『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今回は福岡で開かれた「CRYSTAL CUP ICE」を制し、「世界選手権 2019」に日本代表として出場するKurosawaさんのインタビューをお届けします。
◆はじめに
こんにちは! 『FFTCG』プレイヤーのたるほです。
先日、福岡で「世界選手権2019」の代表選手を決める「CRYSTAL CUP ICE」が開催されました。
僕も日本代表入りを目指して、対「水風デッキデス」用最終兵器と銘打った「火風」デッキで参加しましたが、戦績は奮わず初日落ちしてしまいました。
予選ラウンドでは「水風デッキデス」と一度もマッチングせず、メタゲーム考察が雑過ぎたと反省しています。
さて、今回はその「CRYSTAL CUP ICE」で優勝を果たし、自身2度目の世界選手権進出を決めたKurosawaさんにインタビューを行ない、これまでの道のりと世界選手権への思いを聞いてきました。
Kurosawa
東京のプレイヤー。
「世界選手権 2017」に日本代表として参加し、準優勝に輝いた実力者。
その実力もさることながら、国内外に広い交友関係を持ち、環境把握や新デッキに対するアンテナの高さも一流。
前回の“忘れ物”を取りに行くべく、再び世界選手権に挑む。
◆世界のトレンド?“攻め”の「風単」について聞く!
――優勝おめでとうございます。
Kurosawa:ありがとうございます。
――Kurosawaさんは今回「風単」を使っていました。「風単」はスペインで行なわれた「CRYSTAL CUP」などでも上位に入賞しており、今後も要注目のデッキですが、今回このデッキを使用した理由や経緯をお聞かせください。
Kurosawa:今回の「CRYSTAL CUP ICE」は「Opus IX」環境の初期であり、【4-085H】《ダダルマー》が禁止カードになった影響もあって環境が定まっておらず、多種多様なタイプのデッキと対戦する可能性がありました。そのため、さまざまなデッキに対応できるデッキを使いたいと考えていました。
「風単」は多彩なデッキに対抗できる力があり、かつ安定性も高いため、長い予選ラウンドを勝ち抜く必要がある「CRYSTAL CUP」のような大会では有用だろうと思い、今回選択しました。
●風単『FFCC』ミッドレンジ:「CRYSTAL CUP ICE」優勝
カードNo. | カード名 | 枚数 |
フォワード(31枚) | ||
【2-066R】 | 《バルフレア》 | 1 |
【3-056H】 | 《ジタン》 | 3 |
【5-068L】 | 《ヤ・シュトラ》 | 3 |
【7-054L】 | 《チェリンカ》 | 3 |
【8-049L】 | 《エアリス》 | 2 |
【9-045H】 | 《エッジ》 | 2 |
【3-066R】 | 《バルバリシア》 | 2 |
【7-046R】 | 《ヴァータ》 | 3 |
【9-056H】 | 《メーガス三姉妹》 | 3 |
【1-080H】 | 《バッツ》 | 3 |
【8-060L】 | 《フィーナ》 | 3 |
【7-128H】 | 《ユーリィ》 | 3 |
バックアップ(16枚) | ||
【5-067R】 | 《ミューヌ》 | 1 |
【7-044H】 | 《アルハナーレム》 | 2 |
【8-047C】 | 《ウァルトリール》 | 1 |
【8-057C】 | 《忍者》 | 1 |
【9-055C】 | 《フラン》 | 2 |
【7-043C】 | 《アーチェス》 | 3 |
【5-053R】 | 《エコー》 | 2 |
【8-058R】 | 《ノルシュターレン》 | 3 |
【9-054C】 | 《パンネロ》 | 1 |
召喚獣(3枚) | ||
【5-062L】 | 《ディアボロス》 | 3 |
――デッキリストを見ると、バックアップをサーチできるカードが3種類採用されています。これが安定性の高さ、ということでしょうか。
Kurosawa:「風単」はバックアップを並べないと、主力となる【1-080H】《バッツ》や【7-046R】《ヴァータ》などが活きてこないデッキです。つまり、バックアップを並べることは単純にリソースの確保というだけでなく、このデッキでは戦略の一部となります。
逆に、それさえ安定すればゲームプランも安定するので、バックアップを効率的に展開できるよう意識した構築をしています。
バックアップでありながらバックアップをサーチできる【8-058R】《ノルシュターレン》と【9-054C】《パンネロ》、その【9-054C】《パンネロ》からサーチできてフォワードを出しつつ【9-055C】《フラン》につなげられる【2-066R】《バルフレア》は非常に重要な役割を果たしてくれます。
【8-058R】《ノルシュターレン》と【9-054C】《パンネロ》は、初手にバックアップがこれらのうち1枚しかなかったとしても実際2枚ある計算でスタートできるため、バックアップを引けない事故の確率を下げてくれます。
また、構築面でもバックアップの採用枚数を16枚に抑えても安定した動きを維持できるため、デッキのスロットを空けるという仕事も担っています。直接バックアップをサーチできるわけではありませんが、【5-053R】《エコー》や【8-047C】《ウァルトリール》もデッキの安定性の向上に貢献してくれます。
――【5-067R】《ミューヌ》は1枚のみの採用ですが、このカードにはどういった役割を持たせたのでしょうか?
