【FFTCG】たるほの隙あらばデッキ語り~「秘められた伝説」環境最速優勝デッキ紹介編~

『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今回はライターのたるほさんが新環境で使って好感触だったというデッキを紹介します。

◆はじめに
皆さん、こんにちは!
『FFTCG』公式記事ライターのたるほです。

ついに「秘められた伝説」が発売されましたね!
僕も発売日の早朝からお店に足を運び、心ゆくまで「秘められた伝説」のブースターパックを開封してきました。

残念ながら【24-005L】《クライヴ》のスペシャルカードを引き当てることはできませんでしたが、新デッキも作ることができたので、12月より開催される「第六期 名人戦」に向けて新環境もガッツリ楽しんでいきたいと思います。

第六期名人戦イベントページはこちら

さて今回の記事ですが、発売日にすぐ作ったデッキの出来がかなりよく、当日に行なわれたショップトーナメントで優勝することができたので、今回はそちらのデッキを紹介していきたいと思います。新環境でスタートダッシュを決めたい方、ぜひチェックしていってください!

今回は「たるほの隙あらばデッキ語り~「秘められた伝説」環境最速優勝デッキ紹介編~」です。 さっそく始めていきましょう!  

 


◆「秘められた伝説」の新たな戦士とクリスタルの力!「水雷【クリスタルの戦士】
今回紹介するのは「水雷【クリスタルの戦士】」です。
まずはデッキリストの紹介から! 

「水雷【クリスタルの戦士】」 

カード番号 カード名 枚数
【メインデッキ】
フォワード(36枚)
【24-111H】 《ルシオ》 3
【24-010C】 《セティア》 3
【24-034C】 《ベリス》 3
【24-087C】 《ラナン》 2
【24-102C】 《ペレーネ》 2
【23-100L】 《エグセニミル[少年時代]》 3
【23-112H】 《ラーアル[少年時代]》 2
【17-113L】 《グラセラ・ウェズエット》 3
【15-126R】 《レナ》 3
【16-115H】 《セーラ [MOBIUS]》 2
【15-104L】 《レディ・リリス》 3
【20-104R】 《ラムザ》 2
【24-077H】 《皇帝》 3
【22-077H】 《ガルーダ [III]》 2
バックアップ(14枚)
【23-111C/15-123C】 《予言士》 3
【21-111C】 《ナイト》 3
【13-093H】 《サラ》 2
【23-090C/15-095C】 《忍者》 3
【21-082C】 《赤魔道士》 3
【LBデッキ】
フォワード(8枚)
【22-123R】 《レオ》 2
【22-122L】 《ティーダ》 1
【22-120H】 《クラウド》 1
【24-119R】 《ギルガメッシュ》 2
【23-120R】 《クジャ》 1
【24-125H】 《トンベリ&サボテンダー》 1


「水雷【クリスタルの戦士】」は「秘められた伝説」で登場した光属性の【24-
111H】《ルシオ》による継続したクリスタルの獲得と、それをコストとするアビリティを持つフォワードを活かした、フォワード主軸のミッドレンジデッキです。 

前回の記事でも【24-111H】《ルシオ》と【ジョブ(クリスタルの戦士)】を使用した「風水【FFBE】」を紹介しましたが、今回はよりクリスタルギミックにフォーカスするため強力なクリスタルギミックが多く存在している「水雷」の形で構築しています。  

まずは簡単にデッキの動きについて紹介していきます。  

最初にお話ししたとおり、デッキの要となる動きは【24-111H】《ルシオ》によるクリスタルの獲得になるので、初手のキープ基準は【24-111H】《ルシオ》+バックアップ1枚を目指していきたいところです。

 【24-111H】《ルシオ》がない場合でもクリスタルを獲得できるカードがバックアップを含め2枚以上ある場合や、クリスタルを獲得できるバックアップ+【23-100L】《エグセニミル[少年時代]》or【16-115H】《セーラ [MOBIUS]》というパターンでもスタートして問題ありません。

【24-111H】《ルシオ》や【16-115H】《セーラ[MOBIUS]》のように生き残るほどアドバンテージを稼げるフォワードはバックアップ1枚から展開してもよいですが、【17-113L】《グラセラ・ウェズエット》のような除去効果を持つカードから入る場合は3枚程度までバックアップを伸ばしてからキャストするのが無難です。 

