『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は、2月28日(金)発売の対戦デッキ「クラウド 対 セフィロス」を紹介します。
◆はじめに
皆さん、こんにちは。カードゲーマー編集部の編集(川)です。
明日2月28日(金)は、対戦デッキ「クラウド 対 セフィロス」の発売日です!
4月10日(金)発売の『FINAL FANTASY VII REMAKE』をフィーチャーした構築済みのデッキ2つとルールシートがセットになったアイテムで、買ってすぐにゲームを楽しめるので『FFTCG』入門にぴったりです。
・発売日:2020年2月28日(金)
・カード100枚(50枚デッキ×2、専用カード各5種類×3、30枚入り)
・クイックスタートシート入り
・価格:2000円+税
すでに『FFTCG』を遊んでいるプレイヤーにとっても、3月27日(金)の「Opus XI ~ソルジャーの帰還~」発売に先がけて、対戦デッキに収録される計10種の専用カードによって対戦環境が変わることで新しいデッキを作る楽しみを味わえます。
ぜひ、この魅力的なアイテムをゲットしてくださいね。
さて、今回はこの対戦デッキ「クラウド 対 セフィロス」のそれぞれのデッキの特徴や戦い方について解説し、注目カードのレビューをしていきます。
この対戦デッキから『FFTCG』を始める方、新カードを使ったデッキを考えたい方の参考になれば幸いです。
◆クラウドデッキ キャラクターをどんどん出していくのが最高の攻め!
クラウド側のデッキは火と土の2属性で構成されています。
デッキリスト
カード番号 | カード名 | 枚数 |
フォワード(27枚) | ||
【11-136S】 | クラウド | 3 |
【11-131S】 | バレット | 3 |
【11-132S】 | レッドXIII | 3 |
【11-135S】 | ヴィンセント | 3 |
【11-139S】 | エアリス | 3 |
【4-075H】 | ヴィンセント | 3 |
【1-016C】 | ティファ | 3 |
【10-007H】 | ザックス | 3 |
【10-009C】 | ソルジャー3rd | 3 |
バックアップ(17枚) | ||
【4-082C】 | ジェシー | 3 |
【8-085C】 | マリン | 2 |
【5-082C】 | 採掘師 | 2 |
【4-076R】 | ウェッジ | 2 |
【1-010C】 | 黒魔道師 | 2 |
【1-003C】 | 赤魔道師 | 3 |
【2-005C】 | 賢者 | 3 |
召喚獣(6枚) | ||
【6-075R】 | タイタン | 3 |
【3-020H】 | フェニックス | 3 |
デッキの戦い方としては非常にシンプルで、【カテゴリ(VII)】のキャラクターを並べてアタックする、それだけでOKです。
【カテゴリ(VII)】のキャラクターが出ていることで強化されるものや、キャラクターが出るたびに相手のフォワードを除去できるカードがあるため、相手の動きに対応するために構えるのではなく、どんどんキャラクターを出していくことが勝利への近道となります。
続いて、その戦略を支えるカードを見ていきましょう。
まずは【10-007H】《ザックス》です。
このカードは、あなたがフィールドに火属性か【カテゴリ(VII)】のフォワードを出すたびに2000ダメージを与えるというアビリティを持っています。
出したフォワードが火属性かつ【カテゴリ(VII)】であれば、【10-007H】《ザックス》のアビリティは2回誘発します。
なので、自身がフィールドに出たときにまず2000ダメージ×2を与え、続けて【1-016C】《ティファ》などを出せばさらに2000ダメージ×2を与えられるので、合計8000ダメージを与えられます。相手のフォワードを1体除去しながら、こちらはフォワードを2体増やせるので、非常に強力です。
また【10-007H】《ザックス》がいる状態であれば【10-009C】《ソルジャー3rd》を出して、もう1枚【10-009C】《ソルジャー3rd》をサーチして両方出すだけでも2000ダメージを4回与えられます。
手札やフィールドのフォワードが少ない状況からでも、一気に戦力を展開しつつ相手の脅威に対応できます。
