『FINAL FANTASY TRADING CARD GAME』の公式記事連載。今週は「Standard Championship2024」に向け、現在のスタンダードデッキを総まとめでお届けします。
◆はじめに
みなさん、こんにちは!
『FFTCG』公式記事ライターのたるほです。
今週末はいよいよ今年の『FFTCG』の一大イベント「Standard Championship 2024」ですね。
6月29日(土)と30日(日)の2日にわたって、大阪・梅田に全国の『FFTCG』プレイヤーが集い「世界選手権 2024」の出場権を懸けた戦いが行なわれます。 大会は1日目のスイスドロー8回戦からなる予選ラウンドと、予選ラウンド上位8名による2日目のシングルエリミネーション3回戦からなる決勝ラウンドに分かれており、優勝者と準優勝者が今年12月に開催予定の「世界選手権 2024」に駒を進めます。
また、大会の決勝トーナメントの様子は公式YouTubeで配信されます。会場に足を運べない人も最高峰の戦いをリアルタイムで追いかけることができるので、こちらも楽しみですね。
さて、今回は「Standard Championship 2024」での活躍が予想されるデッキについて、それぞれのデッキ間の相性関係などにも触れながら、まとめていきたいと思います。
これまでも記事で取り上げてきたトップメタと目されるデッキから、トップ層に食い込みそうな注目のデッキまで網羅していきたいと思いますので「Standard Championship 2024」前のおさらいとしてぜひチェックしてください。
それでは、さっそく始めていきましょう。
◆「Standard Championship 2024」で活躍必至、注目デッキを完全網羅
「火氷水【騎士】」
「秘められた希望」環境を象徴する「Standard Championship 2024」でも最注目のデッキ。
【22-097L】《クリルラ》の展開力を軸に、【16-042R】《ラスウェル》・【12-126R】《ガウェイン》・【22-006H】《ガーランド》などの優秀な【ジョブ(騎士)】のフォワードを大量展開していく。【21-115C】《ラーサー》をはじめキーカードへの豊富なサーチ手段があるため動きの再現性が高く、【22-097L】《クリルラ》から【16-042R】《ラスウェル》につながるだけでイージーウィンができるなど爆発力も兼ね備えています。またオートアビリティの天敵である【12-002H】《アマテラス》に対しても【6-041L】《リノア》による再展開でケアができるなど、隙のない戦いができるのも強力です。
一見、大味な展開力で力押しするデッキにも捉えられがちですが【12-126R】《ガウェイン》・【18-015R】《ラムザ》・【16-042R】《ラスウェル》の扱い次第でさまざまな展開パターンが存在し、【22-123R】《レオ》・【22-115R】《サージェス》・【22-112R】《ザックス》など優秀なLBカードを絡めた戦術も取れるため、使用者の練度がデッキパワーに上乗せされる形でポテンシャルが跳ね上がります。
基本的に自らイニシアチブを取っていくデッキなので特定のデッキを仮想敵としたり、対策する側に回るということはありません。逆に「火氷水【騎士】」を対策しようというデッキは多いため、使用する側は相手の対応策を把握しておく必要があります。
「火氷水【騎士】」については、こちらの記事も合わせてどうぞ。
【FFTCG】天敵への対策を徹底し、大胆なブラッシュアップを実行 ~「MASTERS2024」徳島大会優勝者インタビュー~
「火風土水【光の戦士】」
多属性デッキの特性である幅広いカードプールを活かした対応力の広さが強みのコントロールデッキ。
フィールドに【ジョブ(光の戦士)】をそろえなければならないという準備行程が必要なものの、【19-102L】《レフィア》という強力なアドバンテージカードの存在により、従来の「火風土水WoL」以上のポテンシャルを手にしています。そのデッキパワーは環境随一で、EXバーストの多さによる逆転要素もあり、多少の有利不利は覆すことが可能。
また「秘められた希望」の新要素である「Limit Break」との親和性も高く、【ジョブ(光の戦士)】に頼らない勝ち筋を狙うことも可能です。
その反面、プレイの難易度が高くプレイヤーの力量が大きく反映されるため、十分な練習をしたプレイヤーでなければ勝ち続けることは難しいでしょう。
加えて「Standard Championship 2024」では「火氷水【騎士】」や「土水カオスアーク」など「火風土水【光の戦士】」を意識したデッキの活躍が予想されるため、全体の母数や決勝トーナメントへの進出率はあまり高くないと思われます。
ただひとつ忘れてはならないのが、「火風土水【光の戦士】」で4度の「MASTERS 2024」優勝を果たしている怪物プレイヤーの存在です。「Standard Championship 2024」で「火風土水【光の戦士】」と戦うということは、多くのプレイヤーにとってその怪物と相まみえるということになるでしょう。
「火風土水【光の戦士】」については、こちらの記事も合わせてどうぞ。
【FFTCG】新要素で弱点を補い、一つ限界を超えた強さに ~「MASTERS2024」千葉大会優勝者インタビュー~
【FFTCG】迫る大型大会!打倒「火風土水【光の戦士】」についてヒカセンマスターに聞く!
