『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は「たるほ的デッキ名鑑」の第3回、風属性編をお届けします。
◆はじめに
こんにちは!『FFTCG』プレイヤーのたるほです。
先日『FINAL FANTASY XVI』の情報が解禁されましたね!
「プレイステーション5」での発売ということで実際遊べるのはまだ先ですが、早く遊びたい気持ちと『FFTCG』でカード化するときにはどんな風になっているだろうと気持ちで最近盛り上がっている僕です。
だいぶ気が早いですが、新しいシリーズタイトルが公開されるたびカードゲームへの期待も高くなるのが『FFTCG』ならではの楽しさですね。
続報は2021年に入ってからということなので、ワクワクしながら待ちたいと思います。
さて、今回は「たるほ的デッキ名鑑」の?第3回をお届けします。
今回は風属性のデッキを紹介していきます。
本シリーズの記事一覧はこちら!
たるほ的デッキ名鑑 ~火属性編~
たるほ的デッキ名鑑 ~氷属性編~
それではさっそく始めていきましょう!
◆風属性ってこんな属性
『FFTCG』には8つの属性があり、それぞれによって得意不得意があります。
風属性の最大の特徴はなんといってもキャラクターをアクティブにする動きにあります。
風属性を代表するフォワードの【1-080H】《バッツ》は、フィールドに出たときに自分がコントロールする風属性のキャラクターをすべてアクティブにするというアビリティを持っています。
彼自身は5CPとなかなかコストの大きなカードですが、【1-080H】《バッツ》のコストをバックアップで支払ってキャストし、アビリティでバックアップをすべてアクティブにできれば、実質的にコストを支払わずに【1-080H】《バッツ》をキャストしたことになります。
さらにフォワードもアクティブにできるため、アタックしたフォワードをアクティブ状態に戻して返しのターンのブロッカーにしたり、相手にダル状態にされたフォワードをアクティブにして行動させることができます。
このように風属性には自身のキャラクターをアクティブにし、さらにアクションを重ねることができるデザインのカードが数多く収録されています。
キャラクターをアクティブにするアビリティは強力であるものの、そもそもキャラクターが展開されていないと効果を発揮することができず、バックアップをアクティブにしてもそれを有効活用する手段がなければ、せっかく使えるコストが無駄になってしまいます。
なので風属性を使ったデッキをビルドする際は、構築段階からそこを意識した構築を目指す必要があります。
「Opus XI ~ソルジャーの帰還~」で登場した【11-056R】《フィオナ》のようなバックアップは、アクティブになったバックアップをアクションアビリティで余さず活用できるので、採用しておくことをオススメします。
また、風属性は対戦相手のフォワードを対処する方法も特徴的です。
主に2つの手段があり、1つが【1-198S】《ヴァルファーレ》や【8-060L】《フィーナ》のように相手のフォワード全員にダメージを与える方法、もう1つが【9-057L】《ヤズマット》や【5-062L】《ディアボロス》などのように高コストのフォワードを直接ブレイクする方法です。
前者は相手全体にダメージを与えられるぶん、かかるコストに対して与えられるダメージが控えめですが、同じように相手全体にダメージを与えるカードと重ねることで、対戦相手のフォワードをまとめてブレイクできます。
対象を選ばずにダメージを与えられるので「召喚獣やアビリティによっては選ばれない」アビリティを持つフォワードなどにも対処できるのも、他属性にはあまりない独自の強みです。
また、相手のコスト5以上のフォワードを直接ブレイクするカードたちは多くの場合においてコスト比でのリターンが大きく、相手のエース級のカードを簡単に対処することができます。
反面、デッキによっては高コストのフォワードが採用されていない場合もあり、相手に依存してしまう強さなので、事前に仮想敵を見据えておく必要があるでしょう。
準備が大変だったりリスクも伴うカードが多い属性ですが、そのぶんリターンは間違いなく大きいので、しっかり準備してカードパワーの高いカードで戦いたいプレイヤーにおすすめの属性です。
◆「風単」
それでは今回1つ目のデッキは、そんな風属性の特徴をフルに活かした「風単」を紹介したいと思います。
