『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は、新ブースターパック「秘められた試練」のカードを使ったデッキを紹介します。
◆はじめに
皆さん、こんにちは!
『FFTCG』公式記事ライターのたるほです。
新ブースターパック「秘められた試練」の発売がいよいよ明日8月2日(金)に迫ってきました。
僕は新弾が楽しみすぎて、カードリスト公開以来、時間があれば新デッキを脳内で構築する毎日です。新弾発売直前の、新しいカードを使いたくてワクワクドキドキする空気感はカードゲームの醍醐味のひとつですよね。
今回はそんな僕が組んでみた「秘められた試練」のカードを使った新デッキを紹介し、デッキ作りのアイディアを共有していきたいと思います。
ぜひ「秘められた試練」のデッキ作りの参考にご覧ください。
それでは、さっそく始めていきましょう!
◆「秘められた試練」の新デッキ、考えてみた!
最初に紹介するのは「火水EXバースト」です。
デッキリストはこちら!
●デッキリスト「火水EXバースト」
カード番号 | カード名 | 枚数 |
メインデッキ | ||
フォワード(15枚) | ||
【21-010H】 | 《タイヴァス》 | 2 |
【23-011L】 | 《ティナ》 | 3 |
【13-002L】 | 《アクスター》 | 3 |
【21-001R】 | 《ウォード》 | 2 |
【9-115R】 | 《ポロム》 | 2 |
【18-130L】 | 《フリオニール》 | 3 |
バックアップ(15枚) | ||
【7-008C】 | 《サッズ》 | 2 |
【18-007C】 | 《セルフィ》 | 2 |
【15-019C】 | 《ヨーゼフ》 | 2 |
【13-013C】 | 《パロム》 | 1 |
【21-115C】 | 《ラーサー》 | 2 |
【3-143C】 | 《レオノーラ》 | 1 |
【21-109C】 | 《占星術師》 | 2 |
【21-119H】 | 《レナ》 | 3 |
召喚獣(17枚) | ||
【12-002H】 | 《アマテラス》 | 3 |
【15-014H】 | 《ブリュンヒルデ》 | 3 |
【14-113R】 | 《リヴァイアサン》 | 3 |
【10-125H】 | 《リヴァイアサン》 | 2 |
【12-108C】 | 《レモラ》 | 3 |
【9-114C】 | 《不浄王キュクレイン》 | 3 |
モンスター(2枚) | ||
【20-018H】 | 《フェネクス》 | 1 |
【18-089H】 | 《エキドナ》 | 1 |
LBデッキ | ||
フォワード(8枚) | ||
【22-112R】 | 《ザックス》 | 1 |
【23-119R】 | 《ヴィンセント》 | 1 |
【22-122L】 | 《ティーダ》 | 1 |
【22-123R】 | 《レオ》 | 2 |
【23-129H】 | 《ルナフレーナ》 | 2 |
【23-130H】 | 《ルッソ》 | 1 |
このデッキは以前紹介した「火水【召喚士】」をベースに、さらにEXバーストにフォーカスすることを目指したデッキです。
強力なEXバーストを持つカードは基本的にコストが重く、普通にキャストする場合は相応のコストを支払う必要があるため、結果的にデッキ全体が重くなりがちで、取り回しの難しいものになってしまいます。
これを解消する手段として、EXバーストの効果を踏み倒して使用できる【13-002L】《アクスター》を軸とした「火水」が活躍した時代がありました。しかし【13-002L】《アクスター》は使用するために特定のカードをダメージゾーンに置かねばならず、デッキの課題を解決しきったとは言い切れないカードでもありました。しかし「秘められた試練」でデッキにあるEXバーストの効果を踏み倒す【23-129H】《ルナフレーナ》が登場したことで、「火水EXバースト」は再び脚光を浴びるチャンスが訪れたのではないかと考えています。
基本的な戦い方はデッキに採用されている多彩なEXバーストを盾に相手の攻勢を受け流し、こちらの盤面を完成させていくものになります。
