【FF-TCG】「MASTERS2019」千葉会場で聞いてみた! 「Opus VIII」のベストカードは?

『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今回は「MASTERS2019」千葉大会に参加していた強豪プレイヤーへ「あなたの思う「Opus VIII」のベストカードは?」という質問をしてみました。

皆さん、こんにちは。カードゲーマー編集部の編集(川)です。
4月7日に「MASTER2019」千葉大会が開催され、新シーズンがスタートしました。
続いて今週末には「MASTERS2019」神戸大会、4月27日からは3日間にわたって名古屋にて「JAPAN CUP NAGOYA」が開かれ、そのなかで「MASTERS2019」名古屋大会も開催されます。

いずれも優勝、あるいは上位入賞者は秋にロサンゼルスで開催される世界選手権につながる「MASTERS2019 FINAL」の参加権利を得られる大会なので、ぜひふるってご参加ください。

「MASTERS2019」、「JAPAN CUP NAGOYA」の開催概要はこちらでチェック!

今回は「MASTERS2019」千葉大会に参加していた強豪プレイヤーの方々に『「Opus VIII」のベストと思うカードは?』という質問をしてみたので、その回答を掲載していきます。

◆MASTERS会場でプレイヤーに聞いてみた! 「Opus VIII」のベストカードは?

「Opus VIII」発売から2週間ほどがたち、実際のカードの使用感などもかたまってきたころかと思います。
今回は「MASTERS2019」千葉大会の会場で、プレイヤーにアンケートを取ってみました。強豪プレイヤーたちは「Opus VIII」のカードをどのように見ているのでしょうか。

 


ひーとさん(MASTERS2019千葉大会優勝)
【8-136L】《常闇のヴェリアス》image

フォワードを出しつつ除去ができるオートアビリティは基本的に強力ですが、1枚で完結しているもの以外は【5-068L】《ヤ・シュトラ》imageに邪魔されてしまうという欠点がありました。【8-136L】《常闇のヴェリアス》imageは強力な効果でありつつ【5-068L】《ヤ・シュトラ》imageを苦にしないのが優秀です。
また6コストなので【5-091H】《星の神子》imageのアビリティでCPを支払わずフィールドに出せます。まずまわりにいるフォワードをCPを使って除去し、それから【8-136L】《常闇のヴェリアス》imageを出して本命のフォワードをブレイクゾーンに置かせるといった運用が可能な点も強力だと思います。


閣下さん(2017、2018日本代表)
【8-006L】《クラウド》image

ダメージを与えるオートアビリティはほかのいろいろなカードと組み合わせられるため、どのカードと組み合わせるかを考えるのが楽しいカードです。また、除去に対する耐性がある点もシンプルに優秀です。
今回は「火氷」で使ってみましたが、ベスト8に入ったKurosawaさんは「火土」で採用していたりと、幅広いデッキに投入できるスペックを持ったフォワードではないでしょうか。


Kurosawaさん(2017日本代表、2018名人位決定戦準優勝)
【8-139S】《リセ》

ダメージ4点の状況からいきなり負けてしまうことはあまりないので、大体のゲームで「あなたのコントロールするフォワードのパワーを+2000する」アビリティが発動するタイミングがあります。そうなればこのカード単体でも3コストでパワー9000、そして味方を大幅に強化するため挽回の糸口になってくれるでしょう。
そうでないタイミングでも+1000はできるので、その時点でもうじゅうぶんに強力なフォワードだと思います。


サワダさん(2017年日本代表)
【8-136L】《常闇のヴェリアス》image

単純にこれ1枚で2枚ぶんのアドバンテージを取れます。また火属性のデッキが【4-085H】《ダダルマー》imageを何もさせずに除去できるようになるなど、すべてのデッキに「選ばずに、直接ブレイクゾーンに置く」除去を投入できるようになったということは今後の環境に影響を与えそうです。


Mk.2さん(2017名人位決定戦準優勝)
【8-093C】《エレキクラゲ》image

同じ「Opus VIII」のカードで言えば【8-115L】《ジタン》imageのような「アタックすること、プレイヤーにダメージを与えること」が大事なフォワードの頼もしい相棒です。これでヘイストをつけてアタック、相手がブロッカーを出してきたらダルにしてもう1回アタックという流れを保証してくれるのでコンボパーツとして注目しています。2コストなので手札のカード1枚をコストにすれば使えるため「出しにくいな」と思うタイミングがあまりない点も便利です。


