【FFTCG】成熟したはずの環境を揺るがすオリジナルデッキを手に勝ち名乗りを上げる ~「日本選手権2023 Autumn」東京大会優勝者インタビュー~

『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は「日本選手権2023 Autumn」東京大会、「YOKOHAMA CUP」で優勝したプチデビさんのインタビューをお届けします。

◆はじめに
皆さん、こんにちは。
FFTCG』プレイヤーのゆば、と申します。
普段は、たるほさんが書かれているこの公式記事連載を編集しているのですが、今週はたるほさんに代わって私がプレイヤーさんへのインタビュー記事をお届けします。

今回お話をうかがったのは930日に開催された「日本選手権 2023 Autumn」東京大会で優勝し、その後「JAPAN CUP 2023」の2日目に開催された「YOKOHAMA CUP」でも6戦全勝優勝を果たしたプチデビさんです。
「英雄の夜明け」環境の初期からずっと調整を重ねていたという「水氷土ヒッポカムポス」デッキについて、構築の経緯からカードチョイス、プレイ指針などを聞きました。

「英雄の夜明け」ではモンスター関連のカードが複数追加され、モンスターを使ったギミックが強化されましたが、この「水氷土ヒッポカムポス」は現段階におけるモンスターデッキのひとつの完成形と言えるでしょう。
今月末に開催される「日本選手権 2023」本選でも、このデッキやこのデッキにインスパイアを受けたデッキが参入してくるかもしれません。それに備えて「水氷土ヒッポカムポス」について知っておいて損はないはずです。

それでは、さっそくインタビューを始めましょう!


◆強敵(ライバル)との再会。そして「水氷土ヒッポカムポス」のできるまで

――「日本選手権 2023 Autumn」東京大会、そして「YOKOHAMA CUP」優勝おめでとうございます。
プチデビ:ありがとうございます。

――今回は、プチデビさんがこれらの大会で使用された「水氷土ヒッポカムポス」についてお話をうかがいたいと思いますが、「英雄の夜明け」環境もおおむね煮詰まったか、というタイミングで突然オリジナリティの高いデッキが登場してきて驚きました。まずはデッキリストを見てみましょう。

デッキリスト「水氷土ヒッポカムポス」(「日本選手権 2023 Autumn」東京大会、「YOKOHAMA CUP」優勝 フォーマット:スタンダード) 

カード番号 カード名 枚数
フォワード(16枚)
【20-082C】 《ミラ》 3
【16-081R】 《ミラ》 1
【15-028H】 《ゴゴ》 3
【11-124H】 《リルム》 3
【15-119L】 《ポロム》 2
【19-112C】 《ラーケイクス》 2
【20-127L】 《神竜》 2
バックアップ(16枚)
【3-122C】 《アルテミシオン》 1
【3-143C】 《レオノーラ》 1
【15-116C】 《ヒルダ》 1
【13-093H】 《サラ》 2
【17-025C】 《ギルバート》 2
【4-026H】 《ガストラ帝国のシド》 2
【11-072R】 《デシ》 1
【19-060C】 《動物使い》 2
【1-107L】 《シャントット》 3
【11-128H】 《セーラ姫》 1
モンスター(18枚)
【4-043C】 《プリン》 3
【19-031C】 《プリン》 1
【7-081C】 《プリン》 2
【17-110C】 《クゥダフ》 1
【15-118C】 《ブルードラゴン》 2
【19-097C】 《トンベリ》 2
【20-110H】 《ヒッポカムポス》 3
【16-043H】 《アトモス》 1
【19-038R】 《エフレイエ》 1
【8-080C】 《プーマ夜光》 1
【14-100H】 《オクトマンモス》 1

――最初にこのデッキを着想したきっかけは何だったのでしょうか? 