●サンプルデッキ:「風単」(「Opus XI」ver)
カード番号 | カード名 | 枚数 |
フォワード(27枚) | ||
【7-128H】 | 《ユーリィ》 | 3 |
【9-057L】 | 《ヤズマット》 | 3 |
【8-060L】 | 《フィーナ》 | 3 |
【1-080H】 | 《バッツ》 | 3 |
【7-135S】 | 《セシル》 | 2 |
【7-046R】 | 《ヴァータ》 | 3 |
【5-068L】 | 《ヤ・シュトラ》 | 2 |
【7-054L】 | 《チェリンカ》 | 3 |
【8-049L】 | 《エアリス》 | 2 |
【3-056H】 | 《ジタン》 | 3 |
バックアップ(17枚) | ||
【8-058R】 | 《ノルシュターレン》 | 3 |
【9-054C】 | 《パンネロ》 | 2 |
【5-053R】 | 《エコー》 | 1 |
【7-043C】 | 《アーチェス》 | 3 |
【7-044H】 | 《アルハナーレム》 | 2 |
【8-047C】 | 《ウァルトリール》 | 1 |
【11-056R】 | 《フィオナ》 | 2 |
【9-055C】 | 《フラン》 | 2 |
【5-067R】 | 《ミューヌ》 | 1 |
召喚獣(3枚) | ||
【5-062L】 | 《ディアボロス》 | 3 |
モンスター(3枚) | ||
【10-045C】 | 《ウンサーガナシ》 | 3 |
●デッキのキーカード
冒頭でお話ししたように、風属性の最大の特徴はなんといってもキャラクターをアクティブにできることです。
ではその特徴を活かしてアクティブにしたキャラクターをどのように使っていくかというのがポイントとなりますが、このデッキでは【7-128H】《ユーリィ》を使って稼いだアドバンテージを還元していきます。
【7-128H】《ユーリィ》は、アクティブ状態の同じ属性のバックアップか《ユーリィ》を合わせて3体ダルにすることで「カードを1枚引く。」「フォワード1体に4000ダメージを与える。」「フォワード1体をダルにし、凍結する。」「フォワード1体のアビリティを消す。」のうちから1つ選択して使えるアクションアビリティを持っています。
『FFTCG』ではフィールドに最大5枚までバックアップを置けるので、条件が整えば【7-128H】《ユーリィ》のアビリティは1ターンに2回使うことができるのです。「風単」は【1-080H】《バッツ》や【5-062L】《ディアボロス》などでキャラクターをアクティブにすることで、【7-128H】《ユーリィ》のアビリティを最大限に使おうというのがテーマとなっています。
また【カテゴリ(FFCC)】のカードは【7-128H】《ユーリィ》と結びつきが強く、彼をサポートしてくれるカードが多数あります。
【7-054L】《チェリンカ》は【カテゴリ(FFCC)】のキャラクターが与えるダメージを1000増やすことができるので、【7-128H】《ユーリィ》の「フォワードに4000ダメージを与える。」で対処できるフォワードの幅がグンと広がります。
《チェリンカ》自身も【カテゴリ(FFCC)】のキャラクターであるため、フィールドに出たとき対戦相手のフォワード全員に2000ダメージを与えることができます。
また【7-044H】《アルハナーレム》は《ユーリィ》か《チェリンカ》がいるとき限定ですが自身をダルにすることでフォワード1体に2000ダメージを与えることができ、2人がそろっている状態であれば、すべてのフォワードに2000ダメージを与えることができます。
このカードも【7-128H】《ユーリィ》同様、アクティブにすることで1ターン中に何度も繰り返しアビリティを使うことができます。
もちろん【7-054L】《チェリンカ》がいればさらに1000多くダメージを与えることができるので、相手フォワードの一掃も狙えるでしょう。
さらに【7-054L】《チェリンカ》は【7-128H】《ユーリィ》とパーティを組むことで、アタックしたときに対戦相手のフォワードかモンスターをブレイクすることができます。
【7-128H】《ユーリィ》は闇属性以外のすべての属性を持っているため、こうしたパーティアタックを活用したギミックと相性がいいことも覚えておきましょう。
●プレイのコツ
【7-128H】《ユーリィ》のアクションアビリティを多用するデッキなので、毎ターンとれる行動の選択肢が非常に多いデッキです。
