『バトルスピリッツ』のエキスパート、しゅくりによる『バトスピ』コラム連載!
数ある歴戦のなかで出会ったカードのエピソードを中心に、ざっくばらんなテーマで語っていきます!
しゅくり……バトスピチャンピオンシップ2013【聖剣大戦】ヒーローカップマスタークラス優勝者で、現在は『バトスピ』のカードを日々世に送り出す開発チームORG に所属。また、『バトスピ』公式YouTubeチャンネルの配信番組「バトスピ エクストリームゲーム」では、挑戦者を迎え撃つ白のガーディアンとしても活躍中。 |
今宵の月も美しい……
ということで、11月のはじめに発生した皆既月食も記憶に新しい今日この頃!
『バトスピ』で“月”といえば《月光龍ストライク・ジークヴルム》が思い浮かぶ人も多いはず。
今回は契約スピリットとしてリバイバルされて盛り上がっているこのカードから、昔の思い出を振り返ってみたいと思います!
■採用デッキが悩ましい月光龍
BS10-X04《月光龍ストライク・ジークヴルム》
今から12年前『バトスピ』では通算10弾目となる「星座編 第1弾 八星龍降臨」で登場したカードです。
白のスピリットでジークヴルムという驚きと格好良さ!
それで白らしい防御的な性能!
という魅力はあったものの……当時の大会ではほぼ見られませんでしたね。
「何デッキで使えるんだろう……?」というのが最初の印象でした。
系統:「武装」で言えば当時は武装ストライクというデッキがありましたが、これは速攻デッキだったためこのカードの出番はなかったのです。
大型ブロッカーの立ち位置としては《機神獣インフェニット・ヴォルス》《甲蟲武神ギラファ・ランドウ》がすでにいましたしね。
そんななか、最終的に一番うまく活用していそうだったのは赤白コントロールデッキ!
《月光龍ストライク・ジークヴルム》を基本はブロッカーにしつつ、後半《超神星龍ジークヴルム・ノヴァ(BS09-X35)》の転召元として利用する戦術で輝いていました。
コアさえあれば最終的に色は関係ないというのは『バトスピ』らしいですね。
そして「ストライク」とあわせて思い出すのが《アブソリュートストライク》!
効果こそパワフルなものの、当時は個人的に最も扱い難い『バトスピ』のカードとして認識していました……。
大体のカードは、何かしら無理やりだとしても使い道があるものです。
どんなに重くてもスピリットならアタックやブロックできる!
とか
マジックなら効果が不発でもスピリットを自壊してBP比べで破壊させない!
とかですね。
しかしこのカードは! 名称「ストライク」がいなければそれすら使えない!
構築ならともかく、ブースタードラフトなどのリミテッド戦で引いたらどうすんだ?!
みたいなことを考えていましたね。おれはブードラが好きなので特に……。
ブードラ、また色んなところで遊ばれるようになるといいなあ!
今なら系統や名称指定無視とか、特殊ルールを入れたりしても楽しそうだし、このカードも本領を発揮できるかも?
■頼れる1枚に進化した月光神龍
BS12-X04《月光神龍ルナテック・ストライクヴルム》
そんななか、満を持して登場したのが強化型の《月光神龍ルナテック・ストライクヴルム》!
これは本当に強かった!
【重装甲:可変】を持っているためブロッカーとしての信頼性が向上。時代的にはブレイヴへの効果耐性を得たのもうれしいところで、アタックとブロック時に使えるバウンスで攻防に活躍してくれました。BP11000に届くため、「北斗アポロ」に一方的に負けることがなくなったのも優秀。
【重装甲:可変】は、元から白いので《鎧馬アルファズル》にバウンスされず《騎士王蛇ペンドラゴン》などを合体させて紫耐性を得れば紫速攻ではこのカードだけで詰む可能性すらありました。
適当な黄色ブレイヴを付ければ《ウィッグバインド》にだって対応!
《突機竜アーケランサー》でとんでもないBPに!
などなど、さまざまな場面で活用できる息の長いスピリットでしたね。
そして最高の相棒は同じブースターに入っていた《マネキキャット》でしょう。
召喚時効果で《月光神龍ルナテック・ストライクヴルム》をノーコスト召喚からの合体! ついでに緑耐性もゲット!
疲労とバウンスで相手のスピリット2体に対処できるのも強く、すさまじい制圧力がありました。《マネキキャット》は星座編の白デッキパワーをかなり底上げしたブレイヴですね。
合体条件は系統指定が限定的ですが、緑か白ならなんでもノーコスト召喚できるので、いつかまた使える日が来るかも?
■強くてかわいい月華龍
名称「ストライクヴルム」と言えば忘れられないのがこのカード!
《月華龍ストライクヴルム・プロキオン》は軽減の多さに場持ちの良さとライフ回復まで付いた、抜群に使いやすいスピリットとして印象深いです。そしてとてもかわいい。
ちなみに《デッドリィバランス》などで自発的に破壊すると回復もできたり(あんまりしませんが……)。
《氷雪の勇者皇ウル》などを一緒に使った白黄ライフコントロールデッキは楽しかったですね。
かわいさを取るなら、別デッキにはなりますが《月光妖精ゲッカ》なども月華龍に負けないかわいさでした。
このあたりも含めて、さまざまな混色デッキが存在していたのも星座編の特徴と言えるでしょう。
どんなデッキ構成だったか、思い出してみたり過去の記録を探してみたり……。こういうのもリバイバルの愉しみですね。
《月光龍ストライク・ジークヴルム》や《月光神龍ルナテック・ストライクヴルム》は契約スピリットや契約煌臨を持つスピリットとしてリバイバルを果たし、我が友として現在も大活躍中!
ここに挙がったカードのみならず、「月光」や「ストライクヴルム」サポートは結構豊富なので、今また読み返してもおもしろいかもしれませんね。
今回はここまで!
まっ種~
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