プチデビ:私はいわゆるヒカセン(光の戦士。転じて『FFXIV』プレイヤーのこと)なのですが、『FFXIV』にはプレイヤーどうしでパーティーを組んでボスに挑戦するレイドというコンテンツがあり、20-110H】《ヒッポカムポス》は【20-018H】《フェネクス》とともに「万魔殿パンデモニウム」というレイドコンテンツに登場するボス1体です。

 このレイドコンテンツには通常の難易度に加えて高難易度バージョンの「零式」と呼ばれるものがあって、これをクリアするのがバトルを楽しみたい『FFXIV』プレイヤーにとっての1つの目標になっています。私が「零式」への挑戦を始めたのが「万魔殿パンデモニウム」の時期で、20-110H】《ヒッポカムポス》は私にとって初めて挑んだ強大なボスということで印象に残っており、収録されることを知って以来、使ってあげたいという気持ちがありました。

――私もヒカセンなので【20-110H】《ヒッポカムポス》や【20-018H】《フェネクス》の収録はうれしかったですね。これまでレイドコンテンツのキャラクターはFFTCG』に収録されていなかったので、今後別のキャラクターの参戦にも期待しています。思い出深いキャラクターでデッキを組む、実にFFTCG』らしいなと思います。

プチデビ:ですが、ただ思い出深いボスだから使ってあげたいという気持ちだけではなく、20-110H】《ヒッポカムポス》のカードとしてのポテンシャルに惹かれたという側面もあります 

展開力に優れるデッキであればキャラクターを10体くらい並べるのは難しくないので、そうすると20-110H】《ヒッポカムポス》は全体5000ダメージを繰り返し使えることになります。さらに20-110H】《ヒッポカムポス》のアビリティは自分のターンと相手のターンの双方で使えるので、非常に高いコントロール能力を持っているなと感じました。モンスターの多くはアクションアビリティを持っていますが、【20-110H】《ヒッポカムポス》のように繰り返し使えるカードは実は貴重です。最終的にはこのアビリティを【15-028H】《ゴゴ》でコピーし、全体に8000~12000のダメージを与えることで盤面をコントロールするデッキになりました

 ――では、次に【20-110H】《ヒッポカムポス》を使ったこのデッキができるまでをお聞きしたいと思います。モンスターというカードタイプは全属性に存在しますが、水・氷・土の3属性にまとまるまでにはどのような経緯がありましたか。

プチデビ:最初はバックアップの展開力が高い「水単」で組んでいました。【20-110H】《ヒッポカムポス》のサポートはこの時点では【15-028H】《ゴゴ》ではなく、【3-130R】《カイナッツォ》と【11-124H】《リルム》から出せる【20-047H】《ジェノバBeat》を採用していました。単体除去要員として【18-086H】《アーシェ》や【16-124H】《ライトニング》も入れていたので、従来の「水単」での召喚獣などの枠がモンスターになったようなイメージですね。

 「英雄の夜明け」で登場したモンスターギミックと相性のいい【20-102L】《ミラ》も投入し、コントロールデッキには有利に立ち回れたのですが、全体除去ができるようになるまで時間がかかるため「火雷XIII」のようなアグロデッキに押し切られてしまうことが多く、改良の余地があると感じました。

――【20-102L】《ミラ》もこの段階でテストしていたんですね。このカードの使い勝手はいかがでしたか。

プチデビ:20-102L】《ミラ》そのもののスペックは優れていたのですが、アビリティでモンスターをコストにするため、キャラクターを並べたい【20-110H】《ヒッポカムポス》との相性はあまりよくなかったですね。【20-102L】《ミラ》を使うならまた別のデッキになるかなと思います。


次に作ったのが「水氷」のバージョンです。ここでは「水単」をベースとしつつも【
15-028H】《ゴゴ》+20-110H】《ヒッポカムポス》or4-043C《プリン》のギミックや【11-124H】《リルム》と合わせてフィールドのキャラクター数を一気に増やせる【6-041L】《リノア》などを投入しました。

 ――結構な量の氷属性のカードが入っているように思いますが、それでも「水氷」にはせず、あくまで「水単」のかたちを取っていたんですね。

プチデビ:そうですね。やはりバックアップをなるべく早く5枚並べたいという気持ちがあり、バックアップに関しては「水単」のイメージのまま組んだほうがいいと考えていました。【10-112H】《サラ》でサーチした【17-120H】《セーラ姫》だけ氷属性を指定するくらいですね。【18-086H】《アーシェ》のパワーマイナスの数値が下がってしまいますが、たとえマイナスの最大値が8000になってもまだ強かったのでこの段階まではあくまで「水単」のかたちにこだわっていました。

ほかの変更点としては全体除去として【20-127L】《神竜》を投入しました。アグロデッキへの耐性をつけつつ、コンボパーツをそろえる手助けもしてくれる強力なユーティリティカードです。


