデメリットになりません。
さらに、最近ではどんなフォワードでも選べる【9-094L】《フースーヤ》の登場もあり、守りに回った展開でもダメージを与えられるようになり、ますます死角がなくなったように思えます。
ブレイク、ダメージによる除去に続いて雷属性の得意なアクションが、フォワードのパワーをマイナスするアクションです。
【9-084H】《カイン》や【7-103C】《ラムウ》などが持つこの効果は、単純な除去として使う以外にフォワードどうしの戦闘を有利に進めるのにも使えます。
また『FFTCG』ではパワーが0になったフォワードはルールによってブレイクゾーンに置かれるので、「ブレイクされない」フォワードを相手にしたときにも役立ちます。
さらに、雷属性にはフォワードをダルにするカードも存在します。
ブレイクできるわけではありませんが、ヘイストを持つフォワードが豊富に存在する雷属性では、ゲームを決めるターンに相手のフォワードをダルすることで一時的に無力化し、そのスキをついて勝利を狙うこともできます。
氷属性と違い相手を凍結することはできないものの、むしろ合わせることで氷属性の長所を伸ばせることもあり、雷属性と氷属性は相性のいい組み合わせです。
雷属性のヘイストを持つフォワードには、ゲームを決定づけるフィニッシャーとなりえるフォワードも多く存在します。
【5-099H】《イルーア》はその際たる例で、3CPという軽量なコストながら1ターンに1度【5-099H】《イルーア》を選んだアビリティか召喚獣の効果を無効にできる強力なフォワードです。
スペシャルアビリティの「シェイオル」は、自分のフォワード全員をアクティブにしヘイストを与えるだけでなく、相手のフォワードのパワーを–2000することで一気にアタックしやすくなります。
ほかにも【5-118L】《ラムザ》や【6-088L】《エスティニアン》のようにブレイク手段をあわせ持つフィニッシャーもいるため、常にゲームが終わるプレッシャーをかけられるのも雷属性の特徴と言えるでしょう。
多彩な除去手段で相手のフィールドを空にしたり、相手の見せたスキを見逃さずクリティカルな一撃を喰らわせたいプレイヤーは、ぜひ雷属性を使うことをオススメします。
◆「雷単」
そんな雷属性で最初に紹介するデッキは「雷単」です。
●サンプルデッキ:「雷単」
カード番号 | カード名 | 枚数 |
フォワード(29枚) | ||
【7-104H】 | 《ラムザ》 | 1 |
【11-091R】 | 《グラウカ》 | 2 |
【1-211S】 | 《リグディ》 | 2 |
【5-099H】 | 《イルーア》 | 3 |
【8-091H】 | 《アルバ》 | 3 |
【8-101H】 | 《ディアナ》 | 2 |
【9-095L】 | 《メイア》 | 1 |
【11-086L】 | 《アラネア》 | 2 |
【2-097H】 | 《アルシド》 | 3 |
【11-090L】 | 《クジャ》 | 2 |
【11-097H】 | 《ニックス》 | 3 |
【11-102C】 | 《リベルト》 | 3 |
【11-140S】 | 《カダージュ》 | 2 |
バックアップ(16枚) | ||
【7-095H】 | 《シド・プリヴィア》 | 3 |
【1-150R】 | 《ルールー》 | 3 |
【5-103R】 | 《ガリークランのシド》 | 1 |
【4-110R】 | 《ブルメシア王》 | 1 |
【5-120C】 | 《ルイゾワ》 | 1 |
【5-162S】 | 《アルフィノ》 | 1 |
【8-090C】 | 《アリゼー》 | 1 |
【11-092C】 | 《クロウ》 | 2 |
【11-103C】 | 《ルーチェ》 | 1 |
【10-089C】 | 《カリヤ・シバル》 | 1 |
【10-086C】 | 《アルド》 | 1 |
召喚獣(5枚) | ||
【11-100R】 | 《憤怒の霊帝アドラメレク》 | 3 |
【9–093H】 | 《バハムート零式》 | 2 |
●デッキのキーカード
「雷単」は「Opus XI」で大幅に強化されたデッキの1つです。
その理由の1つが【11-091R】《グラウカ》の登場です。
【11-091R】《グラウカ》はフィールドにいる間、雷属性のフォワードをキャストするためのコストを1CP減らすというアビリティを持っています。
以前紹介した【11-045H】《エッジ》もよく似たテキストを持っていましたが、彼の強さを考えれば【11-091R】《グラウカ》もまたデッキのエンジンになりうる存在だと言えるでしょう。