ある程度バックアップとクリスタルが伸びてきたら、除去を意識した立ち回りを心がけ、盤面の制圧に向かいましょう。

特に除去の要となる【17-113L】《グラセラ・ウェズエット》はスペシャルアビリティの使いどころを意識しておくとより効果的にアビリティを引き出すことができます。基本的にはフィールドに出たときに誘発するオートアビリティを持つカードに対しては相手ターン中に、アクションアビリティや各フェイズの開始時に誘発するオートアビリティを持つカードに対しては自分のターン中に除去するよう心がけておくとよいでしょう。

こうすることで相手はフォワードが持つアビリティを有効に使いにくくなるので、ただ除去する以上のリターンを得ることできます。  

そういった意味では『FFTCG』を始めたてのプレイヤーにとって「水雷【クリスタルの戦士】」は、適切な除去カードの使い方を覚える練習台としてうってつけのデッキかもしれませんね。  

次に、採用カードについてより細かく紹介していきましょう。  

メインデッキは基本的に、クリスタルに関わるアビリティを持つカードで構成されています。

まずはなんといっても【24-111H】《ルシオ》です。 

ここまでクリスタルの獲得能力について触れてきましたが、【ジョブ(クリスタルの戦士)】を2枚サーチするオートアビリティによって、実質1CPでキャストできることもこのカードの優秀なポイントの1つです。 

サーチ先のカードには【24-010C】《セティア》、【24-034C】《ベリス》、【24-087C】《ラナン》、【24-102C】《ペレーネ》の4種類を採用しています。このうち【24-010C】《セティア》、【24-034C】《ベリス》は積極的にフィールドに出していきたいカードとなっています。しかし【24-010C】《セティア》は火属性、【24-034C】《ベリス》は氷属性とデッキの属性に合わないため早い段階でサーチしてしまうと手札からコストにしにくく序盤の動きを阻害してしまう可能性もあるので、場合によってはサーチせずあえてデッキに残す選択肢も意識しておきましょう。


クリスタルギミックといえばということで、【24-111H】《ルシオ》とも抜群の相性を誇る【17-113L】《グラセラ・ウェズエット》もフル採用しています。【17-113L】《グラセラ・ウェズエット》のスペシャルアビリティ「シュアリーバースト」はこれまでも十分に強力な効果を発揮していましたが、【24-111H】《ルシオ》の登場でより強力かつ低コストな「陽輝烈煌刃」も使えるようになりました。
 

またクリスタルギミックが登場するたびに注目が集まる【15-126R】《レナ》も、【24-111H】《ルシオ》の登場で大幅な強化を受けました。これまでは1ゲーム中に獲得できるクリスタルの数があまり多くなかったため【15-126R】《レナ》はそのカードパワーに対して不安定さが目立つカードでしたが、このデッキでは簡単にクリスタル10個以上獲得でき、余ってしまうこともザラなので、【15-126R】《レナ》はそのポテンシャルをいかんなく発揮できます。

【17-113L】《グラセラ・ウェズエット》や【15-126R】《レナ》が使いやすくなったことで、それらをサーチできる【23-100L】《エグセニミル[少年時代]》も活躍の幅を広げることになりました。アクションアビリティによってさまざまなタイミングでフォワードをサーチできるため、相棒となる【23-112H】《ラーアル[少年時代]》を出して戦闘を有利に進めたり、突然の【17-113L】《グラセラ・ウェズエット》から除去を挟み込んだりと、不自由なくクリスタルが使用できるこのデッキにおいては非常に強力な1枚と言えます。

【24-034C】《ベリス》をコントロールしているときに【23-100L】《エグセニミル[少年時代]》のアクションアビリティで【24-010C】《セティア》を出すと相手のフォワードをダル・凍結できるという小技もあるのですが、「水雷」というデッキから突然飛んでくる凍結は意識の外にあることも多いので、覚えておくと役立つでしょう。

さて、ここまで水属性のカードを紹介してきましたが、相方となる雷属性もまたクリスタルギミックの広がりにより大きな強化を受けています。

「秘められた伝説」の新カードである【24-077H】《皇帝》はクリスタルを獲得する能力とそれを使用する能力をあわせ持つ、1枚で完結した強さを持つカードです。

特にクリスタルを3つ消費して使用できる、対戦相手のフォワードとモンスターをすべてブレイクするアビリティは強力で、これまで「水雷」が触りにくかったモンスターにもアプローチできる効果ということもありかなり重宝します

 【24-077H】《皇帝》のアクションアビリティは起動に《ダル》が含まれるためタイムラグが発生するのが弱点ですが、クリスタルを消費することで雷属性のフォワードにヘイストを付与できる【15-104L】《レディ・リリス》と組み合わせることでこの弱点を克服できているのも強力です。【24-077H】《皇帝》はコスト3、【15-104L】《レディ・リリス》はコスト2ということで【15-126R】《レナ》から2枚同時に蘇生して一気に全体除去までもっていけるのもこのデッキの強力なポイントとなっています。

 【22-077H】《ガルーダ [III]》はこれまでもクリスタルギミックを度外視してさまざまなデッキに採用されるだけのポテンシャルを持つカードでしたが、クリスタルに余裕があるこのデッキではフィールドに残すことが許されない全体除去という性能を持ち、これまで以上に破格のパフォーマンスを発揮してくれます。

ここまで紹介してきたように「水雷【クリスタルの戦士】」のカードにはクリスタルギミックによる優れた除去効果を持つカードが非常に多く、またその方法も多様なため脅威となるフォワードを対処する性能が高いデッキとなっています。

実際僕が持ち込んだ大会のなかでも、高い除去耐性を持つ「風単」の【14-057H】《ローザ》やモンスターなどを的確に対処できたのが印象的でした。

クリスタルギミックはアクションアビリティや【17-113L】《グラセラ・ウェズエット》の効果でスペシャルアビリティのコストとして使うことも多いのですが、相手の行動に干渉しやすいのも強みの1つで、《ダル》コストを含まないアビリティが多いためタイムラグなく使用できる点も強力でした。

さて、ここまで実際に使用したデッキリストをもとに採用カードを紹介してきましたが、ここからは大会の経験を踏まえてデッキをアップデートするための候補となるカードも紹介しておきたいと思います。

実は今回紹介したリストですが、大会に出るために手元にあるカードから作り上げたため、明確に「ここは違ったな…」というポイントがあります。

それが【21-115C】《ラーサー》を採用していなかったことです。デッキのキーカードである【24-111H】《ルシオ》のサーチカードとして採用すべきなのですが、うっかりたまたま持ち合わせていなかったため、今回のデッキではこのスロットに【13-093H】《サラ》が採用されています。このカードは何度使っても「【21-115C】《ラーサー》だったな…」と感じたカードなので、デッキを組む際はぜひ採用するようにしてください。

またデッキの動きと直接関係ないところですが、召喚獣のスロットとして【9-114C】《不浄王キュクレイン》か【18-096C】《リヴァイアサン》を採用しておくのがよさそうです。

このデッキは召喚獣なしでもかなり相手の動きに干渉できるものの、あくまで除去的な動きとなるので、カウンター要素になるカードはやはり欲しいところでした。スロットはかなり厳しいものの片方あるいは両方採用する価値はかなりあるので、しっかり精査していきたいポイントです。

最後に、大会後にアドバイスをいただいたカードで「なるほど!」と思わされたのが【15-124H】《リルム》と【18-081H】《メリュジーヌ》です。  

【15-124H】《リルム》はクリスタルの供給源でありながら【23-100L】《エグセニミル[少年時代]》からサーチしてフィールドに出せるカードなので、相手の除去から【24-111H】《ルシオ》などを守る動きができます。

 

また【15-124H】《リルム》からサーチできるカードとして【18-081H】《メリュジーヌ》を採用することで、【15-104L】《レディ・リリス》のクリスタルを得るアクションアビリティを除去として運用することが可能になります。  


このアドバイスをくれたのは今年度日本代表として「世界選手権 2024」に出場するはらさんなのですが、さすがにこの発想には目から鱗が落ちました。

これ以外にもまだまだ細かく調整できるスロットは多いと思うので、今回の記事を読んで「自分も組んでみよう」と思った方がいれば、ぜひアイディアを教えていただけるとうれしいです。

 


◆おわりに
今回は「秘められた伝説」の新カードを使用した「水雷【クリスタルの戦士】」デッキを紹介しました。

最新のカードを使いつつも『FFTCG』の基本をしっかり押さえたデッキとなっており、使っているときの楽しさも相まってかなりオススメのデッキです。

使用するカードも比較的新しいものが多く『FFTCG』を始めたての方にも作りやすいため、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?

今回簡単にデッキの動きを紹介しましたが、「ここがわからない」などあれば僕のXアカウントなどに気軽に聞いていただければ幸いです。

今後も「秘められた伝説」の新デッキを紹介できればと思っていますので、そちらもぜひお楽しみに!

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!