また【
19-038R】《エフレイエ》と【15-106C】《アトモス》のパッケージもここで加わりました。

この2種を加えたことで、

1ターン目
バックアップを1枚出す 

2ターン目
【11-124H】《リルム》を出して【19-038R】《エフレイエ》と【15-106C】《アトモス》をサーチして出す

【19-038R】《エフレイエ》でバックアップを起こして【18-094C】《風水士》や【18-102C】《ワッカ》などの(実質)コスト1のバックアップを出す

2回目のキャストなので【16-043H】《アトモス》でバックアップ2枚がアクティブになる

残った手札から【6-041L】《リノア》を出し【11-124H】《リルム》を再びフィールドへ。さらに【4-043C】《プリン》と【15-118C】《ブルードラゴン》をサーチして出す

という動きが可能になりました。

これで2ターン目にしてフィールドにフォワードとバックアップが2体ずつ、モンスターが4体、手札が1枚という状況を作れます先攻の場合2ターン目までに使える手札は初手の5枚+2ターン分のドロー3枚の合計8枚なので、フィールドに8体キャラクターがいて手札が1枚あるということは、すべてのカードを0コストで出しつつ手札を1枚残せているので、極めてコストパフォーマンスに優れたアクションと言えます。この動きが気持ちよすぎて、ここからさらにこのデッキにハマってしまいました()。

――確かにこれは気持ちよさそうですね()。

プチデビ:ただ【20-127L】《神竜》を投入したとはいえ、前述の「火雷XIII」や「火単マギサ」のような序盤にオールインしてくるデッキとのマッチアップが完全に改善されたとは言えない状況でした。こちらが【20-127L】《神竜》を引けたか、相手のデッキがよく回ったかという運に左右される部分が多く、デッキ単位で対策ができているというレベルには至っていないと感じ、さらに調整を加えることにしました。

そして、最終的に「水氷土」のかたちになりましたが、この間にも火属性を加えて【20-019C】《ヘッジホッグパイ》を試したり、光・闇属性の枠を【17-129H】《ヴィネラ・フェネス》にしたりと、いろいろと試行錯誤しましたね。

 ――あらゆる道を通って「水氷土」に到達したのですね。土属性を加えた理由はやはり追加の全体除去があり、またモンスターとの相性がいい属性だから、ということでしょうか。

プチデビ:そうですね。全体除去という点では定番の【1-107L】《シャントット》があり、モンスター中心のこちらのデッキには被害を及ぼすことなく相手のフォワードを一層できます。そして、フォワード化できるモンスターをブレイクされなくすることで不死身のブロッカーにして、1ターン時間を稼いでくれる【20-082C】《ミラ》、ほかにもコンボパーツをそろえる助けとなってくれる【19-060C】《動物使い》に【19-112C】《ラーケイクス》などが加わり、デッキが大きくアップデートされました

 デッキの属性が増えることで安定性を欠くかという懸念もあったのですが、幸い《プリン》が土属性にもあったため、土属性のコストの調達も問題はないだろうと考えました。

 ――なるほど。モンスターと相性のいいカードを使って盤面を作り、最終的には【20-110H】《ヒッポカムポス》と【15-028H】《ゴゴ》のコンボで制圧するというわけですね。デッキの主力となる部分についてはわかりました。続いて、それ以外の部分についてお聞きしたいと思います。まずバックアップの構成を見て、【17-025C】《ギルバート》2枚は多めに枠を割いている印象ですが、これはブレイクゾーン対策を重視したということでしょうか。

プチデビ:はい。このデッキでは【9-068H】《ドラゴン》を採用していないため、代わりのブレイクゾーン対策が必要ということで2枚採用としています。主な仮想敵としていたのは【17-096H】《黒衣の男》などですね。また、4-043C】《プリン》を出してすぐにサーチしたいという場面もあるため、氷属性のCPを出せるバックアップは複数出しておきたく、その点でもこの枚数になっています。また、ほかのデッキでは常に【17-025C】《ギルバート》を構えておくのは少し大変ですが、このデッキには【19-038R】《エフレイエ》と【16-043H】《アトモス》があるため【17-025C】《ギルバート》を構えやすく、また1ターンに複数回アビリティを使うこともできます

それと、デッキリストを見ておわかりの方もいるかもしれないのですが、このデッキは勝つまでにそれなりに時間がかかります。そのなかでブレイクゾーンというリソースを相手に使われてしまうと、さらにゲームが伸びてしまい大会では時間切れの可能性が出てきます時間切れにならないためにもブレイクゾーンというリソースを絞ることは必須だと考えていました。