今回はこの【11-091R】《グラウカ》を活かすためバックアップと召喚獣のスロットをできるだけ削り、フォワード中心の攻めるデッキを目指しました。
特に、奇数コストに強力なカードがそろっている「雷単」は【11-091R】《グラウカ》がいるだけでCPを無駄にせず手札からコストを捻出できるようになり、デッキの動きの幅も非常に広くなりました。
さらに【11-091R】《グラウカ》は、フォワードが出るたびにターンの終了時までパワーを+1000することができます。
もともと「雷単」にはパワーが低いフォワードが採用されることも多かったので、全体的にフォワードのパワーが低いというデッキの弱点を克服してくれるカードとしても活躍してくれます。
さらに「Opus XI」では新たなエース候補として【11-086L】《アラネア》が収録されています。
【11-086L】《アラネア》は「Damage 3」の状態なら、フィールドに出たときブレイクゾーンから2CP以下の雷属性のフォワードをフィールドに出すオートアビリティを持ち、「雷単」にさらなる展開力を与えてくれました。
また【11-086L】《アラネア》はフィールドにいるフォワードのぶんパワーが上がるので、ほとんどの場合で8000以上のパワーが期待できるのも魅力的です。先ほどの【11-091R】《グラウカ》との相性のよさも見逃せません。
また、なんといっても強力なのが「Damage 6」で自分のフォワード全員にヘイストを付与できることです。
その状態でフィールドに出せば「Damage 3」のテキストも発動するので少なくとも2体はヘイストで攻撃に参加でき、ダメージレースを急にひっくり返せるため、中盤以降は相手にアタックをためらわせるアビリティです。
「Opus XI」でともに収録されている【11-090L】《クジャ》などで能動的にダメージを受けられるようになったので、思い切りよくアビリティの発動を狙っていきたいところです。
●プレイのコツ
先ほども話したように「雷単」は少しパワーラインが低いフォワードが採用されることが多いデッキです。
そのためフォワードが戦闘で一方的に負けてしまうことが多く、守りに入ってしまうとジリ貧になるという展開も少なくありません。
そのためこの「雷単」では積極的に攻撃をしかけ、ダメージレースで優位に立つことが重要になってきます。
こちらがダメージレースで優位に立つことで、相対的に防御に回すリソースを減らし、フォワードを生き残らせやすくすることができます。
また、ダメージを受ける余裕が生まれることで【11-090L】《クジャ》が使いやすくなり、そこから【11-086L】《アラネア》などの大技をさらに狙いやすくなります。
とはいえ簡単に止められてしまっては元も子もないので、相手のカードに対処されにくい【5-099H】《イルーア》などは積極的に展開し、攻めのイニシアチブを握っていきましょう。
●カスタマイズ案
今回はゲームスピードを意識した「雷単」を紹介しましたが、雷属性の持ち味の1つである多彩なブレイク手段を活かし、相手のフォワードをブレイクすることが得意な特徴にフォーカスを置いた、コントロール特化の「雷単」を組んでみるのもいいでしょう。
個人的に注目しているのは【10-101L】《ライトニング》です。
自身は6CPとなかなかの高コストながら、フィールドに出たとき【カード名(オーディン)】を2枚までサーチすることができます。
デッキに《オーディン》を自然に採用できるので、『FFTCG』でも屈指のEXバースト性能を誇る【1-124R】《オーディン》などもどんどん採用できます。
《オーディン》をたくさん入れることでデッキ全体のコストが高くなるので、【9-094L】《フースーヤ》を採用して大ダメージを狙うこともできるでしょう。
◆「土雷」
次に紹介するのは「土雷」です。
●サンプルデッキ:「土雷」
カード番号 | カード名 | 枚数 |
フォワード(28枚) | ||
【9-084H】 | 《カイン》 | 3 |
【5-118L】 | 《ラムザ》 | 2 |
【11-090L】 | 《クジャ》 | 2 |
【11-097H】 | 《ニックス》 | 3 |
【11-102C】 | 《リベルト》 | 3 |
【5-099H】 | 《イルーア》 | 3 |
【10-088H】 | 《ガーランド》 | 1 |
【10-136S】 | 《シャントット》 | 3 |
