【FFTCG】なんだかんだ言って俺が最強だ ~第3期『FFTCG』名人インタビュー~

『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は「第3期名人位決定戦」で優勝したしどさんのインタビューをお届けします。

◆はじめに
皆さん、こんにちは。『FFTCG』公式記事ライターのたるほです。

みなさん、お正月はどう過ごされましたか?
僕は実家のある長野に帰省して過ごしていましたが、うっかりカードを自宅に置いてきてしまったため、『FFTCG』のない休日を過ごすことになってしまいました。

その反動もあってか、あまりあるほどのモチベーションにあふれているので、今年もどっぷりと『FFTCG』漬けの1年にしていきたいと思います。
こちらでもたくさんの記事をお届けしていきたいと思いますので、お付き合いのほど、何卒よろしくお願いいたします。

さて、2022年最初の記事は、昨年末に行なわれた「第3期名人位決定戦」で見事優勝し、3代目“FFTCG名人”を襲名したしどさんにお話をうかがいたいと思います。
しどさんは同じチームで一緒に調整を行なっているメンバーで、今回の結果は僕にとっても非常にうれしいものでした。チームのひとつの集大成としてお届けできればと思います。

それでは、さっそく始めていきましょう!

しど

日本代表経験もある関東のプレイヤーで、チーム「愛甲石田」の誇るデッキビルダー。
大会当日の天啓と、それを即座に体現させるデッキ構築能力で、数多の強豪プレイヤーを倒し3代目“FFTCG名人”の称号を手にした。
奇襲的なデッキを得意とする彼にとって、禁止・制限カードの施行後であった「第3期名人位決定戦」は、まさに最高の舞台と言えただろう。


◆第3代“FFTCG名人”誕生までの経緯
――あらためて「第3期名人位決定戦」優勝、そして3代目“FFTCG名人”就名、おめでとうございます。同じチームとして長い間調整をしてきましたが、今期の「第3期名人位決定戦」は特に熱意をもって調整をしてきたので、僕としても非常にうれしい結果でした。
しど:ありがとうございます。

――「第3期名人位決定戦」は、禁止・制限カードの施行直後でありながら「名人位決定戦」の伝統フォーマットである2デッキスタンダードでの開催ということで、かなり混沌としたメタゲームが予想されました。そんな今大会でしどさんが使われたデッキが「火土【アバランチ】」「風氷」です。はじめに、この2つのデッキを選ばれた経緯や理由を聞かせてください。

しど:「クリスタルの支配者」の発売以降、本格的に「第3期名人位決定戦」に向けた調整を始めたのは、12月初旬に禁止・制限カードが発表されて以降の約3週間でした。

12月の「MASTERS 2021」では「火単」が活躍していたこともあり、「火単」とその「火単」を意識したコントロールデッキが流行するのではという予想から、対コントロールを意識してモンスターを主軸にしたデッキを作りたいと考え「火氷土水モンスター」というデッキを調整していました。デッキ自体は結構いい形になって、これと「火氷土水【リディア】」を使い、いつもどおりわけのわからない多属性デッキ2つで行こうかなと思っていました。

そんななか、大会の1週間ぐらい前にたるほさんから紹介されたのが、今回使用した「風氷」です。
もともと強力なデッキでしたが、「Opus XIV ~クリスタルの深淵~」で一気に洗練されていて、「クリスタルの支配者」では新たに得たカードこそありませんでしたが、天敵である【14-118H】《シュテル・リオニス》imageの禁止もあり、環境的にも追い風が吹いているなと感じました。

実際に対戦したり、自分で使ってみたところ非常に強力だと確信したので、まず1つ目のデッキは「風氷」を使うことに決めました。

「風氷」を使うことを決め、もう1デッキは「火氷土水モンスター」か「火氷土水【リディア】」のどちらにしようか悩んでギリギリまで調整していたのですが、大会前夜の調整で友人に貸すつもりで組んだ「火土【アバランチ】」にひたすらボコボコにされ(笑)、そんなに強いんだったら自分で使おうということで2デッキ目は「火土【アバランチ】」に決めました。