「土水カオスアーク」
環境で猛威を振るう「火氷水【騎士】」「火風土水【光の戦士】」のツートップに対して、その両者が多属性デッキであるという点を突いて食らいつくデッキ。
デッキの本質は【16-129L】《カオス》+【19-105H】《アーク》のコンボで相手のフォワードと手札を根こそぎ奪いきることにあり、このコンボをそろえることがデッキの最大の目標。それゆえ目指すべきプレイが明確で、コントロールデッキでありながらプレイングの難易度がそれほど高くないのが魅力です。また、EXバーストを持つサーチ手段が豊富なため、デッキの再現性、逆転要素がともに高いところも長丁場の大会で使用するのに向いているポイント。
【16-129L】《カオス》+【19-105H】《アーク》のコンボ自体はどのデッキにも組み込める要素ですが「土水」ならではの強みとして、【19-119L】《ウネ》や【19-120C】《ガーネット》などで【19-105H】《アーク》を回収できるため、ほかのデッキに比べ【19-105H】《アーク》の連打が容易という点が挙げられます。【19-105H】《アーク》の回収手段としては【17-096H】《黒衣の男》を採用している構築も見受けられ、LBデッキに【22-120H】《クラウド》を採用しつつ、アグロ対策を意識することも可能です。
「氷雷」
【18-019R】《ヴァイス》+【18-028C】《ネロ》の手札破壊とダル・凍結をつなぎ合わせた戦術を軸に、相手のリソースに干渉しながら戦うデッキ。
「火氷水【騎士】」や「火風土水【光の戦士】」など、今環境ではデッキ全体で特定のシナジーに寄せることでポテンシャルを引き延ばすデッキが多い傾向にあるなか、このデッキはシナジーへの依存度が低いため引きムラが起きにくく、安定してポテンシャルを引き出せることが特徴です。手札破壊とダル・凍結でCPというリソースに干渉する戦術の特性上、相性差が出にくく幅広いデッキと戦えるため「Standard Championship 2024」のようにさまざまなデッキに活躍する可能性があるトーナメントでは、戦いやすさという面からも人気が出ることが予想されます。
このデッキの安定性を高めてくれている要素として、採用されているバックアップのサーチ性能が高いことがあります。【4-120R】《レストリクター》・【9-098C】《リーブ》・【15-136S】《プレジデント神羅》はそれぞれEXバーストを持ち、フォワードとバックアップの両方にアクセスできるため、デッキスロットを圧縮しつつ、ゲームの序盤から終盤を通じて役割を持ちやすい点も強力です。
環境的に「火氷水【騎士】」に対して有利と目されていますが、個人的な体感としては後手をとってしまうと、やや不利という印象を受けます。加えて「土水カオスアーク」「火風土水【光の戦士】」などに対しても有利とは言いにくいデッキでもあるため、前評判ほどの活躍は難しいかもしれません。
「氷雷」については、こちらの記事も合わせてどうぞ。
【FFTCG】脳にやさしい「氷雷」でメタゲームを攻略 ~「MASTERS2024」神戸大会優勝者インタビュー~
「コスト3WoL」
「運命を超えて」で登場した【21-121L】《ウォーリアオブライト》のアビリティを軸にコスト3のキャラクターを一気に展開することを得意としたデッキ。
デッキの性質は「火氷水【騎士】」と似ているものの、採用できるカードの幅に「火氷水【騎士】」以上の自由度があるため、除去やヘイストなどのどの要素を重く見るかで「火氷水」「火氷雷」「氷水雷」などの構築パターンがあります。反面、【21-121L】《ウォーリアオブライト》自身のコストが7と重たいことや、オートアビリティの誘発条件がキャスト時なことから【6-041L】《リノア》での使いまわしができないため【12-002H】《アマテラス》という弱点への対策が薄い点も挙げられます。
環境的な位置づけとしては「火氷水【騎士】」や「氷雷」に有利なデッキであり、それらの活躍を阻むデッキとしての活躍が期待されます。
