【FFTCG】Standard Championship 2023開催直前! スタンダード環境を総まとめ!

『FINAL FANTASY TRADING CARD  GAME』の公式記事連載。今回は、今週末に迫った「Standard Championship 2023」に向けて、現在のスタンダード環境を総括します。

◆はじめに
みなさん、こんにちは!
「FFTCG」公式記事ライターのたるほです。

5月27日(土)と28日(日)の2日間にわたって、愛知県名古屋市のIMYホールにて「Standard Championship 2023」が開催されます。今大会は国内の公式トーナメントとしては最大規模のイベントとなっており、トップ16までの入賞者には豪華な賞品が用意され、優勝者には栄誉あるトロフィーと、日本代表選手として「世界選手権 2023」への参加権利が与えられます。

この記事を読んでいるプレイヤーさんの多くも、優勝を目指しまさに研鑽を積まれている最中ではないでしょうか?

今回はそんな「Standard Championship 2023」に向け、スタンダード環境がこれまでどんなメタゲームをたどってきたか、また当日はどんなデッキの活躍が予想されるかを中心に、参加者の1人である僕、たるほが考察していこうと思います。

それでは、さっそく始めていきましょう!

◆「悪夢より来たる」環境の変遷
まず、ここまでの環境の変遷を整理していきましょう。
「悪夢より来たる」環境で行なわれたスタンダードでのトーナメントの結果は以下のとおりです、

【「日本選手権 2023 Spring」神戸大会】
優勝:「風単」
2位:「モールズの夜会WoL」(WoL:【19-128L】《ウォーリアオブライト》の頭文字を取ったもの)
ベスト4:「水雷【ライトニング】」/「火雷【XIII】」
ベスト8:「水単」/「火風土水【光の戦士】」/「土水【WoL】」/「火雷【XIII】」

【「日本選手権 2023 Spring」札幌大会】
優勝:「氷雷」
2位:「水単【レオ】」
ベスト4:「水単【レオ】」、「モールズの夜会WoL」

【「日本選手権 2023 Spring」徳島大会】
優勝:「土水タッチ火【リディア】」
2位:「火雷【XIII】」
ベスト4:「氷雷」、「火土水【リディア】」

【「日本選手権 2023 Spring」横浜大会】
優勝:「土水【ウネ】」
2位:「土水【WoL】」
ベスト4:「モールズの夜会WoL」、「火氷【VI】」
ベスト8:「土水【ウネ】」×2、「土水【WoL】」、「火氷【VI】」

前環境で活躍を見せた「風単」と「水単コントロール」は神戸大会を最後に上位入賞しておらず、「水単【レオ】」は札幌大会で2名が入賞していますがそれ以降は目立った活躍をしていません。同じく前環境で活躍した「火雷【XIII】」は上位には入賞しているものの優勝には結びついておらず、使用率も徐々に減少傾向にあるようです。


反対に活躍の場を増やしているのが「土水」系のデッキです。

徳島大会で優勝を納めた「土水タッチ火【リディア】」や横浜大会で優勝を納めた「土水【ウネ】」、またバックアップベースを「土水」にしつつ【19-128L】《ウォーリアオブライト》まで採用のリーチを伸ばした「土水【WoL】」なども存在します。

これらのデッキの台頭の背景としては、やはり「悪夢より来たる」の新カード【19-119L】《ウネ》の存在が大きいでしょう。ゲーム序盤から【19-119L】《ウネ》でバックアップを手札に戻し、稼いだテンポで【19-119L】《ウネ》を生き残らせ、一度【19-119L】《ウネ》のアクションアビリティが動き出すと【8-083C/1-117R】《ヘカトンケイル》で相手のバックアップをブレイクし続けられるという制圧力の高さがポイントです。

特にバックアップ展開を肝とする「風単」や「水単【レオ】」といったデッキは苦戦を強いられます。


また「悪夢より来たる」からの新カードでは【19-128L】《ウォーリアオブライト》も非常に人気を集めています。

キャストするためにバックアップから4属性のCPを支払わなければならないという条件は一見厳しく見えるものの、単体でのカードパワーが飛びぬけて高く、また4属性で構築されたデッキは各属性のカードプールをふんだんに使えるため、このカードを無理なく運用できる=各属性から強力なカードが集まるのでデッキパワーが自然と高まるという構図になります。

構築パターンも「土水【WoL】」や「モールズの夜会WoL」などいくつかのアプローチがあり、「水単【レオ】」のようにアビリティでの踏み倒しを前提とした構築も見られるため、各大会で高い使用率と上位入賞の実績を誇っています。