――「火氷土水モンスター」は僕目線でもかなりいい仕上がりで、これを使っていくのかなと思っていましたが、その気持ちを覆すだけの魅力が「火土【アバランチ】」にあったってことですね。

しど:そうですね。「火氷土水モンスター」も独自の強みはあったんですけど序盤の隙が大きいのに対して、後半そこまでリターンが得られないことがネックでした。コントロールデッキは序盤に隙があるぶん、長期戦に持ち込めば確実に勝てるぐらい強いことが理想なので、少し後半における伸びの面で物足りなさが否めなかったです。
ただ可能性は残っていると思うので「MASTERS 2021 FINAL」に向けてもう少し調整してみて、後半しっかり勝てるように改善できるようであれば、また使ってみようかなと思っています。

――それでは、それぞれのデッキについて詳しく教えてください。
しど:「火土【アバランチ】」は、先ほど話したとおり少し雑な決め方ではあったんですけど、もともと久しぶりに『FFTCG』をプレイする友人のために用意したデッキなので、使いやすいものがいいだろうということで考えていました。

●デッキリスト:「火土【アバランチ】」(第3期名人位決定戦:優勝 フォーマット:2デッキスタンダード)

カード番号 カード名 枚数
フォワード(27枚)
【15-139S】 《クラウド》 3
【11-136S】 《クラウド》 2
【1-187S】 《クラウド》 2
【8-143S】 《クラウド》 1
【15-134S】 《ビッグス》 3
【15-131S】 《ウェッジ》 3
【15-132S】 《ジェシー》 3
【14-120H】 《ティファ》 2
【11-071L】 《ティファ》 2
【11-139S】 《エアリス》 1
【15-128L】 《ノクティス》 2
【14-121L】 《バレット》 3
バックアップ(13枚)
【7-017H】 《ミース》 1
【3-096R】 《リディア》 1
【7-069C】 《コルカ》 3
【12-066C】 《バイガリ》 3
【9-067C】 《シド・ガーロンド》 2
【8-085C】 《マリン》 1
【11-072R】 《デシ》 2
召喚獣(10枚)
【1-110C】 《タイタン》 3
【12-002H】 《アマテラス》 3
【9-068H】 《ドラゴン》 2
【15-014H】 《ブリュンヒルデ》 2

「火土【アバランチ】」は、とにかくキーカードの【14-121L】《バレット》imageを出し、回収効果を絡めて【アバランチ】のフォワードを展開してパーティーアタックをしかけるデッキなのでプレイングが明確なうえ、このパーティーアタックで稼げるアドバンテージが飛びぬけています

ヘイストを持つ、もしくは与えるカードが多くゲームスピードが速いので、どんなデッキ相手にも基本的に極端な不利がつかず、自分より強いプレイヤーや相性が悪いデッキに対してもジャイアントキリングできる可能性があるので、何が起こるかわからない爆発力も買って考えたデッキでした。

――必須カードが「対戦デッキ スターターセット アバランチ対神羅」と「Opus XIV ~クリスタルの深淵~」でほとんど集めることができるのも、初心者や復帰プレイヤーに勧めやすくていいですよね。そういえば出発直前にTwitterでデッキのパーツを貸してほしいって呼びかけていましたね(笑)。
しど:友人にデッキを貸した都合上、当日足りないカードが結構あったので『FFTCG』プレイヤーの厚意に甘えさせてもらおうと、無茶は承知で募集をさせてもらいました。ありがたいことに何人かの方から声をかけていただき、会場で購入した「アバランチ対神羅」と合わせて、なんとか大会で使うことができました。

――採用したカードの詳細についても聞かせてもらっていいですか?
しど:先ほどお話ししたキーカードである【14-121L】《バレット》image、【アバランチ】の【15-134S】《ビッグス》image、【15-131S】《ウェッジ》image、【15-132S】《ジェシー》image、そして【15-139S】《クラウド》imageは固定枠なので15枚は確定で考えていました。

