バトラーの魂が秋葉原を揺らした1日! 「バトラーズツアー2023 ツアーFINAL東京」会場レポート&優勝者インタビュー

9月23日、東京・ベルサール秋葉原にて『バトルスピリッツ』の大規模公式イベント「バトラーズツアー2023 ツアーFINAL東京」が開催されました!

本イベントでは、世界最強バトラーの座をかけた全国大会「バトスピチャンピオンシップ2023」日本決勝出場権利をかけた大会イベントをメインに、バラエティ豊かなサイドイベントが催されました。
本記事では会場の模様をお伝えするフォトレポートを、大会優勝者へのインタビューとあわせてお届けします!

 

◆満員御礼のバトルイベント&ステージ!

会場は3フロアに分かれてさまざまなイベントが実施されていました。

メイン大会となる「バトスピチャンピオンシップ2023 Cycle 1 ツアー予選」は2Fで実施。事前応募で参加した腕に覚えのあるバトラーたちが、優勝を決めるトーナメントラウンドをめざして最大6回戦のスイスドローラウンドでバトルを繰り広げていました。

 

また、2Fではブースタードラフト形式でデッキを構築する「巡るキセキ発売記念 ドラフトブースター杯」、限定構築戦の「コラボ3戦バトル/ディーバ3戦バトル」、当日発売の「【SD66】バトスピドリームデッキ 紅蓮の異世界」「【SD67】バトスピドリームデッキ 究極の新星」を使ってバトルする「バトスピドリームデッキカップ」など、各種サイドイベントも開催。各イベントには公式番組「バトスピ エクストリームゲーム タッグバトル」で活躍中のガーディアン(新井良平さん、土岐頼知さん、碓氷剛史さん、しゅくりさん、掛川渚さん、阿部笑華さん)が参加したこともあり、たくさんのバトラーがこぞって参加し、思い思いのバトルを楽しんでいました。

さらに、同フロアではハーフデッキを使用した体験会も実施。てぶらで参加できる手軽さに加え、参加記念品として使用したハーフデッキやプロモーションカード、全16種のステッカーが手に入るということもあり、こちらも『バトスピ』入門者で賑わっていました。

 

B1Fでは勝ち星に応じた記念品がゲットできるサイドイベント「ガンスリンガーバトル」を実施。1フロアまるまる使った、会場内でもとりわけ大規模なバトルイベントですが、対戦卓はバトルを求める多くのバトラーで常に埋め尽くされ、一時は参加待機列が会場外にまで伸びるほどの大盛況となっていました。

 

1Fでは物販や展示のほか、自由に観覧できるステージが設置されており、ガーディアンによるステージイベントや、MCに声優の菅沼久義さん、阪口大助さん、杉田智和さん、ゲストに立花慎之介さん、藤田咲さんを迎えた「バトスピ大好き声優の生ステージ!」、2Fで実施されている「Cycle 1 ツアー予選」のトーナメントラウンド実況など、バラエティ豊かなステージイベントが実施されました。

ステージは会場外からも見える配置となっており、ステージが盛り上がったタイミングでは秋葉原を往来する人々も足を止めていたのが印象的でした。

 

なお、ステージの模様は『バトスピ』公式Youtubeチャンネルでもアーカイブ配信されているので、あわせてチェックしてみてください!

 

 

◆環境の多様性をみせた3名の優勝者にインタビュー!

「Cycle 1 ツアー予選」のスイスドローラウンドを勝ち抜けた48名のバトラーがトーナメントラウンドに進出。デッキ分布は下記の通りで、人気の「秘契約」や「獄契約」「蒼契約」が若干多いものの、合計20デッキというバラエティ豊かなデッキタイプがぶつかる形となりました。

 

どのデッキが勝つのかわからない大混戦を制し、日本決勝進出を決めたのは
・ユウスケ選手(青ウルトラマン)
・アバン選手(蒼契約)
・ハイパボリックスライム選手(イザナギ&イザナミ)
の3名! ここからは、優勝した3名へのインタビューをお届けします!

