『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は「カードゲーマーvol.54」に掲載された『FFTCG』のデザイナー、八十岡翔太さんのインタビューを加筆してお届けします。
◆はじめに
皆さん、こんにちは。カードゲーマー編集部の編集(川)です、
気づけば10月ももう下旬、「Opus XII ~クリスタルの目覚め~」発売まで2週間となりましたね。初登場となる多属性カードや新規描き下ろしカードなど、楽しみな要素がたくさんあって、今から発売日が待ち遠しくてたまりません。
さて、今週は9月30日に発売された「カードゲーマーvol.54」に掲載された『FFTCG』のデザイナー、八十岡翔太さんのインタビューをお届けします。
誌面には掲載されなかった、よりディープな質問を加えてのパワーアップ版となりますので、カードゲーマー誌上のインタビューをお読みいただいた方も再びお楽しみいただければと思います。
それでは、さっそくどうぞ!
◆『FFTCG』ではカードデザインの根幹に携わっている
―まずはじめに、八十岡さんは現在『FFTCG』の製作にどう携わっているのかについてお話しいただけますか。
八十岡:各セットに収録されるカードのデザインのベースを担当しています。「このセットはこういうテーマにしよう」とか「こういう新しいアビリティを入れよう」といったセット全体の枠組みを決めています。
それをプロデューサーの景山さんが見て「じゃあこういうキャラクターにその能力は持たせよう」といった『FF』シリーズのファンアイテムらしさ、カードゲームでいえばフレーバーの要素を盛り込みます。
以降は実際のゲームにどう落とし込むかをデバッグチームと一緒に調整していって、最終的にこれでいこうとGOサインを出します。
―ゲームづくりの最初の部分と最後の部分をお一人で担当されているんですね。
八十岡:はい。これは以前のインタビューでもお話ししたんですが、ベースとなるデザインを複数のメンバーが担当すると、たとえば召喚獣にやたらと偏ったセットになってしまったり、各属性で盛り込まれる能力に差が出てしまったりして、それを調整するステップが別に必要になってしまうんですね。それを避けるため、最初のデザインは僕1人で担当しています。
もちろん、何でも僕が好きに決めているわけではなく、事前に開発チームのメンバーにヒアリングを行なうなどでチームの意見を吸い上げてからデザインに取りかかるようにしています。
◆デザイナー・八十岡翔太の考える『FFTCG』の魅力とは
―「Opus」シリーズは11月に12番目のセットである「Opus XII」が発売され、旧シリーズである「Chapter」シリーズを含めると30個近いセットが出ています。長く愛される『FFTCG』の魅力はどういうところにあるのでしょうか。
八十岡:「Chapter」シリーズと「Opus」シリーズでは開発の理念が少し異なっていて、「Chapter」シリーズでは「歯ごたえのあるゲームを作ろう」というテーマがまずありました。対して「Opus」シリーズでは『FF』シリーズのファンアイテムとして、カードゲームプレイヤーだけでなく『FF』が好きな人にも楽しんでもらうことが目標になっています。
それを踏まえてカードゲームとしての『FFTCG』の魅力は何かというと、それはやはり“自由度の高さ”だと思います。
『FFTCG』では基本的にCPを生み出してくれるバックアップをキャストしてCP基盤を整えてからフォワードなどのほかのカードをキャストしていくのが一般的な流れではありますが、手札のカードを捨てることで2CPぶんのコストにもできるので「俺はバックアップなんか出さん!」というプレイも可能です。そして『FFTCG』ではそれが後先を考えない無謀なプレイではなく、動き出しの遅い相手をそのまましとめてしまうこともあるんですね。
コントロールデッキでもたまにアクセルを踏めたり、逆にアグレッシブなデッキだけどブレーキをかけたりというプレイに緩急をつけられるところ、ユーザーの意志でデッキの動きを変えられるところが魅力だと思ってもらえているのかなと。
『FFTCG』のデッキって同じレシピでも使うプレイヤーによって動きがかなり違ってくるんですよ。プレイングだけでなく構築の面でも言えるんですが、解法がいくつかあるパズルを相手にあわせて解いていくようなイメージですね。
そしてうまくパズルが解ける=勝つ、いいゲームをするとうれしい、楽しいという感じなのではないかなと思います。
◆最新セット「Opus XII」で登場する多属性カードについて聞く!
