『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週はライターのたるほさんが「光の使者」環境の新デッキを紹介します。
◆はじめに
皆さん、こんにちは!?『FFTCG』公式記事ライターのたるほです。
「Opus」シリーズになってから16番目のブースターパックである「光の使者」が、ついに発売となりました。
みなさんは楽しんでいますでしょうか?
僕は発売日の朝からショップに足を運び、今日まで毎日『FFTCG』漬けで遊んでいます。
新カードはどれも強力で、今弾は今まで以上にさまざまなデッキが登場するのではないかという予感がしているので、ひとつでも多くデッキをかたちにしていきたいですね。
今回はそんな「光の使者」の新カードを使ったデッキをいくつか作ってみたので、それを紹介していきます。
新環境の始まりにどんなデッキを作ってみようかと考えている方にもおすすめのデッキになっていると思うで、参考にしてみてくださいね。
それでは「光の使者」環境最速デッキ紹介記事、「たるほの隙あらばデッキ語り」を始めていきましょう。
◆集え「夜会」メンバー!?「6属性【夜会フースーヤ】」
最初のデッキは「夜会フースーヤ」です。
その名のとおり「光の使者」で登場した【ジョブ(モールズの夜会)】と【16-119H】《フースーヤ》を組み合わせたデッキとなります。
●デッキリスト:「6属性【夜会フースーヤ】」(フォーマット:スタンダード)
カード番号 | カード名 | 枚数 |
フォワード(23枚) | ||
【16-119H】 | 《フースーヤ》 | 3 |
【16-085H】 | 《マダム・エーデル》 | 3 |
【16-022R】 | 《アウィン[FFBE]》 | 3 |
【16-059C】 | 《ペツォッタ》 | 3 |
【16-099C】 | 《メラルド》 | 3 |
【16-121R】 | 《ベスビア》 | 3 |
【15-083L】 | 《リディア》 | 3 |
【13-002L】 | 《アクスター》 | 2 |
バックアップ(17枚) | ||
【16-065C】 | 《アンバー》 | 3 |
【16-075R】 | 《シンジュ》 | 3 |
【16-003C】 | 《エルビス》 | 3 |
【16-062C】 | 《レキサ》 | 3 |
【1-107L】 | 《シャントット》 | 2 |
【11-072R】 | 《デシ》 | 3 |
召喚獣(10枚) | ||
【10-068C】 | 《クーシー》 | 3 |
【9-068H】 | 《ドラゴン》 | 3 |
【16-074C】 | 《サボテンダー》 | 1 |
【12-002H】 | 《アマテラス》 | 3 |
「光の使者」で新たに登場したテーマである「モールズの夜会」は光/闇以外のすべての属性にカードが存在し、フィールドに【ジョブ(モールズの夜会)】のメンバーを集めることで各属性を象徴する能力を発動することができるという特性を持っています。
すべてのメンバーをそろえるにはデッキを6属性にしなければならないという制約がありますが、「モールズの夜会」のボス的存在である【16-080H】《マダム・エーデル》のアビリティによる踏み倒しと、【16-075R】《シンジュ》が持つ【ジョブ(モールズの夜会)】のコストを好きな属性のCPで払えるようになるアビリティで、属性の縛りなく【ジョブ(モールズの夜会)】を使うことができるというのがこのデッキの中心となるギミックです。
また、デッキが6属性になるという構築上の制約を逆に活かせるのが、もう1つのキーカードである【16-119H】《フースーヤ》です。
こちらは水属性のフォワードでありながら、キャストするために支払った水属性以外の属性の数に応じて効果が増えていくオートアビリティを持ち、最大で4つの効果を使うことができます。
そのためにはキャストの際に5属性のCPを支払う必要があるのですが、先ほどの【ジョブ(モールズの夜会)】はバックアップに火/風/土属性のキャラクターがいるので、これに好きな属性のCPを出せる【1-107L】《シャントット》や【11-072R】《デシ》をあわせることで、安定して4属性、最大で5属性でのキャストを狙おうというのが今回のデッキのねらいとなります。