この【10-007H】《ザックス》+コストの軽いフォワードのコンボが、このデッキで盤面を制圧するための主軸となります。
続いてはそんな【10-007H】《ザックス》をサポートするカードを見ていきましょう。まずは【11-136S】《クラウド》と【11-139S】《エアリス》です。どちらも対戦デッキの専用カードですね。
【11-136S】《クラウド》は【カテゴリ(VII)】のフォワードを、それよりも1コスト大きいほかのフォワードに変えられるという非常にテクニカルなアビリティを持っています。
オートアビリティを使って一仕事終えた【11-131S】《バレット》や、先ほども紹介した【10-009C】《ソルジャー3rd》を【10-007H】《ザックス》に変えるといいでしょう。
ちなみに、このアビリティでデッキから【10-007H】《ザックス》を出したときや、【10-007H】《ザックス》がいるときに【11-136S】《クラウド》のアビリティでほかの火属性や【カテゴリ(VII)】のフォワードを出したときも、【10-007H】《ザックス》のアビリティは誘発するので覚えておきましょう。
【11-139S】《エアリス》はフィールドに出たときに【カテゴリ(VII)】のキャラクターを2枚までブレイクゾーンから手札に戻せます。4コストのカードなので、実質タダでプレイできます。
相手にブレイクされてしまった【10-007H】《ザックス》や【11-136S】《クラウド》を回収し、再展開することでこのデッキの得意とする攻めのパターンを継続させてくれます。
さらにこのカードにはもう1つアビリティがあり、コストを支払って自身をブレイクゾーンに置くことで味方1人に除去耐性を与えるか、あるいは闇属性のフォワードをブレイクするかを選べます。
この味方を守るアビリティが強力で、【11-139S】《エアリス》で【10-007H】《ザックス》を回収して再展開した場合、相手はまず【11-139S】《エアリス》を倒さないと【10-007H】《ザックス》を倒すのが難しくなります。
パワーは低いため戦闘で大活躍するというわけではありませんが、デッキを支えてくれる縁の下の力持ちとなるカードです。
これらのカードによってフィールドを制圧したら、あとは相手にアタックしてゲームを決めるフォワードが必要になります。その役目を果たすのが【11-132S】《レッドXIII》と【11-135S】《ヴィンセント》です。
【11-132S】《レッドXIII》は、ほかに【カテゴリ(VII)】のフォワードがいるとパワー9000になり、さらにヘイストと先制攻撃を得ます。このデッキのフォワードはすべて【カテゴリ(VII)】なので、ほとんどの場合アビリティが発動した状態で戦えるでしょう。
パワー9000の先制攻撃持ちと戦えるフォワードは、この対戦デッキのみならず『FFTCG』の全カードを見ても多くないので、非常に信頼のおけるアタッカーとして活躍してくれます。
唯一注意したいのは、アタックしてから周りのフォワードを除去されてパワーダウンしてしまう場合です。相手が除去を持っていそうなときは、フォワードを3体にしてからアタックするのがいいでしょう。
【11-135S】《ヴィンセント》は、スペシャルアビリティによる強化が特徴的なフォワードです。『FF VII』に登場したときの彼のリミットブレイクが再現されていますね。
「デスギガス」は、ターン終了時までパワー8000で先制攻撃持ちになりつつ、アタックしたときに4コスト以下でダル状態のフォワードをブレイクできるようになります。
アタックするだけでフォワードをブレイクできるのは強力ですし、そうでないときもパワー+1000と先制攻撃付与による奇襲をしかけられるので高い確率で相手のフォワードを打ち取れるでしょう。
Damage 5で使えるようになる「カオス」はさらに強力で、それ以降ずっとパワー10000の先制攻撃持ちになったうえに、アタック時はキャラクターならなんでもブレイクできるようになります。
ゲーム終盤には【11-139S】《エアリス》で《ヴィンセント》を回収し、「カオス」を使って盤面を制圧するというシチュエーションも珍しくないでしょう。勝敗を決定づける必殺技として覚えておきたいですね。
クラウドデッキの解説は以上です。
つづいてセフィロスデッキを見ていきましょう。
◆セフィロスデッキ 相手フォワードは全部ダルにして無力化!