―「Opus XII」ではついに複数の属性を持つ多属性カードが登場します。これを導入した経緯についてお話しいただけますか。
八十岡:『FFTCG』のもっともメジャーな対戦フォーマットである「スタンダード構築」には、いわゆるローテーションがありません。古いカードもずっと使えるんですね。なので、どこかの段階で壁を越える必要があります。それがまぁこのタイミングかなと。多属性にすることでこれまでにない効果を持ったカードを作れるようになるので、プレイヤーにも喜びや驚きを与えられるのかなと思います。
―多属性カードのデザインや導入にあたって苦労したことなどはありますか。
八十岡:苦労は結構しました(笑)。たとえば『FFTCG』ではカードをキャストするためには、そのカードが持つ属性のCPを最低1つ支払わなくてはなりません。そこで「何らかのカードの効果で多属性のカードのコストが1になったらどうするの?」みたいな問題はいくつか出てきましたね。最終的に「1にすることはできない」というルールを設けることにしました。でもこれがちょっとややこしいんですが、0にはなるんですよ(笑)。0ならコストを支払わなくていいので。あまりコストを0にする能力はありませんが、今後もしかしたら出てくるかもしれませんし、ここは少し多属性カードのややこしい部分になるかもしれません。
※多属性カードに関するルールについてはこちらのコラムもチェック!
―多属性カードは環境にどういう影響を及ぼしそうでしょうか。
八十岡:カードとしてキャストするためには複数の属性のCPを用意しなくてはならないので単一の属性のカードよりやや扱いが難しいのですが、コストとして捨てたときに2属性のどちらかのCPを生み出すことができるので、デッキの多属性化に貢献するんじゃないかと思います。これまでは3属性以上のデッキはあまり多くありませんでしたが、多属性カードが出ることによってこれからはそういったデッキが出てくるのかなと期待しています。
また、個々のカードとしても強力なものが多いのでそのパワーを味わってみてほしいですね。たとえば【12-122L】《レギス》などは多属性だからこそ許された強力な能力を持っています。
条件があるとはいえ、5コストで一気にフォワードを3体並べられるカードは、これまで『FFTCG』に登場したもののなかでもオンリーワンと呼べる強さです。もちろんブレイクゾーン対策などで無力化されることはありますが、決まったときの強さはただごとではありません。
また、多属性カードって実は2コストのもののデザインが一番難しいんですよ。無駄なく使うにはそれぞれの属性のCPをちょうど1つずつ用意する必要があるので。なので2コストの多属性カードは全体的に強めになっていると思います。そのため2コストのカードを使い回す手段、たとえば召喚獣の【3-020H】《フェニックス》などが復権するかもしれません。
「Opus XII」のカードでいえば【12-068H】《フェンリル》などもブレイクゾーンから2コストの土属性フォワードをフィールドに出せます。多属性のカードが出ることでこういった軽量フォワードを再利用する手段も再チェックしておくといいかもしれませんね。
あとは多属性カードのことで印象に残っているのは能力のデザインだけでなくて、ビジュアルのデザインも結構大変だったことですね。カード左上の部分でそのカードの属性を表しているんですが、クリスタルの色はどうしようとか、今後もっと多くの属性を持つカードを出すことになったらどうしようとか、ここらへんは僕が直接苦労したわけではありませんが、みんなで頭をひねった部分ですね。
―「Opus XII」だけでなく直近のセットも含めた質問なのですが、前回のインタビューで「ターンを越えて続く永続的な強化効果などもいずれ実装したい」というお話しをされていて、これは「Opus XI」で“カウンター”という形で実装されました。この変化も多属性カードの導入と同じようなものと考えていいのでしょうか。
八十岡:そうですね。「Opus」シリーズも10セットを超えて、やはり新要素は必要だろうという判断で「Opus XI」からカウンターを用いるカードを登場させるようにしました。あと、2019年にショップ大会の賞品でダイスを配って好評だったので「じゃあもう、みんな持ってるよね?」と思ったという側面もあるかもしれません(笑)。