「MASTERS 2024」での使用率では前述の4デッキと比べやや見劣りするものの、優勝経験もあり「Standard Championship 2024」のメタゲームでも十分に通用するポテンシャルを持つデッキであることから、一定の活躍が予想されるデッキです。
「コスト3WoL」については、こちらも記事も合わせてどうぞ。
【FFTCG】たるほの「3コストWOL」研究 第1回 ~【21-121L】《ウォーリアオブライト》のパターンを知ろう~
【FFTCG】経験の差を策略で見事にカバー! ~「MASTERS 2024」福島大会優勝者インタビュー~
ここからは、「MASTERS 2024」では優勝こそしていないものの、存在を忘れてはならない対抗馬たちをデッキリストとともに紹介していきます。
「火単」
サンプルデッキ:火単
カード番号 | カード名 | 枚数 |
【メインデッキ】 | ||
(フォワード(21枚) | ||
【21-001R】 | 《ウォード》 | 3 |
【22-016H】 | 《ミンウ [FFBE]》 | 3 |
【10-132S】 | 《ティナ》 | 2 |
【21-010H】 | 《タイヴァス》 | 3 |
【22-009H】 | 《ジェクト》 | 3 |
【20-007L】 | 《鬼神》 | 3 |
【18-107L】 | 《アクスター》 | 1 |
【18-130L】 | 《フリオニール》 | 3 |
バックアップ(17枚) | ||
【21-016C】 | 《ムツキ》 | 1 |
【5-006R】 | 《カルラ》 | 1 |
【19-011C】 | 《ミユウ》 | 3 |
【20-013C】 | 《調理師》 | 3 |
【20-020C】 | 《モンブラン》 | 2 |
【11-012C】 | 《タツノコ》 | 2 |
【10-012C】 | 《風水師》 | 3 |
【18-007C】 | 《セルフィ》 | 1 |
【17-021C】 | 《レッドXIII》 | 1 |
召喚獣(9枚) | ||
【20-003H】 | 《イフリート》 | 3 |
【12-002H】 | 《アマテラス》 | 3 |
【19-001R】 | 《イフリート》 | 3 |
モンスター(3枚) | ||
【4-012C】 | 《ゴブリン》 | 2 |
【20-018H】 | 《フェネクス》 | 1 |
【LBデッキ】 | ||
フォワード(8枚) | ||
【22-112R】 | 《ザックス》 | 2 |
【22-113L】 | 《モント・リオニス》 | 1 |
【22-114H】 | 《ヴィクトラ》 | 1 |
【22-115R】 | 《サージェス》 | 1 |
【22-123R】 | 《レオ》 | 2 |
【22-124H】 | 《リレルリラ》 | 1 |
「秘められた希望」で登場した【22-113L】《モント・リオニス》をフィニッシャーに据えた強力な除去性能を持つコントロールデッキです。
【22-113L】《モント・リオニス》のほかにも【22-009H】《ジェクト》の追加や、前環境からの【ジョブ(戦士)】ギミックの活躍もあり前評判はなかなか高かったものの、環境初期は目立った活躍をするデッキではありませんでした。しかしこれまでの「MASTERS 2024」を通してメタゲームが進んでいった結果、仮想敵となるデッキが絞り込まれ、そこに照準を合わせる形で再び脚光を浴び始めているデッキです。
除去性能に秀でたデッキということで、特に活躍が期待されるマッチアップが「火氷水【騎士】」との対面です。このマッチアップでは単純な除去性能に加え、【21-010H】《タイヴァス》を経由した【18-107L】《アクスター》による制圧も期待できます。
また単属性デッキという特性上、最近増加傾向にある「土水カオスアーク」などの【16-129L】《カオス》+【19-105H】《アーク》のコンボを搭載したデッキに対しても活躍が期待されます。