セフィロス側のデッキは氷と雷の2属性で構成されています。
デッキリスト
カード番号 | カード名 | 枚数 |
フォワード(27枚) | ||
【11-138S】 | セフィロス | 3 |
【11-134S】 | ドン・コルネオ | 3 |
【11-137S】 | アスール | 3 |
【11-140S】 | カダージュ | 3 |
【3-040C】 | DGSトルーパー | 3 |
【3-041C】 | DGソルジャー | 3 |
【3-042C】 | DGソルジャー | 3 |
【10-034H】 | セフィロス | 3 |
【3-099R】 | アンジールペナンス | 3 |
バックアップ(17枚) | ||
【11-133S】 | ケットシー | 3 |
【7-028C】 | 黒魔道士 | 3 |
【4-030C】 | 黒魔道師 | 3 |
【1-121C】 | 赤魔道師 | 2 |
【8-110R】 | レノ | 2 |
【4-120R】 | レストリクター | 2 |
【9-098C】 | リーブ | 2 |
召喚獣(6枚) | ||
【8-032R】 | シヴァ | 3 |
【7-103C】 | ラムウ | 3 |
デッキの戦い方としては、相手のフォワードをダルにすることでアタックを通すための道を切り開き、相手が態勢を整えるまえに押し切るという攻撃的なデッキです。クラウドデッキと対戦する場合は、こちら側が攻めて、相手側が受けるというパターンになるでしょう。
では、どのように仕掛けて勝利を目指すのか、キーとなるカードを見てみましょう。それが【11-138S】《セフィロス》です。
このカードはまず3コストでパワー9000という高いステータスに加えて、アタックするだけで相手のパワー8000以下のフォワードをすべてダルにすることができます。このカードでアタックすれば、ほぼ相手のブロッカーはいなくなると考えていいでしょう。
非常に強力なカードですが、相応のデメリットもあります。毎ターン、ブレイクゾーンのカードを3枚ゲームから除外しなければ、自身がブレイクゾーンに置かれてしまいます。
そのため、なるべく早く出したいカードではありますが、大半の場合はある程度ブレイクゾーンにカードがたまってからの登場となるでしょう。
このカードをいかに維持して毎ターンアタックさせるかが、セフィロスデッキを使ううえで考えておきたいポイントとなります。
もちろん、このデッキにはその戦略をサポートするカードが入っています。それが【11-134S】《ドン・コルネオ》です。
このカードはデッキのカードをブレイクゾーンに置くことでさまざまなアビリティを使えます。
デッキのカード2枚で好きなフォワードをダルにできるので、【11-139S】《セフィロス》でダルにできないパワー9000以上のフォワードはこのカードで対処しましょう。
デッキのカード7枚でダル状態の好きなフォワードをブレイクできます。効果自体も強力ですが、一度起動しておけばこのあとすぐ【11-134S】《ドン・コルネオ》が倒されても、少なくとも2ターンは【11-139S】《セフィロス》を維持できますね。
3番目のアビリティはなんとデッキを15枚もブレイクゾーンに置いてしまいます。『FFTCG』ではデッキからカードがなくなっても「カードを引けなければ負け」なので、リスキーではありますが、アビリティを使うことでそのターン中に勝てるなら、デッキ切れを恐れることはありません。
ここまで【11-139S】《セフィロス》とそれをサポートするカードを見てきましたが、何回も対戦していると【11-139S】《セフィロス》を引けない展開もあるでしょう。そういうときのためのサブプランを見ていきましょう。そのときに役立つのが【11-140S】《カダージュ》です。
【11-140S】《カダージュ》はフィールドに出たときに、3つの効果から1つを選んで発動できます。相手のフォワードをダルにするものと、こちらのフォワードのパワーを上げるものはアタックに行きやすくしてくれます。ブレイクゾーンのカードを除外する効果も【11-139S】《エアリス》などによるリカバリーを阻害できるので、役に立つことも多いです。
