【FFTCG】たるほの「日本選手権2023」参戦レポート

『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週はライターのたるほさんの「日本選手権2023」参戦レポートをお届けします。

◆はじめに
みなさん、こんにちは! FFTCG』公式記事ライターのたるほです。
先週102829日に「日本選手権 2023」本戦が開催されました。

日本一の称号をかけたトーナメントには全国から68名の強豪が集い、2日間にわたって熱い戦いを繰り広げていました。
僕もその1人として大会に参加し、ベスト12入賞という成績を納めることができました。

今回はそんな僕の「日本選手権 2023」本戦の参戦レポートをお届けしたいと思います。
それでは、さっそく始めていきましょう!


◆「日本選手権 2023」に向けたデッキ選択とその作戦
まずは今回、僕が「日本選手権 2023」本戦で使用した2つのデッキがこちらです。

デッキA:「氷雷」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(32枚)
【18-019R】 《ヴァイス》 3
【20-040L】 《ルーファウス》 3
【19-019R】 《ヴィンセント》 3
【21-129S】 《ティナ》 1
【13-028L】 《ファイサリス》 3
【16-030L】 《シャントット》 3
【17-091L】 《エクスデス》 3
【20-087R】 《アンジール》 1
【21-036H】 《ヤ・シュトラ》 2
【14-122L】 《アルシド》 3
【18-116L】 《セフィロス》 3
【18-117H】 《ライトニング》 3
【11-127L】 《クラウド》 1
バックアップ(15枚)
【18-028C】 《ネロ》 3
【11-133S】 《ケットシー》 1
【16-041C】 《ユウナレスカ》 3
【20-028R】 《シスネ》 1
【15-136S】 《プレジデント神羅》 2
【4-120R】 《レストリクター》 3
【9-098C】 《リーブ》 2
召喚獣(2枚)
【18-084C】 《ラムウ》 2
モンスター(1枚)
【16-038H】 《ビブロス》 1

デッキB:「火風土水WoL【IV】」

カード番号 カード名 枚数
フォワード(21枚)
【19-128L】 《ウォーリアオブライト》 3
【19-108L】 《ジタン》 3
【19-119L】 《ウネ》 1
【15-083L】 《リディア》 2
【15-119L】 《ポロム》 1
【17-138S】 《ローザ》 2
【18-054L】 《ガラフ》 1
【20-075L】 《セシル》 3
【16-051L】 《セシル》 3
【16-119H】 《フースーヤ》 2
バックアップ(16枚)
【13-093H】 《サラ》 3
【10-121C】 《モーグリ-4組-》 2
【20-074C】 《採掘師》 3
【7-069C】 《コルカ》 1
【11-072R】 《デシ》 3
【17-049C】 《シド・ポレンディーナ》 3
【11-128H】 《セーラ姫》 1
召喚獣(13枚)
【9-114C】 《不浄王キュクレイン》 2
【14-113R】 《リヴァイアサン》 2
【10-068C】 《クーシー》 2
【9-0687H】 《ドラゴン》 3
【12-002H】 《アマテラス》 3
【19-035R】 《アレキサンダー》 1

 
【基本方針】
前回の記事でも触れましたが、「日本選手権 2023」は2デッキ制スタンダードという特殊なフォーマットが採用されたトーナメントです。
このフォーマットで戦うにあたって僕が特に意識したのが「仮想敵の多さ」でした。

「英雄の夜明け」環境のメタゲームは非常に多様性に富んだものであり、「同じカードが使用できない」というフォーマットの制約が気にならないほど自由なデッキ選択が許される環境でした。実際に「火雷【XIII】」と「火雷【XIV】」という2つの「火雷」デッキを持ち込み決勝トーナメントまで勝ち進んだプレイヤーがいたことがこの事実を裏付けていたと思います。

そのため、流行を読み取り具体的な仮想敵を絞り込んだうえでのデッキ選択は難しいと考えたのが今回の僕のスタート地点です。

【具体的な作戦】
前段の「仮想敵の多さ」を環境の特徴と捉えたうえで、どういったデッキを選択するかを考えるフェーズに移行します。
今回デッキを選択するにあたり、次の2つの基準で候補を考えていました。

・アグロ〜ミッドレンジ帯のデッキを使用する
・リソースを奪う手段を持つデッキを使用する

まず“アグロ〜ミッドレンジ帯のデッキを使用する”という基準は、仮想敵を定めてこそ真価を発揮するコントロールデッキで勝ち抜くのは難しいだろうという予測から、積極的に試合の主導権を取りに行けるデッキを使いたかったという考えが背景にあります。