Kurosawa:【5-067R】《ミューヌ》の基本的な役割は、カードの効果をコピーすることにあります。このデッキのフォワードは【3-056H】《ジタン》や【1-080H】《バッツ》などフィールドに出たときに仕事をするカードが多く、バックアップにも【8-058R】《ノルシュターレン》や【5-053R】《エコー》などのオートアビリティ持ちがいますので、これらを使いまわすことでさらにデッキの動きを安定させられます。
――【8-057C】《忍者》も1枚採用されていますね。
Kurosawa:この枠はいわゆる「メタカード」の枠ですね。【6-047C】《白魔道士》なども候補でしたが、今回は「水風」の【1-089H】《リュック》や「氷単」の【2-037R】《ジル・ナバート》などを意識して【8-057C】《忍者》を採用しています。ただ、デッキの安定性とは無関係のカードであり、サーチやドローができるバックアップを最大限採用したかったので、枚数は1枚にとどまりました。
――デッキの安定性を重視されていたことがよくわかりました。続いて「どうやって勝つのか」についてお話しいただけますか。
Kurosawa:今回使ったデッキは僕のなかで「『FFCC』ミッドレンジ」と定義されていて、そのなかでさらに「風単」型と「風水」型に分かれています。
「『FFCC』ミッドレンジ」とは、言い換えれば「【7-128H】《ユーリィ》デッキ」ということです。【7-128H】《ユーリィ》は除去されなければ勝ちに直結するカードであり、これを軸に【7-054L】《チェリンカ》や【7-044H】《アルハナーレム》などとあわせて盤面を制圧するというコンセプトになります。
――「風単」型と「風水」型に分かれているとのことでしたが、どういった違いがあるのでしょうか。
Kurosawa:一言であらわすなら、自分からフォワードを展開して攻めていく“攻め”の「風単」、相手の攻めをさばきながら【7-128H】《ユーリィ》で押し返す“守り”の「風水」という感じです。構築の骨子となるところは同じですが、それにどう手を加えるかで勝つまでの道のりが異なります。
今回は「氷単」を倒したいという気持ちがあり、“受け”よりも“攻め”が重要だろうと考えて「風単」型を使用しました。
以前の環境で使われていたものをベースにしたひな型を「Opus IX」の発売直後に作って調整仲間やJoshua Freeman-Birch(イギリスの強豪プレイヤー)にレシピを渡し、フィードバックを受けて調整していきました。
Joshuaはスペインで行なわれた「CRYSTAL CUP FIRE」で「風単」を使ったんですが、彼から大会後に「氷属性が多くてキツかった」とか「この部分を変えたらもっとよくなる」といった実戦ベースの意見をもらって細部を調整しました。
――「氷単」を倒したいということでしたが、なぜ「風単」型を選択することが「氷単」を倒すことにつながっていくのでしょうか。
Kurosawa:「氷単」と対戦するうえで重要なのが、いかに相手の【4-048L】《ロック》や【8-026L】《ガーランド[IX]》のような、継続してリソースを奪ってくるカードに対処できるかということです。これらのカードは早いターンからフィールドに残られると負けにつながるカードなので、速やかに対処しなければなりません。
「Opus IX」では【9-055C】《フラン》や【9-045H】《エッジ》などの除去手段が増えたので、これらに【3-066R】《バルバリシア》を組みあわせれば、展開しつつ除去することが可能です。
特に【9-045H】《エッジ》の影響は大きく、もともと採用されていた【3-066R】《バルバリシア》や「Opus IX」で追加された【9-056H】《メーガス三姉妹》が【カテゴリ(IV)】なので、パワーを+4000するアビリティも有効に使えます。
「氷単」の攻めに対して細かい除去ができたり、ブロッカーを強化する動きが強く、今までの「風単」の弱点を補ってくれるカードとして活躍してくれました。
――「対応力と安定性」の観点から「『FFCC』ミッドレンジ」を選択し、さらに対「氷単」を意識した構成にできたというわけですね。そこまで「氷単」を意識していた理由は何だったのでしょうか?
