『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週はライターのたるほさんが、自身のお気に入りタイトルである『ファイナルファンタジー タクティクスアドバンス』のカードを使ったデッキを紹介します。
◆はじめに
皆さん、こんにちは! 『FFTCG』プレイヤーのたるほです!
3月27日に「Opus XI ~ソルジャーの帰還~」が発売されてから半月ほど経ちましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。僕はといえば、「Opus XI」で約1年ぶりにある大好きなタイトルが収録されていつにもなく盛り上がっています。
何を隠そうこのたるほ、『ファイナルファンタジー タクティクスアドバンス』(以下『FFTA』)が『FF』シリーズでも屈指のお気に入りタイトルなんです!
そんな『FFTA』から「Opus XI」にはメインキャラクターであるマーシュ・ラディウユ、リッツ・マルール、ドネッド・ラディウユ、ミュート・ランデルの4人が伊藤龍馬さんの素敵な描き下ろしイラストで収録されています。
約1年ぶりの収録になる《マーシュ》は『FFTCG』のカードとしてのジョブはクランリーダーですが、ゲーム本編での初期ジョブはソルジャー! そして「Opus XI」のサブタイトルは「ソルジャーの帰還」!
なるほどそういうことですね! これはテンションが上がる! デッキを作るしかない! ありがとう『FFTCG』!
ということでさっそく『FFTA』デッキを作ってきました。
それでは始めていきましょう!「たるほの隙あらばデッキ語り」スタートです!
◆新時代の展開力。火風『FFTA』!
今回語るのは『FFTA』の主人公、【11-017H】《マーシュ》をはじめとした【カテゴリ(FFTA)】のカードを軸にした「火風FFTA」です。
まずはデッキリストから。
火風『FFTA』
カード番号 | カード名 | 枚数 |
フォワード(24枚) | ||
【11-017H】 | 《マーシュ》 | 3 |
【11-015L】 | 《ブラスカの究極召喚獣》 | 2 |
【9-014L】 | 《ネール》 | 2 |
【8-006L】 | 《クラウド》 | 2 |
【10-032S】 | 《ティナ》 | 2 |
【7-004C】 | 《イフチー》 | 1 |
【4-024R】 | 《レドナ》 | 1 |
【11-063L】 | 《リッツ》 | 3 |
【3-056H】 | 《ジタン》 | 3 |
【5-068L】 | 《ヤ・シュトラ》 | 2 |
【4-060R】 | 《シャアラ》 | 1 |
【11-140S】 | 《カダージュ》 | 2 |
バックアップ(17枚) | ||
【4-022R】 | 《モンブラン》 | 2 |
【8-007C】 | 《黒魔道士》 | 3 |
【7-017H】 | 《ミース》 | 2 |
【10-131S】 | 《エース》 | 1 |
【11-053H】 | 《ドネッド》 | 2 |
【8-058R】 | 《ノルシュターレン》 | 1 |
【4-066R】 | 《ノノ》 | 1 |
【4-070C】 | 《弓使い》 | 3 |
【11-056R】 | 《フィオナ》 | 2 |
召喚獣(8枚) | ||
【10-002H】 | 《イフリート》 | 3 |
【11-001R】 | 《イフリート》 | 2 |
【5-062L】 | 《ディアボロス》 | 3 |
モンスター(1枚) | ||
【4-012C】 | 《ゴブリン》 | 1 |
このデッキの主役の【11-017H】《マーシュ》は「マーシュがフィールドに出たとき、あなたのブレイクゾーンにあるコスト3以下の【カテゴリ(FFTA)】のキャラクターカード1枚を選ぶ。それをフィールドに出す。」という強力なコスト踏み倒し能力を持っています。また【カテゴリ(FFTA)】のキャラクターを2体以上コントロールしていると【11-017H】《マーシュ》は3CPでプレイすることができます。
ゲームの立ち上がりから【11-017H】《マーシュ》と【カテゴリ(FFTA)】のバックアップをそろえられると特に強力で、
・1ターン目:【カテゴリ(FFTA)】のバックアップを1枚プレイ
・2ターン目:【カテゴリ(FFTA)】のバックアップを1枚プレイして【11-017H】《マーシュ》
こうすることで、アビリティでブレイクゾーンの【カテゴリ(FFTA)】のカードをフィールドに戻せます。
ここで【カテゴリ(FFTA)】のバックアップを復活させれば、先攻2ターン目にしてフィールドにはフォワード1体とバックアップ3枚、手札が2枚(後攻なら手札が3枚)という状況になります。
