『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今回は多数の手札破壊カードが追加された「Opus V」の氷属性のカードを使ってデッキを構築していく流れを紹介していきます。
皆さん、こんにちは。カードゲーマー編集部の編集(川)です。
3月23日にブースターパック「Opus V」が発売され、いよいよ新環境がスタートしました。4月からはさっそく全国大会「MASTERS」が各地で開催され、世界選手権への切符をめぐる戦いが始まります。
さて、今回はデッキの構築について考える「FROM ONE CARD ~1枚のカードから~」をお届けします。
新環境のデッキ構築に悩んでいるという方の助けになれば幸いです。
過去の「FROM ONE CARD ~1枚のカードから~」へはこちらからどうぞ。
【4-087R】《ディリータ》編
【2-051L】《ヴァン》編
スターターセット「FINAL FANATSY 零式」編
「FROM ONE CARD ~1枚のカードから~」数字から見るデッキ構築の方法
それではどうぞ!
◆新カードを使って「氷単」を作ります!
まず最初に過去の記事でもお話ししてきたデッキ構築の流れをおさらいしておきましょう。
●ステップ1:デッキコンセプトの設定
使いたいカードややりたい戦略からデッキのキーカード、コンセプトを設定する
●ステップ2:主力カードの決定
キーカードやコンセプトに沿ったカードでデッキの中心部分を作る
●ステップ3:脇を固めるカードを入れてデッキ完成
デッキに不足している要素を見つけ、それを補うカードを加える
デッキ構築はだいたいこのようなステップで行なっていくのがオススメです。あとは完成したデッキで遊んでみて改善点を探していくわけですね。
さて、今回は手札破壊を中心にした「氷単」デッキを作成していきます。
「Opus V」の登場で、氷属性はお家芸の手札破壊により一層、磨きがかかりました。
そんななかで今回のコンセプトカードはこれです。
【5-025H】《アロアダイ》は【3-033L】《ジェネシス》や【4-048L】《ロック》と同じように対戦相手にダメージを与えたときに手札を1枚捨てさせるアビリティを持っています。
【3-033L】《ジェネシス》や【4-048L】《ロック》に比べるとフィールドに出たときのオートアビリティを持っていませんが、代わりにパワーが8000あり、フォワード化するまでは相手の除去にやられにくいのがメリットです。【1-057R】《ラーグ公》によってパワー9000になれば、相手にブロックしてフォワードを失うか、それともダメージを受けて手札を失うかの選択を突きつけられるでしょう。
では、この「【5-025H】《アロアダイ》を中心にした手札破壊デッキ」をコンセプトとして、相性のいいカードを探していきます。
まずは【5-025H】《アロアダイ》と同じく手札破壊能力を持ったカードを入れていくのがよさそうです。
先ほども少し紹介した【5-040C】《呪術士》、【5-031H】《ギルバート》などはすんなりと採用できるでしょう。【5-032H】《グラシャラボラス》は手札破壊とダルの両方ができる器用な召喚獣なので、これも投入してよさそうです。
また、ダルや凍結にする手段になりつつ自身も高パワーのフォワードとして戦える【5-029L】《オーファン》も心強いカードです。
【5-025H】《アロアダイ》と【5-029L】《オーファン》はどちらも【カテゴリ(XIII)】のカードなので【4-037H】《セラ》とも相性がよさそうです。
【5-025H】《アロアダイ》を出して次のターンにフォワード化、【4-037H】《セラ》を出して相手がブロッカーとして出していたフォワードをダル、凍結させて【5-025H】《アロアダイ》のための道を開くという流れは美しいですね。
【5-029L】《オーファン》と【4-037H】《セラ》をサーチできる【1-196S】《モーグリ [XIII-2]》も一緒に入れておきましょう。
手札破壊が豊富に入ったデッキならば【3-036H】《シド・オールスタイン》もそのオートアビリティも発動に期待できそうです。
また、手札破壊といえばおなじみの【3-033L】《ジェネシス》と【4-048L】《ロック》のコンビも採用するべきでしょう。
さらに【4-048L】《ロック》がフィールドに出たときのアビリティも使いたいので【カテゴリ(VI)】のキャラクターを追加していきます。【4-038L】《セリス》、【4-036H】《セッツァー》、【4-026H】《ガストラ帝国のシド》などを投入します。
モンスターをサーチできる【4-025H】《ウーマロ》もよさそうです。サーチするカードが【5-025H】《アロアダイ》だけではもったいないので【4-043C】《プリン》もセットで投入しましょう。
「【5-025H】《アロアダイ》を中心にした手札破壊」デッキの主力と呼べるカードはこのあたりになるでしょうか。
今回はコンセプトがもともと氷属性の得意とする手札破壊だったため、相性のいいカードは見つけやすかったですね。
◆主力をサポートするカードを投入!