Kurosawa:「氷単」は「Opus VIII」環境までは【4-085H】《ダダルマー》の存在がネックで、ポテンシャルはありつつも活躍しにくいデッキでした。主軸となる【4-048L】《ロック》や【8-026L】《ガーランド[IX]》は4000ダメージ×2でブレイクされてしまいますし、ダルや凍結で無力化しようにもそのたびにダメージが跳ね返ってきてしまいます。
しかし、そんな天敵がいなくなったことでフォワードを盤面に残しやすくなりました。また「Opus IX」で【9-028L】《蒼龍のルシ ソウリュウ》なども登場しており、さらに強力なデッキになったと評価していました。今回は細部が詰めきれず私は使用を見送りましたが、最後まで候補に残っていたデッキです。
――Kurosawaさんは「氷単」を警戒していましたが、流行のデッキとしては「MASTERS 2019」横浜大会で優勝したデッキデス型の「水風」などもあったかと思います。実際に今大会ではさほど使用率は高くありませんでしたが、対「水風」とのマッチアップも「風単」で勝てるという想定でいたのでしょうか。
Kurosawa:「風単」対「水風」は「風単」が有利なマッチアップだと認識しています。
その理由として「風単」で採用されているフォワードは、
・【1-080H】《バッツ》や【7-046R】《ヴァータ》などの、実質的に軽いコストでプレイできるもの
・【3-056H】《ジタン》や【5-068L】《ヤ・シュトラ》など、相手の除去を思い通りに使わせないもの
・【3-123R】《暗黒の雲 ファムフリート》や【8-136L】《常闇のヴェリアス》などの除去に耐性のある【9-056H】《メーガス三姉妹》
などが中心になっています。
そのため「水風」の除去をあまり苦にせず、かつフォワードのパワーではこちらが上回っていて展開力もそこそこあるため、「水風」側が理想とする展開に持ち込まれにくいというのが「風単」有利と考える理由です。
――「氷単」だけでなく「水風」とも戦える、それこそ「対応力の高さ」というわけですね。最後に召喚獣を見ると、なんと【5-062L】《ディアボロス》3枚のみです。これも思い切った構築だと感じます。
Kurosawa:最初は「風単」の同型対決や「氷単」の【7-033R】《スノウ》を意識して【8-046R】《アレキサンダー》を投入していたのですが、Joshuaから「汎用的なカードよりも目的が明確なカードを入れたほうがいい」とアドバイスを受け、デッキから抜けました。
【8-046R】《アレキサンダー》はどのマッチアップでもそこそこ活躍するカードなのですが、「氷単」をはじめとする氷属性を使ったデッキとの戦いを意識するうえでは、より役割が明確な【9-045H】《エッジ》や【3-066R】《バルバリシア》を増やしたほうがいいというのが結論でした。
――実際に大会を通して「風単」を使ってみて、想定されたメタゲームと比べていかがでしたか?