そのため、それぞれの行動が必要かしっかり見極めて使っていく必要があります。
『FFTCG』では毎ターンしっかりバックアップを使い切ってCPで損をしないように立ち回っていくことがプレイをするうえでの1つのポイントですが、相手ターンでもバックアップを使いきれるこのデッキでは、相手の動きに合わせて動けるようにあえてバックアップを構えておくプレイも重要になります。
【7-128H】《ユーリィ》を出すとき手札を2枚コストにしてキャストすると、フィールドにバックアップが5枚いれば出したターンから【7-128H】《ユーリィ》のアビリティを2回使うことができます。
【7-128H】《ユーリィ》のアビリティを使い2回カードを引けば、【7-128H】《ユーリィ》のキャストのために使ったCP分の手札を取り戻すことはできますが、このときに引くカードがコストとして使った手札よりも質がいいとは限りません。
【7-128H】《ユーリィ》のアビリティを使うことを意識しすぎて、優先度の高いカードを失っていないか気をつけましょう。
また【7-128H】《ユーリィ》はフィールドに残り続けるかぎり毎ターンアビリティを使えるので、いかに【7-128H】《ユーリィ》を生き残らせるかというのもポイントの1つです。
【5-068L】《ヤ・シュトラ》と【8-049L】《エアリス》、【10-045C】《ウンサーガナシ》は【7-128H】《ユーリィ》を守るために重要なカードなので、《ユーリィ》より先に出しておきたいところですが、間に合わない場合は出したターンから【7-128H】《ユーリィ》のアビリティを使うのではなく、1度【7-128H】《ユーリィ》を守るのに徹するターンを作ることも重要です。
【9-057L】《ヤズマット》なども継続してアドバンテージを稼いでくれるカードなので、こちらもキャストする際にお供に添えておくといいでしょう。
●カスタマイズ案
今回は【7-128H】《ユーリィ》のアビリティを【1-080H】《バッツ》などでさらに多く使える「風単」という形で紹介しましたが、【7-128H】《ユーリィ》のアビリティは2属性以上のデッキでも使うことができます。
例えば氷属性の【5-152S】《セラ》はアタックしたときに【ジョブ(モーグリ)】のバックアップをすべてアクティブにできるため、第1メインフェイズに【7-128H】《ユーリィ》をキャストしつつアタックフェイズにバックアップをアクティブにし、そのまま【7-128H】《ユーリィ》のアビリティを使っていくというのもおもしろいかもしれません。
【5-152S】《セラ》は【7-128H】《ユーリィ》を使ううえで重要となるバックアップをサーチできるだけでなく、自身も継続してアドバンテージを稼げるカードなので【5-068L】《ヤ・シュトラ》や【8-049L】《エアリス》、【10-045C】《ウンサーガナシ》で守るメリットも大きいです。
【カテゴリ(FFCC)】のシナジーを意識して【7-019R】《ラトフ》を採用し、【7-128H】《ユーリィ》と【7-054L】《チェリンカ》を復活させられる構築もいいかもしれません。
その場合は「火風」デッキになるので【11-017H】《マーシュ》、【11-063L】《リッツ》と合わせて使うこともできます。
今回の本題とはズレますが、【7-128H】《ユーリィ》は闇属性以外のすべての属性を持つので、属性シナジーに注目して風属性以外の単属性デッキで使ってみるのもいいでしょう。
火・氷・土・雷・水のそれぞれの属性には、同じ属性のフォワードのパワーを+1000するバックアップが存在しますが、【7-128H】《ユーリィ》はそれらすべての恩恵を受けることができるため、どの単属性デッキでも活躍させられそうです。
◆「忍者」
お次に紹介するのは「忍者」です。
●サンプルデッキ:「忍者」
カード番号 | カード名 | 枚数 |
フォワード(25枚) | ||
【11-045H】 | 《エッジ》 | 3 |
【3-060R】 | 《ツキノワ》 | 3 |
【11-006C】 | 《ゲッコウ》 | 3 |
【11-094C】 | 《ザンゲツ》 | 3 |
【4-108C】 | 《忍者》 | 3 |
【8-148S】 | 《ユウギリ》 | 1 |
【1-086C】 | 《ユフィ》 | 2 |
【11-054R】 | 《謎の男》 | 3 |
【11-090L】 | 《クジャ》 | 3 |
【5-068L】 | 《ヤ・シュトラ》 | 1 |