【7-080H】 | 《プリッシュ》 | 1 |
【9-063L】 | 《ガブラス》 | 3 |
【9-062H】 | 《ヴィンセント》 | 2 |
【11-140S】 | 《カダージュ》 | 2 |
バックアップ(18枚) | ||
【10-104R】 | 《ランペール》 | 3 |
【11-103C】 | 《ルーチェ》 | 1 |
【4-110R】 | 《ブルメシア王》 | 1 |
【1−134R】 | 《ゴルターナ公》 | 2 |
【11-092C】 | 《クロウ》 | 2 |
【3-083C】 | 《セグリワデス》 | 1 |
【1-204S】 | 《ジェシー》 | 1 |
【9-080C】 | 《レギス》 | 1 |
【11-068R】 | 《クレイラス》 | 3 |
【5-091H】 | 《星の神子》 | 2 |
【8-069R】 | 《アプルル》 | 1 |
召喚獣(3枚) | ||
【9-068H】 | 《ドラゴン》 | 3 |
モンスター(1枚) | ||
【8-080C】 | 《プーマ夜光》 | 1 |
●デッキのキーカード
「土雷」は主役がバックアップという少し特殊なギミックを持つデッキで、キーカードはズバリ【10-104R】《ランペール》です。
【10-104R】《ランペール》はブレイクゾーンに置かれると【カテゴリ(XI)】のフォワードを手札からコストを支払わずにフィールドに出すことができるオートアビリティを持っています。
このアビリティを使って【10-136S】《シャントット》や【7-080H】《プリッシュ》のような超大型フォワードをタダで展開してしまおうというのが今回の「土雷」のコンセプトになります。
『FFTCG』には特定のバックアップをサーチする手段がそれほど多くはないのですが、この【10-104R】《ランペール》はサーチ手段が2種類もあります。
まず1つがフィールドに出たとき【カテゴリ(XI)】のキャラクターをサーチできる【5-091H】《星の神子》です。
キーカードである【10-104R】《ランペール》をサーチできるだけでなく、【10-104R】《ランペール》のアビリティでフィールドに出したい【10-136S】《シャントット》や【7-070H】《プリッシュ》もサーチしてくることができる、このデッキのために生まれたようなカードです。
そして、もう1枚がフィールドに出たとき【ジョブ(王)】のキャラクターをサーチできる【11-068R】《クレイラス》。
こちらは【10-104R】《ランペール》以外にも【4-110R】《ブルメシア王》、【9-080C】《レギス》などの【ジョブ(王)】のバックアップをサーチできるので、序盤の動きを安定させられます。【4-110R】《ブルメシア王》は【10-104R】《ランペール》をブレイクゾーンに置くために重要な【9-084H】《カイン》をサーチしてくる役割があるため、コンボを決める点でも重要なカードとなります。
「Opus XII」からは土属性と雷属性の多属性カードである【12-122L】《レギス》もサーチできることは覚えておくといいかもしれません。
これらのカードから安定して【10-104R】《ランペール》を手に入れ、再現性が高いギミックとしてバックアップを活躍させられるのが「土雷」デッキの強みと言えます。
このデッキには能動的に【10-104R】《ランペール》をブレイクゾーンに置くための手段として【9-062H】《ヴィンセント》と【9-084H】《カイン》、【10-088H】《ガーランド》の3種を採用しています。
これらのカードは標準スペック以上の力を発揮できるアビリティやパワーを持つ代わりにデメリットとして自身のバックアップをブレイクゾーンに置くアビリティを持っているカードですが、【10-104R】《ランペール》と組み合わせて使うことで、デメリットではなくコンボのトリガーの役割を持つカードとして活躍してくれます。
●プレイのコツ
【10-104R】《ランペール》からフィールドに出す【10-136S】《シャントット》はフィールドに出たとき対戦相手の3CP以下のキャラクターをブレイクするか、自分のブレイクゾーンから3CP以下のキャラクターをフィールドに出すかを選択できるオートアビリティを持っています。
非常に選択肢の広いカードなので、【10-104R】《ランペール》から出した【10-136S】《シャントット》をどうやって活躍させるかが、このデッキのプレイの肝になると言ってもいいでしょう。
