【バディファイト】神の時計を撃ち抜き初優勝! 「バディファイト日本一決定戦2019」優勝者インタビュー

1月18日に開催された『フューチャーカード 神バディファイト』公式大型大会「バディファイト日本一決定戦2019 FINALSTAGE」で優勝したドイツ軍選手のインタビューをお届けします。

 

2019年8月から約半年をかけて行なわれてきた、2019年度で最も強いファイターを決める大会「バディファイト日本一決定戦2019」。その最終局面となるFINAL STAGEでは、各地区代表および公式大会で出場権利を獲得した計16名が予選ラウンド5回戦を戦い、その成績上位者4名によるトーナメント戦で1位から4位を決定した。

なお、「FINAL STAGE」出場者の使用デッキは次の通りだ。

 

使用デッキ 使用者数
ゴッドクロック 14
ドラゴンワールド 3
ソードアート・オンライン 3
アイドルマスター シンデレラガールズ劇場 3
BanG Dream! ガルパ☆ピコ 2
レジェンドワールド 2
マジックワールド 2
名探偵コナン 1
the Chaos 1
エンシェントワールド 1

 

生え抜きの猛者が繰り広げた激戦をくぐり抜け日本一の座を勝ち取ったのは、2019年11月に開催された中学生以上限定大会「オトナ★バディフェスタ」のトリオバディグランプリで優勝し、FINAL STAGEへ駆け上がった「ドイツ軍」選手だ。今回は日本一決定戦初出場で優勝を飾った、フレッシュなドイツ軍選手に大会を振り返ってもらった。

2019年度の覇者、ドイツ軍選手。FINALSTAGEへの出場権を獲得した自身初の公式大会での優勝から、わずか2カ月余りで日本の頂点に!

 

◆初めてづくしで実感がないまま頂点へ!

――初ファイナル、そして初優勝おめでとうございます! 最初に、優勝したご感想をお願いします。

ドイツ軍:あまり実感がわかないです……!

――ドイツ軍選手は2019年11月の「オトナ★バディフェスタ」の優勝からFINAL STAGEへ出場されていますが、これまで大型大会の入賞経験はありましたか?

ドイツ軍:CSではある程度成績を残していましたが、大型大会での優勝ということでいえば「オトナ★バディフェスタ」が初です。

――ということは、初めて大型大会で権利を獲得して、そのまま初めての「日本一決定戦」で……。

ドイツ軍:はい、勝っちゃいました(笑)。なのでインタビューも慣れなくて緊張しますね……!

――それは実感がまだ湧かないというのも無理ないですね。ちなみに「オトナ★バディフェスタ」で優勝したときは、どのくらい経ってから実感が湧きましたか?

ドイツ軍:あのときは、家に帰ってひと息ついてからやっと……という感じでした。今回はこのあと世界大会も控えているので、気は緩められないですね。※

※ドイツ軍選手は日本一決定戦の翌日に行なわれた世界決勝大会にも出場。海外展開にあわせた使用カードレギュレーションが異なるなかで、3位入賞という輝かしい功績を残した。

――『バディファイト』のプレイ歴はどのくらいになるのでしょうか?

ドイツ軍:『バディファイト』は最初期からプレイしていました。でも、最初の数年は、仲間うちで遊ぶ程度にワイワイやっていたくらいですけどね。

――では、実際にトーナメントを意識しはじめたのは、いつ頃からになるのでしょうか?

ドイツ軍:仲間と遊んでいた流れでトリオのCSに友達と一緒に参加するようになってから、大会に出場する機会が多くなりました。

――そういった大会にトリオで出場しているうちに、手ごたえを感じてきて、徐々に勝利への欲求が高まってきたという感じでしょうか。

ドイツ軍:毎回、決勝トーナメントやそのひとつ手前の惜しいところまでは行くのですが、勝ち上がってからが大変で、なかなか結果を残すことができませんでした。

――それでは、今回使用した2つのデッキについて聞きたいと思います。ひとつは「タイムドラゴン」デッキ。もうひとつが「オトナ★バディフェスタ」でも使用されていた「名探偵コナン」の「黒ずくめの組織」デッキだったわけですが、この2つのデッキでFINALSTAGEに臨むことを選んだ理由をお聞かせください。

