【FFTCG】「MASTERS 2024 FINAL」決勝ラウンドカバレージ:1回戦 冷麺VSひれひれ(∵)

『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は「MASTERS2024 FINAL」の決勝ラウンドのテキストカバレージをお届けします。

 

◆はじめに
皆さん、こんにちは。
FFTCG』プレイヤーで公式記事の編集を担当している、ゆばと申します。

先日、今シーズンの日本代表8名を決める「MASTERS 2024 FINAL」が開催され、今年の「世界選手権」に参加する日本代表プレイヤーが出そろいました。 決勝ラウンドの熱戦の模様は以下のYouTubeからご覧いただくことができます。

 『FFTCG』公式サイトでのレポートはこちら

ここでは、YouTubeでの配信には映らなかった対戦をテキスト形式でレポートします。
決勝ラウンド、配信以外のテーブルではどのような戦いが繰り広げられていたのか、それを知る一助になれば幸いです。

今回取り上げるのは決勝ラウンドのウィナーズトーナメントの第1回戦、冷麺選手とひれひれ(選手の試合です。

 


◆決勝ラウンド第1回戦:冷麺 対 ひれひれ(∵)
予選ラウンド6位通過の冷麺と11位通過のひれひれ()。
ともに関東圏のプレイヤーで、ひれひれ()はすでに「L3 Championship 2024」での優勝によって「世界選手権」への出場権利を獲得している。

どちらも自由にデッキを選択できる1ゲーム目、デッキは冷麺がモンスターギミックを投入した「水単レオ」、ひれひれ()が「コスト3WoL」をチョイス。冷麺はマリガンし、ひれひれ()は初手をキープ。

1ターン目、冷麺は【13-093H】《サラ》から【17-116C】《ゴードン》をサーチ。悪くはないがキーカードである【11-124H】《リルム》にはアクセスできない立ち上がり。
対するひれひれ()は手札4枚をコストに【21-121L】《ウォーリアオブライト》。最初からトップギアでしかける。公開されたカードから【21-082C】《赤魔道士》、【21-081L】《アーヴァイン》をフィールドに。ほかは【22-032L】《セフィロス》も候補だったが、ここで1枚の手札破壊は効果が薄いと判断したようだ。

冷麺がキャラクター2枚をコストに【13-093H】《サラ》をキャストしていたため、それらを除外した【21-081L】《アーヴァイン》がヘイストを得てアタック、後攻1ターン目にしてダメージを刻み始める。

次のターン、冷麺のアクションは【17-116C】《ゴードン》、水CPを支払って2枚ドロー1ディスカードで手札を整え、さらに【4-138R】《メルウィブ》。バックアップ3枚で手札に【11-124H】《リルム》と臨戦態勢を整える。

 
ひれひれ()はフォワード2体でアタック、【21-081L】《アーヴァイン》が【18-100L】《レナ》と【14-102L】《海神リヴァイアサン》を除外し、終盤の反撃の芽を摘んでいく。さらにこのダメージで【21-105C】《サハギン》と【23-096C】《アプカルル》がダメージゾーンに。大勢に影響はなさそうだが地味に【11-124H】《リルム》からの選択肢が削られる。

▲冷麺選手。

ターンが返ってきた冷麺はここでようやく【11-124H】《リルム》。しかし、間が悪いことにデッキに1枚のキーパーツである【16-043H】《アトモス》を引いてしまっており、ここでは【19-038R】《エフレイエ》と【16-117H】《トロス》を選択。【16-117H】《トロス》はもうフォワード化できる状態だ。

ひれひれ()は小考した後アタックをしかける。これで5ダメージ。その後【6-128H】《マーテリア》で【21-121L】《ウォーリアオブライト》をサーチする。

ダメージが深刻になってきた冷麺。ひとまず【16-117H】《トロス》をフォワード化してアタック、フォワードをバウンスするアビリティは【21-121L】《ウォーリアオブライト》の「アルティメットシールド」で防がれる。ここまでは予定調和か。

続いて冷麺は【18-102C】《ワッカ》で【5-165S】《ラーサー》を手札に加える。これで【16-126R】《レオ》を出すための各コスト帯のカードがそろった。しかし冷麺は【5-165S】《ラーサー》ではなくLBデッキから【23-129H】《ルナフレーナ》のキャストを選択。これが【6-108R】《イシュガルド教皇》をヒットし、カードをサーチ。そして【19-038R】《エフレイエ》でバックアップ1枚をアクティブにし、満を持して【16-126R】《レオ》。

