【Shadowverse】プロリーグの存在をこの世に知らしめるために -名古屋OJAベビースター マサヤ選手インタビュー-

『Shadowverse』の記事連載。今回は6週連続「RAGE Shadowverse Pro League」所属選手インタビューの第3弾をお届けします。名古屋OJAベビースターに今期から加入した新メンバー・マサヤ選手にお話をうかがいました。

マサヤ
名古屋OJAベビースター所属。
小学時代から現在に至るまでサッカーを続けており、高校時代には部活のキャプテンを務めた。
多ジャンルのゲームとアニメに詳しく、それらを語るOPENREC.TV配信も人気。
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マサヤ
名古屋OJA ベビースター

◆プロプレイヤーになるまでの道のりを聞く

――マサヤ選手は2ndシーズンから名古屋OJAベビースターに所属してプロプレイヤーとしてのキャリアをスタートさせましたが、1stシーズンでも応募などはされていたのでしょうか。

マサヤ:プロプレイヤーになりたいという気持ちは強かったので、1stシーズンでも応募はしていました。そのときは残念ながら合格できませんでしたが、2ndシーズンでも新たにAXIZ[アクシズ]さん、横浜F・マリノスさんが加わり、さらに名古屋OJAベビースターが新メンバーを募集するとなってまた応募したところ、今回は名古屋OJAベビースターと縁があってチームに加入することができました。

――マサヤ選手は東京にお住まいとうかがっていますが、名古屋を本拠地とするチームに入ることには特に抵抗などはありませんでしたか。

マサヤ:プロプレイヤーになることがまず第一の目標だったので、どこのチームであってもこちらから出向くような気持ちでいました。また、名古屋OJAベビースターは1stシーズン、AbemaTVの行なっている勝敗予想などでも勝利を予想されることが少ないチームだったんですが、これを変えたいとも思っていたので、そういった意味では運命めいたものを感じています。また、さに選手を個人的に尊敬していて、彼が所属しているということも名古屋OJAベビースターの魅力だと思っています。

――プロプレイヤーになる前の話になりますが、マサヤ選手はいつごろから『Shadowverse』をプレイされていたのでしょうか。始めたきっかけなどと合わせてお話しいただけますか。

マサヤ:『Shadowverse』はサービス開始直後からプレイしています。以前は『マジック:ザ・ギャザリング』や『デュエル・マスターズ』といったアナログのカードゲームをいろいろやっていて、そこでも競技的なプレイを求めていました。そんな折に友人から「新しいデジタルカードゲームが始まるからやってみよう」と言われたのが『Shadowverse』でした。
遊んでみると対戦が手軽に楽しめて、はじめは暇つぶし程度に考えていましたが、すぐにのめり込みましたね。もともとカードショップなどで対戦するのは少し気後れする方で『マジック』もMO(註:マジック・オンラインの略。PC上で『マジック』を遊べるソフトのこと)を中心に遊んでいたので、オンラインで対戦できる『Shadowverse』は性に合っていました。それで大学の友人にも勧めて、身の回りでプレイヤーがどんどん増えていきました。
それからしばらく『Shadowverse』の配信機能を使ってニコニコ生放送で配信していたら、Openrecさんに声をかけていただいて本格的に配信者になれました。専用のスタジオを使わせてもらって、いい環境を与えられていました。同時にアマチュアの強豪チームであるSVGに所属させてもらったこともあって、この時期にプレイヤーとしてもレベルを大きく上げられたと思います。

――SVGといえばあぐのむさんや、ぽるんがさんをはじめ「RAGE」などの大型大会でも上位に残るプレイヤーも多いチームですよね。

マサヤ:そうですね。あの時期はみんなで「RAGE」で勝とうという気持ちがとても強かったです。当時はまだプロリーグが発表されたりはしていませんでしたが、振り返ってみるとこのころからぼんやりと「プロ」的なものを思い浮かべていた気がします。

◆プロプレイヤーに大事なことは「切り分け」

――そしてマサヤ選手はプロプレイヤーになったわけですが、プロプレイヤーになったことでの変化などについてお話しいただけますか。

マサヤ:僕は昔からウィッチが好きでウィッチだけで10,000勝してるくらいなんですが、プロになった以上「ウィッチしか使いません」というわけにはいきません。「ウィッチ使い」として認識してもらうことはうれしいですし、それが僕の個性であることは間違いありませんが、プロとしてはそういったこだわりと実際のプレイはドライに切り分けが必要だと考えるようになりました。もちろん、ギリギリまで「ウィッチでいけないかな?」と考えはするのですが(笑)。
また、先ほど友人に勧められて『Shadowverse』を始めたとお話ししましたが、彼らとは今でも一緒に遊ぶんです。それにプロリーグで戦うプレイヤーとも個人的に親交があったりもします。そういったプライベートでの“ゲーム”と、プロリーグでの“戦い”もしっかり区別しなくてはならないと考えるようになりました。ただし、いつもピリピリしていても仕方がないのも確かなので、リラックスと緊張の両面をほどよく保つようにしています。