またEXバーストの発動を嫌ってアタックしてこない相手に対しては【22-122L】《ティーダ》を絡めた攻めのプランが有効になります。【22-122L】《ティーダ》を使うプランは従来の【22-123R】《レオ》に加え、新たなLBカードとして【23-130H】《ルッソ》が追加されたことでフィールドのキャラクターの頭数を確保しやすくなり、さらに【22-122L】《ティーダ》を決めやすくなっているという強化点があります。
なお、このプランを取る場合は(LBコストの都合で)【23-129H】《ルナフレーナ》を使用することはできませんが、相手に合わせて柔軟に対応できるLBカードのメリットを存分に活かせていると感じています。「火水」というデッキは個人的にもかなり可能性を感じられるデッキであったため、今回純粋な強化を受けどこまでポテンシャルが高まったのか気になっています。
前回紹介した【ジョブ(召喚士)】のパターンと合わせて、ぜひ一度手に取って遊んでみてください。
次に紹介するのは、コントロール型の「氷単」です。
●デッキリスト「氷単コントロール」
カード番号 | カード名 | 枚数 |
メインデッキ | ||
フォワード(26枚) | ||
【22-024L】 | 《クラサメ》 | 3 |
【23-029R】 | 《ゼノス》 | 3 |
【20-040L】 | 《ルーファウス》 | 3 |
【18-019R】 | 《ヴァイス》 | 3 |
【16-030L】 | 《シャントット》 | 3 |
【21-036H】 | 《ヤ・シュトラ》 | 3 |
【22-032L】 | 《セフィロス》 | 3 |
【21-037C】 | 《リーパー》 | 1 |
【16-042R】 | 《ラスウェル》 | 3 |
【18-021R】 | 《クー・チャスペル》 | 1 |
バックアップ(17枚) | ||
【11-022C】 | 《イドラ》 | 1 |
【18-028C】 | 《ネロ》 | 3 |
【22-021R】 | 《エミナ》 | 3 |
【13-018C】 | 《キスティス》 | 3 |
【17-025C】 | 《ギルバート》 | 3 |
【20-023C】 | 《甲冑師》 | 3 |
【18-022C】 | 《黒魔道士》 | 1 |
召喚獣(6枚) | ||
【3-037H】 | 《死の天使ザルエラ》 | 2 |
【18-024C】 | 《シヴァ》 | 2 |
【21-028H】 | 《シヴァ》 | 2 |
モンスター(1枚) | ||
【16-038H】 | 《ビブロス》 | 1 |
LBデッキ | ||
フォワード(8枚) | ||
【22-115R】 | 《サージェス》 | 2 |
【22-114H】 | 《ヴィクトラ》 | 2 |
【23-120R】 | 《クジャ》 | 1 |
【23-121L】 | 《ケットシー》 | 2 |
【23-130R】 | 《ルッソ》 | 1 |
「氷単」といえば「Standard Championship 2024」でも活躍したアグロ型の印象が強いデッキですが、個人的には今環境の「氷単」はコントロール型にも注目していきたいと思っています。
『FFTCG』における単属性のコントロールデッキには共通して、その属性のカードをそろえることで高いバリューを発揮するフォワードの存在があります。「火単」の【22-113L】《モント・リオニス》や【22-009H】《ジェクト》、「水単」の【22-122L】《ティーダ》に【18-086H】《アーシェ》、「土単」の【19-058R】《ジェノバ・SYNTHESIS》と【21-064L】《イングズ》などがそうですね。
「氷単コントロール」においてその役割を果たすのが【22-024L】《クラサメ》と【23-121L】《ケットシー》の2種類のフィニッシャーです。どちらも相手のリソースに対して強烈に干渉するカードであり、一度キャストを許せば埋めることのできないアドバンテージ差を生み出すことができるアビリティを持っています。