なお5属性でキャストする際はバックアップ4属性+手札1属性でコストを1多く支払ってキャストすることも可能なので、こちらも覚えておくといいでしょう。
また【16-119H】《フースーヤ》は【カテゴリ(IV)】なので《リディア》とも相性がよく、2枚を順番にキャストすれば【15-083L】《リディア》の成長カウンターを増やして、回収した召喚獣をすぐにキャストするといったアクションも可能です。【12-002H】《アマテラス》などを回収して相手の仕掛けに備える動きも強力でしょう。
このコンボに関しては水属性以外に2属性のCPを払えればこのデッキ以外でも狙えるので、このコンボにフォーカスしたデッキを考えてみるのもいいかもしれませんね。
デッキの使い方としては、【ジョブ(モールズの夜会)】のバックアップを展開していくことになるのですが、先述した【16-075R】《シンジュ》を出せているかが特に重要なので、初手は【16-075R】《シンジュ》か【16-075R】《シンジュ》をサーチできる【16-065C】《アンバー》がいるかを基準にキープしていきましょう。
相手にフォワードの展開を先行されると、ついこちらもブロッカーを出して対抗したくなりますが、【ジョブ(モールズの夜会)】はメンバーの数が多ければ多いほど得られるリターンが大きくなるので、焦らずバックアップを伸ばしていくことが重要です。また、【16-059C】《ペツォッタ》以外の【ジョブ(モールズの夜会)】は偶数コストなので、バックアップを展開するときは偶数枚を意識するとコストを無駄なく使いやすくなります。
バックアップを万全に展開したあとは、こちらも一気にフォワードを展開して【ジョブ(モールズの夜会)】が集まったことによるボーナスや【16-119H】《フースーヤ》のもたらすアドバンテージで圧倒するゲームを目指していきましょう。
◆集めろクリスタル!?「水氷【クリスタル】」
続いてのデッキは「光の使者」でさらに強化された「クリスタル」ギミックにフォーカスした「水氷【クリスタル】」です。
●デッキリスト:「水氷【クリスタル】」(フォーマット:スタンダード)
カード番号 | カード名 | 枚数 |
フォワード(33枚) | ||
【16-023H】 | 《アグリアス》 | 3 |
【16-026L】 | 《暗闇の雲》 | 3 |
【16-030L】 | 《シャントット》 | 3 |
【16-042R】 | 《ラスウェル》 | 3 |
【15-034R】 | 《スノウ》 | 2 |
【15-035H】 | 《セッツァー》 | 3 |
【11-024L】 | 《ウーマロ》 | 2 |
【16-115H】 | 《セーラ[MOBIUS]》 | 3 |
【15-110C】 | 《ガウ》 | 1 |
【15-122L】 | 《モグ[FFVI]》 | 3 |
【15-126R】 | 《レナ》 | 2 |
【12-102L】 | 《海神リヴァイアサン》 | 3 |
【11-140S】 | 《カダージュ》 | 2 |
バックアップ(17枚) | ||
【16-041C】 | 《ユウナレスカ》 | 3 |
【15-038C】 | 《ナイト》 | 3 |
【4-026H】 | 《ガストラ帝国のシド》 | 2 |
【15-123C】 | 《予言士》 | 3 |
【13-093H】 | 《サラ》 | 2 |
【1-156C】 | 《オヴェリア》 | 3 |
【13-128H】 | 《セーラ姫》 | 1 |
「光の使者」ではクリスタルを獲得する手段が充実したことで、ゲーム中に消費可能なクリスタルの数が増え、クリスタルギミックを軸にしたデッキが大幅に強化されました。
なかでも【16-115H】《セーラ [MOBIUS]》と【16-023H】《アグリアス》の2枚は、クリスタルを集めつつほかの面でもアドバンテージを稼げる強力なカードです。