当日、急場で組んだデッキということもあって【14-120H】《ティファ》imageや【11-139S】《エアリス》imageの枚数には少し調整不足な点もあります。どちらも2枚採用になっていますが、3枚ずつにしたほうがよかったですね。

――【11-139S】《エアリス》image3枚、【15-128L】《ノクティス》image1枚で光属性のカードが4枚という構成はアリなのでしょうか?
しど:「火土【アバランチ】」では手札でかさばりやすい光・闇属性のカードを【14-121L】《バレット》imageで有効牌と取り替えることができるので、こうしたユーティリティカードをデメリットなく使えるのも強みだと思います。むしろ4枚以上採用してもいいかなと思っているくらいです。

――サーチする機会が多い《クラウド》は4種8枚採用されていますが、それぞれどういった理由から選ばれたんでしょうか?
しど:これに関しては、当日どうしてもカードがそろえられなかったという事情があります。恐らくですが【8-143S】《クラウド》imageは3枚目の【11-136S】《クラウド》imageに、【1-187S】《クラウド》imageは【8-006L】《クラウド》imageに入れ替えるのがいいですね。ただ、基本的に【14-121L】《バレット》imageから動くデッキなので、このスロットをチェンジしてもデッキの動きが大きく変わるわけではありません。その点はあまりこだわらず、好きなアビリティを持つ《クラウド》を採用してもいいかなと思います。

逆に、絶対にここは譲れないなと感じたカードは【11-071L】《ティファ》imageと【1-110C】《タイタン》imageでした。
【11-071L】《ティファ》imageは構想段階では0枚だったんですが、前夜の調整の際に使ってみたところ非常に強力で、ダメージを3点受けてからはダメージ以外でブレイクされない高パワーのフォワードがブレイブで順番にアタックするだけで勝ってしまう試合もあり、すぐ1枚採用して、最終的にはさらに増量して2枚になりました。

――【1-110C】《タイタン》imageの採用に関しては公式生配信の優勝者インタビューでも触れられていましたね。
しど:はい。その際にも話したんですが、「火土【アバランチ】」では【10-068C】《クーシー》imageを採用する構築がよくあって、私もブレイクゾーンから【14-121L】《バレット》imageを回収するのは強いと考えていたんですが、【10-068C】《クーシー》imageで回収した【14-121L】《バレット》imageをキャストすると合計6CPかかってしまって手札が全然残らないんですよね。

それであれば2CPで【1-110C】《タイタン》imageを使って【14-121L】《バレット》imageを生き残らせたほうがいいと考えました。

さらに言うと【14-121L】《バレット》imageが生き残れば、次のターンに出した【アバランチ】とそのままパーティーアタックできるので、こちらのほうが圧倒的にアドバンテージを稼げるんですよね。

もちろん【10-068C】《クーシー》image側にもEXバーストがあるというメリットはありますが、この2枚を比べたとき、間違いなく【1-110C】《タイタン》imageのほうがバリューが高いと考え3枚採用しました。

【1-110C】《タイタン》imageがあることで、【14-121L】《バレット》imageに対して除去を構えていた相手の裏をかいて勝たせてもらう試合も多かったです。
デッキを貸した友人からも【1-110C】《タイタン》imageは絶対抜けないなって言われたので、ここがこれまでの「火土【アバランチ】」にはないポイントですね。

むしろ【1-110C】《タイタン》imageに気付けたから「火土【アバランチ】」を使ったと言っても過言ではないですね。気付かなければこのデッキを選ばなかったと思います。