相手の出方をうかがいながら戦うコントロールは、どうしても受け身になりがちなデッキですが、受け身というのは言い換えれば相手に自由に動ける時間を与えることで、つまり不利な立場から逆転を目指す必要性が出てくるということです。長丁場のトーナメントで自分が不利な状況で立ち回る時間が増えるのは、体力的な負荷が大きく、また相手のベストムーブに対して為す術なく負けてしまう可能性も拭えません。

またコントロールデッキはバックアップ展開の重要度が高く、ここでつまずいてしまうとそのままゲームにならず負けてしまうリスクを抱えているデッキです。コントロールデッキよりもバックアップへの依存度が低いアグロやミッドレンジ系のデッキは、この点でも今回の大会において優れていると言えます。

加えて2デッキ制スタンダードは、特に相性関係が顕著なアグロデッキと対戦する機会が従来のトーナメントより増える可能性が高くなります。こうしたマッチアップの運に左右されやすいという点でも、やはり今大会ではコントロールを使用するリスクは高いと感じていました。

これらのリスクとデッキのポテンシャルを見比べたとき、今回のトーナメントにおいてはリスク側が上回ると判断し、“アグロ〜ミッドレンジ帯のデッキを使用する”ことを基準の1つとして設けました。

しかし、これだけではただ事故率が低いデッキを選んでいるのと違いありません。先ほどは主にコントロールデッキのリスクの面について触れましたが、当然そうしたリスクと引き換えにコントロールデッキは高いデッキパワーを備えています。双方が互角の動きをしたとき、最終的に優勢に立つのはコントロールデッキ側になるでしょう。

そこでもう1つの採用基準としてデッキに求めた要素が“リソースを奪う手段を持つデッキを使用する”ことです。
氷属性の手札破壊やダル凍結のような相手のリソースに干渉する戦略は相手のデッキを問わず有効で、ときにデッキ相性を覆すパフォーマンスを発揮します。
「仮想敵の多さ」がキーなる環境では、相手のデッキを問わず有効となる戦略の重要度は高くなると考えたのが、この基準を設けた背景です。

この2つの基準を満たせるデッキということで、まず目をつけたのが「氷雷」です。

フォワードを主軸に戦うミッドレンジ帯のゲームスピードを持つデッキでありながら、手札破壊・ダル凍結・除去とリソースに干渉する手段が豊富で、特にコントロールデッキとアグロデッキに対して有利な相性関係にあるため多様なデッキタイプを相手するのに適したデッキです。

この「氷雷」+αのデッキ選択で参加しようという考えは、かなり初期段階で固まっていました。
そのうえで「氷雷」の相方として最初に候補となったのが「火氷水【VI】」です。

「氷雷」は【18-019R】《ヴァイス》や【18-028C】《ネロ》、【20-040L】《ルーファウス》など氷属性の強力なカードを多用するため、もう片方のデッキで氷属性を使用するのが難しくなるのですが、【カテゴリ(VI)】のカードのみで構成されている「火氷水【VI】」はこうした影響を受けることなく氷属性を使用できるデッキです。


フォワード主体のデッキで、こちらの展開を押し付けられるという点でもコンセプトが合致しており、非常に有力な候補の1つでした。

次に候補に挙がったのが「火雷【XIII】」です。
「火氷水【VI】」ほどではないものの、デッキにおける【カテゴリ(XIII)】の占有率が高く、雷属性の部分でパーツを取り合わないためデッキのポテンシャルを損なわず、これも無理なく「氷雷」と併用できます。

 

  また、リソースを奪う要素として【19-108L】《ジタン》を採用できる点が非常に魅力的でした。
19-108L】《ジタン》を採用できるデッキのなかでゲームスピードがもっとも早く、最速で走らせるゲーム展開はかなり強力です。

 【19-108L】《ジタン》を使うデッキのなかで候補として挙がったもう1つのデッキが「火風土水WoL【IV】」です。
これはJAPAN CUP 2023」でハリガイさんが使用していたデッキで、実際にプレイを見て感銘を受け候補に取り入れました。

特に強力だと感じたのが19-128L】《ウォーリアオブライト》の弱点である氷属性のダル凍結を、【20-075L】《セシル》を起点とした【カテゴリ(IV)】パッケージでケアできている点です。デッキの対応できる幅が広く、ミッドレンジ帯のなかでデッキパワーの頂点に存在するデッキだと感じていました。

 そして最後の候補となったのが「火水【光の戦士】」です。
これはKakka(閣下)さんとeurekaくんの共作のデッキであり、大会前日にしどくんの強い勧めもあったデッキでした。