幅広いデッキに対しての活躍が期待される一方で、懸念材料となるのが「火風土水【光の戦士】」のようなアドバンテージ獲得力に優れたコントロールデッキとのマッチアップです。これらのデッキは「火単」が除去に割けるリソース以上の効率でフォワードを展開することが可能なため除去が間に合わず、フォワード展開で圧倒されてしまう負けパターンから直接対決ではかなり厳しい相性関係になります。また同様の理由から「風単」のようなキャスト系のデッキも苦手なため、「Standard Championship 2024」で活躍できるかは、これらのデッキとのマッチアップをいかに避けられるかどうかが1つのポイントになるでしょう。
「土単カオスアーク」
サンプルデッキ:土単カオスアーク
カード番号 | カード名 | 枚数 |
【メインデッキ】 | ||
(フォワード(20枚) | ||
【6-084L】 | 《レオ》 | 3 |
【9-063L】 | 《ガブラス》 | 1 |
【19-058R】 | 《ジェノバ・SYNTHESIS》 | 1 |
【21-064L】 | 《イングズ》 | 3 |
【17-079L】 | 《闇の王》 | 1 |
【14-075H】 | 《モント・リオニス》 | 1 |
【19-119L】 | 《ウネ》 | 2 |
【19-120C】 | 《ガーネット》 | 2 |
【19-128L】 | 《ウォーリアオブライト》 | 3 |
【16-129L】 | 《カオス》 | 3 |
バックアップ(18枚) | ||
【1-107L】 | 《シャントット》 | 2 |
【3-096R】 | 《リディア》 | 1 |
【6-067R】 | 《エピタフ》 | 1 |
【11-068R】 | 《クレイラス》 | 3 |
【11-072R】 | 《デシ》 | 2 |
【18-057C】 | 《コルカ》 | 1 |
【19-053C】 | 《ヴァニラ》 | 1 |
【20-074C】 | 《採掘師》 | 3 |
【20-070C】 | 《革細工師》 | 3 |
【21-069C】 | 《クルル》 | 1 |
召喚獣(12枚) | ||
【1-117R】 | 《ヘカトンケイル》 | 1 |
【9-068H】 | 《ドラゴン》 | 3 |
【10-068C】 | 《クーシー》 | 3 |
【21-071H】 | 《タイタン》 | 2 |
【19-105H】 | 《アーク》 | 3 |
【LBデッキ】 | ||
フォワード(8枚) | ||
【22-114H】 | 《ヴィクトラ》 | 1 |
【22-118H】 | 《シャントット》 | 1 |
【22-119R】 | 《マート》 | 1 |
【22-120H】 | 《クラウド》 | 1 |
【22-122L】 | 《ティーダ》 | 2 |
【22-123R】 | 《レオ》 | 1 |
【22-124H】 | 《リレルリラ》 | 1 |
「火単」と同じく単属性デッキの注目デッキが「土単カオスアーク」です。
単属性デッキ独自の強みとして【20-070C】《革細工師》のように条件を満たすことで0CPでキャストできるサイクルのバックアップの存在がありますが、「土単カオスアーク」ではこのバックアップの展開力に【6-084L】《レオ》を組み合わせることで、「土単」でありながら【19-128L】《ウォーリアオブライト》をはじめとした強力な多属性カードや、土属性以外のLBカードが使えるというのがポイントです。
【16-129L】《カオス》+【19-105H】《アーク》のコンボを搭載することで「火氷水【騎士】」や「火風土水【光の戦士】」といったデッキに戦えるだけのデッキパワーも確保されている反面、バックアップの展開が必須になるため「Standard Championship 2024」の長丁場を見越したときにバックアップ事故のリスクが懸念される点や、【6-084L】《レオ》を使って疑似的な多属性化をしている都合上、単属性デッキでありながら「土単」自体が【16-129L】《カオス》+【19-105H】《アーク》のコンボに対して隙を見せてしまうというリスクも負っています。