――それだけ【14-121L】《バレット》imageは生き残ることに価値があるカードだったということですね。
しど:そうですね。【14-121L】《バレット》imageが最重要パーツなので、バックアップについても【14-121L】《バレット》imageをサーチできる【7-069C】《コルカ》imageと【12-066C】《バイガリ》imageを3枚ずつ採用しています。
本当は【9-067C】《シド・ガーロンド》imageも3枚採用してよかったんですけど、カード名が重複しすぎるリスクも考慮して【11-072R】《デシ》imageと2枚ずつの採用とし、ユーティリティカードとして【8-085C】《マリン》imageと【3-096R】《リディア》image、一応火属性のバックとして【7-017H】《ミース》imageをそれぞれ1枚ずつ投入しました。

――火属性はかなりしぼっての採用ですね。
しど:【アバランチ】を1CPでキャストできる都合上、バックアップは土属性のカードが並んでいるほうが強いんですよね。ちょっとだけは入れておこうと水増しのつもりで一応1枚だけ採用しましたけど、火属性のバックアップは0枚でも問題ないと思います。

――もうひとつのデッキ「風氷」は今回僕としどさんで共有して使ったデッキでした。
しど:「風氷」に関してはたるほさんに教えてもらったデッキなので、僕だけでなく2人で説明したほうがいいかもしれないですね。

 

●デッキリスト「風氷」(第3期名人位決定戦:優勝 フォーマット:2デッキスタンダード)

カード番号 カード名 枚数
フォワード(20枚)
【12-116L】 《ロック》 3
【12-115C】 《リュック》 3
【12-114R】 《バラライ》 3
【12-037L】 《アーシェ》 2
【5-068L】 《ヤ・シュトラ》 1
【14-057H】 《ローザ》 2
【14-042L】 《雲神ビスマルク》 3
【13-132S】 《ティターニア》 2
【10-127H】 《シトラ》 1
バックアップ(17枚)
【8-058R】 《ノルシュターレン》 3
【11-056R】 《フィオナ》 1
【12-038H】 《アルテア》 3
【13-043C】 《スティルツキン》 1
【13-046R】 《パブロフ》 1
【12-048R】 《チョコラッテ》 1
【12-043C】 《白魔道士》 2
【4-026H】 《ガストラ帝国のシド》 1
【10-039C】 《ナグモラーダ》 2
【11-041C】 《ユーク》 2
召喚獣(6枚)
【2-049H】 《アスラ》 2
【10-055H】 《チョコボ》 2
【12-049R】 《ディアボロス》 2
モンスター(7枚)
【13-037C】 《オチュー》 3
【14-049H】 《テュポーン》 3
【8-034R】 《スケイルトード》 1

――先ほどしどさんも言っていましたが、2人の共通認識として今回の環境はコントロール中心のメタゲームになるだろうという予想から【8-034R】《スケイルトード》imageを使いたいという気持ちがありました。
しど:調整初期に仮想敵として考えていた「火単」などと長期戦のコントロール対決になったときに、【8-034R】《スケイルトード》imageの有無はかなり大きいですからね。

――【8-034R】《スケイルトード》imageもそうですが、「火単」のような除去に傾倒したコントロールデッキはモンスターを除去する手段が少ないので、フォワード化できるモンスターを採用することで相手の除去をけん制しながらフォワードを展開できるのでは?という思惑もありましたね。

しどさんは「火氷土水モンスター」で【8-034R】《スケイルトード》imageを採用していたので、僕も別のアプローチでなにか考えようとしていたときに、もともと漠然と【12-116L】《ロック》imageが強いんじゃないかと考えていたこともあって思いついたのが、「風氷」で【8-034R】《スケイルトード》imageを採用するというアイデアでした。

しど:以前から活躍していたデッキタイプではありましたが、「風氷」は「Opus XIV ~クリスタルの深淵~」で【14-042L】《雲神ビスマルク》imageや【14-049H】《テュポーン》image、【14-057H】《ローザ》imageなど風属性の要素が追加されて、かなりブラッシュアップされましたよね。

同じく「Opus XIV ~クリスタルの深淵~」で登場した【14-118H】《シュテル・リオニス》imageがモンスターや【12-114R】《バラライ》imageといったカードを簡単に除去してしまうのと、「クリスタルの支配者」から追加されたカードがなかったので目を向けていませんでしたが、今回の禁止・制限カードの施行もあり、環境に再度マッチしたことで帰ってきたという印象です。