(写真左から)ユウスケ選手、アバン選手、ハイパボリックスライム選手

 

―本日は優勝おめでとうございます! 今の心境をお聞かせください。

Aブロック優勝 ユウスケ選手(以下「ユ」):まだ現実ではないような、頭がフワフワしているような気分です……! 『バトスピ』は第2弾の「激翔」から休止期間もはさみつつずっと遊んできたのですが、大型大会の優勝経験は今回が初めてになるので、15周年で初優勝という、よいアニバーサリーとなりました。今年1月の「バンダイカードフェス 2023」で行なわれた「レベルアップガンスリンガー 契約杯」ではエリア3突破までいったものの、決勝トーナメント1回戦で負けてしまったので、その雪辱を晴らせたのもうれしいですね。

Bブロック優勝 アバン選手(以下「ア」):公式大会では決勝トーナメントにすら上がったことはなかったので、初めての優勝でびっくりしていますし、今でも本当に自分に起きていることなのか信じられません……! 『バトスピ』は覇王編から始めて、アルティメット編が終わってから1回休止していたのですが「エヴァンゲリオン」がコラボで登場するのが気になって復帰したんです。今のアバンというバトラーネームも、復活した勇者みたいな意味合いで、分かる人には分かる名前で付けてます(笑)。そこからの初優勝なので、復帰したかいがありました!

Cブロック優勝 ハイパボリックスライム選手(以下「ハ」):自分もなんで優勝できたんだろうという気持ちが一番大きいです。キーカードとなる《創界神イザナギ&イザナミ》が毎回しっかり引けていたり、契約デッキの相手を序盤から《バタフライジャマー》で牽制できたりと、デッキに助けられた部分も大きいと思いますが、公認大会初優勝を飾れたのは素直にうれしいです。『バトスピ』歴は真・転醒編のバトスピエントリーデッキ「紫翼の未来」からで、当時はエントリーデッキと言いつつかなり難しいデッキだったのですが、そのデッキを何ヶ月も練習してうまく回せるようになったことも、今の優勝にもしかしたらつながっていたのかもしれません。

 

―『バトスピ』歴がきれいに別れていておもしろいですね。使用されたデッキもバラエティに富んだラインナップとなっていますが、デッキの選択理由を教えてください。

ユ:今回「青ウルトラマン」を選んだのは、まず僕が子供のころから「ウルトラマン」が好きで、「ウルトラマン」で遊びたいなと思っていたからです。そこにコラボスターター「ウルトラマン 英雄たちの軌跡」でデッキパーツが手に入りやすくなって、さらに対戦環境的にも戦いやすくなっている。自分の好きなヒーローで優勝できるなんて夢じゃないか、好きなコラボで勝つなら今しかないぞと思ってこのデッキを選びました。


ア:「蒼波」はもともと使い慣れているデッキということもあるんですが、少し前の環境で流行っていた《七大英雄獣ヘクトル》《幻惑の隠者騎士バジャーダレス》を相手に使われるとキツい側面があるんです。でも、今回「極契約」が出てきてアルティメットデッキが2つに増えたので、それらに触れない《ヘクトル》は減っていると推測して、これならいけるだろうと選択しました。


ハ:自分もアルティメットが増えている環境が前提で「イザナギ&イザナミ」(以下「イザイザ」)なら触れるので勝機があると思っていました。デッキの苦手な【ゼロカウンター】や《EVANGELION Mark.06 -カシウスの槍-》もアルティメット環境なら減っているだろうと。また、デッキのキーとなる創界神ネクサスを破壊できる《ヒョウモンパンサー》が入る「蒼波」の使用率が減っていたので追い風となりました。また、自分は家庭用ゲームの『バトルスピリッツ コネクテッドバトラーズ』を結構遊んでいたんですが、ゲーム内だと《黄泉ノ皇蛇ライウンオロチ》が使える環境下なので「イザイザ」がかなり回しやすいんですよ。そこで練習を重ねて使い慣れていたというのも選択理由になります。


―みなさんアルティメットの対策をかなり意識しているようですが、やはり現環境を勝ち上がるうえでは重要なポイントになるのでしょうか。

ユ:優勝を狙うなら、アルティメットに触れるデッキがまず前提になりますね。

ア:ただ、本大会では時間制限があるので、ロングプレイになりがちな「獄契約」は少なくなるだろうと予測はしていましたね。普通のショップバトルだと多いんですが、ちょっと減ったのかなと。決勝トーナメントに進出したデッキは「獄契約」のほうが多いですが、スイスドローラウンドでは「極契約」のほうがよく当たった印象です。

 

―デッキの調整ポイントやこだわりはありますか?