トップメタのデッキ群と比べると使用率は明確に低いものの、「MASTERS 2024」では根強い人気を誇っており、上位への入賞経験もあることから「Standard Championship 2024」でも活躍が予感されるデッキのひとつです。
「火雷【XIV】」
サンプルデッキ:火雷【XIV】
カード番号 | カード名 | 枚数 |
メインデッキ | ||
フォワード(45枚) | ||
【13-135S】 | 《ウリエンジェ》 | 3 |
【14-095H】 | 《ローチェ》 | 3 |
【12-004R】 | 《アルフィノ》 | 3 |
【12-003R】 | 《アリゼー》 | 3 |
【12-123R】 | 《ウリエンジェ》 | 3 |
【16-100L】 | 《ヤ・シュトラ》 | 3 |
【19-124L】 | 《ヤ・シュトラ》 | 3 |
【20-090H】 | 《グ・ラハ・ティア》 | 3 |
【17-016L】 | 《ヒエン》 | 3 |
【20-086H】 | 《アリゼー》 | 3 |
【20-088L】 | 《エスティニアン》 | 3 |
【21-122H】 | 《天蛇将ルガジーン》 | 3 |
【14-015R】 | 《ゼノス》 | 3 |
【17-011R】 | 《ゼノス》 | 3 |
【9-014L】 | 《ネール》 | 3 |
バックアップ(2枚) | ||
【13-006C】 | 《ザンデ》 | 2 |
モンスター(3枚) | ||
【20-018H】 | 《フェネクス》 | 3 |
【LBデッキ】 | ||
フォワード(8枚) | ||
【22-112R】 | 《ザックス》 | 3 |
【22-123R】 | 《レオ》 | 2 |
【22-120H】 | 《クラウド》 | 2 |
【22-124H】 | 《リレルリラ》 | 1 |
「秘められた希望」環境においてアグロタイプのデッキといえば「火氷水【騎士】」「コスト3WoL」に注目が集まりがちですが、対コントロール性能を重く見たときにこれらを上回る活躍が予想されるのが「火雷【XIV】」です。その最大の魅力は、豊富な2ターンキルのプランの多さにあります。
【17-016L】《ヒエン》のアタック時のオートアビリティで【カテゴリ(XIV)】のフォワードをアクティブにすることによるロングリーチのリーサルが可能であり、これに【14-095H】《ローチェ》や【21-122H】《天蛇将ルガジーン》を組み合わせることでさまざまな角度から2ターンキルを狙うことが可能です。
さらに【20-088L】《エスティニアン》+【20-086H】《アリゼー》+【16-100L】《ヤ・シュトラ》+【17-016L】《ヒエン》がそろうことで、先攻2ターン目にいきなりフォワードをそろえワンショットキルを狙うことも可能です。このプランの特徴はリーサルターンまでフィールドにフォワードが存在せず相手の除去に介入されることなくアタックを開始でき、ブロッカーや召喚獣もしくは除去効果を持つEXバーストがなければ止められない点にあります。「火風土水【光の戦士】」などはサーチ効果を持つEXバーストが中心となることも多いため、「火雷【XIV】」を止めるのは至難の業となります。
またダメージを6点目まで詰めてしまえば、【19-124L】《ヤ・シュトラ》などで無理やり最後の1点を押し込むことが可能であり、一度チャンスを作ってしまえばどこからでも勝利を狙えるという強みがあります。
「MASTERS 2024」では目立った活躍を見せてはいないものの、どんなデッキに対してもチャンスを生み出せる性能を持っているので、「Standard Championship 2024」でも飛びぬけた活躍をする可能性を感じさせるデッキだと考えられます。
「氷水」
サンプルデッキ:氷水
カード番号 | カード名 | 枚数 |
【メインデッキ】 | ||
(フォワード(39枚) | ||
【21-027L】 | 《グリーヴァ》 | 3 |