実は「秘められた希望」環境でも「氷単コントロール」に挑戦していたのですが、以前はバックアップを展開したあとで思うように【22-024L】《クラサメ》につながらずポテンシャルを発揮しきれないという試合も少なくありませんでした。そこに「秘められた試練」でLBカードである追加のフィニッシャー【23-121L】《ケットシー》が登場したことで、この弱点を克服できたのが大きな変化です。
また「秘められた試練」ではバックアップの補助にも大きなテコ入れが入っています。
それが【23-130R】《ルッソ》の登場です。単属性デッキには強みの1つとして実質0コストで運用できる【20-023C】《甲冑師》などのバックアップが各属性サイクルで存在しており、それを【23-130R】《ルッソ》でサーチできるようになったことで、単属性デッキ全体が大幅に強化されました。
これに加えて「氷単」にはもともとコスト2以下の氷属性のキャラクターをサーチするアビリティを持つ【22-021R】《エミナ》が存在するため、全デッキでも随一のバックアップの展開力を持つデッキとなりました。
そんな「氷単」ですが、手にしたカードはフィニッシャーだけに留まりません。
新たな手札破壊のキーカードとして注目を集めている【23-029R】《ゼノス》は自身のみでも完結している1枚ですが、【17-025C】《ギルバート》と組み合わせることで継続した手札破壊として機能してくれます。これ自体は「氷単」に限らず氷属性のさまざまなデッキで運用が可能であるものの、バックアップのスロットが固定されがちな「氷雷」などと違い「氷単」にはバックアップのスロットに十分な余裕があるため、ギミックとして組み込むことが容易です。また、このギミックは相手ターン中にも手札を捨てさせることができるため【18-019R】《ヴァイス》のアビリティを召喚獣のように防御的な使い方で運用できるといったメリットもあります。
このほかにも新たなLBカードの選択肢として【23-120R】《クジャ》が追加されていたり、今回は採用していませんが自然と【23-130R】《ルッソ》を採用できることを活かしての【19-104H】《マディーン》の採用が検討できたりと、まだまだ構築を掘り下げていける余地がありそうです。
「秘められた希望」環境でも大きな活躍を見せた氷属性ですが、その新たな方向性のデッキとして「氷単コントロール」は今環境のスタンダードでの活躍を予感させてくれるデッキのひとつです。
今回最後に紹介するのは、浅見瑠比さんによる【23-088L】《セラ》と【23-050H】《ノエル》、山下美樹さんによる【23-051L】《ホープ》など、華麗なイラストレーションでも注目を集めている「FFXIII」のメンバーを軸とした「風雷【XIII】」です。
●デッキリスト「風雷【XIII】」
カード番号 | カード名 | 枚数 |
メインデッキ | ||
フォワード(22枚) | ||
【23-050H】 | 《ノエル》 | 3 |
【23-051L】 | 《ホープ》 | 3 |
【16-135S】 | 《ルールー》 | 2 |
【19-135S】 | 《シド・レインズ》 | 3 |
【19-082H】 | 《ライトニング》 | 3 |
【23-088L】 | 《セラ》 | 3 |
【19-114L】 | 《クラウド》 | 2 |
【18-126L】 | 《ライトニング》 | 3 |
バックアップ(17枚) | ||
【9-054C】 | 《パンネロ》 | 3 |
【1-079R】 | 《ノラ》 | 3 |
【15-056R】 | 《フィロ》 | 3 |
【13-085R】 | 《ルミナ》 | 3 |
【23-093C】 | 《モーグリ [XIII-2]》 | 3 |
【1-174R】 | 《ヤーグ・ロッシュ》 | 2 |
召喚獣(9枚) | ||
【13-072R】 | 《オーディン》 | 3 |
【12-077H】 | 《オーディン》 | 3 |
【22-076R】 | 《オーディン》 | 3 |
モンスター(2枚) | ||
【10-045C】 | 《ウンサーガナシ》 | 1 |
【5-046R】 | 《ブッカブー》 | 1 |
LBデッキ | ||
フォワード(8枚) | ||
【23-122R】 | 《シド・ハイウインド》 | 1 |
【22-120H】 | 《クラウド》 | 2 |