ユ:今回はできるだけいろんな相手に目をつけられるようなデッキをめざしました。最初は手札保護のカードを入れていた枠を、トラッシュを封じなくては勝てない対面を想定して《蒸気都市スチームハイヴ》に変えるなど、対応できるカードを引き込めればどのデッキにもワンチャン勝てるよね、という調整ですね。僕は環境読みがあまりできないタイプなので、環境に出てきそうなデッキに高確率で勝つより、どのデッキにも4割は勝てるデッキを模索した結果の「青ウルトラマン」になります。

ア:自分は《バスタースピア》を1枚入れたのがポイントですね。契約カードがいる以上【煌臨】を封じる《ダークタワー》はどうしても出てくるので、それを処理できる《メビウスリング》《バスタースピア》は重要でした。実際「呪契約」とのバトルで《ダークタワー》《バスタースピア》で破壊して、そこから《神海皇子ガブル・シャック》《神海大帝ケーニッヒ・シャック》で2点ずつ与えて勝利する場面もあったので、かなり助けられました。

ハ:僕は1枚採用、ピン刺しが大好きなんですが、ショップで「イザイザ」を回していた段階ではそれほど入っていなかったんです。ただ、フィニッシュの手段が足りなくて《神産ノ樹神ククノチ》を入れたり、《創界神イザナギ&イザナミ》《神産ノ大醒獣オオヤシマ》の回収用に《パイオニア 樹精ハッパ》を入れたりしました。《ククノチ》「蒼波」対面で相手が《零ノ障壁》を抱えていてケアしないといけない場面で3ダメージが活きたのでよかったです。逆に《オオヤシマ》を2枚にしたのは怪しい部分で、未だに自信はないですね……(笑)。

―スイスドローラウンドを含めて印象に残ったバトルはありますか?

ユ:「秘契約」と当たったすべてのバトルですね……。すべてのデッキに4割勝てる「青ウルトラマン」とは言ったものの、実は「秘契約」だけは苦手で、重疲労されると何もできなくなってしまう。練習の勝率も10回中3回勝てればいいなといった感じで、《相棒虫ガタル》が出てくるたびにどう勝てばいいんだろうとハラハラしながらプレイしていました。でも、結果としてはデッキにも助けられて3回当たった「秘契約」に全勝できたんです。これはもう優勝するしかない。今日は俺の日だ! って思いましたね(笑)。

ア:自分も「秘契約」はトーナメントラウンドの2回戦、3回戦、準決勝で相手になって、相当きつかったです。ただ、準決勝の相手はいつもショップバトルでバトルしている顔なじみの選手で、普通なら長考する場面で早くプレイしなきゃとプレッシャーを感じてミスにつながるところを「いいよいいよ。大丈夫だからゆっくりプレイして!」と声をかけてもらえたんです。おかげで落ち着いてプレイできましたし、勝利にも繋がったので、感謝しかないですね。

ハ:まず一番ピンチだったのは決勝戦で《ダークタワー》の効果を忘れて《創界神イザナギ&イザナミ》の【神技】を空撃ちしてしまったことですね。それより前のバトルで同様のシチュエーションがあって把握はしていたつもりだったので、かなり悔しかったです。また「紫エヴァ」とのバトルでは《イザイザ》が最後の最後まで引けなくてバーストケアができず、いつ5点パンチが来てもおかしくないという状況まで追い詰められました。すごく長考してしまったので、反省点の残るバトルでした……。

 

―トーナメントラウンドはステージで実況中継されていましたが、みなさんが長考される場面では実況席や観客がものすごく盛り上がっていました。同じバトラーだからこそ「悩む意味」が共有できていますし、重要な局面の1手を考え抜くことは素敵なことだと思います! では、そんな激戦を支えたMVPカードを選ぶとしたら何になるでしょうか?

