今回は4月28日(木)に発売をむかえた2022年最注目の新作カードゲーム『Shadowverse EVOLVE』の商品発売記念セレモニーの様子をお届けします。記事末には、ブシロード・木谷高明氏×Cygames・木村唯人氏への特別インタビューも実施しているので、最後までぜひご覧ください!
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目次
◆『EVOLVE』商品発売記念セレモニーが開催!
AKIHABARAゲーマーズ本店前にて、『Shadowverse EVOLVE』商品発売記念セレモニーが開催されました。セレモニーには、Cygames・木村唯人氏、ブシロード・木谷高明氏、ブシロード・河津博志氏の3名が登場し、本作への意気込みを語っていただけました。店頭には『EVOLVE』を発売日に楽しもうと多くの人だかりができていましたよ。
ブシロード 商品・イベントプロデューサー 河津博志氏
本日無事に商品の発売を迎えることができました。ブシロードではこれまでに数々のカードゲームを手掛けていますが、『EVOLVE』の企画は『Shadowverse』の新しい魅力をつくることをベースにスタートしました。そして、この魅力をどう出していくかということに全力を出してまいりました。
ブシロード流のゲームの作り方や全国200か所以上をまわるイベント、また両社で新しくできること、6月の第2弾や8月商品など、すでに着手が進んでいます。さらに今までにないことがいくつか予定されています。これらの情報は5月以降にお出ししていくことになると思いますので、お楽しみいただければと思います。
今日みなさんにやっていただきたいことは、パックをたくさん開けていただき、どんなカードが入っているのか、どんな加工がされているのかを楽しんでください。そしてお友達や『EVOLVE』で新しくつながる方と遊んでいただければと思います。今週末から大会も始まりますので、GWは『EVOLVE』を満喫してください!
Cygames プロデューサー 木村唯人氏
『EVOLVE』がついに発売されましたが、僕自身が若いころからカードゲーマーということで、リアルカードゲームをプロデュースできたことを非常にうれしく思っていますし、今日という日をワクワクして待っていました。
『Shadowverse』はもともとスマートフォンゲームですが、デジタルカードゲームからアナログカードゲームが発売されるということは、あまり例を見ないことだと思います。アプリ版はアプリ版としての良さでつくられていて、アナログカードゲームとは結構違う文脈でゲームがつくられています。それをやってきたなかで、アナログゲームの良さみたいなものを活かして、『Shadowverse』をアナログゲームとして進化させた場合、新たなおもしろいゲームがつくれるんじゃないかということで、今回『EVOLVE』を手がけました。体験してもらえればわかると思いますが、『Shadowverse』でありながらも全然違う新しい体験ができると思っています。
秘密というか仕掛けがありまして、今はカードプールが第1弾だけですが、多人数で遊べるようなカードテキストがいくつかあります。ただ、開発でもまだルールはつくっていません(笑)。遊び方は無限大ということで、これからユーザーの皆さんと一緒に新しい遊び方へも拡張していけたらと思っています。
これはカードショップの皆さんへのお願いになります。アプリ版の『Shadowverse』だけを遊んでいる方は、アナログのカードゲームをやったことがないと人もいると思います。
カードショップには楽しくワクワクした場が設けられています。カードショップには行けるけど、どうやって遊んだらいいかがわからない方がいると思いますので、ぜひそういう方を見かけたら声を掛けてほしいと思います。僕自身カードショップでずっと遊んできた経験があって、非常に楽しかった思い出があります。今でもたまに行きますが、そういった文化をこの機会により多くの方に体験してもらえたらうれしいです。たくさんの人とリアルで遊ぶことも今の時代楽しいことだし、大事なことだと思います。そういった体験をぜひ広められればと思っています。『EVOLVE』をよろしくお願いします。
ブシロード TCGプロジェクト 総責任者 木谷高明氏
本日のセレモニーにこんなに大勢の方に来ていただけるとは思っていませんでした。本当にありがとうございます。こんなに立派な場所を用意いただいたゲーマーズさんも本当にありがとうございます。
昨年4月に木村さんから、「『Shadowverse』をアナログカードゲームにすることはどう思いますか?」と聞かれました。僕は「絶対にいけると思いますから、いいんじゃないですか」と答えました。実現の際はぜひうちも一緒にやらせてくださいということでお願いしていました。
夏頃からプロジェクトが始まって、元々がすでに歴史のある『Shadowverse』ですから、比較的に短い期間で実現できると思っていました。それでも「GWに遊んでもらえるカードゲームがその年に流行るゲーム。だから絶対に4月発売がいい」との考えから、かなりスケジュールをつめてもらいました。それが本日無事に発売できました。感無量です。1人でも多く『EVOLVE』を遊ぶ人を増やして、さらに『EVOLVE』から『Shadowverse』に行く人も増えるような手助けも一緒にできたらいいなと思います。これからもよろしくお願いいたします。
◆セレモニー後は木村氏のサイン会も
セレモニー後は、Cygames・木村唯人氏によるサイン会も実施された。会場で『EVOLVE』を購入した人を対象に行われ、その場で当てたカードやプレイマットにサインをもらう人が多かった。なかにはTシャツにサインをもらう人も見られた。
◆『EVOLVE』ユーザーは「トレカの洞窟 Card World TOWER AKIBA」に注目!