DISSIDIA FINAL FANTASY コレクションセット 2023」で新たに登場した【21-134S】《バッツ》を軸にクリスタルを獲得し、【21-125S】《オニオンナイト》や【15-126R】《レナ》へと展開をつなぐデッキで、かなり早いタイミングで【19-108L】《ジタン》まで到達することができる点が強力です。

 19-102L】《レフィア》によりデッキに多く採用されている【カテゴリ(光の戦士)】のシナジーも形成されており、アドバンテージの獲得にも優れています。非常に魅力的な候補だったのですが、大会前日に存在を知ったこともありカードの準備が難しく、今回はお蔵入りとなってしまいました。

こうした経緯を経て、最終的に僕が使用したのが「氷雷」と「火風土水WoL【IV】」の2つのデッキでした。
決め手となったのはやはり【19-108L】《ジタン》の存在で、「火雷【XIII】」と「火風土水WoLIV】」の2択は、環境上多そうな「氷雷」への耐性が高い「火風土水WoLIV】」に軍配が上がった形となります。


【デッキ解説】
デッキA:「氷雷」
もはや氷属性の定番といえる【18-019R】《ヴァイス》&【18-028C】《ネロ》のパッケージに加え、「英雄の夜明け」で新たに登場した【20-040L】《ルーファウス》によって継続した手札破壊を獲得し大幅に強化を受けたデッキ。

1ターン目から手札を攻められることでどんな相手に対しても干渉が可能になっただけでなく、【13-028L】《ファイサリス》のように相手の手札が少ない状況で活躍するカードがより使いやすくなったのが特に大きな変化です。また【20-040L】《ルーファウス》のアビリティで【20-028R】《シスネ》を回収することで、リソースを奪うだけでなく獲得することもできるため、どんな場面でも腐ることのない強力なカードでした。

DISSIDIA FINAL FANTASY コレクションセット 2023」で先行収録された21-036H】《ヤ・シュトラ》は、手札を捨てることで誘発するアビリティを嫌いって相手が手札を使ってフィールドに展開したフォワードを直接除去できるためこの恩恵が大きく、こちらも新たなデッキの要として大きな活躍を見せてくれました

  今大会を意識して採用したカードとしては【18-084C】《ラムウ》が挙げられます。
元々このスロットには【17-090R】《イクシオン》が採用されていましたが、【21-036H】《ヤ・シュトラ》の登場で対アグロ性能が向上したことから多く採用する必要性がなくなったこともあり、「氷雷」が苦手とする【19-102L】《レフィア》をきれいに除去できる【18-084C】《ラムウ》を採用しました。

 大会中、【19-102L】《レフィア》に向かって使用することはありませんでしたが、相手のパーティーアタックを【18-084C】《ラムウ》で切り崩す試合などもあり、こちらもよく働いてくれたカードでした。


デッキB:「火風土水WoL【IV】」
デッキの構成は、ほぼそのままハリガイさんのデッキを流用させてもらっています。【13-093H】《サラ》7-069C】《コルカ》スタートで【20-075L】《セシル》につなげ、そのまま【20-075L】《セシル》で戦うプランと【16-051L】《セシル》にジョブチェンジして戦力を展開し戦うプランが取れるため柔軟性が高く、【19-128L】《ウォーリアオブライト》に依存せず戦える点が強力でした。

 唯一変更した点は【19-035R】《アレキサンダー》の採用ですが、これは最近増加傾向にある【20-110H】《ヒッポカムポス》を主軸にしたモンスターデッキに対する意識で投入しました。このデッキにおいては相手のターン中に【20-075L】《セシル》が【16-051L】《セシル》にジョブチェンジすることで【19-035R】《アレキサンダー》のコストを支払わずキャストできるというコンボもあります。

大会中は「火風土水WoLIV】」でモンスターデッキと対戦する機会はありませんでしたが、コスト5以上のフォワードへの対処にも有効で、モンスターデッキの使用者の多さから見ても採用しておいてよかったカードだと感じています。

 

◆「日本選手権 2023」本戦、大会当日レポート

【予選ラウンド(デッキ
A・氷雷)】
1回戦:「火雷【XIV】」 
相手の初手【14-015R】《ゼノス》が1枚ヒットでやや不調なスタートを切るなか、こちらは【18-028C】《ネロ》18-019R】《ヴァイス》で好調な滑り出し。

 それらをカウンターする形で除去されじりじりとダメージを詰められるが、さらにそれを切り返す形でフォワードを続けて展開でき、攻めの手が途絶えたところで【14-122L】《アルシド》を軸に追加のフォワードで押し込んで勝ち。
ダメージは5点まで押し込まれており、立ち上がりで【14-015R】《ゼノス》が2枚ヒットしていたら結果は逆だったかもしれない。