また、じわじわとシェアを伸ばしているのが「氷雷」です。

環境の多属性化に伴い手札破壊やバックアップの凍結といった相手のリソースに干渉する戦略が通りやすくなり、一度パターンにはまってしまえばデッキ相性を問わずほとんどのデッキと渡り合えるため注目度が高くなっています。

ここまで、現時点での僕の環境理解を整理すると、

・前環境で活躍した「風単」「水単【レオ】」のようなバックアップ展開を重視したコンボデッキに対して【19-119L】《ウネ》などでバックアップへ干渉するデッキが登場
・飛びぬけたポテンシャルを誇る【19-128L】《ウォーリアオブライト》の登場で、4属性以上のカードを採用するデッキが増えた
・多属性化した環境に対し「氷雷」などによる氷属性のアプローチが刺さり、認知度を上げていった
・「水単」などのコントロール系はややパワー不足は否めないものの、「土水【ウネ】」や「氷雷」などが台頭したことで相対的にポジションがよくなってきている

と考えています。

◆「Standard Championship 2023」に向けた注目デッキをピックアップ
以上を踏まえて、ここからは「Standard Championship 2023」の注目デッキについて紹介していこうと思います。

●サンプルデッキ①:「土水【WoL】」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(18枚)
【19-128L】 《ウォーリアオブライト》 3
【15-083L】 《リディア》 3
【9-115R】 《ポロム》 3
【17-138S】 《ローザ》 1
【16-119H】 《フースーヤ》 2
【13-119L】 《ソフィ》 1
【18-130L】 《フリオニール》 1
【19-120C】 《ガーネット》 1
【19-119L】 《ウネ》 3
バックアップ(15枚)
【18-055R】 《クルル》 2
【18-056C】 《ケットシー [XI]》 1
【11-072R】 《デシ》 3
【1-107L】 《シャントット》 2
【10-121C】 《モーグリ-4組-》 3
【13-093H】 《サラ》 3
【11-128H】 《セーラ姫》 1
召喚獣(17枚)
【10-068C】 《クーシー》 3
【8-083C/1-117R】 《ヘカトンケイル》 1
【9-068H】 《ドラゴン》 2
【15-082H】 《ヘカトンケイル》 3
【12-097H】 《シルドラ》 3
【14-113R】 《リヴァイアサン》 1
【12-002H】 《アマテラス》 2
【2-049H】 《アスラ》 1
【10-055H】 《チョコボ》 1

2属性以上のCPを供給できるバックアップを中心に、土属性/水属性ベースで【19-128L】《ウォーリアオブライト》を使おうという構築。

【19-128L】《ウォーリアオブライト》に加えて、もう一軸【15-083L】《リディア》を軸とした【カテゴリ(IV)】のギミックが採用されており、多属性化の恩恵を受けやすい【16-119H】《フースーヤ》や、【19-128L】《ウォーリアオブライト》、【19-119L】《ウネ》と相性のよい【17-138S】《ローザ》などで【15-083L】《リディア》の成長カウンターをためつつ戦うことも可能です。

環境に存在するデッキのなかでも最終的にできあがる盤面が非常に強力なデッキであり、個人的に「Standard Championship 2023」でもメタの中心の筆頭となるデッキと考えています。



●サンプルデッキ②:「モールズの夜会WoL」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(23枚)
【19-128L】 《ウォーリアオブライト》 3
【16-080H】 《マダム・エーデル》 3
【16-119H】 《フースーヤ》 2
【16-121R】 《べスビア》 3
【10-117H】 《ティーダ》 2
【16-099C】 《メラルド》 2
【16-022R】 《アウィン [FFBE]》 1
【18-111L】 《バッシュ》 1
【18-119C】 《チェリンカ》 1
【19-107C】 《ヴァン》 1
【19-108L】 《ジタン》 3
【19-120C】 《ガーネット》 1
バックアップ(17枚)
【16-065C】 《アンバー》 3
【16-075R】 《シンジュ》 3
【16-062C】 《レキサ》 3
【16-003C】 《エルビス》 3
【6-108R】 《イシュガルド教皇》 2
【11-072R】 《デシ》 2
【1-107L】 《シャントット》 1
召喚獣(10枚)
【9-068H】 《ドラゴン》 3
【10-068C】 《クーシー》 3
【8-083C/1-117R】 《ヘカトンケイル》 1
【12-002H】 《アマテラス》 3