――『Shadowverse』を楽しみつつも、プロプレイヤーとしての意識をしっかり持たれているのが伝わってきます。マサヤ選手の所属している名古屋OJAベビースターさんでは現在どのようにプロリーグに取り組まれているのでしょうか。

マサヤ:オンライン上での会議を中心に、その節の戦いに備えています。練習量としては1日6時間くらいが目安でしょうか。「正解」となるデッキを探すことはもちろんですが、それと同じくらいに自分たちが「納得」したデッキを持っていくことが大事だと考えています。もちろん「納得」したものが「正解」であることが一番ですが。

――マサヤ選手はローテーション、アンリミテッド両方の試合に出場されていますよね。

マサヤ:自分ではどちらかというとローテーションの方が得意かなと思っているのですが、今後はそういった選り好みもなくしていこうと思っています。アマチュアであれば「苦手だからパス」もいいですが、プロプレイヤーとしては苦手なものがあっても、それを克服してこそだと考えているので。

――アンリミテッドはやはりプロプレイヤーにとっても難しいものなのですね。

マサヤ:ローテーションに比べてカードプールが広大で、かつ情報量が少ないんですね。特に先日の第3節はカオスと言っていい状況でした。うちはネクロマンサー/ドラゴン、ビショップ/ヴァンパイアの組み合わせを使いましたが、対戦したよしもとLibalentさんはウィッチを採用していたりで、予想外のことが起こり得るフォーマットです。
ほかのプロプレイヤーの方もおっしゃっていましたが、やはり合計で4リーダーを使わなくてはならないぶん、一般的に遊ばれている『Shadowverse』とはまた違った攻略が求められる環境だと言えます。

――名古屋OJAベビースターさんはその難しい環境にどう挑まれているのでしょうか。

マサヤ:えすぴー選手がそういったデータ収集が得意で、指針を決める際の中心になってデッキを考えてくれています。よく「テストが近いんだけど……」と愚痴を言っていますが(笑)。4デッキを作らなくてはならないというのはプロリーグならではの厳しさですが、チームメイトがこうして助けてくれる、味方の頼もしさを感じられるというのもチームならではだなと思います。自分も負けずにチームに貢献できるようになりたいですね。

◆プロプレイヤーとして成し遂げたいことは

――これからプロプレイヤーとしてマサヤ選手が『Shadowverse』を通じて成し遂げたいことなどはありますか。

マサヤ:プロリーグにスター選手を作ることですね。もちろん、今でも選手たちにフォロワーやファンの方はいらっしゃいます。ありがたいことに、僕にもそういった方はいてくれます。しかし、まだスターと呼べる選手はいないというのが正直な気持ちです。僕がそれになれれば一番いいのですが、たとえそれが叶わなくてもプロリーグを盛り上げて、近いジャンルで言えばウメハラさんのような、そのジャンルを代表するプレイヤーを生み出せればいいなと考えています。そして自分がそれにふさわしい存在になることが、今の一番大きな目標です。

――『Shadowverse』といえばマサヤ、というような存在になるということですね。それに向けてどういったことを意識されていますか?

マサヤ:『Shadowverse』のプレイングを磨くというのはもちろんですが、同時にプロプレイヤーとして露出していくということですね。もともと僕が出たがりな性格をしているというのもあるのですが(笑)、こういったインタビューなどもどんどんお引き受けして『Shadowverse』のプロリーグというものがあるんだ、そこに名古屋OJAベビースターというチームがあって、マサヤというプレイヤーがいるんだということを少しでも発信していくことが大事だと思います。

◆『Shadowverse』プレイヤーへのメッセージ

――では最後にご自身のこれからの戦いへの意気込みや、『Shadowverse』プレイヤーへのメッセージをいただけますか。

マサヤ:先ほど「何が何でもウィッチ」のようなこだわりはなくなったと言いましたが、『Shadowverse』のおもしろさを伝えるのもプロプレイヤーの務めだと考えています。ローテーションの戦いなどを見ていると、今のところだいたいどのチームも同じような答えに行き着いてデッキを選択していますが、いつかそんな定石を吹き飛ばすようなデッキをお目にかけられるように努力していくので、楽しみにしていてください!

――ありがとうございました。