秋葉原駅前にあるトレカの洞窟 Card World TOWER AKIBAでは、フリースペースの1フロアが『EVOLVE』仕様に! シングルカードも発売初日から豊富にラインナップされており、『EVOLVE』にかける意気込みが感じられた。
◆木谷高明×木村唯人 特別インタビュー
──『Shadowverse』のTCG化ということで、発表直後から業界では大きな話題となっていました。本日ついに発売日を迎えましたが、今の率直な気持ちをお聞かせください。
木谷:この時期に発売日を迎えることができて感無量です。
木村:率直にうれしいですね。僕は昔からリアルなカードゲームを遊んできているので、自分がそれを創れるとは夢にも思っていませんでした。
──TCGのデジタル化というのはこれまでにもありましたが、デジタルから本格的にアナログTCGとなった例は無かったように思います。多くのユーザーがその独自性、手軽さなどからデジタルの『Shadowverse』を楽しんでいるなか、あえてアナログ化を行なった理由をお聞かせください。
木谷:ブシロードの意思というよりはCygamesさんの意思が大きいですね。デジタルカードゲームで6年間の実績があるので、『Shadowverse』を今遊んでいるお客さんはもちろん、過去に遊んだことがあるお客さんもかなりの数いるわけです。その人たちを基礎票として期待できる。アナログTCGってやっぱり立ち上げが一番難しいんですよね。なぜTCGにするのかという動機付け、大義の部分が大事なんです。木村さんのお話を伺った際に、それが十分にできる、つくれるタイトルだと思いました。
木村:デジタルのカードゲームとアナログのカードゲームというのはだいぶ違うもので、ただ単にTCG化するのは良くないと共感いただけるかと思います。逆にデジタルからアナログに進化・最適化することで、おもしろいTCGを創れるんじゃないかというのがありました。アナログからデジタルになったTCGは多くありますが、『Shadowverse』はデジタルでしか遊べないものです。ですが、リアルでも遊んでほしいという思いがありました。
──実際に遊ばせていただいて、思ったよりデジタルとルールが違うということに驚いたのですが、はじめから別物にしようと考えていたんですか?
木村:そうしないとおもしろくないのはわかっていました。そもそも【スペルブースト】などは実現が不可能な効果です。アナログからデジタルは同じものを求められるのですが、デジタルからアナログは不可能なので、逆に変えても納得感があり、変えられるということは、違う遊びを創り出せるということを考えていました。アナログとデジタルにそれぞれ最適化された遊びが生み出せるなら、つくる価値があるなと思いました。
──セレモニーでは「多人数戦」についてのお話がありましたが、今後ルールが制定されたりすることはあるのでしょうか?
木村:多人数戦で大会というよりは、ボードゲームのようなイメージでみんなでワイワイ遊んでもらうイメージです。これはカードゲームならではの新たな可能性だなと思っています。僕が学生の頃に友達と勝手にルールをつくって遊んでいたのがすごい楽しい思い出として残っているので、競技性としてのカードゲームとはまた違ったおもしろさの余地を残したかったんです。そういったルールはユーザーの皆さんで自由に考えていき、これがいいと思えるルールがふさわしいと思います。自由なカードゲームの最たる例として、『EVOLVE』の多人数戦をみんなで作り上げていきたいと思っています。
──私個人のイメージですが、ブシロードさんは「カジュアル」寄りでリアルイベントによる体験に魅力があるタイトルが多いと思いますが、『Shadowverse』は「ガチ」寄りというイメージがあります。そういう意味ではブシロードTCGっぽく無いと感じる部分もありますが、いかがですか?