序盤から相手のバックアップをブレイクし相手の出鼻をくじいてよし、大詰めのターンで【5-099H】《イルーア》を出し「シェイオル」でヘイストを与えながら【9-084H】《カイン》や【9-062H】《ヴィンセント》とともに一気に攻め込んでよしと、どのシーンでも活躍の可能性があるカードと言えます。
ブレイクゾーンに置いた【10-104R】《ランペール》を【10-136S】《シャントット》で即座にフィールドに戻すことで、次の【10-104R】《ランペール》のチャンスを狙いつつ、とりあえずパワー9000のフォワードを出しておけるというのも意外と強力で、デッキ全体のコストが大きくなりがちな「土雷」において、ターン中にやりたいことはないけどお茶を濁せる選択肢があるというのは、地味ながら幅のある動きです。
また【10-136S】《シャントット》は、相手のフィールドにキャラクターが7体以上いるとコストが3CP減るというアビリティを持っています。
ゲームの中盤以降は【10-104R】《ランペール》に頼らずともフィールドに出せるようになるので、普通にコストを払ってキャストすることも念頭に置いてプレイしましょう。
また【11-092C】《クロウ》との組み合わせも非常に強力です。
【10-136S】《シャントット》で【11-092C】《クロウ》を出し、【11-092C】《クロウ》で【10-136S】《シャントット》を回収することで、パワー9000のフォワードをゲーム中何度も展開できます。
【11-092C】《クロウ》のアクションアビリティは相手のフォワードをダルにすることができるので防御面が安定するほか、【5-099H】《イルーア》の「シェイオル」も狙いやすくなるのでデッキの詰め性能も向上させてくれます。
●カスタマイズ案
強力なオートアビリティを多用するデッキである「土雷」ですが、さらに属性を1つ加えて「氷土雷」にすることでデッキパワーをさらに高めることができます。
【6-041L】《リノア》はフィールドで仕事を終えた【10-136S】《シャントット》のアビリティをもう一度発動させられるカードです。
【10-104R】《ランペール》でコストをかけずに【10-136S】《シャントット》を出せたり、【5-091H】《星の神子》からコストを払わず6CP以下のフォワードを出すことができる「土雷」のギミックを使えば、1ターンのうちに【10-136S】《シャントット》と【6-041L】《リノア》を両方フィールドに出すこともそこまで難しくありません。
もしゲームの序盤から【10-136S】《シャントット》&【6-041L】《リノア》で相手のバックアップを2枚ブレイクできれば、対戦相手の気持ちもブレイクできるでしょう。
また【10-028L】《暗闇の雲》を採用することで、氷属性でも【10-104R】《ランペール》をブレイクゾーンに置くことができます。
【10-028L】《暗闇の雲》はアタックしたときお互いのキャラクターを2体ずつダルにして凍結させますが、【5-099H】《イルーア》と組み合わせることで、相手にだけ一方的にこの効果を強いることもできます。
もちろん3属性デッキということで求められるプレイスキルは格段に高くなりますが、使いこなすことができればそれに見合ったパワーを感じさせてくれるデッキです。
「氷土雷」は昨年の世界チャンピオンであるKurosawaさんが世界選手権で使ったデッキでもあります。トッププレイヤーが選んだデッキを使ってみることでさらに『FFTCG』の腕を磨くことができるでしょう。
◆「ゴルベーザ」
今回、最後に紹介するのは「ゴルベーザ」デッキです。
●サンプルデッキ:「ゴルベーザ」
カード番号 | カード名 | 枚数 |
フォワード(32枚) | ||
【1-135L】 | 《ゴルベーザ》 | 3 |
【1-112R】 | 《ディリータ》 | 3 |
【9-058L】 | 《ルッソ》 | 3 |
【2-139C】 | 《ラーサー》 | 3 |
【11-011R】 | 《ダダルマー》 | 2 |
【4-117R】 | 《ラムザ》 | 3 |
【11-088R】 | 《イリーナ》 | 2 |
【2-122R】 | 《アグリアス》 | 1 |
【10-020R】 | 《玄武のルシ クンミ》 | 3 |
【10-081R】 | 《プリッシュ》 | 3 |
【10-135S】 | 《ケフカ》 | 3 |
【10-111H】 | 《ギルガメッシュ[ | 3 |