従来の「モールズの夜会」デッキに、新たに【19-128L】《ウォーリアオブライト》が追加された構築。

【ジョブ(モールズの夜会)】ギミックでデッキパワーが担保されているため、【19-128L】《ウォーリアオブライト》に依存せずとも戦うことが可能で、コストに使えば4属性から好きなCPを出せるという【19-128L】《ウォーリアオブライト》の手札での強みも活用することができます。「悪夢より来たる」では【19-128L】《ウォーリアオブライト》に加え【19-108L】《ジタン》が追加され、ヘイストフォワードが増えたことでダメージレースでも優位に立ちやすくなりました。

デッキパワーが高く、プレイの指針が明確なためプレイの難易度がやさしく扱いやすい反面、バックアップへの依存度が高いためバックアップが引けないときのリカバリーが難しく、またバックアップを凍結させてくる氷属性に対して苦戦を強いられる可能性が高いという弱点もあります。

●サンプルデッキ③:「土水【ウネ】」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(16枚)
【16-124H】 《ライトニング》 3
【3-144L】 《レナ》 1
【18-100L】 《レナ》 1
【17-138S】 《ローザ》 1
【14-102L】 《海神リヴァイアサン》 2
【13-118C】 《セーラ[MOBIUS]》 1
【13-119L】 《ソフィ》 1
【19-119L】 《ウネ》 3
【19-120C】 《ガーネット》 3
バックアップ(13枚)
【7-069C】 《コルカ》 1
【19-068R】 《リディア》 3
【1-107L】 《シャントット》 1
【1-177R】 《ユウナ》 3
【19-086R】 《アーシェ》 1
【11-108C】 《エーコ》 1
【13-093H】 《サラ》 3
召喚獣(20枚)
【10-068C】 《クーシー》 3
【9-068H】 《ドラゴン》 2
【8-083C/1-117R】 《ヘカトンケイル》 3
【15-082H】 《ヘカトンケイル》 1
【12-068H】 《フェンリル》 1
【9-114C】 《不浄王キュクレイン》 3
【15-106C】 《アトモス》 3
【18-096C】 《リヴァイアサン》 1
【12-097H】 《シルドラ》 3
モンスター(1枚)
【18-089H】 《エキドナ》 1

【19-119L】《ウネ》によるフィールドへの干渉とアドバンテージ獲得でゲームの優位を築くことに優れたデッキ。【13-093H】《サラ》や【19-068R】《リディア》といった強力なバックアップ基盤を持ち、【19-068R】《リディア》で状況にあった召喚獣をサーチできることで対応力も高い。特に相手のバックアップへ干渉する能力に優れ、「風単」や「水単【レオ】」、【19-128L】《ウォーリアオブライト》を使うデッキに対して優位に立ち回れるという強みを持っています。

半面、システムフォワードへの依存度が高いためピンポイントな除去に弱く「水単」などが苦手で、また攻め手が限られるためプレイの難易度はやや高めな印象があります。

●サンプルデッキ④:「氷雷」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(30枚)
【15-024R】 《オーファン》 3
【18-019R】 《ヴァイス》 3
【16-030L】 《シャントット》 3
【16-032H】 《セラ》 2
【19-019R】 《ヴィンセント》 3
【17-091L】 《エクスデス》 3
【19-137S】 《ホープ》 1
【19-135S】 《シド・レインズ》 1
【14-122L】 《アルシド》 3
【18-116L】 《セフィロス》 3
【18-117H】 《ライトニング》 3
【11-127L】 《クラウド》 2
バックアップ(15枚)
【18-028C】 《ネロ》 3
【16-041C】 《ユウナレスカ》 3
【11-133S】 《ケットシー》 1
【4-120R】 《レストリクター》 3
【9-098C】 《リーブ》 2
【13-085R】 《ルミナ》 3
召喚獣(3枚)
【17-090R】 《イクシオン》 3
モンスター(2枚)
【16-038H】 《ビブロス》 2

手札破壊とダル、凍結の戦略によって幅広いデッキと戦うことができ、展開次第では有利不利を覆せる可能性も秘めているデッキ。

なかでも「土水【WoL】」や「モールズの夜会WoL」といったバックアップに依存するデッキに強く、脅威となるフォワードが出てしまった場合でも、ダル、凍結によってフィールドに縛り付けることで再登場を許さず無力化するプレイができます。

ただし「氷雷」側もキャラクターの展開が重要なデッキであるため、【19-119L】《ウネ》や【8-083C/1-117R】《ヘカトンケイル》による干渉が苦手でもあります。また、環境上ポジションのよさそうな「水単」に対して明確に不利であり、マッチングの影響をもろに受けるため、リスクの高さも相応にあるデッキという印象です。