木谷:それはありますね。ガチ大会よりは、アナログのカードゲームとして、友達と遊んだり、カードを集めるといった方向で楽しんでいただけるようなカードゲームにしたいと考えています。
──まだコロナ禍が完全に収まったとはいえない時世ではありますが、ブシロードさんにはイベントの部分を期待してしまいます。『EVOLVE』ならではの、アナログTCGならではの展開や施策などに注目が集まると思いまが、今後どのようなものをお考えでしょうか。
木谷:店舗での公認大会は開催していきますが、今回は交流会という名前のイベントを実施します。交流会だけでも全国170店舗以上で開催される予定です。デジタルカードゲームをメインに遊んできた方は、対面で遊ぶアナログのカードゲームに慣れていない人もいらっしゃると思うので、まずはそこのフォローに力を入れていきたいと考えています。デジタルでは自分の好きなカードを実際に手に取ることができませんが、アナログでは手に取ることができます。コレクター需要のつくれるタイトルだと思っています。
木村:「RAGE」などと文脈は似ているかなと思いますが、イベント会場で買い物ができるとか、リアルなものがもらえたとして、それをそのままデッキに使えるというのは、デジタルではできないことです。そういったところだけでもリアルイベントというのは魅力があるなと思っています。
──『EVOLVE』で初めて登場する完全新規のカードも存在するとのことですが、その規模感やどれくらいのスパンで増えていくのかなど、お聞かせください。
木村:詳しくは言えませんが、結構出るんではないでしょうか。新規カードのすごい多い弾があったりとユーザーさんがびっくりするというか、新鮮な形で受け取ってもらえる形にしたいですね。『Shadowverse』のユーザーさんにも驚いてもらえる形には絶対になると思います。
──デジタルの『Shadowverse』では、これまでに様々なタイトルとのコラボレーションが行なわれてきました。『EVOLVE』でもすでにホロライブさんとのコラボが発表されていますが、リーダーカード以外にも今後も他作品とのコラボには期待しても良いでしょうか?
木村:そうですね。うまくバランスをとってやっていきたいと思っています。『Shadowverse』と近い考え方でコラボはやっていく予定です。今後の発表にご注目ください。
──『EVOLVE』のイチオシ部分を教えて下さい。またお気に入りのクラスやカードなどあればお聞かせください。
木谷:カードが非常に綺麗だということですね。イラストが綺麗で加工もかなり凝って作っています。加工はCygamesさんのこだわりも反映されていて、うちの製造現場も頑張りました。ビジュアル的に映えるカードが多いので、アナログならでは集める楽しさを体験していただきたいですね。
木村:わかりやすいゲーム性と、カードゲームとしてのおもしろさを重視しています。コミュニケーションは要素があるというのは当たり前ですが、実際にカードを出したり、進化したりといった、自分が実際にプレイしている感覚でおもしろいと感じる部分をポイントとして創っているので、そこがイチオシですね。カードゲーマー以外には伝わらないかも知れませんが、カードをガチャガチャするにも、おもしろいものとそうでないものがあると思います。そういうところをちゃんと意識して創っています。あとは、アプリ版のリーダースキンを再現したサポートアプリは今までのアナログTCGには無いものなので楽しんでいただきたい要素です。やっぱりキャラクターの声で何かしたいとか、なりきり要素は醍醐味ですので、大事にしています。イチオシのクラスはどのクラスにもかみ合ったときのおもしろさがちゃんとあって、これだというのは難しいですね。特にLG(レジェンド)のカードはどれもおもしろいと感じてもらえると思います。アプリ版ではおなじみのカードも多くありますので、『Shadowverse』を体験している方はことさらおもしろいと思ってもらえるかもしれません。
──最後に興味を持っている『Shadowverse』・『EVOLVE』ユーザーに向けてメッセージをいただけたらと思います。
木谷:お客様、店舗様のおかげで本日発売にいたることができました。本当に遊んでよし、集めてよしのカードゲームになっていますので、末永く楽しく遊んでいただけたらと思います。
木村:『EVOLVE』はこれまで『Shadowverse』を応援してくださったみなさまのおかげでできたゲームです。『Shadowverse』とは全然違った体験ができるので、『Shadowverse』ユーザーにもぜひ遊んでもらえたらうれしいです。『EVOLVE』は今から始めるには非常にいいゲームです。ぜひ友達を誘って楽しんでもらえればと思います。