【23-127R】 | 《ニックス》 | 2 |
【22-122L】 | 《ティーダ》 | 1 |
【22-123R】 | 《レオ》 | 2 |
このデッキを作るにあたって意識したのは、【23-051L】《ホープ》のオートアビリティをいかにテクニカルに使用するかということでした。
カードのテキストをそのまま受け取るのであれば、【23-051L】《ホープ》自身のアクションアビリティを使うことでオートアビリティを繰り返し使うというのがすなおな構築です。実際【カテゴリ(XIII)】のフォワードにヘイストを付与できる【7-102R】《ライトニング》と組み合わせると【23-051L】《ホープ》をフィールドに出したターンにアクションアビリティが使えるため、はじめはこのアイディアを軸にデッキを考えていました。
ですが、実際に【23-051L】《ホープ》が戻ってくるのは次の自分のターンの第1メインフェイズ開始時なので、どうしてもタイムラグが生まれてしまうことが気になりました。
このタイムラグを埋められるカードはないかと探しているときに思いついたのが【19-082H】《ライトニング》の存在です。【19-082H】《ライトニング》のアクションアビリティを経由して【23-051L】《ホープ》を出すことで、相手の行動に対応して【カテゴリ(XIII)】のキャラクターを出すことが可能になるわけですね。これにより例えば【23-088L】《セラ》を呼び出して戦闘を有利に進めたり、相手の除去に対応して【10-045C】《ウンサーガナシ》を呼び出して除去をかわすというプレイが可能になります。
よりテクニカルな使い方として、相手のアビリティや召喚獣でキャラクターを出そうという動きに【5-046R】《ブッカブー》を合わせることで、強烈な手札破壊をお見舞いすることもできてしまうのです。
つまり「風雷【XIII】」はデッキに採用しているすべての【カテゴリ(XIII)】のキャラクターを召喚獣のように扱えるデッキということです。これは非常にテクニカルです。
もちろん【19-082H】《ライトニング》から出すフォワードを【23-051L】《ホープ》にこだわる必要はありません。【23-088L】《セラ》が手札にある場合はそのまま出してしまってもいいですし、【23-050H】《ノエル》をデジョンせずに出せば自前のヘイストにより波状攻撃を仕掛けることができます。
また【23-051L】《ホープ》から【1-174R】《ヤーグ・ロッシュ》にアクセスできることで【18-126L】《ライトニング》を使えるというのもテクニカルなポイントです。水属性のCPは【15-056R】《フィロ》からも供給できるので【18-126L】《ライトニング》自身のアクションアビリティも狙いやすく、さらなる波状攻撃を狙えます。
こちらのデッキはまだまだ思いつきでこれから成長させていきたいデッキでもあるので、ぜひいいアイディアを思いついた方がいたらアドバイスをいただけるとうれしいです。
◆おわりに
今回は「秘められた試練」の新カードを使用したデッキを3つ紹介しました。
…といってもまだまだ試作段階のデッキばかりですので、今後より研究を進めて改めてみなさんにお披露目できればと思っています。
また、今回は紹介しませんでしたが、巷では新弾のカードを使ったパワフルな新デッキも開発されているようです。そちらも今後ご紹介したいと思いますのでお楽しみに!
さて、いよいよ「秘められた試練」環境が始まります。
今環境は「L3 Championship 2024」や「MASTERS 2024 FINAL」など、まさに「試練」となる大会が多く、各フォーマットの競技シーンが熱くなるシーズンになると思います。
こちらの記事でも優勝者インタビューやデッキ紹介でトーナメントシーンを盛り上げていきたいと思いますのでぜひともお楽しみに!
そして、初心者の方向けの記事や、隙あらば僕のデッキ語りもしていきたいと思いますので、こんな記事が読みたい! というリクエストもお待ちしています。
気軽に声をかけてくださいね!
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!