2回戦:「火風土水WoL【モールズの夜会】」 ×
相手のEXバーストが強力であることは明白だったため、アタックを控えフィールド作りに注力する展開に。
18-019R】《ヴァイス》と【16-041C】《ユウナレスカ》が定着し強力な盤面を構築できたものの、【6-108R】《イシュガルド教皇》のEXバーストから【20-075L】《セシル》がサーチされ、それを起点に【16-051L】《セシル》+19-128L】《ウォーリアオブライト》の盤面を作られてしまう。

 17-138S】《ローザ》を引かれる前に倒しきれるかが勝負だったが、願いかなわず【17-138S】《ローザ》が登場しジリジリと制圧されて負け。

3回戦:「雷単」 
早いタイミングで【18-028C】《ネロ》+18-019R】《ヴァイス》が並び、さらに後続の【20-040L】《ルーファウス》などへつながる展開。
対する相手は苦しいバックアップ展開でフォワードの対処が遅れ、ダメージレースに参加できずリソースとダメージの差が大きく開いたことで危なげなく勝利。

4回戦:「氷土水モンスター」 
相手のキャラクター展開を許さないよう序盤の手札破壊を意識して【20-040L】《ルーファウス》を先出しし、後続で【18-019R】《ヴァイス》を展開するプランを選択。
狙いどおり相手のフィールドに送り出されるキャラクターは少なく、その隙にこちらはフィニッシャーの【17-091L】《エクスデス》に到達。21-036H】《ヤ・シュトラ》などのヘイスト要員の活躍もあり、相手に逆転の糸口を与えず勝利。

【予選ラウンド(デッキB・火風土水WoLIV】)】
5回戦:「風単キャスト」 
相手がバックアップの展開に伸び悩むなか、こちらは【16-119H】《フースーヤ》と【19-119L】《ウネ》でバックアップを手札に戻しさらにテンポ差を広げていく展開に。
19-119L】《ウネ》が定着し召喚獣を自由に回収できることで相手への対処が容易になり、相手の【17-063R】《ルッソ》の7キャスト達成時のオートアビリティを【12-002H】《アマテラス》で切り返してそのまま勝利。

6回戦:「火風土水WoL【IV】」 
後攻でミラーマッチとなった試合だが、こちらはバックアップの伸びがよく【20-075L】《セシル》16-051L】《セシル》から【17-049C】《シド・ポレンディーナ》を展開。サーチしてきた【16-119H】《フースーヤ》でバックアップを手札に戻し、さらに【19-119L】《ウネ》につながる、デッキが大会一の回りを見せた試合。終始有利な試合展開で勝利。

7回戦:「火雷【XIII】」 ×
フィーチャーマッチ(配信)であり、個人的に大会一問題となった一戦。
不利なマッチングながら先攻を取り【13-093H】《サラ》7-069C】《コルカ》から【20-075L】《セシル》を構えてターンを渡す。

返しのターンに【1-007R】《ガドー》19-108L】《ジタン》、【19-136S】《ノエル》、【19-138S】《ライトニング》と非常に厳しい展開をされながら受けた1ダメージ目は【14-113R】《リヴァイアサン》。すかさず【19-108L】《ジタン》を手札に戻すことを選択するも残念ながら回収できるフォワードはなく効果を解決。ここで対戦相手が「本当にいいですか?」と不思議そうな顔をしていたが、よくよく見るとそこには【14-113R】《リヴァイアサン》でデッキに送り忘れていた【19-138S】《ライトニング》の姿が。

 疲れから14-113R】《リヴァイアサン》の効果を1つ選び忘れる痛恨のミスを犯してしまった。九死に一生を得たなかこれはつらい。そのミスを取り返せるわけもなく無念の敗北。
対戦の様子は公式YouTubeのアーカイブからも確認できるので、ぜひ確認してみてください……。

8回戦:「氷雷」 
2敗でほぼ後がなくなった最終戦だが、マッチングしたのは「氷雷」。理想的なバックアップ展開から【16-051L】《セシル》、【17-138S】《ローザ》、【20-004C】《ウォーリアオブライト》をそろえ、盤面を制圧し勝利。

こうして62敗で予選ラウンドを10位で突破。途中致命的なミスを犯すも、何とか決勝ラウンドに駒を進めることができました。
その後、決勝ラウンドのマッチングは予選ラウンドの順位順にくじを引き決めることに。厳正なるくじ引きの結果、初戦の対戦相手は、いつも一緒に調整を重ねているしどくんでした。