バックアップ(17枚) | ||
【11-060C】 | 《マイナ》 | 3 |
【8-057C】 | 《忍者》 | 3 |
【5-067R】 | 《ミューヌ》 | 2 |
【2-115C】 | 《忍者》 | 3 |
【6-097C】 | 《忍者》 | 3 |
【5-017C】 | 《忍者》 | 3 |
召喚獣(7枚) | ||
【10-055H】 | 《チョコボ》 | 2 |
【11-100R】 | 《憤怒の霊帝アドラメレク》 | 3 |
【2-049H】 | 《アスラ》 | 2 |
モンスター(1枚) | ||
【10-045C】 | 《ウンサーガナシ》 | 1 |
●デッキのキーカード
「忍者」デッキということで【11-045H】《エッジ》を主軸に【ジョブ(忍者)】と【カード名(忍者)】のカードを活躍させ戦うのがこのデッキのコンセプトです。
【11-045H】《エッジ》はフィールドにいるとき、【ジョブ(忍者)】と【カード名(忍者)】をキャストするためのコストを1減らし、好きな属性でCPを支払うことができるようになります。
従来の【ジョブ】や【カード名】を軸に戦うデッキは、関係するカードが複数の属性にまたがるためうまくCPが捻出できず、泣く泣く諦めなければならないカードもありました。その点、【11-045H】《エッジ》はCPを好きな属性で支払うことができるため、属性を気にせず好きなだけ【ジョブ(忍者)】と【カード名(忍者)】を採用することができます。
さらに【11-045H】《エッジ》は0CPまでコストを下げられるため【3-060R】《ツキノワ》のような元々1CPのキャラクターも恩恵を受けられます。
また【11-045H】《エッジ》は《エッジ》以外の【ジョブ(忍者)】と【カード名(忍者)】が出るたびに、手裏剣カウンターというカウンターを獲得するオートアビリティと、手裏剣カウンターを取り除くことでフォワードに3000ダメージを与えることができるアクションアビリティを持っています。
これらのアビリティを組み合わせ、こちらは序盤からどんどんキャラクターを展開し、そうして獲得した手裏剣カウンターを使って相手の展開を防ぐことで、相手に妨害をさせず早期決着を目指していきましょう。
●プレイのコツ
【11-045H】《エッジ》は置かれている手裏剣カウンター1つにつき3000ダメージを飛ばすことができるため、先行して展開し手裏剣カウンターを貯めておくことで対戦相手がフォワードで切り返そうとしてくる展開にプレッシャーを与えることができます。
そのためには相手が出してくるであろうフォワードを予測し、それを対処出来るぶんの手裏剣カウンターを用意しておくことが重要です。
例えば「火土WOFF」相手には【10-020L】《レェン》を放置すると簡単に逆転を許してしまいます。そうならないようにこちらは相手の【10-020L】《レェン》より先に【11-045H】《エッジ》を展開し、手裏剣カウンターを3つ用意しておきたいです。
そのためには相手より1手でも早く動くことを心がけ、相手の反撃に備えましょう。
相手のデッキによっては手裏剣カウンターをより多く用意しておくために、コストを軽減せずまっとうに支払ってカードを展開することが必要なシーンも出てきます。アビリティが多いカードだからこそ、どのアビリティが優先されるのかを見極めることも大切です。
●カスタマイズ案
今回はゲームのスピードを意識し、コストの軽さと「ヘイスト」に注目してカードを採用しましたが、よりアドバンテージを意識したり選択肢の豊富さを意識するのであれば【11-051C】《ツキノワ》と【11-107C】《イザヨイ》を採用するのもよいでしょう。
序盤の爆発力は少し下がりますが、中盤以降も継続して戦うのを意識するならこちらのほうが向いています。
特に【11-051C】《ツキノワ》の【ジョブ(忍者)】か【カード名(忍者)】の数だけキャラクターをアクティブにするアビリティは強力で、状況次第ではキャストした後のほうが使えるCPが増えている、なんてことも少なくありません。
また、今回のリストでは【11-045H】《エッジ》をサーチする手段が【11-060C】《マイナ》のみなので、【7-017H】《ミース》などを採用してさらに安定性を求めた構築もいいかもしれません。
【ジョブ(忍者)】と【カード名(忍者)】のカードは土属性や水属性にも収録されているので、その中からカードを探してみるのもいいでしょう。
