皆さん、こんにちは。
突然ですが、皆さんは化学バトルカードゲーム『アトムモンスターズ』、通称『アトモン』をご存知ですか?
『アトモン』はタンキュークエストさんが展開しているカードゲームで、原子カードと分子カードで構成されており、遊びながらこれらの原子や分子について学べるというのが特徴です。
現在、「基本パック」と拡張エキスパンションである「アトモンプラスグリーン」、そしてトライアルデッキの「アトモンはじめてbook」という3つのアイテムが発売されています。
ランダム封入のブースターパックではなく、内容が決まっているセット形式での販売なので、これらのアイテムを1つずつ買えばすべてのカードをそろえることができます(いわゆるLCG、Living Card Gameですね)。
現在好評発売中の「カードゲーマー Vol.60」の読者プレゼントでも「アトモンはじめてbook」が2名様に当たりますので、こちらもよろしければチェックしてみてください。
次に、『アトモン』のカードを見てみましょう。
これが原子カード。
水素原子であれば「水素(日本名)/Hydorogen(英語名)/H(元素記号)/Weight(原子量)/それにまつわるトリビア」が記載されており、なかなか情報量があります。
こちらが分子カード。
二酸化炭素を見てみると「日本語名(二酸化炭素)/化学式(CO2)/デフォルメ化された構造式/Weight/液体・個体・気体の区別/毒性の有無/トリビア」が記載されており、なかなかのボリュームです。
イラストもシンプルながらキャッチーで、塩化ナトリウムなどは結構かわいくデザインされてますよね。
さて、この『アトモン』、これまで「裏返した原子をめくって分子ができれたら取れる神経衰弱ルール」と「手札からカードを出し合って分子を合成して手札を早く使い切ったほうが勝ちのバトルルール」という2つの遊び方があったのですが、最近新しい遊び方が追加されました。
その第3のルールがデッキバトルルールです。
このデッキバトルルールではお互いに原子デッキと分子デッキを構築し、原子をコストに分子を召喚し、相手を攻撃して勝利を目指すという、一般的なトレーディングカードゲームとほぼ同じ感覚で遊ぶことができます。
『アトモン』デッキバトルルールガイド(1ページ目)
『アトモン』デッキバトルルールガイド(2ページ目)
上記を大まかにまとめると、
・毎ターン、場にある原子カードの原子番号の和+8をリミットととして新しい原子カードを出せる(1ターン目は0+8で8がMAX、2ターン目は8+8で16がMAX…というふうに少しずつ重い原子を出せるようになる)
・出した原子カードを組み合わせて分子カードを召喚
・ターンプレイヤーは分子カードで相手プレイヤーか相手の分子カードを攻撃(いわゆるハント型の戦闘システム)、Weightの低い分子は破壊される
・相手のブロッカーとなる分子を退け(分子は1ターンに1回だけアタック/ブロック可能)、相手プレイヤーに直接攻撃できれば勝利
となります。
今回、このデッキバトルルールで編集部で対戦してみましたので、その模様を動画に撮ってみました。
ゲーム自体は、1回でもプレイヤーに直接アタックできれば勝ちというシンプルなルールなのですが、分子デッキと原子デッキのバランスよい構築が難しく、なかなか歯ごたえのある対戦が楽しめました。
動画の下には編集スタッフによるデッキ構築のポイントを載せましたので、ぜひあわせてご覧ください。
◆先攻プレイヤー:編集(F)のデッキとコメント
●原子カード
水素(H) 4
炭素(C) 3
窒素(N) 5
酸素(O) 5
マグネシウム (Mg) 1
アルミニウム(Al) 1
鉄 (Fe) 1
●分子カード
水素(H2) 1
アセチレン(C2H2) 1
窒素(N2) 1
一酸化炭素(CO) 1
一酸化窒素(NO) 1
酸素(O2) 1
酸化マグネシウム(MgO) 1
アルミナイトライド(AlN) 1
鋼 (FeC) 1
クエン酸 (C6H8O7) 1 (※アトモンはじめようbookプロモーションカード)
【デッキコンセプト】
分子が破壊されたときに1ドローできるというルールのため「2枚の原子で召喚できる分子は手札1枚分しか損失がないのでは?」という考えの元、必要原子の少ない分子を多めに入れて、早い段階で分子を多く展開して物量で攻めようと考えていました。
ただ、分子側で必要となる酸素が多い構成になってしまっているので、酸素が足りずに展開ができないとかなり厳しかったのと、原子の少ない分子ばかりでweightの値が低くなってしまい、攻めあぐねると逆転の目がほぼ無くなってしまう点は改善が必要でした。
アルミニウムと窒素で召喚できるアルミナイトライドがかなり優秀な性能なので、本来はもうちょっとアルミニウムを絡めて展開できるような構築に寄せた方が良いのでしょう。
アセチレンは鋼を召喚するために入っている炭素を活用できるかと期待して採用しましたが、スペックもそこまで優秀ではないので要差し替えですね。
◆後攻プレイヤー:編集(川)のデッキとコメント
●原子カード
水素(H) 3
炭素(C) 3
窒素(N) 3
酸素(O) 5
ナトリウム(Na) 3
塩素(Cl) 2
鉄 (Fe) 1
●分子カード
水素(H2) 1
窒素(N2) 1
酸素(O2) 1
塩化水素(HCl) 1
オゾン(O3) 1
シアン化ナトリウム(NaCN) 1
セッケン(COHNa) 1
塩化ナトリウム(NaCl) 1
【デッキコンセプト】
1ターン目に出せる原子のMAXが8なのでまず酸素(原子番号8、Weight16)と、酸素2つでできる酸素分子(O2、Weight32)に着目しました。原子番号をコスト、Weightをパワーだと考えると2ターン目に出る「16コストのパワー32」がこのゲームの基本のサイズになるんじゃないかと。
カードプールを見てみると「16コストのパワー32」である酸素より効率よく召喚できる分子がいなかったので酸素をベースに構築することにしました。オゾン(O3、Weight48)も同様の理由で投入されています。
次に、Weight32の酸素よりちょっとだけ強い塩化水素(Weight36)、Weight48のオゾンよりちょっとだけ強いシアン化ナトリウム(Weight49)の投入を決めました。ここで塩素(Cl)とナトリウム(Na)が必要になったので原子デッキに投入、酸素(O)は酸素(O2)やオゾン(O3)の召喚に使うので、それ以外の分子は極力酸素を必要としないものにしようということでセッケン(COHNa、Weight52)、塩化ナトリウム(NaCl、Weight58)にしました。コンセプトとしては「基準値となる酸素、オゾンをカバーしつつ、酸素を使わずそれよりちょっと強い分子で常に相手より高いWeightを維持しよう!」というものになります。動画では勝っていましたが、ちょっと重いデッキなので相手に軽い分子をもっと並べられていたら危なかったかもしれません。
タンキュークエストさんの『アトモン』、デッキバトルルールについて紹介しました。
お子さんと遊ぶカードゲームを探している、なんて方にはピッタリのアイテムだと思います。
各カードに書かれているトリビアは、大人が呼んでも読みごたえがあり、カード眺めているだけでもなかなか楽しいです!
興味を持った方はぜひ『アトモン』で遊んでみてくださいね!