―あのダイスの配布がカウンター導入の布石だったとは……(笑)。
八十岡:冗談はさておき、カウンターを導入することでまた新しいデザインの奥行きを得られたかなと思っています。
たとえば【11-025H】《オーファン》などは氷属性らしさを残しつつもダル状態でないフォワードもブレイクできる、新機軸のアビリティと言えるのではないでしょうか。今はまだ「カウンターを貯めて何かする」ものが主流ですが、たとえば最初からカウンターを1つ持っていて、それを使うことで一度だけ強力なアビリティを発動させられる、といったカードなども今後作れるかもしれません。
―現状では、カウンターを使うカードの多くがモンスターになっていますが、これには理由があるのでしょうか。
八十岡:ダルにしたりアクティブにしたりでプレイヤーが触る機会の多いバックアップやフォワードにカウンターを何個も置いてしまうと、ゲームを遊ぶのが煩雑になってしまうので、まずはダルなどにする機会の少ないモンスターを中心に作りました。
―次に実装したい新たな要素などはありますか。
八十岡:いつかはトークン(実際のカードを使わずに、代用カードなどで表すフォワードやバックアップ、モンスター)を出したいと考えていますが、前回のインタビューで「カウンターを使うカードを作りたい」と言ってから2年以上かかりましたから、気長に待ってもらえたらと思います(笑)。
―「Opus XII」に話を移して、こちらで新機軸のカードというと【12-002H】《アマテラス》は公開当時から大きな反響を呼びました。「Opus XI」で“減らないダメージ”という強みを獲得した火属性に、さらに一種のカウンター(相手のアクションを無効にすること)要素が加わることになります。前者は火属性らしいものだと感じますが、後者はどちらかといえば氷属性や風属性、水属性などが持っていそうなイメージがあります。
八十岡:火属性はフォワードにダメージを与えるという要素が他の属性の強いカードにも搭載されていたりして、逆に雷属性や氷属性などを意識した「ダメージを受けない/減らす」といったアビリティのあおりを受けやすいんですね。ダメージを与えるという効果は全属性にあるため、どうしてもその属性ならではの要素としては弱かったわけです。なので「減らない」というオンリーワンの強みを付与することにしました。同じ「ダメージを与える」という効果でも、そのなかで差別化を狙ったかたちです。
―【12-002H】《アマテラス》のような効果も、同じ理由で火属性に与えられたのでしょうか。
八十岡:はい。ただ、たとえば風属性や水属性のこういった妨害要素とはちょっとフレーバーの方向性が異なっているかなと思います。風や水のそれがいわゆるカウンターやジャミングといった“妨害”的な意味合いであるのに対して、今回の【12-002H】《アマテラス》は“先制攻撃”や「動いた奴を反射的に刺す獰猛さ」といった色合いをイメージしています。相手のアクションを誘っていなすのではなく、領域に踏み込んできた瞬間に迎撃するといった感じですね。
―なるほど。確かにそれなら火属性らしいと言えそうです。【12-022H】《アマテラス》は次の環境ではかなり使われそうで楽しみな半面、怖くもありますね(笑)。
八十岡:多属性のカードが出ることもあわせて、フォワードの選定は一度はじめから見直すくらいがいいかもしれませんね。【12-022H】《アマテラス》のリスクを受け入れてパワー8000のフォワードを使うのか、それとも【12-022H】《アマテラス》に耐えるパワー9000以上のものを主軸にするのか、プレイヤーの皆さんの選択が楽しみです。
ここしばらく、火属性はたとえば『FFVI』ベースの「火氷」にせよ『WOFF』ベースの「火土」にせよ“相方の属性”という側面がちょっと強かったんですが、こういったカードの登場によりまた火属性をメインにしたデッキが出てくるんじゃないかと期待しています。
◆『FFTCG』を上達するためにはどうすればいい?
―以前からよく「『FFTCG』は難しいゲームだ」と言われることがあります。私もそう思う部分があるのですが、『FFTCG』をうまくなるにはどういう練習がいいのでしょう?