「忍者」デッキのカスタマイズは以前お話を聞いたまるまるさんのインタビューのなかでもいろいろなアイディアが紹介されているので、そちらもあわせてぜひ好みのカスタマイズをしてみてください。
◆「水風」
最後に紹介するのは「水風」です。
●サンプルデッキ:「水風」
カード番号 | カード名 | 枚数 |
フォワード(22枚) | ||
【1-199S】 | 《パイン》 | 3 |
【2-063R】 | 《パイン》 | 1 |
【8-060L】 | 《フィーナ》 | 3 |
【5-068L】 | 《ヤ・シュトラ》 | 2 |
【8-049L】 | 《エアリス》 | 2 |
【3-056H】 | 《ジタン》 | 2 |
【10-117H】 | 《ティーダ》 | 2 |
【10-106L】 | 《アーシェ》 | 2 |
【9-115R】 | 《ポロム》 | 3 |
【10-127H】 | 《シトラ》 | 2 |
バックアップ(17枚) | ||
【2-071R】 | 《リュック》 | 3 |
【5-067R】 | 《ミューヌ》 | 2 |
【11-056R】 | 《フィオナ》 | 1 |
【1-197S】 | 《アニキ》 | 2 |
【6-048C】 | 《シンラ》 | 2 |
【1-177R】 | 《ユウナ》 | 3 |
【11-125C】 | 《錬金術師》 | 2 |
【3-143C】 | 《レオノーラ》 | 1 |
【2-137H】 | 《メルウィブ》 | 1 |
召喚獣(11枚) | ||
【1-198S】 | 《ヴァルファーレ》 | 3 |
【10-055H】 | 《チョコボ》 | 2 |
【5-062L】 | 《ディアボロス》 | 3 |
【9-114C】 | 《不浄王キュクレイン》 | 3 |
●デッキのキーカード
「水風」は複数枚のカードによるシナジーを組み合わせて戦う、コンボ色の強いデッキです。
中でもその特徴を強く表しているのが【1-177R】《ユウナ》、【2-071R】《リュック》、【1-199S】《パイン》による「ユ・リ・パ」のシナジーです。
【1-119S】《パイン》は3CPながら、フィールドに出たときに【カード名(ユウナ)】をコントロールしているとカードを1枚引き、【カード名(リュック)】をコントロールしているとバックアップを3枚アクティブにするというアビリティを持っており、両方の条件を満たしていれば手札を減らさずバックアップも使わなかったかのようにフィールドに出すことができるという、驚異的なアドバンテージを稼げるフォワードです。
風属性には「風単」の【1-080H】《バッツ》や「忍者」の【11-051C】《ツキノワ》のように条件を満たすことで飛び抜けたアドバンテージを稼ぐことができるフォワードがいますが、【1-119S】《パイン》はさらにカードを引くアビリティも持っているため、後続となるカードを引けるという上の2枚にはない強みを持っています。
またコストが軽いということは、対処されてもリソースで損をしにくいということです。
【7-128H】《ユーリィ》や【11-045H】《エッジ》のようにいかに生き残らせるか、対処されるまでにいかに仕事をさせるかを考えるのではなく、相手にどれだけコストをかけて対処させるか、よりコストの大きいフォワードと相打ちさせられるかを考え、コストパフォーマンスのよさを盾にコスト上で有利なトレードを持ちかけていきましょう。
7000しかないパワーも【1-198S】《ヴァルファーレ》などと組み合わせることでフォローすれば、相手のエース級のカードとも差し違えることができます。
●プレイのコツ
「水風」はシナジーを重視したデッキのため、手札やフィールドに残しておかなければいけないカードが多く、そのぶん他のデッキより取捨選択が難しいデッキと言えます。
そのため、どんな組み合わせでデッキが動くのかあらかじめ把握しておくと、その時々に残していくカードを選ぶための助けとなるでしょう。
今回は覚えておくと役に立つコンボを2つ紹介したいと思います。
①【1-198S】《ヴァルファーレ》+【8-060L】《フィーナ》
「水風」の中でも基本と言える強力なコンボで、対戦相手のフォワード全員に8000ダメージを与えることができます。
さらに【カード名(ユウナ)】をコントロールしている場合バックアップをすべてアクティブにできるので、余ったCPを使って【11-056R】《フィオナ》や【10-127H】《シトラ》を絡めて無理やりコンボを決めにいくプレイも狙うことができます。