次はデッキの脇を固めるカードをいくつか投入していきます。
このデッキは【5-040C】《呪術士》や【4-037H】《セラ》のような低コストフォワードを強化する手段が少ないため、うまくブロッカーをダルにできないとなかなかアタックに行きづらい状況が考えられます。
そこで役立ちそうなのが【5-044H】《背徳の皇帝 マティウス》です。
わずか1コストでブロッカーになっているフォワードをブレイクできるので【5-040C】《呪術士》などでも強気にアタックできます。【4-037H】《セラ》はブロックされても手札を捨てさせるアビリティは使えるので特に好相性です。
続いてデッキに入れる光、闇属性のカードを考えましょう。
このデッキでは手札破壊とドローのどちらかを選べる【3-154S】《ジタン》、モンスターをサーチし、またフォワード化させられる【4-147H】《ケフカ》などが候補になるでしょう。【4-147H】《ケフカ》は【カテゴリ(VI)】のキャラクターである点もこのデッキではメリットになります。
今回はひとまず両方を1枚ずつ入れてみることにしました。
これでフォワードや召喚獣、モンスターは十分な数を確保できたと思います。
最後はバックアップですね。
すでに投入が決まっているのが【1-057R】《ラーグ公》、【5-031H】《ギルバート》、【1-196S】《モーグリ [XIII-2]》、【4-026H】《ガストラ帝国のシド》です。3コストのバックアップが多いので、これ以外は2コスト、4コストのバックアップを重点的に採用していきましょう。
また、投入するバックアップを決めるときは最終的なバックアップの布陣を考えることが大切です。
このデッキでは【1-057R】《ラーグ公》と【5-031H】《ギルバート》は確実に出したいバックアップです。サーチ能力を持つ【1-196S】《モーグリ [XIII-2]》、【4-026H】《ガストラ帝国のシド》もどちらかは出すことになります。
そうなるとフィールドに出せるバックアップ5枚のうち3~4枚は決まっていることになります。そのため、残りのバックアップはなるべく自分からブレイクゾーンに置けるアビリティを持ったものを優先するのがよさそうです。
そういった観点とデッキコンセプトに照らし合わせると、以下のようなカードが候補となります。
【1-193S】《ジル・ナバート》はブレイクゾーンに置くことはできませんが、凍結させるアビリティが強力なので採用するべきです。EXバーストを持っている点も優秀です。
◆デッキが完成!
ここまで候補となったカードを投入すれば、ひとまずデッキが完成となります。
氷単【5-025H】《アロアダイ》手札破壊デッキ
カードNo. | カード名 | 枚数 |
フォワード(23枚) | ||
【4-037H】 | 《セラ》 | 2 |
【5-040C】 | 《呪術士》 | 3 |
【4-048L】 | 《ロック》 | 3 |
【2-047L】 | 《リノア》 | 2 |
【3-154S】 | 《ジタン》 | 1 |
【4-038L】 | 《セリス》 | 3 |
【3-033L】 | 《ジェネシス》 | 2 |
【3-036H】 | 《シド・オールスタイン》 | 2 |
【4-036H】 | 《セッツァー》 | 1 |
【4-025H】 | 《ウーマロ》 | 1 |
【4-029L】 | 《オーファン》 | 2 |
【4-147H】 | 《ケフカ》 | 1 |
バックアップ(17枚) | ||
【1-036C】 | 《吟遊詩人》 | 2 |
【3-043C】 | 《時魔道士》 | 1 |
【1-193S】 | 《ジル・ナバート》 | 3 |
【4-034R】 | 《シド [WOFF]》 | 2 |
【1-057R】 | 《ラーグ公》 | 3 |
【1-196S】 | 《モーグリ [XIII-2]》 | 1 |
【4-026H】 | 《ガストラ帝国のシド》 | 1 |
【5-031H】 | 《ギルバート》 | 3 |
【1-048C】 | 《導師》 | 1 |
モンスター(5枚) | ||
【4-043C】 | 《プリン》 | 3 |
【5-025H】 | 《アロアダイ》 | 2 |
召喚獣(5枚) | ||
【3-032R】 | 《シヴァ》 | 1 |
【5-032H】 | 《グラシャラボラス》 | 2 |
【5-044C】 | 《背徳の皇帝 マティウス》 | 2 |
今回は【5-025H】《アロアダイ》を使うのがコンセプトだったためそれと相性のいい【4-037H】《セラ》を採用しましたが、【5-152S】《セラ》も投入を検討していいカードでしょう。
【1-196S】《モーグリ [XIII-2]》や【2-043C】《ハーディ》をサーチすることでバックアップの展開を安定させられますし、フォワードをダルにするアビリティは【4-048L】《ロック》などのアタックをサポートできます。フォワード化するモンスターによるブロックも妨害できる点も優秀ですね。
また、属性を問わず【ジョブ(モーグリ)】をサーチできる彼女を加えることで2属性目を加える選択肢も出てきます。特に雷属性を加えるとより攻撃的なデッキにカスタムできそうです。
たとえば【4-115L】《ライトニング》は【カテゴリ(XIII)】のキャラクターがいれば強力なダル効果を持ったアビリティを使えます。【5-152S】《セラ》はもちろん【5-025H】《アロアダイ》でも条件を満たせます。
また【5-117C】《ラムウ》を採用できるようになる点も見逃せません。
少しでもダメージを与えれば追加で7000ダメージを与えられるので【5-040C】《呪術士》や、今のデッキには入っていませんが同じく手札破壊ができる【1-033C】《アルガス》などを採用して、相打ち要員にできそうです。
◆今週末は「MASTERS」千葉大会!
というわけで、今回は【5-025H】《アロアダイ》と手札破壊というコンセプトをもとにデッキが完成するまでの道のりを解説しました。
次回以降、機会があればこのデッキで実戦をした結果と、そこからデッキがどう変わったかなども簡単にレポートできればと思います。
そして、記事冒頭でもお話ししましたが今週末の4月1日(日)には新環境初の全国大会である「MASTERS」千葉が開かれます。
新デッキを使っての腕試しはもちろん、1日『FF-TCG』を楽しめるイベントになっていますのでぜひご来場ください!
それではまた、次回の記事でお会いしましょう!