そして、【11-140S】《カダージュ》の持つ一番の特徴は、毎ターンフィールドに出しなおすことができるという点です。つまり、オートアビリティを毎ターン使えるわけですね。これはお得です。
さらに、自分のターンの終了時にいったんゲームから除外できるので、相手のターン中はキャラクターのアビリティや召喚獣で選ぶことができません。相手は【11-140S】《カダージュ》を何とかしようと思ったら、こちらのターンの間に行動する必要があるのです。
また、【11-140S】《カダージュ》は相手ターンの終了時にフィールドに戻ってくるため、自分のターンにはアタックできる状態になっています。4コストのパワー9000で有用な繰り返し使えるオートアビリティを持ち、さらに除去もされにくいという非常に強力なフォワードです。
【11-139S】《セフィロス》がいない、あるいは倒されてしまった場合はこのカードを第2のエースアタッカーとして運用していきましょう。もちろん、一緒に使えるようなら相手のフォワードを根こそぎダルにして悠々と攻めることができるでしょう。【11-139S】《セフィロス》にブレイブをつければ守りの面でも安心です。
続いては【11-137S】《アスール》です。
このカードは攻め重視の本デッキにおいて、守りを担当するフォワードと言えるでしょう。ダメージを受けると、プレイヤーが受けているダメージによって段階的に相手フォワードにダメージを与えられるので、戦闘では少なくとも相討ちを狙え、ダメージによる除去で【11-137S】《アスール》に対処しようとすると反撃を受けることになります。
Damage 3、Damage 5でそれぞれアビリティが追加されますが、このアビリティは上書きされるわけではない、という点に注意してください。
Damage 3の状態であれば、【11-137S】《アスール》にダメージが与えられるたびに「1000ダメージを与える」と「2000ダメージを与える」がそれぞれ誘発します。
Damage 5の状態であれば「1000ダメージを与える」、「2000ダメージを与える」、「3000ダメージを与える」が全部発動するので、合計6000ダメージを与えられます(もちろん別々に与えることも可能です)。
Damage 3、Damage 5の状態であれば【7-028C】《黒魔道士》や【8-110R】《レノ》によってこちらから【11-137S】《アスール》にダメージを与え、ダメージをばらまくという使い方ができるのでおぼえておきましょう。
最後に紹介するのは【11-133S】《ケットシ―》です。
フィールドに出したとき、相手の手札を見てバックアップ以外のカードを除外させることができます。その後相手はカードを引くので手札を減らすことはできませんが、相手の手札を把握しつつやっかいなフォワードや召喚獣を除外できる効果は有用でしょう。
クラウドデッキとの対戦では【10-007H】《ザックス》や【11-139S】《エアリス》を狙っていきたいですね。
このデッキでは【9-098C】《リーブ》でサーチできるので、【9-098C】《リーブ》1枚で雷と氷のどちらの属性のバックアップもそろえることができ、デッキの立ち上がりを支えてくれるという点でも役立ちます。
◆おわりに
2月28日(金)発売の対戦デッキ「クラウド 対 セフィロス」について、各デッキの戦い方やキーとなるカードのレビューをお届けしました。
編集部内で対戦をやってみての感想ですが、こういう入門用のデッキはまずゲームに慣れてもらうためにシンプルなカードが多く、やや単調なゲームになることが多いのですが、この対戦デッキはどちらのデッキにも「爽快で豪快な展開」があって、非常にエキサイティングな対戦が楽しめます。
またテクニカルなカードも多く、自分のプレイングがゲームに影響を与えている手応えを感じられるシーンも多いです。入門用でありつつもしっかり『FFTCG』の楽しさを味わえるアイテムになっているので、ぜひ入手して遊んでみてくださいね!
それでは、また次回の記事でお会いしましょう。