【21-023L】 | 《アルティミシア》 | 3 |
【20-040L】 | 《ルーファウス》 | 2 |
【13-022H】 | 《シド・ランデル》 | 3 |
【13-023R】 | 《シャルロット》 | 3 |
【16-042R】 | 《ラスウェル》 | 3 |
【19-024L】 | 《セーラ [MOBIUS]》 | 3 |
【14-111R】 | 《美神ラクシュミ》 | 2 |
【17-138S】 | 《ローザ》 | 1 |
【21-104C】 | 《賢者》 | 2 |
【15-119L】 | 《ポロム》 | 2 |
【16-136S】 | 《アーロン》 | 2 |
【22-105H】 | 《ミワ》 | 3 |
【13-127H】 | 《チャイム》 | 3 |
【13-128L】 | 《ホシヒメ》 | 2 |
【12-110L】 | 《ネオエクスデス》 | 2 |
バックアップ(5枚) | ||
【20-025C】 | 《曲芸士》 | 2 |
【21-115C】 | 《ラーサー》 | 3 |
召喚獣(6枚) | ||
【20-118H】 | 《ユニコーン》 | 3 |
【9-114C】 | 《不浄王キュクレイン》 | 3 |
【LBデッキ】 | ||
フォワード(8枚) | ||
【22-114H】 | 《ヴィクトラ》 | 2 |
【22-115R】 | 《サージェス》 | 3 |
【22-123R】 | 《レオ》 | 2 |
【22-124H】 | 《リレルリラ》 | 1 |
「運命を超えて」環境初期に活躍した「氷水」は、「MASTERS 2024」では中部圏の大会を中心に活躍を続けてきました。
このデッキの大きな魅力は対コントロール性能に優れた【21-027L】《グリーヴァ》の存在で、「火風土水【光の戦士】」への対抗勢力として活躍が期待されるデッキです。「秘められた希望」環境は「火氷水【騎士】」以外の選択肢がコントロールに寄り気味であり、特に環境が煮詰まってきたなかでの「Standard Championship 2024」では「火氷水【騎士】」にガードを上げつつ「火風土水【光の戦士】」と戦うことを想定したコントロールなども増えることが予想されるため、これまで以上に「氷水」にとってチャンスの場となることでしょう。
この手のデッキの弱点となりがちな、対策されることで勝率が著しく低下するという課題も、環境により注目度の高いデッキが数多く存在する現在のメタゲームにおいては大きな問題とはならなさそうです。
懸念点としては、最近手札破壊対策として採用されることが多くなった【12-074H】《アルジイ》の存在があります。「氷水」はブレイクゾーンへの対策手段を採用しにくいデッキであり、【12-074H】《アルジイ》1枚に詰まされてしまう可能性の高いデッキです。【12-074H】《アルジイ》を採用しているデッキ側からすれば【21-027L】《グリーヴァ》が見えた時点で即座にサーチして対応してくることは目に見えているので、これを乗り越える何らかの策を用意できるかが構築面での課題となるかもしれません。
使用率という点では決して高いデッキではありませんが、明確な実績を残しているデッキとして「Standard Championship 2024」でも見かける可能性が高いデッキと言って差し支えないでしょう。
「風単」
サンプルデッキ:風単
カード番号 | カード名 | 枚数 |
フォワード(16枚) | ||
【17-063R】 | 《ルッソ》 | 2 |
【3-049C】 | 《イザナ》 | 1 |
【16-048H】 | 《ジタン》 | 2 |
【14-057H】 | 《ローザ》 | 3 |
【16-135S】 | 《ルールー》 | 3 |
【16-058R】 | 《フィーナ》 | 1 |
【21-042H】 | 《ヴァン》 | 1 |
【20-127L】 | 《神竜》 | 3 |
バックアップ(14枚) | ||
【9-054C】 | 《パンネロ》 | 3 |
