【FFTCG】カードゲーマーvol.58掲載の「Opus XIV」新カードをレビュー!

『FINAL FANATSY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週はカードゲーマーvol.58に掲載された「Opus XIV ~クリスタルの深淵~」のカードをあらためて紹介します。

◆はじめに
皆さん、こんにちは。カードゲーマー編集部の編集(川)です。

8月6日(金)に『FFTCG』の新ブースターパック「Opus XIV ~クリスタルの深淵~」が発売されます。
ここでは、5月31日に発売された「カードゲーマー vol.58」に掲載された「Opus XIV」の新カードをあらためてレビューしていきます。


「カードゲーマー vol.58」では、ほかにも本コラムでもおなじみのたるほさんによる「土水【ソフィ】」デッキの対策記事や、開発課スタッフ謹製のオリジナルデッキレシピ4つを掲載しているので、ぜひチェックしてみてくださいね!

それでは、さっそく始めていきましょう。

◆次のリソースはダメージゾーン!? 手札交換と全体強化を行なう【14-112L】《ラーサー》
1枚目に紹介するのは【14-112L】《ラーサー》です。

ダメージゾーンにあるカードを参照するアビリティは【13-002L】《アクスター》や【PR-085】《Clan Gally》など少しずつ登場してきていますが、この【14-112L】《ラーサー》もその流れをくむ1枚です。

ダメージゾーンのカードが疑似的な手札のような状態になるため、たとえばアグレッシブなデッキに押されていて、切り返しの手段として1枚だけ入れていた【1-107L】《シャントット》imageがダメージゾーンに行ってしまった、なんていう状況から逆転することもできそうで、プレイの選択肢を広げてくれる1枚と言えるのではないでしょうか。

また、コストにできない手札の光、闇属性のカードとダメージゾーンのカードを交換することで、リソースが増えるわけではありませんが、実質的に使えるCPを増やすこともできます。光、闇属性のカードをたくさん入れても手札事故が起こりにくくなる効果にも期待できそうですね。

ここまでなら普通の好カードという印象なのですが、【14-112L】《ラーサー》にはダメージゾーンにあるEXバーストを持つカード3枚につき、自身を含めた味方のフォワードすべてのパワーを+2000するというアビリティもあります。

自身のオートアビリティでブレイクゾーンのカードを調整できるので、ダメージ3点の状態でもうフィールドアビリティを発動させることも難しくはないでしょう。自分からダメージを受けるカードと【3-125C】《うたかたの召喚士》imageや【3-118H】《ライトニング》imageのようなデッキにカードを積み込めるカードと組み合わせるのもいいでしょう。もちろん【13-002L】《アクスター》との相性も抜群です。

自分からダメージを受けていくデッキや、EXバーストを狙うデッキのエンジンとなりつつ最終的にはパワーを大きく上げて戦闘でも優位に立たせてくれるこのカード、「Opus XIV」の注目株の1枚と言えるのではないでしょうか。

◆オグロアキラさん描き下ろし! 「土単」強化の【14-061H】《カルコブリーナ》
2枚目は【14-061H】《カルコブリーナ》イラストはこれまでも『FFIV』の描き下ろしを数多く担当されているオグロアキラさんによるものです。

土属性のバックアップが3枚以上あればコスト3でパワー9000のフォワードとなり、ブレイクゾーンに置かれたときに土属性のバックアップをコストに復活することができます。

バックアップ3枚のときにブレイクされて復活させるとフォワード扱いでない状態で戻ってくるので、それ以上除去を受けることが少なく、次の自分のターンにバックアップを出して再びフォワードになれば、そこからすぐアタックできるという相手にするとけっこう嫌らしいアビリティを持っていると思います。

また、コストに自身をブレイクゾーンに置くことを含むアクションアビリティを持つバックアップがいれば、相手の除去にあわせてフォワードでなくなることもできるので、バックアップをそう気軽にブレイクゾーンに置いていいのかという問題はあるものの、いざ出されてみると対処に困るのではないでしょうか。

「Opus XII ~クリスタルの目覚め~」から「Opus XIV」までは多属性のカードがフィーチャーされるセットということで「土単」専用のような【14-061H】《カルコブリーナ》を活かすデッキが組めるかは未知数ですが、うまくマッチするデッキがあれば高いパワーと粘り強さで活躍してくれそうです。

◆伊藤龍馬さん描き下ろし! 「風雷」などに採用されそうな【14-089C】《ユエン》!
続いては伊藤龍馬さん描き下ろし【14-089C】《ユエン》です。

「ダメージを受けているフォワードを追撃する」カードは「Opus I」の【1-125R】《オニオンナイト》imageに始まり、雷属性の得意技として受け継がれてきました。その最新バージョンがこの【14-089C】《ユエン》です。

ほかのカードとのコンボが前提のカードなので、コスト1と軽いことはまず評価されそうです。また、コスト1であることを参照するカードともシナジーを形成します。

わかりやすい例が【13-043C】《スティルツキン》imageでしょう。これ1枚で【14-089C】《ユエン》と、アビリティのトリガーとなる【4-058C】《サボテンダー》imageのどちらもサーチできるので非常に相性がいいです。

このコンボは【4-058C】《サボテンダー》imageが登場したときから存在しますが、【14-089C】《ユエン》の登場によって非常にスリムなコンボになったので、また再注目されるかもしれません。