――【15-116C】《ヒルダ》、【3-143C】《レオノーラ》、【11-072R】《デシ》などEXバーストを持つカードが1枚ずつ入っているのも気になるところです。これはアグロデッキ対策を兼ねての採用ですか。

プチデビ:はい。このデッキは19-060C】《動物使い》のDamageアビリティを使いたいので、ダメージ3点までは防御をせずに受ける前提でいます。その過程でアドバンテージを稼げればということでこれらのカードを投入しています。ただ11-072R】《デシ》に関しては明確な目的があり、アグロデッキに対して【20-127L】《神竜》の3枚目としての役割を持たせています。デッキスロットの関係上【20-127L】《神竜》が2枚しか入っていないのですが、このカードによって実質3枚という体制にしています。

 ――【3-122C】《アルテミシオン》の役割は何なのでしょうか。手札調整ならば【20-123C】《レポリット》なども候補かなと思いますが。

プチデビ:このデッキはバックアップが16枚でそのうち3枚が【1-107L】《シャントット》ということもあり、実質的なバックアップの枚数がかなり少ないデッキです。そのためバックアップを起こしてCPを供給してくれる【19-038R】《エフレイエ》と【16-043H】《アトモス》は絶対に出しておきたいカードです。ですが、このデッキには序盤で風属性のカードをキャストするための手段がほとんどありません。3-122C】《アルテミシオン》は引いてしまったこれらのカードや、なるべくデッキに残っていてほしい各種《プリン》などをデッキに戻すために投入しています。スロットがなくて1枚のみの採用ですが、できれば2枚入れたかったカードです。

 ――確かに【19-038R】《エフレイエ》などが手札に来るとしばらく出せないので困ってしまいますね。納得の採用理由でした。あと1枚、【14-100H】《オクトマンモス》について採用理由を聞かせてください。

プチデビ:このスロットが実は結構難しかったんですよね()。先ほど言ったように、このデッキは勝つまでに時間がかかります。そのため、終盤に押し込む役割として【19-060C】《動物使い》からのサーチを見込んで採用しています。しかし、同じブロッカーの排除という役割であれば、たとえば【16-117H】《トロス》や、あるいは手札破壊と組み合わせての【16-038H】《ビブロス》などもいるため、この1枠に関してはほかの選択肢もあったと思っています。

 

 

◆「水氷土ヒッポカムポス」のゲームフローは意外とシンプル
――次に、プレイングの指針をお聞きしたいと思います。序盤からゲームを決めるまでの流れ……『FFXIV』のレイド風に言うと「タイムライン」を教えていただけますか。
プチデビ:わかりました()。このデッキのタイムラインは3つのフェーズにわかれています。 

  

【フェーズ1】:CP供給源を整える
バックアップを並べたり、【11-124H】《リルム》で【19-038R】《エフレイエ》と【16-043H】《アトモス》をそろえたりすることで、手札を減らさずに動けるように足回りを整える時間です。最重要カードが【11-124H】《リルム》なので、初手のキープ基準は【11-124H】《リルム》や【11-026H】《ガストラ帝国のシド》があるかが大事です。次点で【13-093H】《サラ》のような複数のバックアップを出せる手札ですね。 

  

【フェーズ2】:モンスターを中心にキャラクターを並べる
バックアップを5枚、それに加えてなるべく多くのキャラクターを並べていくフェーズです。【16-043H】《アトモス》が置けていれば【15-118C】《ブルードラゴン》や【19-097C】《トンベリ》などのコスト2でドロー付きのカードはほぼリソースを消費せず展開できるので、どんどんキャラクターを出していきましょう。このあたりから相手も本格的に動いてくるので、先ほども言ったように3点くらいまでのダメージは許容しつつも【1-107L】《シャントット》などで相手の攻めをさばいていきます。 

  

【フェーズ3】:【20-110H】《ヒッポカムポス》で盤面を一層。反撃に転じる
キャラクターを812体ほど並べたらいよいよ反撃のときです。【20-110H】《ヒッポカムポス》と【15-028H】《ゴゴ》のコンボで盤面を一掃しましょう。相手が除去を嫌がっていったん手札を貯めようとする場合は【15-028H】《ゴゴ》+4-043C】《プリン》で手札を攻め、反撃の芽をつぶしましょう。【8-080C】《プーマ夜光》などをコピーしてもいいです。その後は【15-118C】《ブルードラゴン》などをフォワード化してアタックし、相手にとどめをさします。 