【8-058R】 | 《ノルシュターレン》 | 3 |
【17-049C】 | 《シド・ポレンディーナ》 | 1 |
【13-043C】 | 《スティルツキン》 | 1 |
【15-056R】 | 《フィロ》 | 3 |
【18-038C】 | 《カイツ》 | 1 |
【20-052C】 | 《ナッシュ》 | 1 |
【20-059C】 | 《木工師》 | 1 |
召喚獣(16枚) | ||
【2-049H】 | 《アスラ》 | 3 |
【12-039C】 | 《アレキサンダー》 | 3 |
【10-055H】 | 《チョコボ》 | 3 |
【18-045C】 | 《ドリュアス》 | 2 |
【19-035R】 | 《アレキサンダー》 | 1 |
【9-114C】 | 《不浄王キュクレイン》 | 3 |
【4-128C】 | 《コヨコヨ》 | 1 |
モンスター(4枚) | ||
【19-038R】 | 《エフレイエ》 | 1 |
【16-043H】 | 《アトモス》 | 2 |
【14-049H】 | 《テュポーン》 | 1 |
【LBデッキ】 | ||
フォワード(8枚) | ||
【22-116L】 | 《エース》 | 2 |
【22-122L】 | 《ティーダ》 | 1 |
【22-123R】 | 《レオ》 | 3 |
【22-124H】 | 《リレルリラ》 | 2 |
メタゲームが煮詰まった環境終盤の大型トーナメントで決まって姿を現すのが、アドバンテージの極致に存在するキャスト軸の「風単」です。
デッキのポテンシャルが極めて高く、一部アグロを除くほとんどのフェアデッキに対して有利なポジションを確立しているデッキです。 「MASTERS 2024」では「火氷水【騎士】」の活躍で影を潜めていた「風単」ですが、「Standard Championship 2024」に照準を合わせて調整を重ねたプレイヤーが持ち込んできても何ら不思議ではありません。
「秘められた希望」では新たなリセットカードとして【22-116L】《エース》を獲得しており、キャストに依存しない全体除去が可能になったことも大きな変化です。
また直近の「MASTERS 2024」高崎大会では同じくキャストギミックを主軸としたデッキとして、水属性を合わせた「風水」も目撃されています。
従来のキャスト要素に加え、EXバーストを持つ【9-114C】《不浄王キュクレイン》や【4-128C】《コヨコヨ》などの召喚獣や、LBカードの【22-123R】《レオ》が加えられたことでデッキのポテンシャルが大幅に上がっており、こちらも「Standard Championship 2024」で活躍が予想されるデッキとなるでしょう。
現在のメタゲームでは最前線のデッキのひとつであり、これを意識した調整があまり行われていないことも相まって、「Standard Championship 2024」では台風の目となるデッキなのではないかと予想しているデッキです。
◆おわりに
ということで今回は「Standard Championship 2024」で注目すべきデッキを10個紹介してきました。さらに国外のトーナメントまで目を移すと、日本では活躍していないデッキが勝利しており、「秘められた希望」環境は実に多様なデッキが活躍していることが見て取れます。
どんなデッキが優勝するかは大会当日、ふたを開けてみるまでわかりませんが、いずれのデッキも非常にポテンシャルが高く、どのデッキが「Standard Championship 2024」を制しても不思議ではありません。
さて、今週末はいよいよ「Standard Championship 2024」本番です。
多くのプレイヤーにとって、今シーズン最大の目標にしてきた大会がいったいどんな結末を迎えるのか、大会当日が待ち切れません。
もちろん、「Standard Championship 2024」の結末もこちらの記事で掘り下げできればと思いますのでお楽しみに。
それではまた、みなさん会場でお会いしましょう!