『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は「Opus IX」のカードを使った編集部オススメの「モーグリ」デッキを紹介します。
◆はじめに
皆さん、こんにちは。カードゲーマー編集部の編集(川)です。
先週末に「Opus IX Lords & Chaos」が発売され、いよいよ「Opus IX」環境がスタートしました。今週末にはさっそく「MASTERS 2019」札幌大会、横浜大会が開催されます。参加賞のスリーブも伊藤龍馬さん描き下ろしの『FFXI』スリーブに変わっていますので、大会を勝ち抜いて世界を目指すという方はもちろん、このスリーブをゲットしたいという方もぜひ「MASTERS 2019」各会場にいらしてくださいね。
さて、今週は新環境が始まったばかりということで、新カードを使ったデッキを紹介したいと思います。
開発課のスタッフや強豪プレイヤーの考えたものではなく、編集部スタッフのデッキとなりますので「これなら大会で勝てる!」とは言えませんが、動かしていて楽しく、かつカスタマイズの幅も広いので、新環境のデッキを探している方の参考になれば幸いです。
先週は開発課・愛澤が『FFVIII』のカードをふんだんに盛り込んだ「氷雷」デッキを紹介しているので、そちらもぜひご覧ください!
◆「モーグリ」を並べて何でも好きなカードを使おう!
さて、今回紹介するのは【5-152S】《セラ》を使った「モーグリ」デッキです。
◆「土氷風モーグリ」
カードNo. | カード名 | 枚数 |
フォワード(23枚) | ||
【7-064R】 | 《アシュマダイ》 | 1 |
【5-083C】 | 《PSICOM治安兵》 | 1 |
【3-056H】 | 《ジタン》 | 3 |
【5-075L】 | 《ウォル》 | 1 |
【6-041L】 | 《リノア》 | 2 |
【4-069H】 | 《モーグリ》 | 2 |
【9-063L】 | 《ガブラス》 | 3 |
【7-073H】 | 《ゼザ》 | 3 |
【5-152S】 | 《セラ》 | 3 |
【9-022L】 | 《ヴェイン》 | 1 |
【6-127L】 | 《フレースヴェルグ》 | 1 |
【8-136L】 | 《常闇のヴェリアス》 | 2 |
バックアップ(19枚) | ||
【5-093C】 | 《モグ[MOBIUS]》 | 2 |
【6-081R】 | 《モーグリ兄弟》 | 2 |
【7-082R】 | 《モーグリ [FFCC]》 | 3 |
【6-079L】 | 《ミンフィリア》 | 1 |
【5-082C】 | 《採掘師》 | 2 |
【9-033C】 | 《モーグリ -9組-》 | 3 |
【1-196S】 | 《モーグリ [XIII-2]》 | 3 |
【6-058R】 | 《モーグリ [XI]》 | 3 |
モンスター(1枚) | ||
【8-080C】 | 《プーマ夜光》 | 1 |
召喚獣(7枚) | ||
【5-077H】 | 《カーバンクル》 | 2 |
【5-032H】 | 《グラシャラボラス》 | 2 |
【3-037H】 | 《死の天使ザルエラ》 | 2 |
【5-062L】 | 《ディアボロス》 | 1 |
【5-152S】《セラ》と「モーグリ」を組み合わせたデッキは、「Opus VII」で【7-082R】《モーグリ [FFCC]》が登場して以来「多属性モーグリ」デッキとして存在してはいました。
しかしCPの供給を【7-082R】《モーグリ [FFCC]》に依存していたため、これを【1-117R】《ヘカトンケイル》などでブレイクされるとデッキが立ちいかなくなるというのが弱点であり、折りしも構築戦では「土風」が流行していたこともあって、なかなか大活躍とはいかないデッキでした。
ですが「Opus IX」でさらに新しい「モーグリ」を得たことにより「多属性モーグリ」ではなく「土氷風モーグリ」として、【7-082R】《モーグリ [FFCC]》に依存しない構築が可能になりました。