お互い手の内を知り尽くした仲だけに「どうしてここで……!」という思いが募ります。

しどくんのデッキは「火水【光の戦士】」と「風土キャスト」。
「火水【光の戦士】」は「氷雷」に対して強く「火風土水WoLIV】」とはイーブン、「風土キャスト」は「氷雷」に弱く、「火風土水WoLIV】」とはイーブン、といった感じで、キーとなるのは「氷雷」がどちらのデッキとマッチングするかにかかってきます。

しどくんは予選ラウンドの順位が9位と僕より高く、1ゲーム目は先攻後攻の決定権を持っています。

そこでこちらが考えた作戦は、コントロールである「風土キャスト」に対しては「氷雷」なら後攻からでも有利に立ち回れる点、仮に「火水【光の戦士】」に後攻で負けてしまっても続く2本目で「風土キャスト」に先攻の「火風土水WoLIV】」を当てることができ、最終戦は「氷雷」対「風土キャスト」に持ち込める点を考慮し、1本目に「氷雷」を選択することにしました。

そして迎えた翌日の決勝ラウンド。しどくんが1本目に選んだデッキは「火水【光の戦士】」。ベストとはいかないまでも想定していたマッチアップです。

1ゲーム目:「氷雷」VS「火水【光の戦士】」
苦手なデッキ相手に後攻となかなかの苦境で戦うことになった1本目。
序盤からできるだけプレッシャーをかけ、チャンスを手繰り寄せたいという思いから、1ターン目に【15-136S】《プレジデント神羅》20-040L】《ルーファウス》と展開し、手札破壊を狙います。

しかし返しの2ターン目にしどくんは【21-134S】《バッツ》21-127S】《フリオニール》でこちらの【20-040L】《ルーファウス》を除去しクリスタルを2つ獲得します。

  

大きな痛手を被りながらも、消費した手札に付け込もうと【13-028L】《ファイサリス》で応戦しますが、追撃の【17-113L】《グラセラ・ウェズエット》がフィールドに送り込まれ、21-127S】《フリオニール》+【17-113L】《グラセラ・ウェズエット》でクリスタルの尽きない盤面が完成されてしまったため、ここで投了。早くも後がなくなります。

 
2本目:「火風土水WoL【IV】」VS「風土キャスト」
1本目を落としてしまったもののここまでは作戦どおりとも言えます。先攻の「火風土水WoLIV】」で1勝を狙います。
序盤は【13-093H】《サラ》から立ち上がり、【16-051L】《セシル》を経由した【19-108L】《ジタン》という展開につなげていきます。

運よく相手の【16-043H】《アトモス》を2枚除外してコンボスタートに待ったをかけつつ、後続に引いてきた【16-119H】《フースーヤ》でバックアップを手札に戻そうともくろむも、4属性目のCPが足りず、あきらめて【19-108L】《ジタン》でアタック。ここで【2-049H】《アスラ》を除外しさらにコンボにストップをかけるも、【12-039C】《アレキサンダー》がめくれてEXバーストで手札を1枚増やされてしまいます。

やや劣勢に立たされるもコンボパーツを抜き去ったためまだ大丈夫だろうと思っていましたが、返しのターンにしどさんの【17-063R】《ルッソ》を絡めた7キャストが決まり、こちらのフォワードが一掃されてしまいます。ここからゲームも盛り返すには到底至らないと判断し、ここで投了を選択。

 どうやら先ほどの【12-039C】《アレキサンダー》のEXバーストで【2-049H】《アスラ》を引き込んでいたとのことで、友人を送り出すかたちで僕の「日本選手権 2023」本戦は幕を閉じました。

大会に向けて長い期間向き合ってきた「日本選手権 2023」ですが、“優勝”、そして“「世界選手権 2023」への出場”という目標を果たせず、ふがいない結果となってしまいました。FFTCG』の楽しみ方はプレイヤーにとってさまざまですが、最大の目標を“勝利”に据えてプレイしている自分にとってこの成績は満足できるものではなく、「悔しい」以外の思いがないというのが正直な感想です。 

しかし結果は結果。この敗北を受け入れて次に進んでいきたいと思います。
次回の挑戦に向けて力をつけていきたいですね。

◆おわりに
今回は僕の「日本選手権 2023」本戦の参戦レポートをお届けしました。
残念ながら目標を果たすことはできませんでしたが、今回ここまでこれたのは多くの方の協力があったからこそだと思います。

来シーズンもチャレンジは続けていきたいと思いますので、こちらの記事でもぜひお付き合いいただければとおもいます。

次回は「日本選手権 2023」本戦でみごと優勝され、今年度の日本一に輝いたザワワさんにインタビューを行いたいと思いますので、ぜひお楽しみに。

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!