――【14-042L】《雲神ビスマルク》image+【14-049H】《テュポーン》imageは強力な除去の軸になるので、現在の風属性デッキの大きな強みだと思います。
このほかにも【12-116L】《ロック》imageや【13-037C】《オチュー》imageなど、【14-042L】《雲神ビスマルク》imageで手札に戻すカードの選択肢を多く採用できるのも「風氷」というデッキの強みですね。

個人的な推しカードは【12-043C】《白魔道士》imageです。


今回の禁止・制限で「風氷」も【5-067R】《ミューヌ》imageが禁止カードになりましたが、それに代わるバックアップとしてかなりデッキにマッチしていたと思います。

特にスタートダッシュで2ターン目にバックアップ1枚から【12-038H】《アルテア》image→3コストバックアップ→【12-043C】《白魔道士》imageとキャストすると、そのまま【8-034R】《スケイルトード》imageや5枚目のバックアップまで繋がるので一気に展開を進めることができます。この動きを成立させるために、【12-038H】《アルテア》imageの次に置きたい氷属性のバックアップはすべて奇数枚のバックアップからキャストしやすい3CPのカードを採用しました。

しど:3CPのバックアップを厚く採用すると【12-043C】《白魔道士》image以降の伸びも変わってきますしね。僕はその動きを大会中に知ったので【12-043C】《白魔道士》imageは2枚しか採用していませんでしたが、3枚採用したほうがよかったと思います。

あとはプレイして感じたこととしては、やっぱり【14-057H】《ローザ》imageが強かったですね。
3枚目のカードをキャストしたときにバックアップを全部アクティブにする効果がとにかく強くて、5枚目をキャストしたときの効果を狙わなくても十分すぎる活躍をしてくれました。

――反省点を挙げるとするなら【3-056H】《ジタン》imageを採用していなかったことですね。
しど:それはそうですね。【14-042L】《雲神ビスマルク》imageはもちろん【12-114R】《バラライ》imageとも相性がいいので入れない理由がないですからね。大会が終わったあとで閣下(ダンカン)さんやeurekaさん(※どちらも今回の「第3期名人位決定戦」でベスト4以上に進出したプレイヤー)とも話しましたけど、同じく【14-042L】《雲神ビスマルク》imageを採用している「水風【空賊】」を使っていたこの2人は【3-056H】《ジタン》imageを3枚採用しないなんて考えられないって言っていました(笑)。

――まだまだ検討の余地はあるデッキでしたね。どうしても2人での調整だと視野が狭くなっちゃうというか。
しど:それで言うと【10-127H】《シトラ》imageは0枚でもよかったかなと思いました。【14-042L】《雲神ビスマルク》imageの強みを出すために風属性を濃くしているので、光属性のカードをフィールドに出すうまみがそれほどなかったというか。

一応【14-057H】《ローザ》imageがいれば【10-055H】《チョコボ》imageで使いまわしてキャスト数を稼ぐのはすごく強いですが、そのころには盤面が完成していて【14-057H】《ローザ》imageから出すカードもなくなっているので。それこそ、このスロットは【3-056H】《ジタン》imageを採用すべきだったかなと思います。

――あと目につくポイントといえば召喚獣の【12-049R】《ディアボロス》の採用ですね。僕は採用しなかったカードですが、これはどういった意図で採用されたんですか?
しど:【12-049R】《ディアボロス》は「火単」や「土単【モンク】」、「風雷【竜騎士】」のようなデッキの流行で、特定の属性やジョブのフォワードのパワーを上げる【1-030R】《レブロ》imageや【2-050H】《アルクゥ》imageといったカードが増えることが考えられたので、そういったカードに対して有効な除去だと感じて、もともと採用を視野に入れていたカードでした。ただ、当日は2枚採用していたんですが、大会を通して一度しかキャストしなかったので、ここも調整するポイントですね。


◆「第3期名人位決定戦」を終えて
――「名人位決定戦」では2デッキスタンダードという特殊なフォーマットでの開催が恒例です。
Aデッキ・Bデッキにどちらを使うのかというのもひとつの戦略ですが、どういった思惑からそれぞれデッキを決めたのでしょうか?