 ここでめくれたのが【18-086H】《アーシェ》、【18-102C】《ワッカ》2枚、【12-124L】《サンクレッド》、【17-110C】《クゥダフ》の5枚。 

 
悪くない内容に見えるが、ブレイクゾーンが【21-081L】《アーヴァイン》によって除外されていることと「アルティメットシールド」を使われていることを考えるとそのまま盤面を切り返せるほどではなさそうだ。冷麺は単純にパワーの高いフォワードとして【18-086H】《アーシェ》をフィールドに加える。

冷麺はさらに【7-110C】《サハギン》を手札から捨て【16-126R】《レオ》を手札に戻し、もう一度キャスト。 


今度は【21-115C】《ラーサー》、【11-114R】《サハギンチーフ》、【7-034L】《セフィロス》、【12-124L】《サンクレッド》、【6-108R】《イシュガルド教皇》が公開される。

冷麺のチョイスは【6-108R】《イシュガルド教皇》。先ほど6コストのキャラクターを【5-165S】《ラーサー》ではなく【23-129H】《ルナフレーナ》にしておいたおかげでまだ1枚バックアップを出す余地がきちんと残っていた。デッキへの習熟を感じさせる好プレイだ。冷麺は【7-110C】《サハギン》をサーチしターンを終える。

しかし、対するひれひれ()は「プランは決めてるんで」とゲームを終える宣言。

まず【23-078C】《アリゼー》で【19-128L】《ウォーリアオブライト》をサーチし、さらに【14-023L】《ギルガメッシュ [FFBE]》。残った唯一のブロッカーである【18-086H】《アーシェ》をLBデッキからの【22-115R】《サージェス》でダルにし、「アルティメットシールド」を使用。ブレイクゾーンに4属性のカードが送り込まれたことで【14-023L】《ギルガメッシュ [FFBE]》がヘイストを含むさまざまなアビリティに開眼し、そのまま畳みかけるかたちでゲームを決めた。

2ゲームは冷麺が引き続き「水単レオ」、ひれひれ()が「火水」での対戦に。

冷麺は再びマリガン。ひれひれ()は初手をキープする。

冷麺のファーストアクションは【17-116C】《ゴードン》。ほかにバックアップがないため選択肢がない。追加のコストも支払って手札を整える。追加ドローで何とか【6-108R】《イシュガルド教皇》で引き込む。

これを見たひれひれ()は「とりあえず」と言って【21-115C】《ラーサー》から【21-010H】《タイヴァス》をサーチ。さっそくキーカードを手に入れる絶好のスタートだ。

「次、【6-108R】《イシュガルド教皇》来そうなんだよなぁ」とひれひれ()。
冷麺の芳しくないスタートを見ての読みなのだが、バッチリ当たっている。

小考した後ひれひれ()は手札3枚をコストに【21-010H】《タイヴァス》をキャスト、サーチ先は【17-124H】《モグ [VI]》。これを【21-010H】《タイヴァス》のアビリティでそのまま出し、冷麺のサーチアクションに待ったをかける。

▲ひれひれ(∵)選手。

返すターンの冷麺のドローは【11-114R】《サハギンチーフ》と【16-126R】《レオ》。【6-108R】《イシュガルド教皇》を出す前に【21-105C】《サハギン》で【17-124H】《モグ [VI]》を手札に戻す。そして【6-108R】《イシュガルド教皇》、返すターンで【17-124H】《モグ [VI]》を再度出されるのは自明であるため、サーチ能力を持たないバックアップが必要だ。ここでは【5-165S】《ラーサー》を選択する。

ターンを迎えたひれひれ()はとりあえず【17-124H】《モグ [VI]》。追加ドロー後に【21-119H】《レナ》。【21-010H】《タイヴァス》でアタックし、1点。ダメージに行ったのは【18-094C】《風水士》、バックアップを広げたい冷麺は「欲しかった……」と嘆く。

アタックフェイズの後、ひれひれ()は戦力の追加を検討するが【20-127L】《神竜》をケアしてフォワード2体のままでターンを終える。

返すターン、冷麺は【16-126R】《レオ》、【5-165S】《ラーサー》、【17-107R】《アルフィノ》、【19-038R】《エフレイエ》という手札から【5-165S】《ラーサー》。これで1256コストのキャラクターがそろった。

ひれひれ()は【21-010H】《タイヴァス》のアビリティで【17-021C】《レッドXIII》を追加。アタックして2ダメージ目。ここで【6-108R】《イシュガルド教皇》がEXバースト。足りていない3コストのキャラクターである【21-109C】《占星術師》にアクセスする。ひれひれ()も【21-119H】《レナ》によって追加のドローを得る。ひれひれ()はさらにもう1ダメージを与え、【13-093H】《サラ》で【21-002R】《エドガー》をサーチしてターン終了。手札は【13-125R】《ユウヅキ》、【18-107L】《アクスター》、【12-002H】《アマテラス》、【21-002R】《エドガー》。フォワードを追加もできるが変わらず【20-127L】《神竜》をケアして構えている。

冷麺は前のターンに手に入れた【21-109C】《占星術師》。【4-138R】《メルウィブ》2枚と【14-113R】《リヴァイアサン》が見える。「あんまり意味はない(笑)」と言いつつ【4-138R】《メルウィブ》1枚を手札に加え【14-113R】《リヴァイアサン》をデッキの上に。そして【17-107R】《アルフィノ》をキャスト、【4-138R】《メルウィブ》には【17-124H】《モグ [VI]》がにらみをきかせているのでサーチではないカードをキャストしたが、ひれひれ()はこれに【12-002H】《アマテラス》で対処する。

続くターン、ひれひれ()は【21-010H】《タイヴァス》と【17-124H】《モグ [VI]》でアタック。この2枚でこれまで1点、2点、2点と5ダメージを稼いでいる。アタックフェイズ後、LBデッキから【22-123R】《レオ》を追加。フォワードが3体になったため【17-124H】《モグ [VI]》をあえてブレイクゾーンに置くことも考えられるが、それはやらずにターンを終了する。

そして、この【17-124H】《モグ [VI]》が冷麺を苦しめ続ける。

冷麺は【13-093H】《サラ》。これで1から6までコストがそろった。しかしサーチ能力は【17-124H】《モグ [VI]》によって無効にされる。サーチはできなかったが手札には【16-126R】《レオ》があり、冷麺はこれをキャスト。【20-127L】《神竜》、【11-124H】《リルム》、【17-110C】《クゥダフ》、【12-124L】《サンクレッド》、【18-102C】《ワッカ》の5枚が公開される。

このターンはサーチが禁止されており【20-127L】《神竜》や【11-124H】《リルム》は不発になるため【12-124L】《サンクレッド》をチョイス。【17-107R】《アルフィノ》を復活させ、これがDamage 5のアビリティによってさらに【19-128L】《ウォーリアオブライト》を復活させる。冷麺はEXバーストを警戒し、アタックはせずにターン終了。

 一気に盤面を整えた冷麺に対して「ミスったか……?」とひれひれ()。

前のターン、コストに【21-010H】《タイヴァス》と【21-001R】《ウォード》のどちらをあてるかを悩み、後者を選んだが、手札に【18-107L】《アクスター》がいることを考えると【21-010H】《タイヴァス》をコストにしたほうがよかったということらしい。

LBデッキから【22-112R】《ザックス》で【17-107R】《アルフィノ》に3000ダメージ。【21-010H】《タイヴァス》でアタックしブロック前にアビリティで【18-107L】《アクスター》。【17-107R】《アルフィノ》を除去しつつ冷麺のフォワード(と自身の【21-010H】《タイヴァス》)をダル、凍結させる。【21-010H】《タイヴァス》のアタックが通り、これで6ダメージとなって王手がかかった。

 19-128L】《ウォーリアオブライト》、【16-126R】《レオ》、【20-106R】《アルフィノ》、そして【12-124L】《サンクレッド》がいるものの全員がまだダル状態の冷麺。戦力の補充は必須だ。

ここでまずは【18-100L】《レナ》、そしてアビリティで【14-102L】《海神リヴァイアサン》をフィールドに呼び戻す。

 14-102L】《海神リヴァイアサン》のアビリティにより【22-112R】《ザックス》と【14-019R】《レッドXIII》が手札に戻され、パワーを-9000する効果が2回誘発、【21-010H】《タイヴァス》と【18-107L】《アクスター》を退場させる。

