『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は「Opus XI」環境で評価の上がった「Opus X」以前のカードを再びピックアップして紹介します。
◆はじめに
皆さん、こんにちは。カードゲーマー編集部の編集(川)です。
今回は「Opus XI?~ソルジャーの帰還~」環境研究の一環として、4月にお届けした“「Opus X ~いにしえの戦士たち~」以前に登場している今後の注目カード”紹介の第2弾をお届けします。
第1弾はこちら
新型コロナウィルスの影響で「Opus XII ~クリスタルの目覚め~」発売まではまだ少し間が空くようなので、その間に「Opus XI」までのカードを精査し、デッキの種となるアイデアを掘り下げておきましょう。今のうちに現在あるカードをすべてチェックしておけば、きっと今後に役立つはずです。
また、現在『FFTCG』の公式Twitterアカウント(@FFTCG_SQEX)では #FFTCGmydeck のハッシュタグで6月14日(日)まで、次回以降の公式生放送で開発課スタッフに使ってみてほしい!というデッキを募集しています。
「多分このアイデアは楽しいはず!」くらいの気軽さでどうぞということなので、ぜひお気に入りのマイデッキをハッシュタグとともに投稿してみてくださいね。
それでは始めていきましょう。
◆まだまだある! 「Opus XI」環境で評価の上がったカードたち!
まずは火属性から【2-015H】《パロム》です。
スペシャルアビリティの「プチメテオ」は、今でも数少ないプレイヤーに直接ダメージを与えられる手段です。
相方となる《ポロム》はこれまでもカードが複数あったのですが、2体のフォワードをフィールドにそろえるのが大変で、なかなかこの魅力的なスペシャルアビリティを使う機会がありませんでした。
しかし「Opus XI」でついにバックアップの【11-121C】《ポロム》が登場したことにより、実質1CP(と《パロム》1枚)で発動できるスペシャルアビリティになったと考えられます。
今後フォワードとバックアップを同時にアクティブにできるカード、現在あるものでは【10-057C】《バッツ》のようなカードが増えれば「プチメテオ」はより使いやすくなっていきます。キャラクターのアビリティであれば【5-067R】《ミューヌ》で再利用できるのもポイントです。
また、かなり大道芸的なコンボにはなりますが【10-120L】《フォルカ》がいれば、水属性の召喚獣1枚と《パロム》1枚を1セットとして、このセット数ぶん相手にダメージを与えられます。
さらに【5-121R】《アンドリア》がいる状態でパーティーを組んだ【2-015H】《パロム》でアタック、それを【10-120L】《フォルカ》でアクティブにして「プチメテオ」を使えば、使うたびに1ドローもついてくるので意外と連鎖させられるかもしれません。
これはまだまだ非現実的なコンボではありますが【2-015H】《パロム》の「プチメテオ」のポテンシャルは【11-121C】《ポロム》の登場によって引き上げられているのは間違いないのではないでしょうか。
次に紹介するのは雷属性の【1-135L】《ゴルベーザ》です。
アビリティの特性上、新たにカードが増えれば増えるほど強さが増していくカードですが「Opus XI」でも大きくその可能性を広げていました。
まず【11-011R】《ダダルマー》、【11-013R】《トゥモロ》といった純粋なアタッカーとなる2コストフォワードが増えています。
さらに【11-008H】《ジタン》は、かつては【1-016C】《ティファ》が担っていたヘイスト持ちでありながら、アタックが通れば強力な除去のオマケつきです。
どのカードも【1-135L】《ゴルベーザ》を経由せずともしっかり仕事ができるスペックを持っているため、デッキをコンボに特化させなくとも戦える点もうれしいですね。
また、いわゆる“システムフォワード”と呼ばれる、アタックやブロックではなく自身のアビリティでゲームを有利に進めたり、何らかのコンボを狙える2コストのカードも増えています。その代表となるのが【11-136S】《クラウド》と【11-134S】《ドン・コルネオ》です。
これまでは2コストのフォワードでコンボが組めそうなカードは【4-117R】《ラムザ》くらいだったのですが「Opus XI」ではオンリーワンのアクションアビリティを持つ2コストフォワードが2種追加されており、コンボの発展が予想されます。
たとえば【11-134S】《ドン・コルネオ》はデッキのカードを大量にブレイクゾーンに置けるため【7-088L】《ギルガメッシュ》(これもまた2コストのフォワードです)と相性がよく、フォワードを満載しバックアップをほぼ入れない構成になれば【1-129C】《ギルガメッシュ》のスペシャルアビリティも有効に使えるというシナジーがあります。
現在のメタゲームでは、ブレイクゾーン対策がどのデッキにもある程度搭載されていることが多いのでブレイクゾーンに依存したコンボにはリスクもありますが、【11-011R】《ダダルマー》、【11-134S】《ドン・コルネオ》、【9-058L】《ルッソ》、【7-088L】《ギルガメッシュ》と並んだ布陣はなかなか強力そうです。
コンボ特化型にするか展開力を高めるエンジンとするか、まだまだ【1-135L】《ゴルベーザ》は研究のしがいのあるカードなのではないでしょうか。
最後に紹介するのは、【2-015H】《パロム》のところでも登場した水属性の【10-120L】《フォルカ》です。
「Opus X」で登場したときは【1-181H】《オニオンナイト》で複数回アタックができるようになるなどで話題になりましたが、まだ使用実績に乏しいカードといえるでしょう。
しかし、このカードも「Opus XI」で相方となりそうなカードを獲得していました。それは【11-109R】《エモ》です。
【11-109R】《エモ》はアビリティ自体はかなり強力なのですが、構えていなくてはならないというロスが大きく、実際に使ってみると【11-109R】《エモ》がダル状態なら相手は気兼ねなく行動し、アクティブにしていたら相手も大きなアクションを使ってこないので何も起こらない、ということがよくあります。
この“構え損”を【10-120L】《フォルカ》はうまく埋めてくれます。バックアップが全部ダルになっている状態でも、水属性の召喚獣1枚と【11-109R】《エモ》のコストとなる水属性のカード1枚で相手の動きをカウンターできるようになります。
もちろん、これはバックアップをアクティブにできるカードであれば何でもいいのですが、【10-120L】《フォルカ》は、
・自衛能力が高くフィールドに残しやすい
・フォワードを手札に戻すなど、それ以外の仕事もできる
・【11-109R】《エモ》と同じ水属性でデッキへの負担が少ない
といった細かい利点があり、【11-109R】《エモ》のアビリティをロスなく活かすという点ではほかのカードより優れていると考えられます。
【11-015L】《ブラスカの究極召喚獣》のような回避しにくいアビリティも【11-109R】《エモ》であればさらなる被害を出すことなく対処できるため、今後強力なアビリティが増えて【11-109R】《エモ》の需要が高まったときにはぜひセットで使ってみてはどうでしょうか。
◆おわりに
「Opus XI」によって評価が高まりそうなカードを新たに3枚紹介しました。
イベントや新ブースターパック発売の延期や中止は決して望んで迎えた状況ではありませんが、逆に言えば、現環境を徹底的に極められるタイミングでもあると思います。
世の中がもう少し落ち着けば、形がどうなるかはまだわかりませんが、また全国大会や世界選手権が開催されるでしょう。そのときに備えて今はすべてのカードに目をやり、その可能性を追っていきたいと思います。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう。