【FFTCG】いざ「第五期名人位決定戦」へ! 「運命を超えて」環境のメタゲームをおさらい!

『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は2月24日(金)に開催される「第五期名人位決定戦」に向けた、「運命を超えて」環境のメタゲーム考察を行ないます。

◆はじめに
みなさん、こんにちは!
『FFTCG』公式記事ライターのたるほです。

先日、「第五期 名人戦」最後の予選大会である東京地区予選が行なわれ、5人目となる名人位を競うプレイヤーが出そろいました。
総勢48名のプレイヤーが2月24日(土)、東京・新宿のスクウェア・エニックス本社で行なわれる「第五期名人位決定戦」に挑みます。
激戦を制し、「五代目『FFTCG』名人」の称号を手にするのは誰なのでしょうか?

今回は、そんな「第五期名人位決定戦」に向けて、「第五期 名人戦」予選大会のメタゲームの推移とともに「運命を超えて」環境を紐解いていきたいと思います。
大会に参加する方だけでなく、当日の配信を楽しみにしている方の一助となれば幸いです。

それでは、さっそく始めていきましょう。 


◆「運命を超えて」環境メタゲームの変遷
昨年12月の「世界選手権2023」を皮切りに始まった「運命を超えて」シーズンですが、発売から約3か月が経つなかで、環境で活躍するデッキも大きく変化してきました。
まずは、「第五期 名人戦」の各予選大会における優勝デッキと、最大勢力となったデッキをまとめていきたいと思います。

12/9 近畿地区予選
優勝デッキ:「火氷水ウォーリアオブライト」
最大シェア:「火氷水ウォーリアオブライト」(33.3%)

【12/10 東北地区予選】
優勝デッキ:「氷水グリーヴァ」
最大シェア:「火氷水ウォーリアオブライト」(21.4%)

【12/16 関東地区予選】
優勝デッキ:「水氷グリーヴァ」
最大シェア:「雷単」(15.5%)

【1/13 中国地区予選】
優勝デッキ:「土水カオスアーク」
最大シェア:「火氷水ウォーリアオブライト」(26.0%)

【1/14 四国地区予選】 
優勝デッキ:「土水カオスアーク」
最大シェア:「火氷水ウォーリアオブライト」,「火土水【光の戦士】」(14.2%)

【1/21 東海地区予選】
優勝デッキ:「火土水【光の戦士】」
最大シェア:「火土水【光の戦士】」(15.7%)

【1/28 北海道地区予選】
優勝デッキ:「雷単カオスアーク」
最大シェア:「夜会ウォーリアオブライト」(31.2%)

【2/3 北信越地区予選】
優勝デッキ:「火土水【光の戦士】」
最大シェア:「火土水【光の戦士】」(25.0%)

2/4 九州地区予選】
優勝デッキ:「火単」
最大シェア:「火氷水ウォーリアオブライト」(21.0%)

【2/10 東京地区予選】
優勝デッキ:「火土水【光の戦士】」
最大シェア:「火土水【光の戦士】」(14.5%)

「世界選手権2023」でも活躍した「火氷水ウォーリアオブライト」は最初の予選大会となった近畿地区予選で最大シェアかつ優勝という結果を残しており、年が明けて1月中旬の四国地区予選までの期間内では関東地区予選を除く全大会で最大勢力、関東地区予選でも第2勢力と非常に勢いのあるデッキでした。

関東地区予選での最大勢力である「雷単」は「火氷水ウォーリアオブライト」への対策として有効と評されていた【16-100L】《ヤ・シュトラ》を中心とする【ジョブ(暁の血盟)】ギミックを搭載したデッキであり、このことからもプレイヤーの意識が「火氷水ウォーリアオブライト」に向いていたことがうかがえます。

潮目が変わったのは、中国・四国地区予選でのしらたまさんによる「土水カオスアーク」の連覇からでしょうか。
東北・関東地区予選で活躍した「氷水グリーヴァ」に対し【19-119L】《ウネ》のバウンスが有効であることや、複数の属性のキャラクターを展開する「火氷水ウォーリアオブライト」に対し【16-129L】《カオス》+【19-105H】《アーク》のコンボが決まりやすいことで、以降の大会でも一定のポジションを確立しました。

また翌週の東海地区予選では、「火土水【光の戦士】」が最大勢力で、前週に活躍した「土水カオスアーク」が第2勢力と勢力図が大きく書き換わり、それまで最大勢力であった「火氷水ウォーリアオブライト」は第3勢力へとシェアを落としていきます。

こうした背景にあったのは、関東勢の参加者数が増加したことが一因だと考えられます。東海・北海道・北信越地区はアクセス面により関東からの遠征プレイヤーも多く大会に参加します。それに伴い関東圏で研究が進められてきた「火土水【光の戦士】」がシェアを伸ばしたのではないかと思われます。実際、関東勢の参加が少ない九州地区予選では数大会ぶりに「火氷水ウォーリアオブライト」が最大勢力に返り咲いています。

このような使用率の推移から、関西圏を中心にシェアを伸ばした「火氷水ウォーリアオブライト」と関東圏を中心にシェアを伸ばした「火土水【光の戦士】」、そしてそれらに対し有効とされる【16-129L】《カオス》+【19-105H】《アーク》のコンボを搭載した「土水カオスアーク」「雷単カオスアーク」といったデッキが中心となり「運命を超えて」環境のメタゲームが形成されてきたと考えられます。 


◆予選突破者の使用デッキまとめ

次に「第五期 名人戦」の予選突破者が使用したデッキについてまとめていきます。

「火氷水ウォーリアオブライト」:10名
「火土水【光の戦士】」:9名
「雷単」:5名(内2名が【16-129L】《カオス》+【19-105H】《アーク》採用型)
「火風土水ウォーリアオブライト」:3名
「土水カオスアーク」:3名
「氷水グリーヴァ」:3名
「火風土水【モールズの夜会】」:1名
「火雷【XIII】」:1名
「火雷【XIV】」:1名
「土単モンスター」:1名
「氷水モンスター」:1名
「風水モンスター」:1名
「火単」:1名 

※「日本選手権2023」「世界選手権2023」での権利獲得者を除く

本戦権利獲得者の使用デッキは1位が「火氷水ウォーリアオブライト」で10名、2位が「火土水【光の戦士】」で9名となっており、台頭してきた時期と使用率の推移から考えてもおよそ妥当な結果だと考えられます。

それらへの対抗馬として注目を集めてきた「雷単」はそれに次ぐ3位、比較的活躍時期の短かった「土水カオスアーク」「氷水グリーヴァ」が同率で4位という点からも、メタゲームの動きと突破者の使用デッキはある程度リンクしていると言えるでしょう。

またアグロデッキの突破が「火雷」系の2デッキとかなり少なく、「風単」などのキャスト系デッキが突破していないことから、やはり「火氷水ウォーリアオブライト」が環境に与えた影響は大きかったと考えられます。

意外だったのは4属性以上を使用した純正の「【19-128L】《ウォーリアオブライト》」デッキ合計4名が突破していることです。優勝という結果さえ残していないものの、もともとのポテンシャルの高さがうかがえます。



◆「運命を超えて」環境の筆頭デッキについて考える
ここからは前項で説明した情報をもとに環境に対する僕の理解を書き出し、みなさんと共有したいと思います。 

1.「火氷水ウォーリアオブライト」
「運命を超えて」環境最初の大会となった「世界選手権2023」で優勝したこともあり、「第五期 名人戦」のスタートから現在に至るまで高いシェアを誇るデッキ。

豊富なサーチ手段でゲーム序盤から【21-121L】《ウォーリアオブライト》をキャストし、高速でキャラクターをフィールドに送り込むことに長けている。
いわゆる“速いデッキ”に分類されるデッキではあるが、「火雷【XIII】」のようなリーサルターンの速さではなく、高い展開力を土台に「万全の態勢になるのが早い」デッキであり、トップスピードは若干遅くなる。反面、相手の除去に対する再展開の容易さやEXバーストへの対策など独自の強みがあり、また【21-010H】《タイヴァス》によるサブプランや、【14-023L】《ギルガメッシュ [FFBE]》【18-107L】《アクスター》【21-004L】《カイエン》といった多彩なフィニッシャーを持つのも特徴。


 2.「火土水【光の戦士】」
【ジョブ(光の戦士)】のキャラクターをフィールドに展開し、【19-102L】《レフィア》や【19-128L】《ウォーリアオブライト》といったアドバンテージの獲得と除去を両立するフィニッシャーでゲームを制圧していくデッキ。被ダメージが伸び始めた中盤戦以降の【18-012L】《ファリス》も強力で、ミッドレンジ系の速度帯のデッキには圧倒的な強さを誇る。

「火氷水ウォーリアオブライト」が台頭したことで【12-002H】《アマテラス》のバリューが相対的に上がり、また苦手としていた「火雷【XIII】」や「風単」といったデッキが数を減らしたことで「第五期 名人戦」中期からシェアを伸ばしてきた。

盤面が完成したときの最大パワーは高いものの、準備をするゲーム序盤に隙が大きく、現在は対【16-129L】《カオス》+【19-105H】《アーク》のコンボを意識しさらにバックアップの採用枚数を増やした構築がトレンドであるため、アグロデッキへの耐性が低下していることが予想される。


3.「雷単カオスアーク」
「火氷水ウォーリアオブライト」に対しスペシャルアビリティで全体除去を繰り返し行なえる【16-100L】《ヤ・シュトラ》を擁する【ジョブ(暁の血盟)】が有効と目され、環境初期から使用者の多かったデッキ。

環境初期は純正の「雷単」が多かったが、東海地区予選のころからデッキパワーで勝る「火土水【光の戦士】」に対し【16-129L】《カオス》+【19-105H】《アーク》で対抗する構築が主流になっていった。

同じく【16-129L】《カオス》+【19-105H】《アーク》を使用する「土水カオスアーク」と比較し、フォワードを展開しダメージレースを仕掛ける能力で勝っており、【19-108L】《ジタン》に対し隙を見せにくいというメリットがある。


「土水カオスアーク」
「火氷水ウォーリアオブライト」「火土水【光の戦士】」など4属性以上を採用したデッキの増加の影響を受けて注目された【16-129L】《カオス》+【19-105H】《アーク》のコンボを取り込んだデッキのひとつ。

「土水」のメリットとして、【19-119L】《ウネ》や【8-083C/1-117R】《ヘカトンケイル》によるバックアップへの干渉が強力で、特に「火土水【光の戦士】」に対し脅威となるデッキと考えられていた。また環境で増加傾向にあった「氷水グリーヴァ」に対し、【19-119L】《ウネ》の刺さりがよいことも活躍の一因であると考えられる。

しかし相手の展開に対してカウンター気味に動く受け身なデッキ構造に対し、「火土水【光の戦士】」が【19-108L】《ジタン》を採用して対抗してきたことで、以前ほどの優位性は失われている。


1.
「氷水グリーヴァ」
最序盤から【21-027L】《グリーヴァ》をフィールドに送り込み、【17-138S】《ローザ》や【21-104C】《賢者》などキャラクターをアクティブにする効果を持つカードと組み合わせることによって【21-027L】《グリーヴァ》のアクションアビリティを最大限活用することをコンセプトにしたデッキ。

環境初期は【21-122H】《天蛇将ルガジーン》と組み合わせたアグロ気質のデッキだったが、環境の推移とともにコントロール色の強い構築へと変化していった。

「第五期 名人戦」では「氷水グリーヴァ」への回答となる【18-125H】《オニオンナイト》を採用しない型の「火氷水ウォーリアオブライト」が多く、東北・関東地区予選で連覇するなど活躍を見せたが、「土水カオスアーク」の台頭で【19-119L】《ウネ》が増加し、現在では活躍の機会を減らしている。


◆「第五期名人位決定戦」の環境を考える
ここまで「第五期 名人戦」の結果をもとに環境考察を進めてきました。
では、肝心の「第五期名人位決定戦」ではどういったデッキが活躍することになるのでしょうか?

僕の考える「第五期名人位決定戦」のメタゲームの構造は、

「火土水【光の戦士】」VS「火土水【光の戦士】」の対抗馬VS「火氷水ウォーリアオブライト」

というものです。

「火土水【光の戦士】」はその使用率、突破率もさることながら東海・北信越・東京地区予選の3大会で優勝を果たすなど、ここまで圧倒的なデッキポテンシャルの高さを示してきています。

この結果の要因として、使用できるカードプールの広さと、カードパワーの高さにもとづく適応力の高さがあると考えています。

たとえば環境初期、「火土水【光の戦士】」はEXバーストの採用率を上げ高速環境に適応していましたが、アグロデッキが淘汰され【16-129L】《カオス》+【19-105H】《アーク》が流行して以降は【19-108L】《ジタン》にフォーカスし対コンボデッキとしての地位を確立しました。直近の3大会ではすべての予選大会で突破者を出しています。北海道地区予選も突破者こそいませんでしたが、これは同デッキを使用した2位のわらび餅抹茶さんがすでに権利を獲得していたためです。

このことから現在「運命を超えて」環境で「火土水【光の戦士】」がほかのデッキを置いて頭一つ抜き出ていることは疑いようのない事実でしょう。当然「火土水【光の戦士】」の活躍で数を減らしたデッキは選択しにくいメタゲームになるでしょう。

もちろん、だからと言って「火土水【光の戦士】」に勝てるデッキがないわけではありません。前述のように現在「火土水【光の戦士】」は対コンボに構築が寄っており、本来苦手としているアグロに対してかなりガードが下がっている状態です。

また現在活躍の機会を減らしているものの、デッキパフォーマンスの最大値で勝る「風単」は「火土水【光の戦士】」に対して有利とされているデッキです。これらのデッキであればいまの「火土水【光の戦士】」には十分勝ちが見込めるでしょう

しかし、ここでネックとなるのが「火氷水ウォーリアオブライト」の存在です。「火土水【光の戦士】」の活躍で後半戦ではやや勝ちあぐねているものの、デッキパワーの高さは疑いようがなく、また使用率と突破率の高さは「火土水【光の戦士】」を超えているため、「第五期名人位決定戦」でも使用するプレイヤーは多いことが予想されます

このデッキの早期のキャラクター大量展開に対して「火土水【光の戦士】」であれば【1-107L】《シャントット》などでしのぐことができますが、「風単」は1~3ターン目くらいに展開された脅威を効率よく処理する手段を持ち合わせていません。

そのため対「火土水【光の戦士】」にのみ焦点を絞って相性のよいデッキを選択するというのは、突き詰めていくとかなりリスキーな考えとなってしまいます。

これらの要素を考慮したうえで、やや「火土水【光の戦士】」が優勢な三角関係にあるとにらんでいるのが、大会1週間前時点での僕の所感です。



◆おわりに
今回は来たる「第五期名人位決定戦」に向け、一参加者の視点から行なった環境考察をみなさんに共有させていただきました。

考察内容に関しては完全に個人の考えだけをまとめたものなので、なにか抜け落ちている点もあるかもしれません。
もしこの記事を読んで僕の考えが及んでいない要素に気付いた方がいれば、教えていただけると幸いです。

次回は「第五期名人位決定戦」の翌日に開催される「FFTCG 13周年記念ファンフェア」内で行なわれる「作品単トーナメント」に向けたデッキ紹介記事をお届けしたいと思います。

初めての作品単構築戦でどんなデッキがあるかわからないという方も多いかと思いますが、普段の構築フォーマットとは違う作品単ならではのおもしろさをお届けしますのでぜひお楽しみに!

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!