さらに冷麺はLBデッキから【22-122L】《ティーダ》で一気に大逆転かと思われたが、ここでひれひれ()は虎の子の【12-002H】《アマテラス》。【14-102L】《海神リヴァイアサン》よりも被害の大きい【22-122L】《ティーダ》まで我慢していたのだ。

これでひれひれ()の盤面はバックアップ3枚のみ。対して冷麺は5枚のバックアップに加えて7体ものフォワードを擁する大軍を作り上げた。

ターンが返ってきたひれひれ(
)はLBデッキから再度【22-112R】《ザックス》、そして【21-010H】《タイヴァス》で【18-107L】《アクスター》をサーチしてフィールドへ。冷麺のフォワード軍団を【18-100L】《レナ》以外一度無力化しつつ、【14-102L】《海神リヴァイアサン》はダメージの合わせ焼きで退ける。

ひれひれ()がターン終了を宣言し、冷麵のターンになったところで試合時間30分が経過。延長3ターンに突入する。

このターン(延長0ターン目)はフォワードの多くがダル状態のため、実質的に攻撃できるのはあと1回(延長2ターン目)だ。

冷麺はLBデッキから【20-121C】《ルナフレーナ》。これが【18-086H】《アーシェ》を導き、2回のパワーマイナス効果により【21-010H】《タイヴァス》と【18-107L】《アクスター》を除去する。

唯一アクティブ状態を保っていた【18-100L】《レナ》でアタックし、1点。ここでひれひれ()は【21-119H】《レナ》がEXバーストし、貴重なリソースとしてカード1枚を手にする。

ダメージ6対1でひれひれ()の延長1ターン目。手札は3枚。 

決勝ラウンドでは決着をつけるため、延長3ターンの終了後は被ダメージ量で勝敗が決する。あと1点を狙うか、それとも守りを固めるか、選択の時だ。

ひれひれ()のファーストアクションは悩んだ末の【22-123R】《レオ》。パワー3000なので次ターンには【19-128L】《ウォーリアオブライト》に倒されてしまう。戦闘要員にはなれないがとりあえず手札の入れ替えはしなくてはという判断か。追加ドローを含めて考えた末の結論は【21-004L】《カイエン》のキャスト。手札とバックアップからCPを生み出しクリスタルを3つ得る。

延長2ターン目を迎えた冷麺はじっくりと詰め手がないか考える。

バックアップ5枚と手札2枚から【14-102L】《海神リヴァイアサン》。【22-112R】《ザックス》と、悩んだ末に【14-019R】《レッドXIII》を手札に戻す。パワーマイナス効果は【21-004L】《カイエン》に向けられ、ひれひれ()はクリスタルを支払って【16-126R】《レオ》を除去する。これでフォワード6体がアタックできる状況、あとはEXバーストとの勝負だ。

1回目のアタックでは【7-008C】《サッズ》がEXバースト。【3-020H】《フェニックス》をサーチ。
2回目のアタックは【11-012C】《タツノコ》。これで3ダメージだ。
3回目のアタックで【14-113R】《リヴァイアサン》!【19-128L】《ウォーリアオブライト》を戻しつつ【13-125R】《ユウヅキ》を回収する。

この時点で冷麺が7ダメージを与えることはできなくなった。しかしこのターンを返してしまうとダメージ差=敗北なので6ダメージは与えなくてはならない。冷麺はアタックを継続する。

4回目のアタックで【23-011L】《ティナ》。さらにひれひれ()に手札をもたらす。
5回目のアタックでは【9-114C】《不浄王キュクレイン》。ここでも追加のドローを得る。

ダメージは66となったが、ひれひれ()が一気に手札を増やす。

ターンを迎えたひれひれ()の手から繰り出されたのは3枚目の【21-010H】《タイヴァス》!

ヘイストを持つ【18-130L】《フリオニール》がサーチされる。

そして先ほど手札に戻された【14-019R】《レッドXIII》を再度キャストし、両方のアビリティのコストを支払って唯一のブロッカーだった【14-102L】《海神リヴァイアサン》を除去、そこを【21-010H】《タイヴァス》から飛び出した【18-130L】《フリオニール》が駆け抜け、延長3ターン目にして第2ゲームは決着、2-0でひれひれ()の勝利となった。