 ――こうやって聞くと、結構デッキの動き自体はシンプルですね。

プチデビ:そうですね。各フェーズでやることはしっかり決まっているので、基本的にどんな相手とのゲームもこのタイムラインに沿って展開していくことになります。まずはバックアップを整えてCPを確保し、それからたくさんキャラクターを並べて最終的には「チャネリングオーバーフロウ」(※ヒッポカムポスが原作で放ってくる大技)と。

――大技を繰り出すまでのタイムラインが厳密に決まっているのも『FFXIV』のバトルっぽいですね。

プチデビ:意図したというわけではありませんが、最終的にとても【20-110H】《ヒッポカムポス》をフィーチャーしたデッキらしくなったかなと思っています()。

◆日本選手権に向けてこのデッキをさらにカスタムするなら……?
――「日本選手権 2023」本選などに向けてこのデッキをさらにカスタムするとしたら、どういうカードが候補になりますか。

プチデビ:東京大会ではアグロデッキを意識していたのでEXバーストを持つカードなどが優先して採用されていますが、このあたりは想定するメタゲームによって別のカードに差し替えられると思います。

たとえば、もっと終盤のコントロール力を高めるのならば、頭数を増やしつつデッキを回せる【15-118C】《ブルードラゴン》や【19-097C】《トンベリ》は増量したいところです。
最終的に外れてしまった【6-041L】《リノア》も、先ほどの【フェーズ1】から【フェーズ3】までの時間をぐっと縮めてくれるので、遅めのデッキが増えてこちらが仕掛けられるタイミングが来るようならぜひ採用したいです。

また、個人的にはPR-109】《ユウナ》に注目しています。こまめなパワーマイナス能力が【20-110H】《ヒッポカムポス》や【15-028H】《ゴゴ》と相性がよく、「水単」バージョンのときには採用していました。

 「水氷土」のバージョンでは最序盤から【19-138S】《ライトニング》などのアビリティを消すために【15-119L】《ポロム》になりましたが、これも候補になる1枚だと思います。

あと、これも先ほど少し触れましたが【16-117H】《トロス》や【16-038H】《ビブロス》も採用圏内のカードです。これらは【11-124H】《リルム》から出せる点も含めてデッキとのシナジーがより強いカードです。モンスターの採用候補としては、ほかにも【4-125C】《クリオネ》や【5-090R】《ヒルギガース》なども妨害用の選択肢としてアリだと考えています。

 ――アグロデッキが減るなら確かにどれも魅力的な選択肢ですね。逆にアグロデッキが増えるようならどうでしょうか。

プチデビ:その場合はフォワードを増やしたいですね。たとえば【19-111L】《プリッシュ》などが候補になるかもしれません。バックアップにも手を入れることになりますが【6-067R】《エピタフ》+13-127H】《チャイム》などもアグロデッキへの対抗策になるのはないでしょうか。


――
たくさんの候補がすぐ挙がってくるあたり、本当にいろいろなカードを検討してデッキを調整されたんだなと感じます。では、最後に「日本選手権 2023」本選に向けての意気込みを聞かせてください。

プチデビ:しばらく結果を残すことができていなかったので、今回自分で作ったデッキで優勝という成績を残すことができてうれしいです。これをバネに、もっとおもしろくて強いデッキを作って日本選手権に挑みたいと思っています!

――ありがとうございました。

◆おわりに
「日本選手権 2023 Autumn」東京大会、「YOKOHAMA CUP」と立て続けに優勝した「水氷土ヒッポカムポス」について、プチデビさんへのインタビューをお届けしました。
2つの大会で続けて結果を残したこのデッキ、プチデビさんの専用機というイメージでいましたが、本人がおっしゃっていたようにデッキの動き自体はむしろシンプルなんだなという印象に変わりました。これから自分でもコピーして回してみようと思います。
「日本選手権 2023」本選に出られる方も、ぜひ一度試すなり戦ってみるなりしてみてください。おもしろくて強いのは間違いないはずです。

さて、来週は再びたるほさんの記事をお届けする予定です。
106日(金)に発売された「DISSIDIA FINAL FANTASY コレクションセット 2023」で注目の高まる【カテゴリ(DFF)】をフィーチャーした記事になるので、こちらもお楽しみに!

それでは、最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。