・ドイツ軍選手使用デッキ1:使用フラッグ《ゴッドクロック》

・ドイツ軍選手使用デッキ2:使用フラッグ《名探偵コナン》

 

ドイツ軍:《ゴッドクロック》の「タイムドラゴン」デッキは、単純にカードパワーの高さが理由です。かなり強いので、出場する皆さんの採用率も高いだろうと思っていました。そこでほかのデッキや「タイムドラゴン」に対応できるデッキを考えてみたのですが、結局ミラーを使ったほうが早いという結論に至りました。

――なるほど!  何かメタとなるデッキを考えるよりはミラーでぶつけた方が強い、と。そうなると「タイムドラゴン」同士のミラーも想定していたと思いますが、ミラーへの対策として調整をしたり、何かしたことはありますか?

ドイツ軍:特にこのカードを入れたというのはなく、構築枚数などはみんなが使っている「タイムドラゴン」デッキとあまり変わらないと思います。調整に関してひとことでコレ! というのは難しいのですが「タイムドラゴン」のミラーでは後攻のほうが強い傾向があるので、ミラーで勝つ確率を上げるために、先攻になってもしっかりと妨害系カードを抱えて、相手を崩し、返ってきたターンで倒す動きは意識していました。

――《名探偵コナン》の「黒ずくめの組織」デッキは「オトナ★バディフェスタ」でも使用されていましたよね。

ドイツ軍:最初は使うつもりはなかったんですが、予選ラウンドの「時間切れになった場合はライフ差で勝敗」というルールが採用の理由となりました。「黒ずくめの組織」デッキはライフを増やしやすいデッキなんです。「タイムドラゴン」デッキは妨害がしっかり決めないと長期戦になりやすく、予選の制限時間50分で1戦目に「タイムドラゴン」デッキを使うと、2戦目の時間があまり残っていない状況が多いだろうと予想できました。それなら「黒ずくめの組織」デッキでライフをがっつり伸ばせば、時間切れに備えられるはず。「黒ずくめの組織」デッキだと、勝ち筋のひとつとして“時間切れ”も視野に入るので、勝率が上がると考えたんです。

――「タイムドラゴン」が多くなる状況から大会環境を読んだ“大会メタ”を狙ったわけですね。

ドイツ軍:そうですね。現環境で単純なデッキパワーで勝負していたら「黒ずくめの組織」デッキはデッキ切れか、普通にボコボコにされて敗退していた気がします(笑)。

――ということは、同じ「黒ずくめの組織」デッキでも「オトナ★バディフェスタ」から調整されたということでしょうか?

ドイツ軍:結構変わっています。前回はデッキの枚数が60枚くらいでしたが、今回は72枚で構築しました。今大会で実況をされていた「ばなお」さんが「バディフェスタ!!in WGP2019東京」の竜神杯で使い優勝してた「黒ずくめの組織」の71枚デッキがきっかけとなりました。組み込むカードは変えていますが、71枚でもデッキが回るという気づきが得られたのは大きかったですね。

・「バディフェスタ!!in WGP2019東京」ばなお選手使用デッキ

――ここまでのお話を伺っていると、使用するデッキは本当にギリギリまで考えていたようですね。

ドイツ軍:「タイムドラゴン」デッキはあっさり決まりましたが、「黒ずくめの組織」はギリギリまで試していましたね。前述の時間切れ判定に加えて、いちばん回し慣れているということもあり、一昨日にやっと決心がつきました。前日くらいはさすがにゆっくり休んでフィジカルを整えようと(笑)。

 

◆不利なデッキタイプを乗り越えた優勝

――苦労の末に選んだデッキで挑んだ日本一決定戦なわけですが、予選、決勝を通して印象に残ったファイトなどはありますか?