しど:「名人位決定戦」の予選ラウンドは前半戦にAデッキ、後半戦にBデッキを3試合ずつ使います。
前半戦でしっかり3勝できればオポネントマッチパーセンテージ(※勝ち点が同じプレイヤー間の順位を定めるためにもっとも優先されるポイント。対戦したプレイヤーが勝っているほど高くなる)も高くなり、決勝ラウンドに進める可能性がグッと高くなるので、自信があるデッキをAデッキにするのがセオリーだと考え、Aデッキを「風氷」、Bデッキを「火土【アバランチ】」にしました。ただ1日目を終えた段階で、デッキ間の自信は圧倒的に「火土【アバランチ】」へ傾きました(笑)。

「火土【アバランチ】」は、デッキとしての強さはもちろんですが、とにかく使っていて楽しかったというのが魅力的でした。
基本的に【14-121L】《バレット》imageを引きさえすれば動くことができるうえ、ヘイスト持ちのカードが多いので終始こちらのペースで試合を進められます。
対戦数が多く体力の消費も激しい公式トーナメントの場で、楽しく『FFTCG』をプレイすることができたのも今回の結果に繋がったと思います。

――今回大会を通じて印象に残ったデッキなどはありましたか?
しど:環境的にはほぼ予想どおりでしたが、「土雷【王の剣】」と「水風【空賊】」は思った以上に強かったです。

「土雷【王の剣】」は、正直カードだけ見て今回のメタゲームでは勝ち残れないだろうなと決めつけて試すことすらしなかったのですが、実際に決勝トーナメントに2人残っていましたし、それだけ多くの人が研究して結果を出したデッキだったと思います。
これは自分のよくないところなんですが、試さずに結論を出してしまうところがあるので、今後はそういった部分も改善していきたいと思います。

「水風【空賊】」はeurekaさんと閣下(ダンカン)さんが共有していたのですが、eurekaさんが海外勢と一緒に調整してきたデッキとのことで非常に完成度が高く、チームで調整する強さがしっかりと反映されたデッキだったと思います。

eurekaさんはBデッキも【10-078H】《ドーガ》imageを3枚採用した「土水」と、環境をしっかり見据えたデッキ選択をしており、デッキの準備段階の勝負では正直一歩出遅れたなと感じていました。

今回は優勝こそできましたが、この大会のベストデッキは何かと聞かれれば、間違いなくeurekaさんの「水風【空賊】」だったと思います。

そういう意味では、当日の朝の思いつきで大会に臨んだ僕は、あまり名人らしくないかもしれませんね(笑)。
――それに関しては、今までの名人がしっかりデッキを準備してきたのに対して、当日のひらめきで勝利を掴んだというのも、ある意味しどさんらしい名人像な気もします。それでは、最後に名人として一言コメントをいただけますか。

しど:振り返っていろいろ言ってきましたが、なんだかんだで「俺が最強」とは思っているので(笑)、名人として今後の大会などでも結果を残していきたいと思います。
――ありがとうございました。

◆おわりに
今回は「第3期名人位決定戦」で優勝し、3代目“FFTCG名人”になられたしどさんにお話を聞きました。
強豪ひしめくトーナメントで、しどさんらしい見事なデッキ選択で優勝されたのはまさに名人たる風格を感じさせてくれました。

友人としてしどさんの優勝はうれしい反面、ライバルとしての悔しさもあるので、僕も今後の公式トーナメントに向けて、またがんばっていきたいと思います。
次回はしどさんも絶賛していた「水風【空賊】」について、製作者のeurekaさんにインタビューを行ないます。

今後の環境でも活躍間違いなしのデッキなので、楽しみにお待ちください。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!