ダメージを受けているフォワードを追撃するアビリティ持ちは【14-089C】《ユエン》だけにしてしまって、先述のサーチ手段や【12-087H】《ミド・プリヴィア》imageなどでひたすら【14-089C】《ユエン》を使いまわしていくという運用法も考えられそうです。

◆これぞ火属性! シンプルなダメージ能力を持った【14-006R】《焔神イフリート》!
続いては火属性から【14-006R】《焔神イフリート》です。

フィールドに出たときにオートアビリティでダメージを与え、さらにフィールドアビリティで味方の召喚獣やキャラクターのアビリティで与えるダメージを増やすという非常にわかりやすいカードですね。

ただ、実は火属性のフォワードでEXバーストでめくれたときにダメージを与えられるアビリティを持っているものは意外と少なく、これまでは【7-132S】《フリオニール》image、【8-006L】《クラウド》image、【8-010H】《サラマンダー》image、【9-003L】《エース》image、【11-014C】《パライ》image、【11-131S】《バレット》imageの6種類しかありませんでした。


火属性はダメージを与える召喚獣がEXバーストを持っていることが多いので、フォワードのEXバーストにはダメージを与えるものが少ないんですね。そういう意味ではこの【14-006R】《焔神イフリート》、結構レアなアビリティを持っていると言えるのではないでしょうか。

また、これらの多くが受けているダメージや味方のフォワードの数を参照するのに対して、【14-006R】《焔神イフリート》が与えるダメージは常に一定なので安定感があるという見方もできます。
さらに、先ほど【14-112L】《ラーサー》を紹介しましたが「EXバーストを持っている」ことは単体で便利という枠を飛び越えて、ほかのカードとのコンボやシナジーを形成する要素になりつつあるので、EXバーストを持っているかどうかはこれまでよりも重要度が上がっているとも言えるでしょう。

なお、このカードを使うときにちょっと注意したいのは、フィールドに出したときとEXバーストでめくれたときで与えられるダメージが異なる点です。フィールドに出したときは自身のフィールドアビリティでダメージが+1000されるので5000ダメージを与えられますが、EXバースト時はテキストどおり4000ダメージとなりますので間違えないようにしたいですね。

◆召喚獣をコストに何でもできる!? 【14-116H】《マシュリー》
続いては光属性から【14-116H】《マシュリー》を。

召喚獣をキャストするためのコストを下げるアビリティはこれまで水、氷属性に多かったのですが、今回それが光属性で登場ということで、すべての属性で召喚獣のバリューが高まったと言えるのではないでしょうか。

このカードを使う場合、自然と召喚獣多めのデッキで使うことになると思いますが、【14-116H】《マシュリー》はこの構造をさらに活かしてくれるアビリティも持っています。ブレイクゾーンの召喚獣を3枚除外することで、ドローかバウンス、あるいはさらに召喚獣のコストを下げることができます。

ブレイクゾーンに召喚獣3枚というのはすぐに達成できる条件ではありませんが、狙って組んだデッキであればゲーム中1回はアビリティを起動できるでしょう。それでカードを引けば実質【14-116H】《マシュリー》を0CPでキャストしたことになるのでお得感も抜群です。

また、相手からするとブレイクゾーンに召喚獣が2枚という状況が結構やっかいで、プレイを間違えると召喚獣でフォワードを除去され、さらに【14-116H】《マシュリー》のアクションアビリティでフォワードを手札に戻され……と一気に戦況が変化する可能性があります。

コストが軽く、専用デッキの組みがいがありそう、イラストもかわいいということで「Opus XIV」環境初期は多くの方がデッキ構築にトライして人気となるのではないでしょうか。【ジョブ(王女)】という点もすばらしいですね。

◆手札破壊はもう風や氷だけのものじゃない!? 【14-129H】《ゲッショー》
最後は多属性カードから【14-129H】《ゲッショー》です。

これまで手札破壊といえば氷属性か、風属性の《ジタン》の得意技でしたが、今回火、雷属性にもそのアビリティを持ったフォワードが登場します。

【ジョブ(忍者)】なので素直に「忍者」デッキに加える使い方が一番よさそうです。【11-045H】《エッジ》imageから4コストになった【14-129H】《ゲッショー》を続けて出すことで【11-045H】《エッジ》imageを除去できるカードを除外してしまえば「忍者」デッキの理想的な展開に持ち込みやすくなるのではないでしょうか。

それ以外のデッキでは、実質3コストでパワー8000、相手の手札も見られるというスペックがどう通用するかでしょうか。【3-056H】《ジタン》imageの強さ、便利さを見るにこのカードもやり手ではないかと思われるのですが、コストが2増えたぶんをどう考えるか、また火・雷の多属性という点がどう評価されるか、実際に使えるようになるときが楽しみです。

◆おわりに
「カードゲーマーvol.58」に掲載された「Opus XIV」のカード6枚をあらためてレビューしました。

8月の発売に向けてこれからも少しずつカードのプレビューが行なわれていくと思いますので、こちらも楽しみにお待ちください。

また、『FFTCG』では全国大会「MASTERS」が順次開催されていきます。新型コロナウィルス感染症の状況を鑑みて、慎重に開催判断を下してのイベントとなりますので開催日時の変更などが今後も発生する可能性もありますが、それでも久しぶりの全国大会です。

現在、公式サイトにて事前受付を順次ご案内していますので、ぜひチェックしてください。
大会参加の際は、感染対策を万全にしたうえでのご参加をお願いいたします。

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!