では、さっそく個々のカードを見ていきましょう。
◆キーとなるカード
まず、このデッキの主役である【5-152S】《セラ》です。
フィールドに出たときのオートアビリティで各種【ジョブ(モーグリ)】のカードをサーチしてバックアップ基盤を安定させたり、【6-058R】《モーグリ [XI]》を持ってきてスペシャルアビリティを使ったりと、デッキを回す役目を持ちます。
また、アタックできればすべての【ジョブ(モーグリ)】がアクティブになるので、ほとんどのバックアップが【ジョブ(モーグリ)】であるこのデッキでは3CP、4CPを追加で使えるようにしてくれることも珍しくありません。それゆえに相手からの除去も集中しますが、何回でも出し直していきましょう。
そんな【5-152S】《セラ》をサポートしつつ、ほかの大型フォワードにもアクセスできるのが「Opus IX」からの新戦力【9-063L】《ガブラス》です。
このデッキでは【5-152S】《セラ》をはじめ【8-136L】《常闇のヴェリアス》、【6-127L】《フレースヴェルグ》、【9-022L】《ヴェイン》など状況に応じたフォワードを持ってくることができます。
バックアップでは【9-033C】《モーグリ -9組-》が今回加わった重要なパーツです。
地味なコモンカードに見えますが、このカードの加入により「モーグリ」デッキは「多属性」ではなく「土氷風」の3属性に収まり、【7-082R】《モーグリ [FFCC]》を出せなくても戦えるデッキになりました。
このカード自身が氷属性ということも重要で、デッキ内の氷属性のカードの数を減らさずにデッキに風属性を加えることを可能にしてくれています。
◆「土氷風モーグリ」デッキの戦略
キーとして紹介した3種のカードのうち2種がサーチカードであることからもわかりますが、このデッキのコンセプトは「CPを自由に出せるようにしておき、豊富なサーチ手段から必要なカードを持ってきて盤面をコントロールする」というものです。
そのための手段となるカードを見ていきましょう。
このカードの強さについてはもう説明不要かもしれませんね。相手のフォワードとキャラクターを1体ずつ奪えるためアドバンテージ獲得に優れます。偶数コストであるため手札をコストにプレイしやすく、速攻デッキに対する抑止力としては目を見張る性能を持っています。
このデッキでは主に3番目のアビリティを使いたいときにサーチしてきます。
ブレイクゾーンをリソースとするデッキはもう珍しくありませんが、「Opus IX」ではさらに【9-056H】《メーガス三姉妹》、【9-076H】《ラーケイクス》、【9-115R】《ポロム》といったカードが加わっています。
【6-127L】《フレースヴェルグ》はこういったカードを封じつつ、ブレイクゾーンを重視しない相手にはキャラクターを回収する能力により実質4コストでパワー9000のフォワードとして働いてくれます。
なお、このデッキはサーチやドローが多く、また一気に相手にダメージを与えるのは苦手なので一番上のアビリティを使うと高確率でデッキ切れを起こしてしまいます。このアビリティを使うのはよほどの緊急時だけにしておきましょう。
速攻デッキをとがめるという役割は【8-136L】《常闇のヴェリアス》と同じですが、こちらは氷属性ということでコストとして使える、パワーが9000あるという違いがあります。
CPさえ支払えれば1枚で盤面をコントロールできるフォワードです。このデッキは相手の除去を【5-152S】《セラ》などに使わせたあとでこのカードを出し、盤面をコントロールすることを目指します。
自分だけでなくほかのフォワードもアクティブにできるため、凍結させられて放置されやすい【8-136L】《常闇のヴェリアス》などを再び脅威として運用できるようになります。
こちらもおなじみの干渉手段ですね。手札を見て捨てさせられるので、主に【5-152S】《セラ》や【7-073H】《ゼザ》を除去する手段を取り除くといいでしょう。