八十岡:先ほども少しお話ししましたが『FFTCG』はプレイヤー自身や対戦相手、またゲームの展開に応じてゲーム性が変化するんですよ。つまり「絶対」ではなくて「相対」のゲームなんですね。
なので「自分のデッキをよく理解して、体になじませる」というのが一番そのデッキで強くなる秘訣だと思います。同じレシピのデッキを使っていてもAさんとBさんでは正解のプレイングは違うんですね。そして、それができるように『FFTCG』は作ってあります。
だから、まずは自分にあったデッキを1つ見つけて、もしくは『FF』シリーズで好きなキャラクターがいるならそれを中心にしたデッキを作ってみて、そのデッキを使い込むのが一番上達の近道になるのではないでしょうか。
―強いデッキをコピーすることよりもマイデッキのやりこみが大事、ということですね。
八十岡:デッキレシピを見て「大体こういうデッキだな」とわかっていても、実際に使うと気づかなかったギミックがあったりするんですよ。なので、自分のデッキについて細部まで知っておくことは相手を出し抜くうえでも結構重要なポイントになりますね。「こんなこともできるんだぞ」という。
◆おなじみとなった描き下ろしカード。八十岡氏のお気に入りは?
―「Opus IV」での初登場以来『FFTCG』では『FF』シリーズに関わったクリエイターさんによる描き下ろしカードが収録されるようになりました。八十岡さんのお気に入りのカードはなんでしょうか?
八十岡:最近のものでいえば【11-122H】《ミラ》と【11-119C】《トンガリ》が好きですね。「Opus XI」の泉沢康久さんの描きおろしイラストって、いい意味で既成の『FFTCG』のイメージを打ち破っているように思えます。イラストそのものもそうですし、外側の枠の部分などもそうですね。
さらにさかのぼると「Opus Ⅹ」の【10-017R】《ラァン》と【10-020L】《レェン》もかわいくていいなと思います。【10-020L】《レェン》のほうは能力が全然かわいくなくて大暴れしてましたけど(笑)。
カードの能力をデザインするときって、描き下ろしのイラストの場合まだ絵がないことが多くて、実際にテキストの入ったカードになったときに「こんなにかわいいイラストなのか!」と驚かされることがよくありますね(笑)。
◆八十岡氏が登場させたいと考えている『FF』シリーズのキャラクターは?
―まだ『FFTCG』に出ていないキャラクターで八十岡さんが出したいキャラクターはいますか?
八十岡:『FFタクティクス』のウィーグラフとミルウーダですね(※八十岡氏は大の『FFT』好き)。僕が出したいってだけじゃなくて、ユーザーさんも望んでいる人は少なくないんじゃないかと思ってます。『FFTCG』って物語の本筋に登場するキャラクターはほとんど登場しているんですが『FFT』はちょっとまだ少ないのが不満ですね(笑)。
ウィーグラフたちもそうですし、ヴォルマルフなどの神殿騎士団の面々やベイオウーフとレーゼ、労働八号など魅力的なキャラクターがたくさんいるので、これらのキャラクターが出せればいいなと思いますね。
それ以外では『FFⅤ』のオメガとしんりゅうを出せればうれしいですね。「Chapter」時代は『シアトリズムFF』のイラストや『FFⅩⅢ-2』に登場する《オメガ[XIII-2]》が収録されましたが、オメガもしんりゅうも『FFⅤ』ベースのものはまだいないので。
―「Opus」シリーズのリリース当初は「Chapter」シリーズのテイストが残っているカードが結構多かった印象がありますが、今は完全に「Opus」の独自路線を進んでいると感じます。「Chapter」と「Opus」の分水嶺は意識されましたか?