また、【11-063L】《リッツ》を復活させれば、ヘイストを得た【11-063L】《リッツ》がアタックしてバックアップを2枚アクティブにするという手順で、2ターン目にフォワード2体、バックアップ2枚に加えて、さらに先攻なら最大4CP、後攻なら最大6CPのカードをプレイできる状況になります。
この強みを活かして戦いたいので、デッキのカードをできるだけ【カテゴリ(FFTA)】で固めることにしました。
先述したように【11-017H】《マーシュ》のアビリティから出したいのが【11-063L】《リッツ》です。原作では一度だけしか《マーシュ》と共闘しませんが、『FFTCG』では常に《マーシュ》の隣で活躍してくれます。
特に「リッツがアタックしたとき、あなたのコントロールするバックアップを最大3体まで選ぶ。それらをアクティブにする。」というアビリティが強力で、毎ターンアタックできれば何度も使えるため、【11-063L】《リッツ》をフィールドに残し続けられれば、毎ターン最大3CPずつコストを浮かせることができ、【3-056H】《ジタン》や【5-068L】《ヤ・シュトラ》などを実質タダでプレイできるようになります。
ただ、毎ターンカードをプレイし続けるといつか手札が切れてしまうので、もうひと工夫する必要があると考えました。
そこでこのデッキでは【11-056R】《フィオナ》を採用し、浮いたコストを有効に使えるようにしています。
バックアップが5枚並んでいれば【11-056R】《フィオナ》のアビリティでサーチしてきた3CP以下のカードをプレイすることで、手札を消費せずゲームを進めることができます。それ以外にも、中盤以降は手札で余ってしまいがちなバックアップを好きなフォワードと入れ替えられたり、バックアップが5枚あればシンプルに手札を1枚増やせるので、何もできないターンを作らないというのもこのカードの強力なところです。
◆【カテゴリ(FFTA)】に依存しないデッキの強みを
さて、【カテゴリ(FFTA)】を活かすというコンセプトをもとにデッキを組んでみましたが、ギミックそのものはかなり強力なものの【11-017H】《マーシュ》と【11-063L】《リッツ》に依存する部分が大きく、この2枚をそろえられなかった場合のサブプランを用意する必要性を感じました。展開力は高いものの主力となるフォワードに除去耐性がなく、相手へのプレッシャーになるカードが少ないのがこのデッキの課題です。
この問題を解決できるカードとして今回のリストでは【11-015L】《ブラスカの究極召喚獣》を採用しました。
【11-015L】《ブラスカの究極召喚獣》はパワー10000という破格のサイズに加えて、アタック時と対戦相手の効果に選ばれたときに軽減不能の10000ダメージを飛ばすという強力なアビリティを持っています。除去に対しての疑似的な耐性があり、かつ相手の脅威に対応できてアタッカーとしてもプレッシャーをかけられるという、このデッキに不足していた要素をすべて兼ね備えているカードです。
このデッキでは【ジョブ(召喚士)】のフォワードを採用していないので、手札にあるときの【11-015L】《ブラスカの究極召喚獣》のアビリティは使うことができませんが、別のアプローチでこのカードをフォローしています。
その1つ目が【4-012C】《ゴブリン》です。
【11-015L】《ブラスカの究極召喚獣》を能動的に使うためにはアタックする必要がありますが、普通にプレイするだけでは活躍するまでに1ターンかかってしまいます。
もちろん選ばれたときも10000ダメージを与えることができるので簡単には対処されませんが、なるべく隙を見せないように【4-012C】《ゴブリン》でヘイストを与えて【11-015L】《ブラスカの究極召喚獣》をフォローしてあげましょう。
同じような役割を持てるカードとして【2-019R】《魔人ベリアス》もありますが、【4-012C】《ゴブリン》はモンスターなので【11-053H】《ドネッド》からサーチできるというメリットがあります。この「火風FFTA」は【11-017H】《マーシュ》を何度でもプレイしたいため、極力手札からコストにしたくないという事情もあり、【11-017H】《マーシュ》が必要のないタイミングで【11-053H】《ドネッド》からサーチするカードとしての役割も担っています。
そして2つ目が【11-140S】《カダージュ》です。
【11-140S】《カダージュ》は自分のターンの終了時にフィールドを離れ、続く相手のターン終了時にフィールドに戻ってくるという独特なアビリティを持っています。