●サンプルデッキ⑤:水単

カード番号 カード名 枚数
フォワード(18枚)
【14-102L】 《海神リヴァイアサン》 3
【18-086H】 《アーシェ》 3
【16-124H】 《ライトニング》 3
【17-113L】 《グラセラ・ウェズエット》 3
【18-100L】 《レナ》 2
【15-124H】 《リルム》 2
【17-107R】 《アルフィノ》 1
【19-110H】 《皇帝》 1
バックアップ(14枚)
【13-093H】 《サラ》 3
【18-102C】 《ワッカ》 2
【18-090R】 《カルミア》 1
【1-177R】 《ユウナ》 3
【1-174R】 《ヤーグ・ロッシュ》 1
【15-123C】 《予言士》 3
【11-128H】 《セーラ姫》 1
召喚獣(12枚)
【9-114C】 《不浄王キュクレイン》 3
【15-106C】 《アトモス》 3
【12-097H】 《シルドラ》 3
【14-113R】 《リヴァイアサン》 3
モンスター(6枚)
【11-114R】 《サハギンチーフ》 2
【15-118C】 《ブルードラゴン》 1
【16-117H】 《トロス》 1
【18-089H】 《エキドナ》 2

「悪夢より来たる」で大きく強化を受けたわけではないものの、単属性デッキかつバックアップの平均コストも高くないためバックアップへ干渉するデッキに対して不利がつきにくく、環境に台頭しつつある「土水【ウネ】」に対して有利であり、また「氷雷」に対しては無類の強さを発揮します。

フォワードを対処する力に優れる一方で、相手のリソースへの干渉はできないため一度相手の展開に付き合わなければならず、オートアビリティでアドバンテージを稼いでくる実質的なコストの低いフォワードが苦手な傾向があります。そのため、現環境でシェアを伸ばしている【19-128L】《ウォーリアオブライト》に対してやや苦戦を強いられるものの、前環境で苦手としていた「風単」が環境的に向かい風なこともあり、ポジション自体はそれほど悪くない印象です。なにより回戦数が多い(※予選はスイスドロー8回戦)「Standard Championship 2023」において「水単」の安定性の高さは大きな武器になるため、一定数選択される可能性のあるデッキだと思います。

●サンプルデッキ⑥:「火雷【XIII】」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(39枚)
【19-138S】 《ライトニング》 3
【1-007R】 《ガドー》 3
【18-013R】 《ファング》 3
【19-005C】 《サッズ》 3
【19-129S】 《ヴァニラ》 3
【10-004H】 《カイアス》 3
【19-136S】 《ノエル》 3
【19-137S】 《ホープ》 3
【18-074L】 《ギルガメッシュ》 3
【19-135S】 《シド・レインズ》 3
【19-108L】 《ジタン》 3
【18-109C】 《スノウ》 3
【19-124L】 《ヤ・シュトラ》 3
バックアップ(5枚)
【19-007C】 《ドッジ》 2
【16-104R】 《リーブ》 3
召喚獣(6枚)
【3-020H】 《フェニックス》 3
【12-002H】 《アマテラス》 3

再現性の高いフォワード展開と、驚異的なゲームスピードで環境最速を定義しているデッキ。

やや「氷雷」が苦手であり、環境に土属性が多いため全体除去のリスクが高まっているが、相性を乗り越えてしまえるほど爆発力が高く、対面するデッキにかかわらず勝利する可能性を秘めています。

一方で、プレイの介在する余地が少ないため、テクニックではなくデッキ選択で勝つタイプのデッキと言えるでしょう。

プレイの介在する余地が少ないという表現は一見弱点とも取れますが、一試合あたりのプレイ時間が少なく時間切れのリスクが低いうえ、長丁場のトーナメントでも疲労によるプレイミスが起きにくいなど自分にとってよく作用する点もあります。

もちろん多くの回戦を行なうため、その分デッキの事故やEXバーストをたくさんめくられて負け、という可能性も高くなるでしょうが、マッチングなどのかみ合い次第では十分活躍する余地を残しています。

また、対策が進み環境から数を減らした結果、若干ガードが下がっている感も受けるため、そういった根拠からデッキ選択を行なうことも理にかなっており、一定数存在するデッキであると考えています。