【1-198S】《ヴァルファーレ》は複数枚キャストすることもできるので、さらに3000ダメージを追加したり【1-198S】《ヴァルファーレ》だけで全体9000ダメージを狙うこともできます。
②【10-117H】《ティーダ》+【5-067R】《ミューヌ》
【10-117H】《ティーダ》のアビリティで【5-067R】《ミューヌ》を手札に戻し、【5-067R】《ミューヌ》のアビリティで【10-117H】《ティーダ》を戻すことで、毎ターンフォワードを手札に戻しながら1枚カードを引くことができます。
ちなみに【10-117H】《ティーダ》で手札に戻すフォワードは相手のフォワードだけでなく自分のフォワードも選べるので、キーカードである【1-119S】《パイン》を使いまわしたり、【8-060L】《フィーナ》や【10-127H】《シトラ》を手札に戻して①のコンボを繰り返し狙うこともできます。覚えておくと役に立つでしょう。
また、EXバーストで【1-198S】《ヴァルファーレ》が発動したり、【9-115R】《ポロム》と【10-127H】《シトラ》から【1-198S】《ヴァルファーレ》を回収することで、相手ターン中に突然相手のフォワードを全滅させるチャンスが生まれることもあります。いま見えていない選択肢も考慮に入れつつ取捨選択をできるようになれば、もうワンステップ上のプレイングが目指せるでしょう。
もちろんコンボを狙いすぎてプレイが歪んでしまい、本来すべきプレイを見落とさないよう注意が必要です。
常にコンボを頭に置きつつも、その時々のカードの優先度を見極め、ベストプレイを狙っていきましょう。
●カスタマイズ案
今回の「水風」は召喚獣とフォワードを中心にビルドしましたが、【11-124H】《リルム》を使ってモンスターに寄せたビルドにすることで、さらにコンボ性が高い構築を目指せるかもしれません。
特に好きなフォワードを最大2体手札に戻せる【11-114R】《サハギンチーフ》に注目すると、【1-119S】《パイン》をさらに使いまわしてアドバンテージを稼げるのではと期待しています。
また同じ「ユ・リ・パ」でも【ジョブ(カモメ団)】である【6-124L】《ユウナ》、【6-062R】《リュック》、【6-053R】《パイン》を使ったビルドをすることもできます。
こちらは今回の「水風」とは打って変わって【6-062R】《リュック》がアビリティから、【6-053R】《パイン》が召喚獣から【ジョブ(カモメ団)】を守りつつ攻め込んでいくという、攻撃的な「水風」となっています。
【6-124L】《ユウナ》のアビリティも召喚獣が多いほど使う機会が増えるので、より原作のイメージに近いデッキと言えるかもしれません。
「Opus XII ?クリスタルの目覚め?」で登場する【12-105L】《ユウナ》も【ジョブ(カモメ団)】なので、「Opus XII」環境でこちらのタイプの「水風」にも活躍が期待できますね。
◆おわりに
今回は風属性編ということで「風単」、「忍者」、「水風」の3デッキをご紹介しました。
それぞれ違ったタイプの強さを持つデッキでしたが、デッキを紹介するなかで「準備」をすることが風属性の共通のテーマなんだろうと僕自身が感じました。
「Opus XII ~クリスタルの目覚め~」で登場する氷属性との多属性カード【12-116L】《ロック》は、そのターンにキャストしたカードの枚数だけコストが軽くなるというアビリティを持っています。
キャラクターをアクティブにし1ターンに複数回アクションをとる風属性とぴったりのカードなので、どうやって活かしていこうか今から想像がはかどるカードですね。
今回「風氷」デッキは紹介しませんでしたが、「Opus XII」環境ではトーナメントシーンでもよく見るデッキになるかもしれません。
また【12-052H】《バッツ》は相棒の【12-053C】《ボコ》はじめ、コストが1CPのキャラクターを活躍させるテキストを持ち、今までにはない活躍を見せてくれそうです。こちらも今からデッキを作ることが楽しみな1枚です。
風属性はレジェンドカードをはじめ、まだ公開されていないカードが多いので、これからのカードの紹介が楽しみですね。
それでは、今回はここまで。
「たるほ的デッキ名鑑」、次回は土属性編となります。
土属性ということで、私情に走ってあのデッキを紹介するかもしれませんが悪しからず。
ではまた次回の記事でお会いしましょう!