これらのフォワードを使って相手を押さえこんでいきます。
もちろん、フォワードだけでは干渉できるタイミングが限定されてしまうため、召喚獣もあわせて使っていきます。
コストが素数のダル状態のフォワードを一掃します。「Opus IX」で驚異的な手札補充手段である【9-051R】《デブチョコボ》を手に入れた「チョコボ」デッキのような速攻デッキに対する切札です。
【5-152S】《セラ》や【9-063L】《ガブラス》、【4-069H】《モーグリ》など、このデッキが序盤に出すフォワードはアビリティの強さで採用されているため単純なパワーは低めですが、それを補ってくれるのがこのカードです。
このカードでサポートすることで【5-152S】《セラ》がアタックしやすくなり、かつ【ジョブ(モーグリ)】をアクティブにするアビリティとあわせれば、手札もCPも使わずに強化することが可能になります。
◆序盤のプレイングと注意するべき相手、入れ替えるカード
このデッキは序盤にバックアップを3体並べることを目指します。
バックアップが3体になれば【5-152S】《セラ》や【3-056H】《ジタン》を無駄なくプレイできますし、【9-063L】《ガブラス》で【8-136L】《常闇のヴェリアス》をサーチしつつ【6-081R】《モーグリ兄弟》でバックアップを4体に増やし、効率よくプレイできる準備を整えるといった展開もやりやすくなります。
相手が極端に前のめりに攻めてくる場合は、一度バックアップの展開を2体で止めて【4-069H】《モーグリ》や【3-037H】《死の天使ザルエラ》などで対応しましょう。
このデッキは相手の攻撃をさばくことはそこそこ得意なので、アグレッシブなデッキに対してはある程度有利に戦えます。
反対に、このデッキよりも腰が重く、さらにコントロール力で上回る相手を苦手としています。
たとえば【8-136L】《常闇のヴェリアス》や【7-064R】《アシュマダイ》による除去は、【9-104L】《オルトロス》や【9-056H】《メーガス三姉妹》のような除去耐性を持つカードには有効ではありません。
除去能力を持つフォワードはコストもそれなりにかかるので、除去効果の意味がないとなるとただの重いカードになってしまいます。
そういった相手との戦いが予想される場合はこちらも【1-093H】《ヴァニラ》と2種の《ヘカトンケイル》のパッケージを投入したり、【5-079H】《カルコブリーナ》を採用するといいでしょう。
コントロールデッキに風属性が多い場合は【5-062L】《ディアボロス》にも注意しましょう。【5-152S】《セラ》や【9-022L】《ヴェイン》は格好の的となってしまうので、【9-068H】《ドラゴン》を増やすといいでしょう。ブレイクゾーンを使うデッキが多い環境でも【9-068H】《ドラゴン》は頼りになります。
逆に、環境がもっと攻撃的なデッキに傾いている場合は【3-037H】《死の天使ザルエラ》を増量したり、【1-107L】《シャントット》を加えてもいいでしょう。「モーグリ」でないバックアップはあまり置きたくないので【9-062H】《ヴィンセント》もセットで投入して、追加の除去兼バックアップの整理要員としてもいいかもしれません。
このデッキは【5-152S】《セラ》と各種【ジョブ(モーグリ)】のカード以外は、すべて入れ替え可能であり、代わりに投入するカードも全属性から選べるため、カスタマイズの幅は非常に広いです。
もし、このデッキに興味を持ったならぜひいろいろなカードを入れて試してみてくださいね。
◆おわりに
今回は「土氷風モーグリ」デッキを紹介しました。
いろいろな属性のCPを出せる『FF零式』の《モーグリ》たちの登場によって「モーグリ」デッキの可能性はぐんぐんと高まっています。
もちろん、これ以外にも新カードの登場で掘り下げられたテーマ、たとえば『FF零式』や『FFIV』などがたくさんあります。これからどんなカードが使われるのか、どんなデッキが環境に登場してくるのか、非常に楽しみで
す。
それではまた、次回の記事でお会いしましょう!