Kurosawa:今回、構築戦では
・予選ラウンド
1回戦 雷単 ○
2回戦 火氷 ○
3回戦 土氷 ○
4回戦 火氷 ×
5回戦 火氷 ○
・決勝ラウンド
準々決勝 氷単 ○○
準決勝? 火氷 ○○
決勝? 火氷 ○○
と、自分が想像していた以上に氷属性デッキとの対戦が多く、特に決勝ラウンドは全て氷属性との対決だったので非常に厳しい戦いになりました。
意識してはいたのですが、まさかここまで氷属性が多かったというのは少し予想外でしたね。もう少し「水風」もいるだろうなと思っていましたが、振り返ってみれば一度もマッチせず、逆にそれほどいないだろうと考えていた「火氷」が意外と多かったなという印象です。
――今回「火氷」はあまりメタゲーム上で意識していなかったとのことでしたが、実際に対戦してみていかがでしたか。
Kurosawa:「火氷」に早いターンから【4-048L】《ロック》をプレイされて攻勢に出られると厳しいのですが、今の「火氷」は属性の兼ね合いもあり、常に早いターンから【4-048L】《ロック》を出してくるプレイをしてくるわけではありませんでした。
そのため、思ったよりは厳しい展開になりませんでした。これが「氷単」だと、ほぼ必ず最序盤から【4-048L】《ロック》での手札破壊や【8-026L】《ガーランド[IX]》による妨害をしかけてくるのでまた違ってくるかなと思います。
また、もともと「氷単」が多いことを予想して対「氷単」の練習はしっかりしていたので、「火氷」に対してもそれほどあわてずに対応できました。決勝ラウンドではカードの引きに恵まれたこともあり、練習を積んでいたことがいい流れを呼んでくれたんじゃないかと思っています。付け加えるなら、あまり「風単」が意識されていなかったというのもあるかもしれません。
――対「氷単」を意識した構築と練習がしっかり活きたトーナメントになったわけですね。
◆アーキタイプを意識した「Opus IX」のドラフト環境
――次にドラフトラウンドについてお聞きしたいと思います。今回「CRYSTAL CUP ICE」に向けてどういった取り組みをしましたか?
Kurosawa:今回は友人のカタヒラさん(※「Chapter」シリーズのころから活躍する関東のプレイヤー)の家に集まって8人でのブースタードラフトを2回やり、またJoshuaや北米のMatthew Okimoto(「Gen Con 2019」内で開催されたリミテッド大会の優勝者)と意見交換をするなど、こちらもちゃんと準備できていたかなと思います。
――ブースタードラフトについても海外プレイヤーと意見交換をしていたんですね。今回はどんなところを意識して挑んだのでしょうか。
Kurosawa:今回はいわゆるアーキタイプドラフト向きのプールだったので、そこに絞って方針を考えていました。
――アーキタイプドラフトというと、たとえば【カテゴリ】や【ジョブ】に焦点を当ててピックをしていくということですか。
Kurosawa:そうですね。「Opus VIII」環境のドラフトは属性ごとにカードを見て、「何手目にこの属性のこのカードが回ってきたから、このポジションが空いているんだな」と判断していくのがセオリーでした。しかし「Opus IX」環境のドラフトではアーキタイプごとに入るカードがある程度決まってくるので、「何手目にこのカードが回ってくるならこのアーキタイプはいけるな」と判断していくドラフト環境です。
――流れてくるカードの属性からデッキを決めていくのではなく、流れてくるカードの【カテゴリ】や【ジョブ】からデッキを決めていくドラフトということですね。
Kurosawa:実際の「CRYSTAL CUP ICE」でのドラフトを例にとると、1パック目にまず【9-059R】《レム》がいて、ほかのカードがあまり強くなかったこともあって【9-059R】《レム》をファーストピックにしました。序盤はカードパワーで選ぶというのはこれまでの環境と変わりません。
2手目には【9-120L】《ローザ》がいました。水属性は「Opus IX」のドラフトではあまり強い属性ではないのですが、そのなかでは【9-120L】《ローザ》は強いカードです。ほかのプレイヤーが水属性を敬遠する流れができて、今後【9-109H】《セシル》などがピックされず独占できるような状況になれば……と期待してピックしました。