【16-115H】《セーラ [MOBIUS]》はクリスタルを獲得する効果に加え、クリスタルを獲得したとき、デッキの1番上をチェックしてバックアップであれば手札に加えることができます。
クリスタルを獲得するカードには【15-038C】《ナイト》や【15-123C】《予言士》といったバックアップも多く、そうしたカードがめくれることでさらにクリスタルが増えていきます。
このアビリティでデッキの1番上を見たとき、それがフィールドに同名のいないキャラクターであれば【15-035H】《セッツァー》でフィールドに出すコンボも狙えます。積極的にクリスタルを獲得し【12-102L】《海神リヴァイアサン》など大型フォワードの踏み倒しを狙うことも可能です。
【16-023H】《アグリアス》はアタックのたびにクリスタルを獲得できるので、【16-115H】《セーラ[MOBIUS]》とあわせて使うことで、先述のコンボを毎ターン狙っていくことができます。
また【1-156C】《オヴェリア》とセットで使うコスト2のフォワードながらパワー9000になり、除去しようにも選ぶたびに手札を捨てなければならないので、対戦相手にとっては非常に対処が難しい、攻めの要となるフォワードです。
【ジョブ(騎士)】を活かしたシナジーを持つカードとして【16-042R】《ラスウェル》も同時に登場したことで、これまでの氷属性からさらに一歩カードパワーが高まったと感じますね。
このデッキの使い方ですが、まずゲーム序盤は【16-115H】《セーラ[MOBIUS]》と【16-023H】《アグリアス》を中心にフォワードを展開し、クリスタルを集め後半戦への準備を整えます。
個人的な体感ですが、大体3~4個集まると1ターンに複数回クリスタルを使えて動きやすいという印象でした。
クリスタルがじゅうぶんに集まったら「光の使者」で新たに登場した【16-030L】《シャントット》や【16-026L】《暗闇の雲》といったカードでクリスタルを消費しながら戦います。
【16-030L】《シャントット》は前回の記事でもご紹介したとおり、相手のフォワードをすべてダルにするアビリティを持っていて、相手のブロッカーをダルにしてゲームを決めたり、相手のアタッカーをダルにしてピンチを回避したりと非常に強力なカードです。
【16-026L】《暗闇の雲》は、これまで氷属性に不足していたフォワードの除去を一手に引き受けてくれるカードです。クリスタル2つという条件はなかなか厳しいのではないかと感じていたのですが、実際に使ってみるとクリスタルを獲得する手段が増えたことで、余裕を持って使うことができると感じました。
クリスタルを集める過程でバックアップをしっかり展開できていれば【12-102L】《海神リヴァイアサン》なども無理なく使えるので、相手のフォワードにもしっかり対処しつつ勝利をつかみましょう。
◆放て黒魔術!?「火雷【黒魔道士】」
今回最後に紹介するのは、「火雷【黒魔道士】」です。
●デッキリスト:「火雷【黒魔道士】」(フォーマット:スタンダード)
カード番号 | カード名 | 枚数 |
フォワード(26枚) | ||
【16-095H】 | 《ビビ》 | 3 |
【16-027C】 | 《黒のワルツ1号》 | 3 |
【16-007R】 | 《黒のワルツ2号》 | 3 |
【16-088L】 | 《黒のワルツ3号》 | 3 |
【16-004C】 | 《オニオンナイト》 | 3 |
【16-087C】 | 《からくり士》 | 3 |
【11-007R】 | 《ザックス》 | 3 |
【10-132S】 | 《ティナ》 | 2 |
【16-015H】 | 《トゥモロ》 | 3 |
バックアップ(18枚) | ||
【5-006R】 | 《カルラ》 | 1 |
【5-021R】 | 《ムツキ》 | 1 |
【7-017H】 | 《ミース》 | 3 |
【13-013C】 | 《パロム》 | 3 |
【16-005C】 | 《クラウド》 | 2 |
【5-104R】 | 《カリヤ・シバル》 | 3 |
【10-086C】 | 《アルド》 | 2 |
【14-080R】 | 《エクスデス》 | 3 |