プチデビさん(MASTERS2018仙台大会、2018名人位決定戦東京予選優勝)
【8-048H】《ウォーリアオブライト》image

デッキビルダーの心をくすぐる1枚です。これ自身はいくつか存在する【ジョブ(光の戦士)】サーチの効果で手札やフィールドに持ってくるのは難しくないので、あとは相棒となる【ジョブ(一般兵)】しだいでとんでもないコンボが完成する可能性があります。
いまの段階でも【6-045H】《シド [II]》と各種《バイキング》や《チョコボ》を組み合わせた動きがありますが、これからどんな【ジョブ(一般兵)】のフォワードが出てくるのか、楽しみになりますね。


ちょーぎょーじさん(Asia Grand Championship横浜、大阪ベスト4)
【8-136L】《常闇のヴェリアス》image

まず単純なアドバンテージ面で優秀という点が1つあります。1枚のカードでしっかり仕事をしてくれて、その仕事がタイミングしだいでは勝ちを引き寄せる大きなものになることも少なくありません。
そういうカードは競技志向のプレイヤーに好まれますが、このカードはそれだけではなく「フィールドに出たとき」「ブレイクゾーンに置かれたとき」という、ほかのカードと組み合わせてみたくなるアビリティを2つ持っています。つまり「こうしたらおもしろいんじゃないか?」とデッキを考える楽しさも味わえるカードでもあります。強さとおもしろさを兼ね備えたカードということで今回のベストカードかなと思います。


AxZさん(2018名人位決定戦東北予選優勝)
【8-123H】《ニコル》image

これまでも「パワーをマイナスする」というのは水属性の得意技でしたが、火属性デッキのように「ダメージ+ダメージで除去」というほど手軽には組み合わせられませんでした。【4-132R】《トンベリーズ》imageと【2-133R】《不浄王キュクレイン》imageだけではちょっと足りない、あるいは除去できてもこちらも戦力が残らないといったシチュエーションですね。
しかし、このカードが出たことで【4-132R】《トンベリーズ》imageと【8-123H】《ニコル》imageでフォワードを除去してこちらにはフォワードが残るとか、【8-123H】《ニコル》imageと【2-133R】《不浄王キュクレイン》imageでドローしつつフォワードを出して除去とか、そういうことが可能になりました。
水属性のパワーマイナス戦法を大きく底上げしてくれるカードではないかと期待しています。


たるほさん(カードゲーマー公式WEBライター)
【8-026L】《ガーランド [IX]》image

氷属性のフォワードには【4-038L】《セリス》imageや【4-048L】《ロック》image、【3-033L】《ジェネシス》imageなど強力なものも多いですが、これらで継続的なアドバンテージを得ようと思ったらアタックさせなくてはなりません。氷属性にはダルにする手段が豊富にあるのでデメリットが気にならないこともありますが、それでもこれは弱点といえます。
その点【8-026L】《ガーランド [IX]》imageはフィールドにいるだけで継続的にアドバンテージをもたらしてくれます。また、最序盤から使えるCPに制限をかけられるというアビリティは既存のカードにはほぼ存在しないため新しいタイプのデッキを生み出す可能性もあるんじゃないかと思っています。

 


 

◆《常闇のヴェリアス》が高評価の結果に。今後は対策必須!?

この日、上位に残ったプレイヤーを中心にコメントをいただきましたが、8人中3人が【8-136L】《常闇のヴェリアス》imageを挙げる結果となりました。
その3名の評価も「アドバンテージ面で優れている」という点は共通していましたが、それ以外の「カードバリューが安定していて、さらに大きな効果を狙える」「これまでできなかった除去手段をあらゆるデッキが搭載できる」「このカードをキーにしたデッキビルディングが楽しめる」と異なる切り口から評価されていたのが印象的です。
それだけのポテンシャルを秘めたカードということで、これからの大会でもよく見かけるカードになりそうですね。【1-093H】《ヴァニラ》imageのような復活できるフォワードや【8-081R】《フェンリル》imageなどが【8-136L】《常闇のヴェリアス》image対策のカードとして評価されることになるのかもしれません。

「風土」デッキのワンツーフィニッシュで始まった今シーズンの「MASTERS」。これから全国で大会が開かれていきますが、この結果を受けてどのようなデッキが登場してくるのか、楽しみでなりません。
また、見事「風土」デッキで千葉大会を優勝したひーとさんのインタビューを来週掲載しますので、環境研究に役立てていただければと思います。

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!