バックアップ(12枚) | ||
【9-074C】 | 《モーグリ-10組-》 | 3 |
【9-097C】 | 《モーグリ-6組-》 | 3 |
【10-121C】 | 《モーグリ-4組-》 | 1 |
【1-134R】 | 《ゴルターナ公》 | 2 |
【3-096H】 | 《リディア》 | 1 |
【10-086C】 | 《アルド》 | 2 |
召喚獣(6枚) | ||
【4-093R】 | 《ヘカトンケイル》 | 3 |
【3-123R】 | 《暗黒の雲ファムフリート》 | 3 |
「ゴルベーザ」デッキのキーカードはその名のとおり【1-135L】《ゴルベーザ》です。
【1-135L】《ゴルベーザ》は先ほど紹介した【10-104R】《ランペール》と同じくブレイクゾーンに置かれることで発動するオートアビリティを持つカードで、ブレイクゾーンに置かれるとデッキからそれぞれ属性の異なるコスト2のフォワードを最大4体までサーチしてフィールドに出すことができます。(このとき、フィールドに出たときのオートアビリティは発動しないので注意しましょう。)このアビリティを使ってフォワードを大量展開し、早期決着を目指すのが「ゴルベーザ」デッキの狙いとなります。
デッキを組むうえで重要となるのが、デッキに採用する2CPのフォワードの選択です。
【1-135L】《ゴルベーザ》は4体まで同時にフィールドに出すことができるので、相性のいいカードをフィールドにそろえることができます。
デッキを組む段階から、どんなカードを展開していくかイメージしてビルドしていきましょう。
今回【1-135L】《ゴルベーザ》から展開するカードとして特に注目しているのが【9-058L】《ルッソ》と【2-139C】《ラーサー》です。
それぞれ、攻めと守りの要になるカードなので、こちらもキーカードとして紹介しておきましょう。
まず【9-058L】《ルッソ》ですが、【1-135L】《ゴルベーザ》と相性がいいアビリティを3つも持っています。
1つ目が、自分がコントロールする【9-058L】《ルッソ》以外のフォワード1体につきパワーが+1000されるアビリティ。
2つ目が、自分がコントロールするフォワードの属性が3つ以上なら先制攻撃とブレイブを得るアビリティ。
3つ目が、自分がコントロールするフォワードの属性が5つ以上ならアタックしたとき対戦相手に1点のダメージを与えるアビリティです。
【1-135L】《ゴルベーザ》はそれぞれ属性が異なるフォワードを4体フィールドに出すことができるので、それだけで【9-058L】《ルッソ》はパワー9000、先制攻撃とブレイブを持つフォワードとしてフィールドに出すことができます。
さらに【1-112R】《ディリータ》で【1-135L】《ゴルベーザ》をブレイクした場合は、いきなり3つ目のアビリティまで発動した状態で【9-058L】《ルッソ》をフィールドに出すことができます。
まさに【1-135L】《ゴルベーザ》の最良のパートナーと言えるカードです。
しかし、そんな彼のパワーも仲間ありきのもの。【8-060L】《フィーナ》や【1-198S】《ヴァルファーレ》でまとめて対処されてしまうとひとたまりもありません。
そこで活躍するのが守りの要【2-139C】《ラーサー》です。
彼のアビリティは【1-171H】《ミンウ》や【8-049L】《エアリス》同様、自分のフォワードを自身のパワー未満のダメージから守るというもの。
【1-135L】《ゴルベーザ》から展開したフォワードたちのお守り役として、積極的にフィールドに出したい1枚です。
この2枚をさらに活躍させられるよう、残る2CPのフォワードはパワーの高い【11-011R】《ダダルマー》、【11-088R】《イリーナ》、【10-020R】《玄武のルシ クンミ》、【10-081R】《プリッシュ》といったフォワードを採用しました。
「Opus XI」で登場した【11-011R】《ダダルマー》と【11-088R】《イリーナ》は、どちらも7000以上のパワーを持ちながら【1-135L】《ゴルベーザ》とも相性が抜群です。
特に【11-011R】《ダダルマー》は【1-135L】《ゴルベーザ》から出すことで、フィールドに出たとき自分に1点ダメージを与えるというアビリティを発動させずに展開できます。
オーバースペックなフォワードを一度に展開して、相手に主導権を握らせることなく攻め込んでいきましょう。
●プレイのコツ