八十岡:それはほとんど意識していませんね。自然といまの「Opus」のかたちができあがってきたと思います。「Chapter」の雰囲気を感じさせるカードがなくなったのは、主だったキャラクターを一通りカード化し終えたというのがあるのかと。どのキャラクターも1枚目のカードはそのキャラクターのもっともわかりやすいイメージがベースになります。だから「Chapter」で出たときも「Opus」で出たときも似てしまうんですね。
でも「Opus」もシリーズが進んできて、ほとんどのタイトルのキャラクターはある程度カバーできました。「Opus XII」で登場する多属性カードなどもそうですが、これからはもっと「Opus」シリーズならではのカードが登場すると思います。『FFXIV』の「蒼天のイシュガルド」以降や『FFXV』のキャラクターなど、「Chapter」当時はまだなかったタイトルがどんどん出てきていますからね。
◆世界で遊ばれているようになった『FFTCG』を見て思うこと
―『FFTCG』は「Opus」シリーズになってから海外展開を行ない、北米やヨーロッパでも大きな盛り上がりを見せています。ご自身の作られたゲームが海外でも遊ばれていることについての感想をいただけますか。
八十岡:まず率直にうれしい、というのが一番の感想ですね。同時に『FF』シリーズが海外でも深く愛されているんだなと強く思いますし、そういったファンの方たちにこれからも楽しんでもらえるゲームを提供したいと考えています。
海外で受け入れられるというのは、別に「世界でウケている」ことが大事なわけではなくて、海外のプレイヤーと共通の文化を持てるということがすごくいいことだなと思います。
今はコロナウィルスの影響でできていませんが、僕自身カードゲームプレイヤーとして世界を巡っていた時期があって、そのとき、知らない土地であってもゲームを通じて現地のプレイヤーと交流できて、それが今につながっているので『FFTCG』で日本のプレイヤーと海外のプレイヤーに接点が生まれているということはとてもうれしいですね。
これは別に海外に限ったことではありませんが、カードゲームの醍醐味のひとつに「知らないプレイヤーと交流できる」というものがあると思うので、『FFTCG』もそのツールの仲間入りをしてくれているんだなと感じます。
海外の方とのコミュニケーションは基本的に英語になるので、ちょっと尻込みしてしまう方もいるかもしれませんが、がんばって話していると自然と身につきますし、相手もこっちの言っていることを理解しようとして聞いてくれるので、伝えようと努力すればきちんと伝わるでしょう。それにネイティブスピーカーとの会話は、まさに英会話の実践なので上達も早くなるでしょう。これからも日本のプレイヤーと海外のプレイヤーが交流を深めていってくれたらいいなと思います。
―『FFTCG』に限らないのかもしれませんが、日本のプレイヤーと海外のプレイヤーでデッキの方向性やゲームへの取り組み方など「ここは違うな」という点はあるのでしょうか。
八十岡:これはどちらが良い、悪いという話ではありませんが、やはり日本のプレイヤーのほうがゲームを競技的にとらえる傾向があると思います。逆に海外の方は本当に好きなキャラクターをフィーチャーしたファンデッキや、コレクションなどに熱中している人が多い印象ですね。「愛」重視というか。
もともと『FF』シリーズが好きな方が多く、さらに今はプレイヤーの母数も海外のほうが多いのでわちゃわちゃカジュアルにやっているなかから本当に強いデッキのアイデアが出てきて、それが「World Championship」などの大型大会に出てきて驚かされる、という構図になっているのかなと。
◆まもなくやってくる新環境、『FFTCG』ユーザーへのメッセージ
―では最後になりますが、11月6日(金)の新ブースターパック「Opus XII」発売を機に『FFTCG』は新環境を迎えます。それを楽しみにしているユーザーの皆さんにメッセージをいただけますか。
八十岡:「Opus XII」は本来7月に発売するはずのセットで、作っていたのは1年以上前のことになります。そのときはまさか世界がこんなふうになってカードゲームを遊ぶのも一苦労なんて世の中が来るとは思ってもいませんでした。国内、海外を問わず大きなイベントができなくなったりで、歯がゆい思いをされている方もいらっしゃると思います。それでも、来年以降の話になってしまいますが、何とかみんなで『FFTCG』を遊べる場を用意するべくいろいろ模索しているので、引き続き『FFTCG』をよろしくお願いします。
「Opus XII」にはまだまだすごいカードがいっぱいあるので環境もガラッと変わると思います。刺激的な新環境をぜひ楽しんでもらえればうれしいです。
―今日はどうもありがとうございました。