召喚獣(6枚) | ||
【12-002H】 | 《アマテラス》 | 3 |
【15-014H】 | 《ブリュンヒルデ》 | 3 |
このデッキの主役となるのは、【ジョブ(黒魔道士)】を持つ新カードの【16-027C】《黒のワルツ1号》、【16-007R】《黒のワルツ2号》、【16-088L】《黒のワルツ3号》と【16-095H】《ビビ》です。
【16-027C】《黒のワルツ1号》、【16-007R】《黒のワルツ2号》、【16-088L】《黒のワルツ3号》は共通して【ジョブ(黒魔道士)】を手札から捨てることで相手を除去するアクションアビリティと、アビリティによって手札から捨てられたとき、フォワードに4000ダメージを与えるオートアビリティを持っており、これらのアビリティを組み合わせて相手のフォワードを除去しつくすことができます。
このデッキでは、これらのカードを活かすため自ら手札を捨てるアビリティを持つキャラクターを多数採用しています。
【16-004C】《オニオンナイト》や【16-087C】《からくり士》など「光の使者」で登場したカードはもちろん、【7-017H】《ミース》や【11-007R】《ザックス》など、探してみるとこうしたシナジーを持っているカードはかなりたくさんありました。
特に【11-007R】《ザックス》はコスト1、パワー8000と破格のスペックを持ちターンの終了時には手札を捨てて相手のフォワードに5000ダメージを与えるアビリティを持っていて【16-027C】《黒のワルツ1号》、【16-007R】《黒のワルツ2号》、【16-088L】《黒のワルツ3号》との相性は抜群です。
これまでは与えるダメージが足りず、効果が強制だったため手札を減らしてしまうデメリットが勝り、採用を見送られることも多かったカードですが、このデッキであればポテンシャルを存分に発揮できるでしょう。
また、もう1つの【ジョブ(黒魔道士)】のシナジーである【16-095H】《ビビ》は、フィールドにいる【ジョブ(黒魔道士)】1体につき4000ダメージを与えられるアクションアビリティを持っており、【ジョブ(黒魔道士)】が増えるほどダメージも増えるので、【16-027C】《黒のワルツ1号》、【16-007R】《黒のワルツ2号》、【16-088L】《黒のワルツ3号》とはもちろん、これまでに登場した【13-013C】《パロム》などとも相性がいいカードとなっています。
さらにこのデッキの強力な点は【16-088L】《黒のワルツ3号》と【16-095H】《ビビ》がお互いをブレイクゾーンから回収できるという点です。
これによりフィールドに常に除去能力を持ったフォワードを維持しやすくなるため、除去の継続力という点ではこれまでに類を見ないデッキと言えるでしょう。
デッキを使うときのポイントは、リソースの獲得という面がそれほど得意ではないので、コントロールデッキのようにアドバンテージ勝負を仕掛けてくる相手に対してはフォワードの展開を急がず、バックアップをしっかり並べることを意識したほうがよいでしょう。
反対にアグロデッキに対しては、こちらもフォワードを展開し除去の豊富さで圧倒する戦略が取れるので、得手不得手のはっきりしたデッキと言えそうです。
◆おわりに
今回は「光の使者」の新カードを使ったデッキを3つ紹介しました。
それぞれ明確なコンセプトを持ったカードを軸にしたデッキで、環境初期は特に活躍していくデッキになるのではないかと思います。
今回紹介した以外にも、まだまだ新カードを使ったデッキはたくさんありますし、まだかたちにできていないカードもたくさんあり、「光の使者」の奥深さを感じています。
みなさんのおすすめデッキがあれば、ぜひ教えてください。
今月末、4月29日の「MASTERS 2021」京都大会からは「光の使者」のカードも使用できるようになるので、今後どんなカードが活躍していくのか今から楽しみですね。
今シーズンもたくさんのインタビュー記事をお届けしていければと思いますので、そちらもぜひお楽しみに!
それではまた次回の記事でお会いしましょう!