ユ:僕は《ウルトラマンルーブ》ですね。「ウルトラマン」に【煌臨】するとコスト7以下を破壊できるんですが「秘契約」対面では存分に活躍してくれた最高の相棒です。アタックステップを終了させない効果もほかのデッキに対して活躍してくれたので、確実に勝利へ貢献してくれた1枚です。

ア:《伝説王者タイタス・エル・グランデ》に助けられた場面が2回あったので選びたいところですが、《審判蛇ツイノムシバミ》がやっぱり強かったです。コアシュートで盤面を一掃しつつ、2枚ドローする効果はほとんどのバトルで活躍しましたし、これがなかったら優勝は無理だったと思います。

ハ:《バタフライジャマー》ですかね。これが積めるのが「イザイザ」のメリットともいえるので。準決勝の「紫エヴァ」とのバトルで《創界神イザナギ&イザナミ》のコアを使い果たした状態で、手札は破棄されて0枚という状況があったんですが、そこから《黄泉ノ獣ライウンコマイヌ》を召喚、召喚時ドローで引いた《パイオニア 樹精ハッパ》を召喚して2コアを《イザイザ》に乗せてバーストケアができたのは、単純な強さとは別に印象に残っています。本来仕事をしたのは《ライウンコマイヌ》なんですが、入れてよかったのかなと思っていたカードが土壇場で活躍したので《樹精ハッパ》もMVPに選んであげたいです。

―11月25日(土)には「契約編:界 第3章 紡約」が発売されます。本日のステージ上でもいくつか新情報が公開されましたが、現在の「契約編:界」環境に対する印象や、「紡約」に期待することがあればお聞かせください。

ユ:僕は最初期から『バトスピ』を遊んでいて、いろいろなシステムを経験しましたが、そのなかでもブレイヴっていうカードが好き過ぎるんです……。なので、新しいブレイヴがたくさん登場してプッシュされている今の環境もニコニコしながら遊んでいます。ただ、まだこういった大会で結果は出せていないのかな……とも思うので、新弾ではさらに強いブレイヴが入っていたらいいなとワクワクが止まりません!

ア:自分はどのデッキでも勝てる可能性があるという今の環境がすごい好きです。「獄契約」が頭一つ抜けている感もありますが、ほかのデッキも勝機はある。好きなデッキが使えるのは本当におもしろいです。ただ、契約編で登場した6体のダンの契約スピリットになると、競技レベルで使われているのは「シャック」くらいなので、「紡約」で加わるエンゲージブレイヴの新たな契約デッキが活躍してくれることを願ってます。

ハ:カイの裏契約スピリットも「オボロ」「ガタル」以外は本領を発揮できていない印象なので、今後の強化に期待したいですね。今の環境はみんな何のデッキを組んでくるのかわからないのが本当におもしろいです。本大会の直前に行なわれた「Cycle1ツアー予選広島会場」のTOP32名の使用デッキを事前にチェックしていたんですが、14種類もあってなんじゃこりゃ! って驚きましたよ。でも、意外なのは「青ウルトラマン」くらいで、どのデッキも上がってきて不思議じゃない強さを持ってるんです。素晴らしい環境なので、これが維持されるとうれしいですね。創界神ネクサスが強いのもおもしろい環境なので、自分が優勝したことで「イザイザ」を使うバトラーが増えて、さらに混戦模様になったら最高です!

 

―今回優勝されたみなさんは、「バトスピチャンピオンシップ2023」日本決勝へ進出されます。大会は2月開催なのでまだ先は長いですが、意気込みをお聞かせください!

ユ:まず自分がここまで勝てるとは正直思っていませんでしたので、今はうれしさを噛み締めつつ、そのなかでも自分が勝たせてもらったバトラーたちに恥じないようなプレイが日本決勝でできるように、今から練習をがんばります!

ア:現在と日本決勝が開かれる2月では、環境がガラリを変わるだろうと思っています。まずは「紡約」やそのあとに控える新カードたちをしっかり遊び込んで、カードの効果を覚えるところからですね。プレイミスをしないように、がんばって勝ち上がっていきたいと思います!

ハ:日本決勝では自分もみなさんもどんなデッキを握っているのか未知数ですが、あまりメジャーデッキを組みたくないって気持ちがあるので、今回の「イザイザ」みたいなデッキか、大好きな「メフィラストリアイナ」とか、「紡約」で期待しているブレイヴとか、新弾のカードを見ながら吟味して臨みます!

―ありがとうございました!