そしてフィールドに出るたびに「フォワード1体を選ぶ。それをダルにする。」「ブレイクゾーンにあるカードを最大2枚まで選ぶ。それらをゲームから除外する。」「フォワード1体を選ぶ。次のあなたのターンの終了時までそれのパワーを+2000し、ブレイブを与える。」という3つの効果から1つを選んで使うことができます。
これで【11-015L】《ブラスカの究極召喚獣》にブレイブを与えることで【11-015L】《ブラスカの究極召喚獣》がアタッカーとブロッカー両方の役割を果たせるようになります。これを突破するのは容易ではないでしょう。
【11-140S】《カダージュ》が毎ターンアビリティを使うためには相手のターン中にフィールドを離れていなければならないので防御面が手薄になりがちなカードですが、【11-015L】《ブラスカの究極召喚獣》とあわせて使うことで、ブロッカーが減るという自身の弱点を補うことができるというのもポイントです。
もちろん単体でも相手のフォワードをダルにして攻め込んだり、コンボデッキ相手にブレイクゾーンのカードを除外して邪魔をすることができます。また【11-017H】《マーシュ》と【11-063L】《リッツ》を絡めた大量展開に合わせて【1-107L】《シャントット》などでの一掃を狙われるシーンも多そうですが、【11-140S】《カダージュ》はひとりゲーム外に逃げることが可能なので、そういった相手に対しても活躍してくれます。
◆「火風FFTA」の課題とこれから
これでひとまずデッキ完成として実際に対戦してみたので、新たに見えてきた弱点や課題についてもお話ししておきます。
まず、同じ「Opus XI」で登場した【11-024L】《ウーマロ》が非常に厄介でした。
こちらが【11-017H】《マーシュ》と【11-063L】《リッツ》を展開して攻め込んだ返しのターンに【11-024L】《ウーマロ》をプレイされると、フィールドに出たときのオートアビリティで【11-017H】《マーシュ》がデッキの1番下に置かれ、【11-063L】《リッツ》が毎ターン凍結されてしまうというだけで負けに直結してしまうというシーンもよくあり、苦しめられる試合は少なくなかったです。
また【11-017H】《マーシュ》や【10-032S】《ティナ》などブレイクゾーンを活用するカードを多く使っているので【9-068H】《ドラゴン》や【11-140S】《カダージュ》などブレイクゾーンのカードを攻めてくるカードも意識する必要があります。
今回のリストでは採用していませんが、【11-140S】《カダージュ》や【11-024L】《ウーマロ》といった天敵になるカードを1枚で対処することができる【6-017C】《バハムート》を採用してみるのもいいかもしれません。【11-063L】《リッツ》や【8-006L】《クラウド》との相性がよいという側面もあるので想像以上に活躍してくれる気がします。
まだまだ研究の余地を残しているデッキなので、今後はメタゲームにあわせてさらに課題を見つけ解決していこうと思っています。
また【11-017H】《マーシュ》は【カテゴリ(FFTA)】のカードが増えるたびに強化されていくカードなので、まだまだ伸びしろがあるお気に入りデッキとして、今後も楽しんでいきたいと思います。
◆おわりに
今回紹介したのは火風「FFTA」でした。
自分の好きなタイトルのキャラクターを存分に使ったデッキで楽しめるのは『FFTCG』の醍醐味ですね!
今回は「火風」デッキだったので氷属性である【11-039H】《ミュート》を使うことができませんでしたが、次は【11-039H】《ミュート》を活躍させるデッキも組んでみたいと思っています。
そして、今回デッキを調整するのにあたってオンライン通話ツール「Discord」を使い対戦を行ないました。
『FF-TCG Discord [JAPAN]』(https://discord.gg/KUNVfaa)も開設されていて、自宅でも気軽に全国のプレイヤーと対戦をすることができます。
週末に開催される「自宅名人戦(仮)」という対戦イベントもスタートしているので、積極的に参加して「Opus XI」環境を楽しんでいきたいと思っています。
次回のイベントは4月19日(日)13時よりL3構築で行なわれます(参加締切は当日の12:45です)。
僕もときどき「#フリー対戦」のチャンネルで対戦の募集を行なっているので、今回の記事で興味を持ってくれた方は是非遊んでもらえると嬉しいです。
「Discord」での対戦方法などで詳しい解説はこちらをご覧ください。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!