●サンプルデッキ⑦:「風単」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(21枚)
【14-042L】 《雲神ビスマルク》 1
【18-050L】 《ユフィ》 3
【1-086C】 《ユフィ》 2
【17-063R】 《ルッソ》 2
【16-048H】 《ジタン》 3
【14-057H】 《ローザ》 3
【16-058R】 《フィーナ》 3
【16-135S】 《ルールー》 3
【19-045H】 《ソフィ》 1
バックアップ(13枚)
【16-055C】 《チョコボ・サム》 3
【4-064L】 《デブチョコボ》 1
【12-048R】 《チョコラッテ》 1
【15-052C】 《チョコボ》 1
【8-058R】 《ノルシュターレン》 2
【12-038H】 《アルテア》 2
【13-043C】 《スティルツキン》 1
【17-049C】 《シド・ポレンディーナ》 1
【11-060C】 《マイナ》 1
召喚獣(12枚)
【2-049H】 《アスラ》 2
【12-039C】 《アレキサンダー》 2
【17-053R】 《チョコボ》 3
【10-055H】 《チョコボ》 3
【18-045C】 《ドリュアス》 2
モンスター(4枚)
【19-038R】 《エフレイエ》 1
【16-043H】 《アトモス》 2
【14-049H】 《テュポーン》 1

前環境で猛威を振るった「風単」ですが、「悪夢より来たる」環境では【19-119L】《ウネ》の登場や【19-068R】《リディア》からサーチされる【8-083C/1-117R】《ヘカトンケイル》によって序盤のバックアップ展開を崩されやすくなり、活躍の機会を減らしています。

また、単体でアドバンテージの獲得能力に優れる【19-128L】《ウォーリアオブライト》というライバルも登場し、環境が多様化したことで対策しなければならないデッキも増え、キャストギミックのために圧迫されたデッキスロットの限界が近づき、今環境は「風単」にとって非常に向かい風な環境という印象を受けます。

とはいえ「風単」自体は地力が高いうえ直接的に弱体化を受けた要素はなく、むしろ【19-045H】《ソフィ》や【19-035R】《アレキサンダー》といった新カードによる強化ももらっています。また【19-128L】《ウォーリアオブライト》のように【16-048H】《ジタン》で奪って強いカードが増えたため、相対的なデッキパワーは高くなっていると言えるでしょう。

●サンプルデッキ⑧:「火氷【VI】」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(36枚)
【17-022H】 《ウーマロ》 3
【19-020H】 《ウーマロ》 2
【17-002L】 《エドガー》 3
【15-021R】 《レオ将軍》 2
【17-017H】 《マッシュ》 3
【19-010H】 《マッシュ》 3
【19-016H】 《レーヴ》 3
【15-042R】 《ロック》 3
【4-048L】 《ロック》 1
【15-036H】 《セリス》 3
【15-028H】 《ゴゴ》 2
【19-026H】 《ソーニョ》 3
【19-079H】 《スエーニョ》 2
【19-125H】 《モグ [VI]》 3
バックアップ(14枚)
【9-012C】 《シャドウ》 3
【11-002H】 《インターセプター》 3
【15-006H】 《カイエン》 2
【4-026H】 《ガストラ帝国のシド》 3
【8-036C】 《セッツァー》 3

デッキをすべて【カテゴリ(VI)】のキャラクターで固めることで【15-042R】《ロック》のアビリティを確定でヒットさせ、爆発的なアドバンテージを稼ぐことを可能にしたデッキ。

【カテゴリ(VI)】ギミックとしてはおなじみの【17-002L】《エドガー》+【17-017H】《マッシュ》のコンボも健在で、展開力だけでなく除去力も高い水準を維持しています。

環境に【15-042R】《ロック》をスムーズに対処できる手段が少なく、デッキの性質上【15-042R】《ロック》はフィールドに出たターンで十分に仕事を果たせるため、対処が困難という強みがあります。【15-021R】《レオ将軍》で召喚獣を封殺できるため、「風単」や【19-119L】《ウネ》絡みのデッキを自然と対策できる点も現環境にマッチしていると言えるでしょう。

直近の横浜大会でも2名が上位入賞を果たすなど、今後の活躍が見込まれるデッキです。

 

◆おわりに
今回は「Standard Championship 2023」に向けたメタゲームの考察として、これまでのメタゲームの変遷を振り返り、大会で活躍が見込まれる注目デッキをピックアップして紹介しました。

「Standard Championship 2023」は単に規模が大きいというだけでなく、メタゲームの多様性という点でもいまだかつてないスケールのトーナメントになることが予想されます。もちろん、今回紹介したもの以外にもさまざまなデッキに可能性を感じています。

28日(日)の11:00からは決勝トーナメントのもようが「スクウェア・エニックス」の公式Youtubeチャンネルで配信される予定ですので、現地に来られないという方もぜひチェックしてみてください。

僕も1人の挑戦者として会場に立ちたいと思いますので、参加される皆さんよろしくお願いいたします。

もちろん大会結果は、こちらのインタビューでもお届けいたしますのでお楽しみに!

それではまた次回の記事でお会いしましょう!