それからしばらくして、氷属性が空いている印象を受けました。水属性には【9-101R】《アデル[VIII]》がいるため【カテゴリ(VIII)】を軸にした「水氷」を意識しました。
こういうふうに、自分のピックしているカードから「どのアーキタイプに行けそうか?」を考えるのが「Opus IX」ドラフトのポイントです。「水氷」になった場合は、ファーストピックの【9-059R】《レム》は【9-033C】《モーグリ-9組-》で風属性のCPを確保して使おうと考えていました。
しかし、そのような道筋を考えてドラフトできたものの、結果は1勝2敗でした。ピックしたカードは強かったのですが、デッキとしての完成度は低かったですね。「水氷」という属性の組みあわせでは相手のコンバットトリックを突破するのが難しく、相手にフォワードを強化する召喚獣を使われるたびに損をしてしまいます。
カードが流れがちになる水属性の強いカードを最初に押さえ、もう1つ空いていた氷属性を組み合わせて「水氷『VIII』」というプラン自体は間違っていなかったかなと思いますが、ほかの属性とのカードの質の差を埋められるほど完成度を高められなかったのがドラフトラウンドにおける敗因だと思います。
◆2回目の世界選手権にかける思い
――Kurosawaさんは海外のプレイヤーとコミュニケーションを取っているようですが、普段はどういった方法でやり取りをしているのでしょう?
Kurosawa:Facebookのmessengerを使う方法が主ですね。先ほど話に出たJoshuaやMatthewもそうですが、2018年の世界選手権出場選手とよく話しています。私は2018年は日本代表になれなかったので、去年は「会えないね」と話していたのですが、今年は無事世界選手権で会えることになりそうで、今から楽しみですね。
海外のプレイヤーとはテストプレイまでできるわけではないので意見交換が主で、実戦的な練習は日本のプレイヤーとやっています。「CRYSTAL CUP ICE」にも参加していたらっちょさんやヒロさん(※いずれも関東の強豪プレイヤー)とはショップに集まって対戦したり、前述のカタヒラさん宅でドラフトの練習をしたりと、一緒に練習に取り組む機会も多かったです。
――ここまでのお話で、Kurosawaさんは国内、海外を問わずほかのプレイヤーと意見交換をしっかり行ない、環境を分析するうえで見落としのないようアンテナを高く張っているプレイヤーという印象を受けました。世界選手権では親交のある海外のプレイヤーとも対戦することになりますが、調整方法を変えたりはするのでしょうか。たとえばいわゆるシークレットテクや、手の内がばれないよう対策するとか。
Kurosawa:世界選手権は「Opus X」環境で行なわれます。発売からそれほど時間があるわけではなく、環境初期といえる段階なので、シークレットテクを用意するよりもさまざまな情報を精査しておくことが重要になります。みんなを出し抜こうとするよりも、まずはきっちり同じスタートラインに立つ必要があるわけですね。
なので、まずは自分の持っている情報をオープンにして、活発に意見交換をしていったほうがいいと考えています。そこから最終的な詰めの部分でどう工夫するかが勝負になるかなと。
――なるほど。それでは最後に世界選手権に向けて意気込みを一言いただけますか。
Kurosawa:これまで世界選手権では日本人プレイヤーが優勝できていないので、今年はチームジャパンで世界選手権に取り組んでいければいいなと思っています。今後の大会で誰が勝ち上がって日本代表になるのかはまだわかりませんが、代表プレイヤーになった方とはぜひ一緒に練習できたらと思います。
また、私個人としては、前回参加した世界選手権で取り忘れたものが1つだけあるので、その“忘れ物”を取りに行こうと思います。
――ありがとうございました。
◆終わりに
「CRYSTAL CUP ICE」を優勝し、自身2回目の世界選手権出場を決めたKurosawaさんのインタビューでした。
彼が今年の世界選手権でどんな活躍をするのか、そして“忘れ物”を持って日本に凱旋してくれるのか、今から期待に胸がふくらみます。
そして、残りの日本代表選手は誰になるのかも目が離せません。もちろん僕もそのなかに名を連ねられるようがんばっていきたいと思います。
それではまた次の記事でお会いしましょう!