とにかく【1-135L】《ゴルベーザ》をブレイクしたいデッキなので、行けるときは初手からどんどん【1-135L】《ゴルベーザ》をキャストしていきましょう。
もちろん【1-107L】《シャントット》や【1-176H】《ユウナ》といった相性の悪いカードもありますが、それは「ゴルベーザ」デッキ特有のリスクなので相手に使われるより先に倒すという気持ちでプレイしていくことが重要です。
また、このデッキでは【1-135L】《ゴルベーザ》が引けなかった場合のサブプランとして【10-111H】《ギルガメッシュ[XI]》も採用しています。こちらは継続してアドバンテージを稼いでいけるカードでもあるので、フィールドに出した後はなるべく生き残らせて勝機を探っていくほうがいいでしょう。
また【10-111H】《ギルガメッシュ[XI]》を活躍させやすいよう、今回は【4-117R】《ラムザ》を採用しています。
通常「ゴルベーザ」デッキでは、高い展開力と相性がいい【5-118L】《ラムザ》が採用されることも多いですが、こちらは自身をダルにしてフォワードにヘイストを与えつつキャラクターがブレイクゾーンに置かれるたびアクティブになるので、【1-135L】《ゴルベーザ》から出たカードが即座にアタックすることもできます。
【1-135L】《ゴルベーザ》をブレイクするために忍ばせた【10-135S】《ケフカ》とも相性がいいので、活躍の機会が広いカードです。
●カスタマイズ案
今回は“パワー”を意識してビルドしましたが、“スピード”を意識したビルドも非常に強力です。
火、氷、風、雷、光の各属性にはもともとヘイストを持っていたり、条件を整えればヘイストを持てる2CPのフォワードが存在するので、これらのカードで固めることで、後攻であれば最速2ターンで勝利できるビルドをすることもできます。
あえて特化させなくても、ヘイストを持つカードはそれだけで強力なプレッシャーを与えることができるため積極的に採用していいでしょう。
また【1-135L】《ゴルベーザ》からキーカードを同時に出せることに注目して【11-136S】《クラウド》と【4-117R】《ラムザ》をそろえるコンボを狙っていく構築も魅力的です。
2CPのフォワードの中には【カテゴリ(Ⅶ)】のカードも多く、これらを【11-136S】《クラウド》で3CPのフォワードにすることができるうえに【4-117R】《ラムザ》でヘイストを与えることができます。
「自宅名人戦」でもこのコンボを採用した「ゴルベーザ」が上位入賞していたので、これからの「ゴルベーザ」デッキではよく見るタイプの1つになっていくかもしれませんね。
◆おわりに
今回は雷属性編ということで「雷単」、「土雷」、「ゴルベーザ」の3デッキを紹介しました。
「雷単」と「ゴルベーザ」はこのシリーズで紹介してきたデッキの中でも特に「Opus」シリーズの初期から活躍しているデッキだったので、『FFTCG』の懐の広さを感じさせてくれるデッキ紹介となりました。
お気に入りのデッキがいつまでも活躍できるというのも、カードゲームを遊ぶうえでのひとつの楽しみですよね。
また「土雷」はいよいよカードが出そろってきたので、今後の環境では間違いなく活躍するデッキになると思います。
土属性の回でも触れた【12-122L】《レギス》、【12-121H】《ノクティス》も間違いなくデッキに入り「Opus XII」環境で暴れてくれることでしょう。
水属性との多属性カードでは【ジョブ(暁の血盟)】である【12-124L】《サンクレッド》と【12-123R】《ウリエンジェ》が収録されるようです。
雷属性は【5-161S】《アリゼー》で簡単にヘイストを与えることができるで、【12-124L】《サンクレッド》と【12-123R】《ウリエンジェ》で相手のフォワードを対処しながら波状攻撃! なんてデッキもできるかもしれません。こちらも今から目が離せないですね。
そういえば「カードゲーマーvol.54」でも紹介されていた【12-078L】《ギルガメッシュ》は【カード名(エンキドウ)】をサーチしてフィールドに出すアビリティを持っていました。
おそらく「Opus XII」では《エンキドウ》も登場することとなると思う(しますよね?)ので、まだ見ぬカードも楽しみにしつつ発売を待ちたいと思います。
ということで今回はここまで。
ラストとなる次回は水属性編をお届けしたいと思います。最後までお付き合いよろしくお願いします。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!