ドイツ軍:正直なところ、負けた試合は全部キツかった! どうやって負けたのかはあまり覚えていませんが、どの試合もひどいやられ方をしたことだけは記憶に残っています。想定した動きがしっかりできて勝てた試合もありましたが、試合中はとにかく余裕がなかったので、内容はあまり覚えていなくて……。ひとつ印象に残っているのは、「タイムドラゴン」デッキがめちゃくちゃ不利な、能力を無効化してくる「アイドルマスター シンデレラガールズ劇場」の「あんきら」デッキと対戦した予選2回戦ですね。1戦目の「タイムドラゴン」デッキミラーで自分が負けて、2戦目が「黒ずくめの組織」デッキVS「あんきら」デッキになった。「黒ずくめの組織」デッキも「あんきら」デッキに対してはそれほど有利ではなかったのですが、どうにか勝てました。そして、勝敗を決する3戦目で「タイムドラゴン」デッキVS「あんきら」デッキとなり、調整中もまったく勝てていない組み合わせでピンチの状況でしたが、勝利できたんです。

――相性のよくないデッキタイプに連勝できたと。勝負を分けるポイントはあったのでしょうか?

ドイツ軍:2戦目の「黒ずくめの組織」デッキは《ポイントは…ここだよ…》という「あんきら」デッキのカードに弱くて、毎回苦しめられていました。今回も相手が3枚握らっていたら負けていたと思いますが、そのときはなんとか相手が2枚まで抱えている状態で押し込むことができました。

「カードゲーマー Vol.49」に掲載したドイツ軍選手のインタビューでも紹介した「黒ずくめの組織」デッキの天敵。キャストしたターンと次のターンのバウンスが阻止されるため、《ジン》や《ベルモット》によるコンボが止められ、為す術がなくなってしまう。

――ちなみに、今回活躍したMVPカードをあげるとしたら、どのカードになるのでしょう? このカードに助けられたといったカードはありましたか?

ドイツ軍:「タイムドラゴン」デッキの《クロノス・トロフ》、《タイムジェネラル トゥボカス》、《タイムオブザーバー オクト》の3枚ですね。特に《タイムジェネラル トゥボカス》と《タイムオブザーバー オクト》は、今大会ではみんな使っていたんじゃないかな。とにかく強い妨害なんですよ。

ドイツ軍さんが述べたとおり、今大会の「タイムドラゴン」デッキを使用した全出場者がデッキに投入していた3枚。すべて「ジ・エンド・ゼロ」に収録されているカードなので《ゴッドクロック》に注目していたファイターにとっては比較的に入手しやすいカードだったといえる。

 

◆《ゴッドクロック》で変わった2019年環境

――「バディファイト日本一決定戦2019」が終わり、環境もひと段落つくというキリがいいタイミングでもあるので、2019年度の環境を振り返ってみて、いかがでしたか?

ドイツ軍:「日本一決定戦2019 2nd STAGE」名古屋会場までのトリオファイトは、多くのデッキタイプが入り乱れる群雄割拠の環境だったように思います。そこから《ゴッドクロック》が登場したことで、大会参加者の戦いかたが変わったような印象がありますね。今回の大会でも使用率は断トツ1位だったので、1強といってもいいのかな。群雄割拠していることが楽しい環境だと思いますが、今回のようにワントップのデッキの対策を考え、大会に挑むというのもトーナメント的には楽しい環境ではあるのかなと思います。また、これまではどうしても先攻が勝ちやすい環境でしたが《ゴッドクロック》のような後攻でも力を発揮できるデッキが出てきたのもおもしろいですね。先攻・後攻のバランスが整ってくれるのはいちファイターとしてもうれしい限りです。

――それでは、最後にひとことお願いします。

ドイツ軍:「オトナ★バディフェスタ」で優勝して以来、いろんなファイターに顔を覚えてもらえただけでもよかったところを、さらに日本一にもなれてめちゃくちゃ感動しています! 今日集まった16名のみなさんは大会で勝ち上がった猛者なので、そのなかで結果を残せたのは本当にうれしい。これからもがんばりますのでよろしくお願いします!

――ありがとうございました!

 

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